したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

日 本

840NAME:2015/12/24(木) 23:14:51
 また、国連公用語として、英語(10億)仏語(1.5億)露語(3億)中国語(13億)スペイン語(4億)アラビア語(1.5億)の6言語のみが採用され、母語の多いヒンズー語(7億)や、仏語・アラビア語と差のない日本語、ポルトガル語、ベンガル語などの採用が拒絶されてきたことにも、納得がゆきません。

 さもありながら、やはり文化力を発揮し、世界平和への貢献、相互理解には、言語力の重要性は避けて通れません。しかも、これまで近代世界を武力で、財力で、文化力で独占的にリードしてきた白人・キリスト教・米欧語族が、ここへ来て、主として経済力で陰りを見せ、軍事力でも露中の台頭に怯え、イスラム族の相次ぐテロに脅かされる事態が常在化し始めて居るのです。

 今この状況下で、欧米でもない、アジアでもない、極めてユニークでニュートラルな文化力(欧米とアジア文明を融合させており、科学技術的には先端を担っている上、宗教的にも中立的である)を誇り、かつ、それを支える高度な経済力を備えた日本こそ、混迷するグローバル時代の新たな世界へとリードすべきであろうかと思量致します。

日本が二千年来の母語を維持継続できた理由

 日本の文化力が、なぜ世界中で図抜けているかと問われれば、「人類史を通じて、日本語が唯一、植民化されなかった言語であり、そこに独自の客観的世界観が凝縮されているから」と答えられるでしょう。

 いま世界で一番普及している言語は英語ですが、それは七つの海を支配した大英帝国が植民地化してきた地域が60数カ国・地域にも及んだからです。同様に、スペイン語やポルトガル語が中南米を席巻し、英語同様、フランス語も植民地化されたアジア、アフリカへ、そしてロシア語もソ連体制下の東欧や中央アジアに広がりました。

 しかしながらわが日本だけは、中世は元寇の役をしのぎ、幕末の英(朝廷側)と仏(幕府側)両国の植民地化狙いを退け、内輪揉めは自らの手で“維新”したことで、中国語・モンゴル語や英仏語による置き換えを逃れてきました。戦後のアメリカ占領下でも、ヘボン式ローマ字化を通じた英語への誘導にも乗せられず、(換言すれば、識字率の高さと日本語教養力の高度成熟度が壁となって)文化大国としての日本が二千年来の母語を維持継続できたわけです。

独自外交をしてこなかったことのツケ

 ただ、残念なのは、戦後世界最強国となったアメリカの傘(日米安保)の下に入ったおかげで、冷戦時代に至っても「独自の外交」をせずに済んだため、未だに“言語力・折衝力”に劣る外務省や政治家首脳による日本外交の弱点が改善されず、それどころか、ますます国益を損ねる事態が続発しています。また、結果として、対ソ(対露)や対北朝鮮国交回復が未だにならず、対中、対韓の国交正常化においても、必ずしも外交的に万全を期したとは言えず、今に至る紛争の種を残してしまってもいます。

 そこで、喫緊となるのは、語学教育の抜本的な改革ではなかろうかと考えます。大切なのは、英語や中国語で相手側の主観の世界に身を委ねることではありません。「大国日本」の伝統と誇りある日本文化を、まずはしっかりと日本語でわが身のモノとし、それを英語なり、フランス語やロシア語・中国語に変換して相手側へ堂々と伝道することで、初めて対等なる外交が始まることを自覚すべきだと信じます。

 言語を必要としない世界では、漫画や浮世絵、工芸品を通じて、世界中の人々が日本人の文化的感性を感じ、高く評価してくれているわけですから、奈良平安文芸、安土桃山芸術、江戸文化、明治近代化文明、そして戦後の技術革新など、日本の歴史や実状、日本人のモノの考え方、見方などを、もっと外国人にわかりやすく伝えるべきなのです。

 そのための日本語であり、その正訳・意訳語としての外国語の習得こそ、正しい語学教育のあるべき姿ではないでしょうか。情報受信型を脱して、“情報発信型言語力”への転換が急務なのです。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板