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戦闘
1
:
え
:2019/12/19(木) 19:23:20 ID:X9TsfpvE
虚空にて突きを穿ち、蹴りの軌跡を描けば、強く地面に踏み締める。
まさに、戦闘準備万端と云った構えで緩やかな笑みと対照的や自信満々な表情で見据える。
2
:
え
:2019/12/21(土) 08:52:23 ID:hJ7.fVEA
「───“少し”だけ本気を出す。」
ーーー右目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。
それだけの動作で、砂を撒き散らし茜の右腕には音も無く己の体躯程の荘厳な“黄金色の巨大な装甲”。ーーーそれは何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様に馴染んだ〝ガントレット〟が顕現する。
3
:
え
:2019/12/21(土) 09:11:38 ID:hJ7.fVEA
吹き付ける砂礫、真白に染まる視界
攻撃も弛み、防御もままならない。 追い詰めていた筈が、追い詰められたのはあたしの方とはーー〝詰んだ。〟
「ーーーーーーッ…!」
喉が言葉を詰まらせ、最期の言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が脳内にて披露宴会場となる。 思い返せば、
「せめて、…一矢報いないと、……な。」
4
:
え
:2019/12/21(土) 10:48:40 ID:hJ7.fVEA
「───Wake up, Oriharukon.」
ーーー右目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。
それだけの動作で、周囲の砂利が撒き散り。茜の右腕には音も無く“己の体躯”程の荘厳な“黄金色の巨大な装甲”。ーーーそれは何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様に馴染んだ〝ガントレット〟が顕現する。
己の『適合率』が確実に上昇していくのが、判断出来る程に解放した真なる力ーー。
「……着いて来れるか?」
圧倒的な威圧感と闘気。
主色の髪は逆立ち、かつて、緊張感の無い面影は去り、そこに居たのは戦場を駆け抜けた歴戦の戦士ただ一人。
突然、肩部の赤い外套を殴り捨てる様に宙に放れば一時的に姿を隠す。ーー勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。
「此方だ、歯ァ喰い縛れ…ッ!」
突如、○の頭上から声が伝播した〇の影が次第に濃くなり“重なる”。
それは、無駄な動作を一切捨て天賦なる動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した茜の影であり、それに気付いた時には、巨躯なる黄金色の拳で頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。
5
:
え
:2019/12/21(土) 10:55:36 ID:hJ7.fVEA
「───Wake up, Oriharukon.」
ーーー右目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。
それだけの動作で、周囲の砂利が撒き散り。茜の右腕には音も無く“己の体躯”程の荘厳な“黄金色の巨大な装甲”。ーーーそれは何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様に馴染んだ〝ガントレット〟が顕現する。
己の『適合率』が確実に上昇していくのが、判断出来る程に解放した真なる力ーー。
「……着いて来れるか?」
圧倒的な威圧感と闘気。
朱色の髪は遡り逆立ち、かつて、緊張感の無い面影は去り、そこに居たのは戦場を駆け抜けた歴戦の戦士ただ一人。
突然、肩部の赤い外套を殴り捨てる様に宙に放れば一時的に姿を隠す。ーー勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。
「此方だ、歯ァ喰い縛れ…ッ!」
突如、○の頭上から声が伝われば、不意に〇の影が次第に濃くなり“重なる”。
それは、無駄な動作を一切捨てた動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した茜の影であり、それに気付いた時には、巨躯なる黄金色の拳で頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。
6
:
え
:2019/12/21(土) 13:24:22 ID:hJ7.fVEA
「ーーー ほっ!」
───それは、唯(ただ)の正拳突き。
然し、其れは決して努力で辿り着け無いを極めた重々しい一振。 拳は宙(そら)を穿てば凄まじい“風の唸り”が生じる。
拳が重なり合った音は、それを聴くより早く不可視の衝撃波が周囲に迸り。僅か遅れて澄み渡る音と滾る火花に発した。
然れど茜は、苦し気な表情すら見せずに寧ろ、少し口角を上げる。――――そして測る様に、身を退き後退していく。
7
:
え
:2019/12/21(土) 15:18:37 ID:hJ7.fVEA
「気丈に振る舞って皆を鼓舞させてる振りしてるけど。……実は怖くて仕方ないんだーー。 いつも脚は動かなくなるし、拳は震えるんだ。」
「もう、限界だ。」
〝……笑えよ〟───何気無く呟いた言葉はの耳に届いたのだろうか。
8
:
え
:2019/12/21(土) 16:25:35 ID:hJ7.fVEA
昼の埠頭にて音を鳴り響かせ、残骸が飛び散る。
橙色の装甲をを身に纏い、敵の反応を辿って地に足を着けたのは、右腕に白銀の篭手を握り締める朱色の長髪の少女。
その翡翠色の様なまん丸の目は周囲を見ていた。
「んがーッ!!! 無限に湧きやがって!
こっちは病み上がりだってのによーっ!」
愚痴を垂れる少女は、顔を引き締め射るように細め攻防を広げていく。然れど、唯一の“死角”となっている左側の部分は疎かになる他無い。ーー件で襲撃で左腕と腋窩部は未だ快調とはいかずーー。
紙一重で避けつつも、動きが単調なのである。
9
:
え
:2019/12/22(日) 10:35:24 ID:mbVjaMLY
比喩無く、“左腕”が消し飛んだ。
装甲は砕け散り、赤外套は弾け。白銀の篭手は粒子の粒と成り霧散した。
喉が言葉を詰まらせ、言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が甦る。 思い返せば 実に“満足した人生”だ。──けど。これで終わりでいいのだろうかーー。
武装も無ければ、装甲もない。
危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───いや、まだ『存在』した。 今迄、『 “託された皆の想い” 』がーー。
磨り減った精神を勇気と根性で震え立たせ、真白に染る視界の中満身創痍の状態でありながらも、彼女は此処に立つ!
「……まだ、だ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつか必ず勝つ!」
「……あたしはそうやって戦ってきたんだッッ!」
「そんなあたしが腕一本で止まる訳ッ────無ェだろがァッ!!!」
血痕を撒き散らし獣の染みた慟哭は、右腕に“託された想い”を右腕に乗せてーー歩を進める。
その、顔相は
「……、……届かなかっ……た……な…。」
無慈悲にもその拳は届く無く
10
:
え
:2019/12/22(日) 11:14:43 ID:mbVjaMLY
比喩無く、“左腕”が消し飛んだ。
装甲は砕け散り、赤外套は弾け。白銀の篭手は粒子の粒と成り霧散した。
喉が言葉を詰まらせ、言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が甦る。 思い返せば 実に“満足した人生”だ。──けど。これで終わりでいいのだろうかーー。
武装も無ければ、装甲もない。
危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───いや、まだ『存在』した。 今迄、『 “託された皆の想い” 』がーー。
磨り減った精神を勇気と根性で震え立たせ、真白に染る視界の中満身創痍の状態でありながらも、彼女は此処に立つ!
「……まだ、だ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつか必ず勝つ!」
「……あたしはそうやって戦ってきたんだッッ!」
「そんなあたしが腕一本で止まる訳ッ────無ェだろがァッ!!!」
血痕を撒き散らし獣の染みた慟哭は、右腕に“託された想い”を右腕に乗せて、覚悟を決めた表情で歩を進める。砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める事は無いだろう。ーー“畏怖”すら感じる執念であり妄念。
右拳を血が滲む程に強く握れば、その瞳は唯一点を見据えれば、右腕を振り被る。
「ーーーー。」
然し、右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、今度こそ地面に斃れた。
最早、その身体は未来永劫に動かない死が訪れた。ーーだが、彼女は満足気に笑っていた。
11
:
え
:2019/12/22(日) 13:10:25 ID:mbVjaMLY
比喩無く、“左腕”が消し飛んだ。
装甲は砕け散り、赤外套は弾け。白銀の篭手は粒子の粒と成り霧散した。
喉が言葉を詰まらせ、言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が甦る。 思い返せば 実に“満足した人生”だ。──けど。これで終わりでいいのだろうかーー。
武装も無ければ、装甲もない。
危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───いや、まだ『存在』した。 今迄、『 “託された皆の想い” 』がーー。
磨り減った精神を勇気と根性で震え立たせ、真白に染る視界の中満身創痍の状態でありながらも、彼女は此処に立つ!
「……まだ、だ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつか必ず勝つ!」
「……あたしはそうやって戦ってきたんだッッ!」
「そんなあたしが腕一本で止まる訳ッ────無ェだろがァッ!!!」
血痕を撒き散らし獣の染みた慟哭は、右腕に“託された想い”を右腕に乗せて、覚悟を決めた表情で歩を進める。砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める事は無いだろう。ーー“畏怖”すら感じる執念であり妄念。
右拳を血が滲む程に強く握れば、その瞳は唯一点を見据えれば、右腕を振り被る。
「ーーーーはは、……、…みん、な……ごめん…。」
然し、右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
その身体は未来永劫動く事無く、呼吸もする事無く。人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は顔は最後まで満足気に笑っていた。
12
:
え
:2019/12/22(日) 13:13:20 ID:mbVjaMLY
比喩無く、“左腕”が消し飛んだ。
装甲は砕け散り、赤外套は弾け。白銀の篭手は粒子の粒と成り霧散した。
喉が言葉を詰まらせ、言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が甦る。 思い返せば 実に“満足した人生”だ。──けど。これで終わりでいいのだろうかーー。
武装も無ければ、装甲もない。
危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───いや、まだ『存在』した。 今迄、『 “託された皆の想い” 』がーー。
磨り減った精神を勇気と根性で震え立たせ、真白に染る視界の中満身創痍の状態でありながらも、彼女は此処に立つ!
「……まだ、だ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつか必ず勝つ!」
「……あたしはそうやって戦ってきたんだッッ!」
「そんなあたしが腕一本で止まる訳ッ────無ェだろがァッ!!!」
血痕を撒き散らし獣の染みた慟哭は、右腕に“託された想い”を右腕に乗せて、覚悟を決めた表情で歩を進める。砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める事は無いだろう。ーー“畏怖”すら感じる執念であり妄念。
武装すら無い右拳を血が滲む程に強く握れば、その瞳は唯一点を見据えれば、右腕を振り被る。
「ーーーーはは、……、…みん、な……ごめん…。」
然し、右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
その身体は未来永劫動く事無く、呼吸もする事無く。人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は顔は最後まで満足気に笑っていた。
13
:
え
:2019/12/22(日) 13:18:24 ID:mbVjaMLY
「ーーー加減はするつもりだ。」
地を伝って届く耳を擽る様な足音。接近を感じさせる足取りに妙な高揚感を覚え、ゆっくりと片目を閉じ、その様子を観察する様に眺める。
茜は相手の構え、予備動作や呼吸など様々な要因を『目視』によって状況判断する〝戦闘経験〟と持ち前の〝反射神経〟を用って動く前に躱せば、カウンターを狙う様に静観する。ーーー 此度も例外無くそれは発揮される。
静観を決め込み、無表情のまま閉じた片方の瞳を邂逅させれば、絢爛と輝く翡翠色の眼(まなこ)がお披露目となる。
14
:
え
:2019/12/22(日) 16:11:17 ID:/mtviK6I
跳躍、機敏な動きで緋色の髪が揺れ動く。
間髪を入れずに脚のブースターを起動。その勢いと共に下弦の軌跡の線を描きを飛来物を弾く。
15
:
え
:2019/12/24(火) 19:11:55 ID:W/xYqSck
「追い詰めた筈が、追い詰められる袋の鼠ってな!
……覚悟しなっ!」
迫り来るその一閃を、首を傾げ紙一重で回避すれば、右足で地面を強く踏み付け強い眼差しで射止める。
左手を前に伸ばせば、首に巻かれた赤い外套が生き物の様に揺れ動く。ーー其れは、敵を逃がさない様に退路を断つ様に○の背後に塞ぐ。
16
:
え
:2019/12/24(火) 21:35:12 ID:hJ7.fVEA
「追い詰めた筈が、追い詰められる袋の鼠ってな!
……覚悟しなっ!」
迫り来るその一閃を、首を傾げ紙一重で回避すれば、右足で地面を強く踏み付け強い眼差しで射止める。
左手を前に伸ばせば、首に巻かれた赤い外套が生き物の様に揺れ動く。ーー其れは、敵を逃がさない様。或いは、退路を断つ様に○の背後に赤い外套が後退を塞ぐ。
後は単純な話で在る。ーー引き絞った弾丸の如く拳を穿つだけなのだから。
17
:
え
:2019/12/24(火) 22:02:18 ID:hJ7.fVEA
「───R.I.P, The end of a Oriharukon,」
それは、“オリハルコン”の最期の形状で在りながら、
18
:
え
:2019/12/28(土) 11:07:16 ID:hJ7.fVEA
黒い煙が、立ち篭める。
硝煙が鼻を擽り、その中で微かに閃光が眩く輝く。ーー 何者が拳を突く音が振動し、一瞬にして黒煙が衝撃波で吹き飛ぶ。
ーー橙色の装甲を纏い、絢爛と輝く白銀の篭手を武装したその少女は快活に笑う。
19
:
え
:2019/12/28(土) 12:14:57 ID:hJ7.fVEA
比喩無く、“左腕”が消し飛んだ。
装甲は砕け散り、赤外套は弾け。白銀の篭手は粒子の粒と成り霧散した。
喉が言葉を詰まらせ、言葉すら出て来る暇も無く呆気なく、地に膝を付ける。
朦朧した意識の中で走馬燈の様に比嘉茜の生涯が甦る。 思い返せば 実に“満足した人生”だ。──けど。これで終わりでいいのだろうかーー。
武装も無ければ、装甲もない。
危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───いや、まだ『存在』した。 今迄『 “託された皆の想い” 』がーー。
磨り減った精神を勇気と根性で震え立たせ、真白に染る視界の中満身創痍の状態でありながらも、彼女は此処に立つ!
「……まだ、だ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつか必ず勝つ!」
「……あたしはそうやって戦ってきたんだッッ!」
「そんなあたしが腕一本で止まる訳ッ────無ェだろがァッ!!!」
血痕を撒き散らし獣の染みた慟哭は、右腕に“託された想い”を右腕に乗せて、覚悟を決めた表情で歩を進める。砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める事は無いだろう。ーー“畏怖”すら感じる執念であり妄念。
武装すら無い右拳を血が滲む程に強く握れば、その瞳は唯一点を見据えれば、右腕を振り被るーー。
「ーーはは、……最期まで甘いな、あたし…も。」
「……託したぞ、」
だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
「 (―――ああ、きっとこれで良かったんだーー。)」
その拳は、決して人を殺める事無く。
その身体は未来永劫動く事無く呼吸もする事無く。
人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、心の底から無念の中でも満足げな顔で彼女は、顔は最後まで満足気に笑っていた。
20
:
え
:2020/01/01(水) 12:58:58 ID:hJ7.fVEA
そして疾駆―――否。跳躍。人間離れした芸当で、ものの数瞬のうちに辿り着くだろう。
た。
21
:
え
:2020/01/01(水) 15:04:09 ID:4kKyDcAY
>>60
>>6
一瞬の判断で両腕で交差させながら後方へ退避するも、完全に逃れる事はできない。顔に、腕に、胴体に幾つも傷が刻み込まれ、朱色の頭髪を少量だが血が濡らす。
幾度かバックステップを踏みながら踵で急停止する。 距離を離して状況を伺う為に周囲に視線を張り巡らせる。
離れ過ぎず、近過ぎずの距離の間合いを保ちながらも、身を屈ませ低い姿勢のまま地に拳を静かに突き立てる。
(…不用意に近付くのは、悪手だな。 ……かと言って“アレ”を使うのは嫌だしなあ……むぅ……。)
「ま、成る様に成るか…?」
床に亀裂が入り、槍状として形成した直線軌道の雷撃が、地中を通じて駆け抜けた。
狙った先の延長線は男が居る場所―――よりも僅かに座標。
22
:
え
:2020/01/01(水) 19:21:17 ID:hJ7.fVEA
「一人一人で戦ってたら、埒が開かないな! 此処は共闘と洒落込もうぜッ!!
〇、指揮はお前に一任する。」
「御覧の通り、あたしの武装は白銀の拳と赤い外套“だけ”だがーー上手く使いこなしてくれよな。」
23
:
え
:2020/01/01(水) 19:38:55 ID:hJ7.fVEA
地面を蹴るーー否、強烈な踏み込みにより地面を砕く。
故に、左足を深く踏み込み、疾走の勢いを乗せる様にしてファイターが繰り出すは、ただの右拳による
たかが、音の壁を破りかね無い勢いで放たれる、一つのパンチだ。
当たった所で、なに、サーヴァントならば死にはしないだろう。
24
:
え
:2020/01/01(水) 19:58:14 ID:hJ7.fVEA
茜は戦いの中にも関わらず、全身の力を抜いて目を閉ざす。
一般人から見れば完全に隙だらけ。ーーだが、それは彼女が精神を研ぎ澄ませ集中状態へと移行した証拠。 多少の武芸を齧った人間が見れば今の彼女には一分の隙もない事が分かるだろう。
迂闊に手を出し、下手に動けば足下を掬われかね無い。例えるなら『圏点(ゾーン)』或いは〝闘気の結界〟 ーー辺りの空気が重苦しく感じる程に、茜の纏う闘気は冷たく強大。
「───Wake up, Oriharukon.」
ーーー右目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。
それだけの動作で、周囲の砂利が撒き散り。茜の右腕には音も無く“己の体躯”程の荘厳な“黄金色の巨大な装甲”。ーーーそれは何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様に馴染んだ〝ガントレット〟が顕現する。
己の『適合率』が確実に上昇していくのが、判断出来る程に解放した真なる力ーー。
「……着いて来れるか?」
圧倒的な威圧感と闘気。
朱色の髪は遡り逆立ち、かつて、緊張感の無い面影は去り、そこに居たのは戦場を駆け抜けた歴戦の戦士ただ一人。
突然、肩部の赤い外套を殴り捨てる様に宙に放れば一時的に姿を隠す。ーー勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。
「此方だ、歯ァ喰い縛れ…ッ!」
突如、○の頭上から声が伝われば、不意に〇の影が次第に濃くなり“重なる”。
それは、無駄な動作を一切捨てた動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した茜の影であり、それに気付いた時には、巨躯なる黄金色の拳で頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。
25
:
え
:2020/01/01(水) 20:11:52 ID:hJ7.fVEA
「(……加減すれば大丈夫だ。 ーーこの拳で誰も彼も守るんだ…!)」
茜は戦いの中にも関わらず、全身の力を抜いて目を閉ざす。
一般人から見れば完全に隙だらけ。ーーだが、それは彼女が精神を研ぎ澄ませ集中状態へと移行した証拠。 多少の武芸を齧った人間が見れば今の彼女には一分の隙もない事が分かるだろう。
迂闊に手を出し、下手に動けば足下を掬われかね無い。例えるなら『圏点(ゾーン)』或いは〝闘気の結界〟 ーー辺りの空気が重苦しく感じる程に、茜の纏う闘気は冷たく強大。
「───Wake up, Oriharukon.」
ーーー右目を瞑る。
ーーー手を伸ばす。
ーーーそして握る。
それだけの一動作で、周囲の砂利が撒き散る。 瞬く間に茜の右腕には音も無く“己の体躯”程の荘厳な“黄金色の巨大な装甲”。ーーーそれは何処から無く、まるで初めから其処に合ったかの様に馴染んだ〝ガントレット〟が顕現する。
己の『適合率』が確実に上昇していくのが、判断出来る程に解放した真なる力ーー。
「ーーあたしは本当は戦いたくないんだよ…。 例え、お前みたいな酷い奴でも…。」
圧倒的な威圧感と安心感。
朱色の髪は遡り逆立ち、かつて、緊張感の無い面影は去り、そこに居たのは戦場を駆け抜けた歴戦の戦士ただ一人。
突然、肩部の赤い外套を殴り捨てる様に宙(そら)に放れば、一時的に姿を隠す。ーー勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。
「! ……此方だ、……ッ!」
突如、○の頭上から声が伝われば、不意に〇の影が次第に濃くなり“重なる”。
それは、無駄な動作を一切捨てた動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した茜の影であり、それに気付いた時には、巨躯なる黄金色の拳で頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。
声を掛けずに強襲すれば、当たる確率も上がるが不意打ちは出来ないーー彼女の優しさという名の甘さが捨て切れ無い所以である。
26
:
え
:2020/01/03(金) 20:50:59 ID:hJ7.fVEA
「───……まだ自己紹介がしてなかったな。」
「あたしは〝比嘉茜〟 ……オリハルコンの霊装者にてアイギスの霊装者としてーー此処でお前に勝つ者だ!!」
「未来を拓く!」
27
:
え
:2020/01/03(金) 21:30:58 ID:hJ7.fVEA
「……誰も彼も今の一瞬を生きる為に、明日を賭けている。 ーーあたしはその皆の未来を『守り』たい。
───此処でお前を止めないと未来を拓けないんだよなあ。」
「はは、……いや、何! こういう役目は他の奴等には役不足だ! 自己犠牲馬鹿のあたしみたいな奴がお似合いって訳だ!」
28
:
え
:2020/01/05(日) 17:13:40 ID:hJ7.fVEA
「……誰も彼も今の一瞬を生きる為に、明日を賭けている。 ーーあたしはその皆の未来を『守り』たい。
───此処でお前を止めないと未来を拓けないんだよな。」
「はは、……いや、何。分かってる!! この“役目”は他の奴等には役不足だからな!ーー “自己犠牲馬鹿”のあたしみたいな奴がこそ適材適所って訳だ!」
その瞳は、まだ諦めた訳でも無く未だに闘志を滾らせ、朗らかに笑い。ーー
「Wake Up, NEO-Oriharikon」
爆煙の中で
両腕
29
:
え
:2020/01/05(日) 19:24:06 ID:hJ7.fVEA
気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性
〟───。
喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。
「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」
朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。
! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。
「……まだ、だぜ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」
「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」
不思議な感覚だ。
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。ーーあと、もう少しだけ姉ちゃんに、勇気を分けてくれな?
武装すら無い───が。この右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ…?
あと、三歩。
あと、二、歩
あと、一……。
「はは、……最期まで甘いな、あたし…も。」
「ーー未来を、掴め…。」
だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
「 (―――ああ、きっとこれで良かったんだーー。)」
その拳は、決して人を殺める事無く。
その身体は未来永劫動く事無く呼吸もする事無く。
人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は満足げな顔で満足気に笑っていた。
30
:
え
:2020/01/05(日) 19:35:51 ID:hJ7.fVEA
気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───。
喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。
「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」
朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。
! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。
「……まだ、だぜ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」
「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」
不思議な感覚だ。“誰か”隣で身体を支えてくれる様に軽いや。
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。……はは、痩せ我慢だって? 確かに武装が無いからなー。───けど。見ろよ! 姉ちゃんの右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ───!
あと、三歩。
あと、二、歩
あと、一……。
「はは、……“駄目だ”。最期まで甘いな、あたし…も。」
「ーー未来を、掴め…。」
だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
「 (―――ああ、きっとこれで良かったんだーー。)」
その拳は、決して人を殺める事無く。
その身体は未来永劫動く事無く呼吸もする事無く。
人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は満足げな顔で満足気に笑っていた。
31
:
え
:2020/01/05(日) 19:46:51 ID:hJ7.fVEA
気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───。
喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。
「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」
朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。
! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。
「……まだ、だぜ……!」
「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」
「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」
不思議な感覚だ。“誰か”隣で身体を支えてくれる様に軽い!
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。……はは、痩せ我慢だって? 確かに武装が無いからなー。───けど。見ろよ! 姉ちゃんの右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ───!
あと、三歩。
あと、二、歩
あと、一……。
「ーーはは、…皆…ごめんな……。」
だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。
「 (―――ああ、そうだな。……きっとこれで良かったんだよなーー。)」
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