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文 化

113NAME:2016/12/21(水) 22:46:03
■現地化するラーメン文化

米国におけるラーメンの楽しみ方は、「正しい」日本式の食べ方だけでなく、麺にスープで味をしみこませて、汁気を切ってからサラダの一部として食べるなど、米国ならではの応用もある。現地の人が手を加える自由度があってこそ、外国の食べ物は普及する。

米国人でありながら、東京都世田谷区の芦花公園(ろかこうえん)でラーメン店「アイバンラーメン」を開店して成功させたユダヤ人のアイバン・オーキン氏は、現在ニューヨークで支店をオープンさせている。そのオーキン氏によると、米国でのラーメン店経営は、難しい面があるという。

まず現地では、麺に使う小麦粉の粒子が荒すぎて、歯触りがシコシコとした、日本のような麺が作れないのだという。ラーメン用の小麦粉を特注するそうだ。これは、米国ですき焼き用やしゃぶしゃぶ用の薄切り肉が手に入りにくいことと共通するものがある。また、スープ作りに欠かせない鶏の脂についても、米農務省の規制が厳しく、望むものが簡単に手に入らない。日本ではラーメン屋が大切に使う部位の脂が、米国では「使い道がない」として捨てられている。

だが、オーキン氏が最も苦労するのが、「米国人は、単純に、ラーメンをまだ知らない」ことなのだという。日本では、「ラーメンの命は麺」だということが老若男女問わず理解されているが、一般的な米国人はその「おいしい麵」の知識に欠けるため、「どのような麺をどのような汁に合わせれば一番おいしいか」「どのような具が一番合っているか」など、基本面から教えなければならないところに工夫が必要だそうだ。

また、多くの米国人が生理的に受け付けられないのが、「ズルズルと音を立てて麺をすする」という、日本式の食べ方である。「音を立てて食べるのは、下品だ」と、幼少時からきつく教え込まれてきた人々にとって、これがラーメン入門の難関となる。

米国で着実に市民権を得つつあるラーメンだが、日本のようにラーメン店回りをして、麺やスープにこだわるグルメな客が増えるようになるには、あと一世代の時間が必要なのかもしれない。(在米ジャーナリスト岩田太郎)


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