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【イベントB】欲望渦巻く魔都・異能都市【その9】
360
:
名も無き異能都市住民
:2019/03/06(水) 18:46:24 ID:ORmT3UkU0
>>359
『それほど時間が経っていたのか。』
アイリスは、自分が命を捧げてから経った時を聞いた。
時間の差異はあればあるだけ情報の取得が手間になる。今までの都市の出来事。大小の差はあれど、大凡変わりないものだろう。
毎日が事件、事故。それからアーリルが持つ情報の確認や城の確認。考えば時間が足りない。
まあいい。それは追々。
アイリスはリンネの愚行については行動も含めて、何も言うつもりはなかった。
リンネにとっては約束でも、アイリスにとっては警告だったからだ。意図して重く伝えたところはあったが…
『なら、今日は誕生日と記念日にしないかな。彼――で良いのかな。それとも彼女か。
僕にはわからないけれど誕生日にしてさ。それから、今日は君が前を向き始めた記念日。』
「アヌビスさんです。姉様。」
『アヌビス、の誕生日だね。』
リンネに懐く様子を見る限り、雌雄どちらとも見えてきた。リンネに甘える様子を見れば尚更だ。
『僕たちにはもちろん頼ってくれて構わない。ある程度の力にもなれるつもりだしそれなりにネットワークもあるからね。
助けて。ただ、一言で良いんだよ、リンネ。どうだい?簡単だろう?』
恋の悩みは僕たちには難しいと思うけれど、と、箒の様な髪のまま、アイリスは笑った。
『君が少しでも他人に興味を持とうとするのは嬉しく思う。今までは君は自分の殻に閉じこもってきた。
でも、他人を少し知ろうとしているんだからね。大丈夫、怖くなんてないよ。勇気を出して話しかけてご覧。
君は一歩を踏み出す勇気をもう持っているはずだ。』
アル、髪を頼むよ。と言えば、アーリルはアイリスの髪を後ろにまとめ上げる。
僅かに髪を緩めているのは少しでもオシャレ感を出すためか。赤い目が露わになった。
『ああ、そうだ。リンネ。未来視を極力使用しない様にする気はあるかな?
未来なんて、知らないから楽しいし、楽しみでもある。未来を知ってしまうと、きっと楽しくない。
このように考える方が前向きになると、僕は思うよ。それに、君もこんなところに来ないだろうし、ね。』
アイリスは未来視を持っていないのでわからない。
勿論、未来を知るメリットは計り知れない。だが、未来がわからないからこそ、今日を過ごし、明日の楽しみができるのではないか。
アイリスもアーリルも未来視を持たない。だから、今日を過ごすし、何かが起きれば自分にできることをする。
人というのはそういうものではないだろうか。
アイリスは■を見て、そう思えた。それが人だから。
――ただいま、リンネ。ずいぶんと待たせてしまったけれど、僕は此処にいるさ。
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