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エゴイスト・バトルロワイアル

1 ◆de5HaHTwmE:2021/04/11(日) 21:38:47 ID:eI6siULw0
【魔法少女まどか☆マギカ】 5/5
〇鹿目まどか/〇暁美ほむら/〇美樹さやか/〇佐倉杏子/〇巴マミ

【ルパン三世】 5/5
〇アルセーヌ・ルパン三世/〇次元大介/〇 石川五ェ門/〇峰不二子/〇銭形幸一

【仮面ライダー剣】 4/4
〇剣崎一真/〇相川始/〇橘朔也/〇上城睦月

【トライガン】 4/4
〇ヴァッシュ・ザ・スタンピード/〇ニコラス・D・ウルフウッド/〇ミリオンズ・ナイブズ/〇レガート・ブルーサマーズ

【刀語】 3/3
〇鑢七花/〇とがめ/〇宇練銀閣

【仮面ライダーW】 3/3
〇左翔太郎/〇フィリップ/〇照井竜

【魔法少女リリカルなのは】 3/3
〇高町なのは/〇フェイト・T・ハラオウン/〇八神はやて

【アイドルマスター】 2/2
〇天海春香/〇プロデューサー(赤羽根P)

【ヘルシング】 2/2
〇アーカード/〇セラス・ヴィクトリア

【仮面ライダーエターナル】 1/1
〇大道克己

32/32


注:当ロワは非リレーロワとなります

2 ◆de5HaHTwmE:2021/04/11(日) 21:39:08 ID:eI6siULw0
OP投下します。

3怒れる神、もしくは魔法少女 ◆de5HaHTwmE:2021/04/11(日) 21:41:37 ID:eI6siULw0
 かつて男は神の如く存在だった。
 人類史の裏側に潜み、全てを操りし超人類。
 遍く偉人の誰よりも先を行き、表の歴史に関わり続けた男。
 男の名はマモー。
 一万年もの昔、人類が未だ石器を用い狩猟を行っていた時代にクローン技術を発明し、永劫とも言える時を手にして生き続けた者である。
 あらゆる物事を影で支配し続けたマモーは、だがしかし、西暦も2,000年に迫ろうとしていたある日に敗北を喫した。
 マモーに初めての敗北を味合わせた男の名はルパン三世。
 大怪盗の孫にして自身もまた世界中で活躍を続ける大怪盗であるルパン三世は、運命の果てにマモーと激突し、ついにその命を奪うに至った。
 宇宙へと逃亡したマモーへ時限式の爆弾を備え付け、悠久の存在であったものを破壊し、ルパン三世は奪われたものを奪い返したのだった。
 そう、その筈―――だった。
 あの刹那、マモーは出会ったのだった。
 自分と同じく、歴史の裏側で人類に関与し続けたとある生命体と、炸裂した爆薬により自身を守るフラスコを破壊され、克服したと思っていた『死』についぞ追い付かれんとしたその瞬間に、出会った。
 それは、問うた。
 願い事は何か、と。
 それは、告げた。
 願いの代償として我と契約し、超常たる存在になれ、と。
 マモーは、答えた。
 契約をする、と。
 マモーは、願った。
 決して折れぬ合理の刃でもって、不死の近似たる存在に死を与えたそれの、ルパン三世の、死を。
 そしてマモーは成ったのだ。
 科学技術によって変貌した超人から、真なる意味意味で人智を越えた超人へと。
 『魔法少女』に―――マモーは、成った。
 






 人々が目を覚ました時、既に彼等は支配下にあった。
 見知らぬ土地に、見知らぬ場所。
 人々はそれぞれがそれぞれのスタート地点にて、その光景を見た。
 宙に浮かぶ、死人の如く青白い肌をした老人。子どもの様な体躯に、しわくちゃの皮膚といったまるで対照的な組み合わせは、見るだけで人の心をざわつかせる奇妙さがある。
 そんな外見を知ってか知らずか、それは自信満々に、まるで己には微塵たりとも非というものを有していないかのように振る舞う。

「私はマモー。今回の殺し合いの主催者である」

 尊厳な声。だが。どこか卑しさも感じられる声色で老人……マモーは語る。

「君達は選ばれた戦士だ。この私の嗜虐心を満たす為に集められた、選りすぐりの者達。これから君達には生き残りを賭けて、競い合い、傷付け合い、殺し合ってもらう。この場から生還できるのは、ただの一人のみ。他の参加者全てを殺した勇者のみが、元の世界への帰還を果たせる」

 殺戮の宣言に、人々は各々の反応を見せる。
 恐怖を覚える者もいれば、義憤に駆られる者も。困惑する者もいれば、欠片の興味も示さぬ者もいる。
 そして、一人。
 会場の片隅にて他の参加者と同様にマモーの演説に耳を傾ける男は、純然たる殺意で持って心を静かに燃やしていた。

4怒れる神、もしくは魔法少女 ◆de5HaHTwmE:2021/04/11(日) 21:42:17 ID:eI6siULw0

「なぁんだ。せっかく数千年越しの棺桶をこしらえてやったのに、出てきちまったのかよ、マモーさんよぉ」

 それは男にとっては、珍しい感情だった。
 勿論、持ち得ていない感情な訳では無い。救いようの無い悪党を見た際は幾度となく覚えた感情であるし、その感情のままに行動を示した事もある。
 ただここまで純粋にそう感じた事は、秘匿に包まれた彼の人生の中でも初めてだったのかもしれない。
 盗みの為ではない。愉悦の為でも、女の為でもない。
 自分が自分であるために、己が己であるために。
 ルパン三世が、ルパン三世であるために、この男は殺さねばならない存在だ。
 何度でも……そう、何度でもだ。
 だから、告げる。
 寸前までのおどけた調子はもはや何処にもなく、彼の相棒すらそう見た事はないだろう冷徹な表情で、言葉を吐く。



「―――良いぜ、何度だって殺してやるよ」


 
 ルパン三世にしては珍しい程に滾らせた殺意でもって大怪盗は超人へと宣戦を布告する。
 言葉は果たしてマモーへと届いているのか、だがそう告げた時、確かにマモーが笑みを浮かべたようにルパンには感じた。
 

「ルールは無い。殺し合い、生き残れ。いや、殺したく無いのなら殺さずとも良い。ただ生き残れば良い。逃げ惑い、助けを求める者の手を振り払い、己が保身だけを考えて生き残ればいい。その光景もまた私の愉悦をほんの僅かでも満たす糧になるだろう」


 濁った溝川を濃縮し、更に濃密に絞り出したかのような醜悪な顔を振り撒く老人。
 だがしかし、この世界において、それは何よりも強大な力を有している。誰も彼に逆らえない。ルパン三世のように逆らう意思を有していたとしても、今はまだその牙を突き立てるには到底至らない。
 かくして老人の宣言通りに殺し合いは始まり、人々を狂奔へと掻き立てる事となる。
 誰かが死に、誰かが生き残る。決して誰もが生き残る事はない殺人の遊戯。
 バトルロワイアルが、始まった―――。

5 ◆de5HaHTwmE:2021/04/11(日) 21:42:56 ID:eI6siULw0
投下終了です。
ほそぼそと更新していきます


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