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武具・道具・祭具

434 言理の妖精語りて曰く、 :2017/08/17(木) 04:43:15
扶桑鷲太郎は、東アジア最高の【神具鍛冶】にして、母を殺した神への復讐者たる半神である。
しかしそんな彼も、今では、すっかり子守りが板についてきてしまった。

まず朝は、誰よりも早く起きて、トレーニングをこなし、朝食の用意をする。
カルト教団【聖遺産協会】の正メンバーは二十人ぐらいいるらしいが、この本部(という名の山小屋)に暮らしているのは、わずか三名に過ぎないので、それも大した手間ではない。
次に、【偉大なる聖母】という仰々しい二つ名を持った一家の母親を起こし、続いて【栄光を約束されし麗しき妹君】なるワガママ娘を起こす。
ちなみに、後者の二つ名は、ワガママ娘当人にねだられて、鷲太郎がつけたものだ。
彼女には、それまでそのようなものが一切無かったらしく、つけた当日には飛び上がらんばかりに喜んでいた。
三日間に渡って苦労させられた鷲太郎も、これで報われるというものだが、彼女はなぜか、やたらと素直になりたがらない。
【聖母】様の前や【協会】の『公式行事』においては、別人のように素直で真面目な彼女なのだが、鷲太郎の前では、やたらと刺々しいのだ。
この時も、大喜びしたと思ったら、照れ隠しに蹴りを入れてきた。
まあ、中学生(くらい)の女子に蹴られてダメージを負うような鷲太郎ではないが、蹴られれば普通に痛いので、そこは避けておいた。
避けられた彼女は、鷲太郎の代わりにオーク材の堅固なタンスを蹴ってしまい、足の指を痛めてしばらく跳ねていた。
彼女は、しきりに悪態をついて鷲太郎を非難していたが、鷲太郎自身も、この時ばかりは自分を非難したい気分であった。
彼は、かわいそうでならなかった――――蹴られたタンスが。

そんな【妹君】を起こすことこそが、今のところ、この【協会】における鷲太郎の最大の任務であった。


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