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【棄てられた】ゴーストタウンで戦闘【街にて】

1夜須:2016/02/09(火) 13:44:04
【このスレの街とか人物だの全部フィクションです。
 ロシア連邦の閉鎖都市を参考にした架空の街があるくらいですね。
 ※代理で夜須さんに立ててもらってます。※】

 ロシア連邦シベリア北東部サハ共和国、ヤナ川北西92km、アスタビニェ。
第二次大戦終結以前は、針葉樹が生い茂っていたタイガであり、街ですらなかった。
 冷戦時のことである。旧ソビエト連邦はこの地域に大量のネオジムが埋蔵されていることを知るやいなや、
当時の強制労働者であった人々をこの地域へと連行し、針葉樹林の伐採及びアスタビニェの開拓を強いられた。
開拓から15ヶ月後、このアスタビニェという街が誕生すると同時に、豊かなタイガはそれ以前よりも73%も伐採された。
そして、ネオジムの発掘が始まった・・・しかし、そう長くは続かなかった。

 1972年、SALTⅡが開かれる2年前のことである。
旧ソは発掘された大量のネオジムの発掘により、ネオジムを媒体とした超伝導体による核融合技術を用いた戦術核を極秘裏に配備しようとしていた。
 しかし、2016年現在でも超伝導体による核融合炉は開発中の技術であり、70年代のソビエトでは無茶があった。
また、ネオジムの発掘量はソビエトが想定していた量よりも48%も少なく、
追い討ちをかけるかのように1974年のSALTⅡにてTu-22Mの空中給油プローブの取り外しなど、核兵器保有量の縮小が決議された。
Tu-22Mに搭載される予定であったネオジム核融合弾頭は、使う事もなく、開発も凍結された。
 やがて、1984年頃には、埋蔵されていたネオジムも枯渇し、この街から人々は去っていった。
その翌年、SALT2の期限が切れたのである。

 1991年12月。
ソビエト連邦大統領であるゴルバチョフの辞任に伴うソ連崩壊と同時に、
このアスタビニェという街は歴史の闇に閉ざされ、誰も知る事はなかった・・・。

 2025年。
冷戦開始から80年後のことである。
永久凍土のゴーストタウンと化したアスタビニェ・・・。
そこで、新たな冷たい戦いが始まるとは、誰も知る由が無かった。


 まあ、双龍くんに設定など全て丸投げされました(全ギレ)。
このアスタビニェという街は冷戦時に作られたという設定です。
1年中零下の極寒にみまわれ、朽ちたコンクリートの郡に、雪が積もっています。


北西部は枯れたマツがあり、凍ったため池などが残っています。
北東部は当時の強制労働者を収容していた、大きな建物がそびえ立っています。
南西部はかつてネオジムを発掘していた痕跡があり、浅いところならば地下に移動もできます。
南東部はただただ雪が積もっており、そこでは他の場所よりも足がとられやすいです。

そして、街の中央には穴が開き、破けたソ連の赤旗が掲げられ、
噴水を囲んだ広場があり、労働者の銅像が彫られています。


・・・・こんなところか。

2あーに:2016/02/09(火) 13:51:35
 代理立ておつー。
なんで僕じゃあスレ立て規制くらってんですかね(憤怒)


はい、よーいスタート。


「んー・・・っと。」
 私、ミスティ・ルティンはこの誰も居ない・・・はずの街、
アスタビニェという位置に来ています。
 冷戦頃、おそらく1954年にタイガを伐採し、この街に変わってしまったそうです。
その事は去年の2023年までトップシークレットとなっており、私はここの探査及び、
マツの自然回復をするよう依頼主さんから命じられました。

 ですが・・・たった一人でここまで来るのは疲労しました。
探査ロボである私に疲れはあるわけじゃないんですが・・・
しかも、極寒の地ですよ? 一年中雪が降ってるだなんて、寒いったらありゃしません。
まだ夏の時期・・・ですよね、というのに、冬の気分です。

・・・・南極で極圏用体温調節モジュールを取り付けられなかったあの頃を思い出します。

3SAA:2016/02/10(水) 02:14:42
さて、どこから始めようか?

まず、お前は誰かって?ウォルター・エンブレイス。唯のしがない妹持ちの旅人さ。
で、こちらは我が妹、フレア・エンブレイス。一緒に旅を続けている。

何故旅をしてるかって?世の中を見て知る為だよ。

大抵の人はネットやなんかで知れるけど、俺達はその間・・・実の父親によって現実離れした技術で実験されてた。
対象と素材となる人物を電子データに変換、素材となった人物の優秀なデータだけとコピーし、対象・・・
俺たちの遺伝子にペーストし、手作業で手を加えていって・・・仕上げに電子データとなった俺達を再構築した。

その結果・・・超近接特化の、今は短機関銃を扱えてるけど――
時代的に、おかしい発想をした死んだ父の・・・今は傭兵稼業してる息子と娘になった。

変な呼び名で呼ばれる「忍者」擬きになった。因みに近接特化にした理由はロマンだと。ふざけんな。
妹は騎士擬き、これはもうわからないな・・・なんだって妹まで・・・・あぁ、実験施設は普通に使っている。

・・・話が逸れた上に身の上話してるのはなぜだろう。

まぁそれはいい、今・・・俺たちはロシアのシベリアの北東・・・
長くなるからどっかの川の北西90km辺りのアスタビニェの近辺に居てアスタビニェというゴーストタウンに向かっている。
何か歴史に闇を抱えた街らしいけど・・・元は自然が茂ってたらしいから資源見つけたから・・・・・って事だろう。
その後色々あって、今の状況だと。

「・・・・・兄さん、考え事してるけど何を考えてたの?」

「いんや、ちょっとプロローグを・・・・」

「プロローグって・・・そんな小説じゃないんだから・・・」

「いや・・・うん・・・そんな目で見ないで・・・・」

「それよりアスタビニェが見えてきたよ」

視線を辿ればいかにも、な感じのゴーストタウンがあった。

「よし、閉ざされた歴史の勉強と観光と・・・宝探しとしますか」

「そんな呑気なこと言って・・・・」

「分かってる、もしかしら危険な奴が居るかもしれないってことだよな」

まぁ言わなくても大丈夫だけど油断はいけない。それは両者ともわかっているが念のために警戒をしておくには、だ。

「そういってるうちに到着、いやぁ〜長かったね」

「うん、流石に疲れたかも・・・安全そうな所を探して休憩する?」

「そうだな・・・・・」

こうしてまさか戦いの舞台になると思わずにホイホイ街の中へ入っていくのであった。

4あーに:2016/02/11(木) 00:58:30
「ああ・・・雪ばっかし食ってるなあ・・・」
 決して独り言ではありません。ちゃんと話し相手が居ます。
・・・いや、居続けているのです。
「おーう、そうだなエフゲニー君よォ。
 でもよ、雪とかの水分だけで生きられるのはありがたいだろうが?」
・・・・左腕に、ずっと。

 僕、エフゲニー・ラジクスキーは色々なことがあって・・・
クジラの形をしたバケモノに主導権を握られています。

 あれは数ヶ月前のことだったでしょうか。
シベリアの大地で家族とはぐれてしまい、たった一人で極寒の冬を彷徨って。
そして、凍傷になってしまって意識がなくなり、気がつけば、
左腕がこの、「アズールMD」と名乗る変な生物に乗っ取られていました。
それだけではなく、どうやら意識を乗っ取られたり、
身体のいろいろな所が改造されてしまったようです。

 そんなこんなですが、シベリアの北東までアテも無く歩き続けて来ました。
・・・・雪という水分を左腕のバケモノがガツガツ食べながら。
「はぁー・・・おにく・・・・・。」
 あれからずっと、肉どころか野菜も食べていません。
「肉だと?まったく、エフゲニー君は食っても意味ないようなもの食おうとするんじゃない!」
 と、叱咤されましたが、元はというと意味をなくしたのはこのクジラです。
「しかしだな、数日前になって、どうしたことか好戦的な人間が多くなってきた」
「うぅーん・・・その人たちをボコボコにしてきたのは君じゃないか」
 ええ、完膚なきまでに。
 最近、僕に襲い掛かってくる人たちが多く、能力、とやらを使うらしいのです。
もっとも、このアズールMDは寄生する能力・・・の生物らしいそうで。
 そんなアズールMDはマッコウクジラ・・・
に装甲とか色々機械めいたものを満載したような生物らしき何かで、
自慢の口と頭はクジラらしいことをしていません。
ビームを吐いたり、頭が電磁バリアという変なSFめいたことができるのです。


 そうして、数時間して・・・やっと街にたどり着きました。
どういうことか、住民らしい人影はまーったくありません。
「妙だな、エフゲニー君?随分と静かだ」
「そうだね・・・ん?あれは・・・人かな?」
 二人組の男女がこちらに歩いてきています。

・・・お願いですので、アズールMDに余計な事をしないよう・・・と釘を刺しておきました。
実際に釘を刺したいくらいの気持ちです。

5SAA:2016/02/11(木) 01:28:22
「む、進行方向に人がいる。」

「・・・あ、ほんとだ」

――妙だな、気配が2つ・・・・アレか、某ゲームor某映画の寄生生物って奴かな?

「・・・・何にしても好戦的じゃなければいいかな」

「そうだな」

――だが面倒になりそうな気がする・・・・まともな人に早く会いたい

早くも危ない人扱い、警戒しすぎというかヘタレというべきか・・・・

6あーに:2016/02/11(木) 01:30:05
「・・・・・えぇ・・・なにあれ・・・・」
 その二人の見た目、というと浮世離れしていました。
もっとも・・・こちらも服装は真っ白で、どこに居るかわからないでしょうが。

男性は、バンダナとコート、ゴツゴツの筋肉が目立っており、
女性のほうもシャツの上に黒色のトップス、灰色のジーンズでした。

・・・・自分が言えた事じゃないんですが、見た限りは寒冷地で歩けるとは思えません。
「あ、あのー、どうもー・・・」
この二人に苦笑いを含む挨拶をしてみたのですが、左腕のアズールMDが
「君たちは随分と余裕ぶった格好をしているな、うん?
 このアズールMDが相手になってあっためてやろうか、ええ?」
と、喧嘩腰で話しかけるのだから・・・
「ああ・・・また戦うつもりじゃあ・・・?」と嘆くばかりです。
「んー、こいつらかなり手強いようだな。
 エフゲニー君、ちょいと痛手を追うだろうけど我慢してくれたまえ」
「ダメダメダメダメ!!この人たち、まだ戦う気になってないのに!
 こっちから仕掛けてきてどうすんの! 1対2だし!」
 必死に止めようと、右手でアズールMDの口をああだこうだとグイグイ引っ張る。
「もがが!!やめたまえ、君の主導権を握っているご主人様というのに!!」

・・・・・・目の前の二人そっちのけで、一人で勝手に暴れているしか見えてないでしょう。
死ぬほど恥ずかしいです。

7SAA:2016/02/11(木) 01:42:09
――うわ、話しかけられた・・・

「あ、はい、どうも・・・・」

――うわ!腕が喋った!何か好戦的!フレアはよく話しかけれるな・・・

ドン引きすぎて警戒心が消えてますよ、ウォルターさん。

「あ、あの・・・えーと」

――第三者から見れば何か一人芝居してるようにしか見えない。後・・フレア、無理しなくてもいいんだよ?

「・・・見た目以上に保温とか、体温調節とかできているので寒さの心配はいりません。」

――よく頑張った、本当に頑張った。

8あーに:2016/02/11(木) 01:48:33
「なるほどな、なるほど・・・・科学の日進月歩とやらか。
 まあいいか。停戦という形ならば文句はないね、エフゲニー君」
「ありませんよ・・・というか僕の体だ、僕の勝手だろう・・・。
 色々とすみません。ここで立ち話もなんですし、北東の建物の中で話しましょう」
お願いだからこの気まずい空気をなんとかしなくては・・・。

北東 強制労働者収容所 1階
「・・・・うー、極寒・・・・
 こんなところにマツを植えて自然を取り戻すと言ったって・・・・
 マツも絶命してしまうんじゃあ・・・・」
私、ミスティ・ルティンは本当に寒いのが苦手です。
昔のトラウマが蘇って来そうです・・・
今回ばかりはちゃんと寒冷地用の機体温度調整モジュールを搭載してるというのに・・・。

9SAA:2016/02/11(木) 02:27:53
――科学の日進月歩、そう言われて気付いたけど実験施設も凄い科学の塊だったな・・・

「あ、はい・・・分かりました。行こう、兄さん」

「あ、あぁ・・・」

――やっと話せた。だがこの気まずい空気の所為でこれ以上は話せない・・・・

そもそも停戦も何も戦う気はない。最近血の気の多い奴ばっかだ。
ロシアに来る前にもならず者に襲われたのだ。とは言え殺しは好まないので斬る寸前に鞘にしまい、峰打ちで気絶させた。
殺気を込めていたので一人残らず気絶したが・・・中にはショック死してる者がいるだろう。

――少し気になっていたがロシアに来てからは襲う者がいない。こいつらか他の誰かが『どうにか』したのかもしれない

藪蛇は避けたいので聞くのはやめるか。

――しかし・・・なんだか面倒なところに来てしまった気がする。

彼の気苦労は・・・絶えない。

10あーに:2016/02/11(木) 02:40:46
「ありがとうございます、こちらへ・・・」

 強制労働者収容所 1階
「ふむ・・・誰か居るようだが?」
「あ、ほんとだ・・・・倒れてる」
 ・・・人、なんだろうか。
紅色の・・・服で、ところどころエメラルドグリーンの光を放っている。
「どうやら、人じゃないと見た。敵か?」
「待ち伏せじゃないような・・・」
 そう言っていると、かすかな機械音と駆動音を鳴らし、
「あー・・・さむぅい・・・・極寒での仕事なんて・・・
 やるしかないんですけどね、んもう・・・・・・」
と、うわ言を言っている・・・女性、いや男性・・・どっちだろうか。
「・・・・オカマ?」
「失敬な。私はどちらでもないんです・・・
 と、ともかく・・・・さぶい・・・・こごえじぬー・・・・」
「我々にはそういう暖めるような類のものは・・・」
「持ってませんので・・・」
「そんなぁ・・・このままだとフレッシュボディも凍結してしまいます・・・・」


 能力者、という人たちや、なんだかすごい筋肉のお二人、
そして・・・男でも女でもない・・・ロボット、らしき人物・・・・
 この街の周辺は・・・・どうなっているんでしょうか。

11SAA:2016/02/11(木) 03:25:05
「メカメカしてる・・・」

――中性的、いやロボットなんだし性別も糞もないか

「・・・寒さで死にかけてるって奴か」

――確か、簡易だけどそれなりにあったまる暖房器具持ってきてたな

そうしてウォルターはやけにデカいリュックを降ろし、組み立て式の・・・
知らない人からしたら何か板っぽいのを出しているようにしか見えない機械を取り出し、組み立てる。

「ほら、簡単に組み立てれるけど暖房器具だ」

「(なんか失礼な事を考えられてる気がする・・・見た感じは一般的な女子と変わらないけど筋力だけ遥かに上なんだよ・・・)」

顔には出さないが、不機嫌になるフレア。まぁ、本人の言う通り「見た目『は』」ごく一般的な女子と変わらない。
だが、「筋力『は』」ジム通いの筋肉モリモリ大人の男性を余裕で越せるのだ。
さらに能力者ではないのでジャブだけでチャンピオンになれる。・・・・・なので強ち筋肉が凄いのは間違いではない。

・・・気を、強く持て。

「よし、組み立て終わったから点けるぞ・・・・」
そんなこんなで暖房器具が組み立てられ、電源を点ける。

12あーに:2016/02/11(木) 13:11:49
「うひー・・・あったけー・・・・・・
 文明の利器に感謝ですなー・・・・助かりましたー」
 ブルブル震えながら、男の人のほうにありがたや、と掌同士を擦っている・・・。
「・・・・ああ、と。申し遅れました。
 僕、エフゲニー・ラジクs」
「私の事はアズールMDと呼んでよい、MDでも構わん!
 この宿主はエフゲニー君でよいぞ」
「・・・・・・」
 自己紹介もままならない、それほど振り回されているのです。


「ふぇー、暖まったところで私も自己紹介を。
 自分、ミスティ・ルティンというロボットでして。
 この極寒の地にマツを植えて環境回復をするよう命じられてここに来ました」
うっひー、この暖房は非常に熱効率が抜群ですなぁー。
これを背負って探査したいほどです。

13SAA:2016/02/11(木) 15:53:41
―――なんていうか外見だけ人に似せるだけなら暖房とか付ける必要あるか?

そこかよ。

―――ちょっと気になるがいくらでも説が湧いてくるから後にしよう

みんな自己紹介してるからね。

「えっと、私はフレア・・・・・フレア・エンブレイス。で、こっちは・・・」

「フレアの兄、ウォルター・エンブレイス。気軽にウォルターって呼んでくれ」

――自己紹介はしたがこれからどうしたものか。

14あーに:2016/02/11(木) 17:08:16
「・・・フレア?ミサイルをかく乱するアレでありますか?」
「違うと思うよ・・・うん・・・」
「太陽フレアでもないよな、エフゲニー君」
「そりゃそうだよ・・・」

「これからこの街の機能を回復しつつ、マツを植えていこうと計画しています。
 食糧供給もままならないでしょうし・・・」
「・・・・・・エフゲニー君、丁重にお断りしたまえ。
 我々は水だけで生活できるのだからな」
「・・・というわけなので、僕のほうはいいんです。
 ウォルターさんとフレア・・・くん? のほうを優先していただければ」

ちゃん。

15SAA:2016/02/11(木) 17:48:36
「よく名前については言われます・・・・」

名前で軽く弄られて軽くしょんぼり。

――えーと・・・エフゲニー、てーのから気苦労が絶えない感じがするな・・・

「6日間は大丈夫だけど、確かに心もとないな。まともに食える物があればいいんだけどな・・・」

「(食べられれば良いと思うけど・・・刀で熱すれば殺菌できそうだし)」

殺菌どころか黒焦げになりそう。そしてくん付けされたのを普通にスルー。

16あーに:2016/02/11(木) 20:11:52
「この収容所の地下に食糧庫があるという情報を得ました。
 ですが、電子ロックにより閉ざされています。
 おまけにその電力も供給されてないせいで、封印に近い形ですね・・・。
 そこで、皆さんには更に地下の発電機を起動して欲しいんです。
 ・・・・・面倒なことに、起動には二人がかりでなければ出来ない仕組みになっていまして」

「・・・・・・・随分面倒な仕組みにしたんだな・・・」
「うん、それに地下深くとなると」
「ええ、恐らくホコリまみれどころか、虫とかが膨大な数でしょう」

その言葉で一同が凍りついた。

ちなみに、食糧庫と外界の隔壁は2mの合金で守られている。

17SAA:2016/02/11(木) 20:30:43
「巨大化した虫とかいそうだな・・・・」

――殺虫剤ならぬ殺虫刀で焼き殺すか。壁斬って面倒な事になったらだるい。

何ッ、こいつだけ思考が違うッ・・・!

「兄さん・・・・まさかと思うけど・・・・」

「まず俺が行くのは確実だが他にももう一人必要だな。」

――まずは持ち物を置いていくか、虫まみれとか埃まみれは流石に勘弁願いたいしな。

18あーに:2016/02/11(木) 20:39:54
「・・・・・このアズールMDの力ならば虫ごとき消し炭だ。
 そうだろう、エフゲニー君」
 フフフフフフ、と不敵な笑みを浮かべた。
「だとしても、室内であれをやるのはまずいんじゃあ?」
「それ以外でやれるのかね?」
「・・・・・・・わかりました、僕も探索しましょう」
「いい心がけだ、エフゲニー君」

19SAA:2016/02/11(木) 21:00:29
――・・・「あれ」とやらを使わせないように扇風機のように焔塵を回しまくればいいんじゃね?

「いや、うん、こっちが危ないから手伝うのは起動の時だけでいいよ」

身の危険しか感じないので何もしなくてもいいようにと言うウォルター。

――埃ごと焼却してやりますかね。巨大なのが居たら・・・どうしようか。

居るのは間違いないだろう。

20あーに:2016/02/11(木) 21:39:48
「はい・・・よろしくお願いします ウォルターさん」

地下1階

地下1階は兵器庫、医療器具倉庫、リネン室(寝具などを入れておく倉庫)。
全て電子ロックされている。
「・・・・この設備も、冷戦頃に作られた・・・のかな」
「うむ、それっぽいな」
「それっぽいって何さ・・・」
 引っかかる言い方をするアズールMDには、呆れしかない。
「・・・どうも、1960年に電子ロックは開発が開始された。
 この街は・・・・それほど歴史が浅いということか?」
「さ、さあ・・・?わからないよ、こんな街なんてあるかなんて知らなかったし」
「まあよい。次の階へ行くぞ」

地下2階
地下2階には監視班の自室があった。どうやら、電子ロックはかかってないらしい。
机とベッド、椅子に、監視カメラが映した映像を見るであろうブラウン管テレビがあった。
机の上には監視者のものと思われる手記があった。
「・・・・・ここの情報になるかもしれません。
 持って行きましょうか?」

21SAA:2016/02/11(木) 22:01:54
地下一階にはロックされている設備。時間をかけて溶かし斬ればなんとかなるかもしれない。
どれだけ時間がかかるか分からないが。それに突破してもセキュリティかなんかで面倒な事になるだろう。

――電子ロックか。帰る資金手に入れたら知り合いに調べてもらおう

地下二階に行けばさらに時代を感じさせるような光景。

「情報・・・?」
言われて視線を辿ると確かに手記はあった。

「そうだな、あった方がいいかも知れない。持っていこう。」

22あーに:2016/02/11(木) 22:13:32
手記:
ロシア語なので、エフゲニーしか読めない。

「ええと・・・・何やら非常に大きいダンゴムシが居るらしいんです。
 そいつのせいで発電機が止まることもあるらしいんです。
 強制労働者の少数が毎回このダンゴムシを追い出すこともあるそうで。
 ・・・その都度、金具とかの金属類が食べられていたとか・・・」
「金属類・・・? なるほどな」
「え、どういうこと アズールMD」
「ご主人の私に教えを乞う時はどうするんだっけ?」
「・・・・・・お願いします、大アズールMD様」
 不本意だ。理不尽だ。不公平だ。
「・・・・やはり教えないね。
 そのダンゴムシと戦ってからにしよう。
 発電機が動かせないということは、ダンゴムシが近くに居るということだ」

23SAA:2016/02/11(木) 22:52:09
――ロシア語だから読めないとはいえ・・・自分で読めないのは結構不便だな

ただし学ぶとは言っていない、今までは学ぶ必要もなかった。
構築される際に一部の国の言語を組み込まれたが脳筋がコンセプトなのでそんなに中途半端に。

――父よ、なぜあなたの知力を分けてくださらなかったのですか・・・

しかもクソでかいダンゴムシがいるとか。金属類が食われているし今のご時世、突然変異か進化で厄介になっているだろう。

「こっちの攻撃が通じればいいんだがな・・・」

24あーに:2016/02/11(木) 23:05:52
地下3階に発電機があるのだが、起動するには20m離れた2つのレバーがある。
そして、到着したと同時に懐中電灯が唐突に切れたらしく、
近くにあったたいまつ置き場からたいまつを拾って点火した。

発電機はレバーを同時に降ろして起動すればいい・・・と手記にあったのだが、やはり起動しない。
「・・・・・この下の地下4階で毎回追い出していたらしいです。
 どうも、殺そうにも殺せないので押して追い出したとか」
「よし、行ってみるぞ エフゲニー君」

地下4階は非常口に通じるらしく、人二人分の幅、1mしかないほど狭い。
そして突き当たりに・・・

「・・・居た・・・なんて大きいんだ」
 3mはあるかのような異様な大きさ、無数にも見える数の足・・・。
そして、のそのそとうごめく、ダンゴムシ。
「・・・・・・この生物に罪は無いが、我々のためだ。
 やるぞ」
「・・・・かわいそうだけれど・・・ね・・・・」

25SAA:2016/02/11(木) 23:39:39
――懐中電灯が切れたか・・・・エフゲニーが松明を拾って火をつけたからまぁ問題ないだろう。

そして地下4階、でかいダンゴムシといっても1mくらいだろうと思えば・・・・

――いやいやいやいや、おかしい!デカすぎるだろ・・・・何があったらこうなるんだ?

「・・・・・何が原因でそうなったのは分からないし同情はする!」

――食糧はそんなに多くない、食うのは実質俺とフレアだけだが資金になるものを集めなければ飢え死にだ。

「お前には悪いが、斬る・・・!」

鞘から途轍もない熱を内包した刀、「焔塵」を取り出す。

26あーに:2016/02/11(木) 23:47:58
「・・・・・・・・」
後にアスタビニェ・リクグソクムシと名づけられたこのダンゴムシは、
目の前の筋肉の塊の男が剣を取り出したのを見て、触覚を過敏に動かせた。

それと同時に、ウォルターの焔塵がウォルターの手から離れようとしている。
「剣を手放している?」
「いや、違うなエフゲニー君。あれは磁力でヤツから剣を奪おうとしているのだ」
「・・・・磁力だって?」
「そうとも。そう簡単にここの労働者が金具を手放すとでも?」
「・・・・・無理矢理取り上げる方法となれば、磁力で引き寄せて・・・」
「そういうことだ。見たまえ・・・あのダンゴムシ、背中に砂鉄が集まっているだろう。
 磁力をもたらす鉱物か何かを食べたのだろう・・・信じがたいことだが」

27SAA:2016/02/12(金) 00:16:09
――引き寄せられている・・・磁力か!?だがこいつは・・・「焔塵」は、トンでもない熱量を秘めているんだぞ!?
力は完全ではないとはいえ

ウォルターほどの筋肉の塊でなければ、一瞬で手放していただろう。

信じられないが磁力を操るからしてダンゴムシにしては知能が高いのだろうが、
以下に鉄を表面に貼っていようがいずれ溶けるか転がってきて大惨事だろう

――もし、磁力を宿らせて・・・だとしたらかなり危険だ。一か八かで磁力を利用して接近、
スピードを利用して両断・・・駄目だ、外れたら転がって頭ぶつけて気絶コースだ。

電気以外では滅多に気絶するわけないし強打したところで気絶するわけないでしょ。

「熱が通りやすい部位なら・・・ブッ刺してダンゴ焼きに出来るかもしれないが・・・!」

28あーに:2016/02/12(金) 00:23:07
「・・・・・? ・・・・・!」
嗅覚も兼ねているのか、触覚でいつもの「追い出すあの人たち」でないことを察知。
「・・・・・」
のそのそ・・・と動き始める

この時、磁力で引っ張られている最中にウォルターが持っていた懐中電灯が光りだした。
「・・・ほーう、面白い性質をしておるな・・・」
「どういうこと、アズール」
「教えるわけなかろう、充分なヒントだよ エフゲニー君」
「・・・・・・味方なら助けようよ」
「誰があやつが味方と言った?エフゲニー君や私ではあるまい・・・
 利害一致で一時的に手を組んだだけだろう」
確かにそうだ。そう主張したわけでもないし、彼のほうから言ってきたわけではない。
・・・・・。
おそらく、ウォルターさんはこのことを聞いているだろう。

「・・・・・・・・・」
急に筋肉男の剣を磁力で引っ張るのをやめ、触覚が大きく動き始めた。
警告らしく、ここを去れ、と言っているようなジェスチャーらしい。

29SAA:2016/02/12(金) 00:50:31
捨て身するか迷っていたが思いがけぬ事で気を取られた。

「・・・・懐中電灯が点いた・・・!」

――妙だな、奴の何らかの力で妨害してたとか?いやまさかそんなわけ・・・・
だが人間以外にも能力が備わっていてもおかしくはない。見たことないからって決めつけるのはいけないだろう。

「電子機器なんかを妨害する能力ってか・・・・?」

――アズールMDとやらに言われた通り、こちらから頼んだわけじゃない。でも頼んだら発電機ごと壊しかねない気がする。

「警告はありがたいが・・・すまん、このまま帰れば俺以外一人しか居ない身内が空腹で苦しんじまうんだ。」

――しかしどうしたものか、また刀が吸い寄せられたら・・・・それに近距離も遠距離もこの状況・・・
しかもまだ完全に仕組みを理解というより解明したわけじゃない。

30あーに:2016/02/12(金) 01:05:15
「・・・・・・」
退かぬとわかったのか、本気で排除にあたろうとする。
ジリジリと動き、退路を狭めて・・・
触覚がビュッと伸び、筋肉男へと突き刺さるように襲い掛かる!!

「・・・・こちらのほうは敵とみなされていないようだね。
 とりあえず、巻き込まれてはまずい・・・
 あの部屋の端のたいまつ立てに置いてから一旦退こう、エフゲニー君」
「うん、わかった・・・」

そろーり、そろーり・・・とたいまつ立てへと近づく・・・・
よし、たいまつ立てを差し込んだ。
「すまないが、エフゲニー君のためだ。
 ・・・・・よろしく頼んだよ、ウォルター君」
「すみません、終わったらお願いします」

31SAA:2016/02/12(金) 01:22:23
「良い突きだ!だが筋肉だけのウスノロ男と見るのは間違いだぜ!」

瞬時に安全な位置を確認しつつ跳んで回避。狭いが、全く回避不能というわけではない。

「イヤーッ!」

そしてすぐさま触角の節目を狙ってかなりの速度と力を込めて振るう。それも一回ではなく、3、4回。
例え斬れてなくても同じ所を斬れば必ず斬れる。

――退避したか、まぁ事実・・・これを動かして大きなメリットがあるのは俺達だけだし、当然だろう。
標的になってなければ尚更。

だが個人的には助かったと思った。

「(気紛れで一緒に吹っ飛ばされたら困るんでね・・・!)」

松明で少し明るいが、それでも暗いのか薄く赤い輝きを放つ刀を構えなおす。

32あーに:2016/02/12(金) 01:25:30
「・・・・!?」
ブシャア、と血らしき液体を撒き散らし触覚が切れた。
「・・・・・・!? ・・・・!!!」
急に丸まり始め、手当たり次第転がって見えない敵を潰そうとしている。
どうやら、あの触覚全てに情報を把握する感覚が集約されているので、何もわからないらしい。

そして、転がって壁に巨体を打ち付ける音が連続し、地響きがした。
「ッ・・・あのダンゴムシが転がったのか・・・?」
「みたいだね、落盤に気をつけようか、エフゲニー君」

33SAA:2016/02/12(金) 01:43:50
「斬れたが・・・予想通りか!」

今の状況的に両者(片方は虫だが)脅威だが狙いが定れることが出来なければ倒せない。

――このままじゃ崩れて潰されてしまう。だが居合でダメージを与えるにも・・・

振動を与え、誘導して罠として刺さるように焔塵を配置、抉れた甲殻の隙間に零霞を刺し体液を凍結させ絶命させる。

それかタイミングを合わせて節目を斬り、そこに思いっきり差し込む。

「だがどっちにせよこっちに来なければ・・・決めれない。」

34あーに:2016/02/12(金) 01:56:24
「・・・・!!!!!!」
ギギ・・・・ギチ・・・・ミギ・・・・・
バキィ・・・・
転がった先に多大な熱量の剣が刺さり、甲殻が抉れてしまい・・・
「・・・・・・!」
そうして、体液を凍結させられたこのリクグソクムシは生命活動を停止・・・・


.


.


.


.


.


していなかった。
「・・・・・・!!」
むしろ甲殻を強制解除、その解除した勢いで甲殻を吹き飛ばす。
ウォルターが刺し込み、抜く間もなくパージしたので避けられず。
あの重厚な装甲とは一転し機動力が上昇。
断ち切られた触覚とは別である予備らしき触覚が展開。
86本もの無数の足の先はネオジムで固められた刃物に近い切っ先。
「・・・・」
甲殻ごと吹き飛ばされた筋肉男の様子を触覚で確認。

35SAA:2016/02/12(金) 02:11:31
「!」

まさか装甲をパージしてくると思わず、吹き飛ばされる。一応刀は手の内だが・・・・

――嘘だろ。第二形態とか俺聞いてない・・・・・食らった時の甲殻の重さからして唯の重い鎧か。
見ろよ、足の先が刃物みたいだ。86刀流ってか・・・・分が悪いぞ・・・・

「86:2じゃ分が悪いかもしれないが・・・」

もう一本を本格的に使う時が来た。

「いや・・・触角合わせて88:2か・・・・・骨が折れることは間違いないな」

――だが・・・燃えてきたぜ・・・・・・!

この状況は脳筋男を逆に奮い立たせた。

「いざぁ・・・」

36あーに:2016/02/12(金) 02:18:11
「あのロボット、うまくハメようとしてくれたね、エフゲニー君」
「どういうこと?」
「察しが悪いね。私達をこうやって殺そうとしている罠だったってわけだ。
 食糧庫なんて無かったし、兵器庫だった。
 おまけに、電子機器を無効化するダンゴムシ・・・
 ロボットにとって最悪の相性と言えるはず」
「・・・・フレアくんも危ない、と」
「そうだ。一旦戻ろう」

その頃、ミスティというと。
「・・・・あったけー・・・やっぱ暖房っていいですねー」
 のほほんとしていた。

そして・・・ダンゴムシというと。
「---!!!!」
 歯軋りするような音で足同士を擦れ合わせ、威嚇。
そして、筋肉男に飛び掛る!!

・・・・・しかし、装甲をパージしたということは、防御が大幅にダウン。
足に刺さること覚悟で掴まれ、真っ二つに斬られるリスクも孕んでいる!

37SAA:2016/02/12(金) 02:30:04
「ッ!」

――防御が落ちたのに突っ込んでくるだと?こいつ・・・差し違えるつもりか!

肉を切らせて骨を断とうとしても衝撃で狙いがズレれば拙い。

「なら・・・!」

焔塵を落とし、足で蹴ッ飛ばし銃弾の如くダンゴムシに飛ばすと同時にダンゴムシに向かって走る。

突きに来たと誤認させるために。

――この賭けが外れても・・・対策はできてる!だが外れてくれるなよ!

38あーに:2016/02/12(金) 02:37:36
「ッ!」
飛び掛った矢先に、剣を飛ばしてきた。
空中でいきなり姿勢変更ができない、避けられない。
筋肉男の飛ばした剣を脚部での白刃取りで受け止め・・・・
・・・・・・
られない・・・・!!
刃同士が擦れて、そのまま抜けきる・・・!
そのまま、見事に真っ二つに叩き切られた!
・・・・・アスタビニェ・リクグソクムシ(内部)、絶命・・・!

1階
「随分と悠長だね、人を殺されに行かせる気分はどうだい
 ・・・・・欠陥ロボめ。」
アズールMDは怒りが交えた第一声を放ち、目の前の紅いロボを蔑む。
「・・・・へ?発電機はどうしたんですか?」
 まるで何も分かっていないかのような表情のミスティである。
「食糧庫なんてありませんでした。代わりに兵器庫、と書いてあったんです」
「どういうことか説明してもらおうか。
 兵器の代わりに食糧を詰め込んでた、なんて言い訳ではあるまい・・・
 ミスティ・ルティン」
アズールの口はすでに戦闘態勢と言わんばかりに歯を打ち鳴らしている。
「フレアさん。このロボットが動けないようになる能力を使う生物がこの地下に居ました。
 それで僕達とウォルターさんを行かせた・・・それはいいんです。
 食糧がある、と騙して、しかもその生物は危険だった。
 そのロボットは・・・イレギュラーだ!」

39SAA:2016/02/12(金) 02:57:06
「・・・・終わりだ。・・・・・安らかに眠ってくれ。」

事情が何であれ、自分たちの都合で命を奪ったのだ。

――さて、急いで戻るか。少し嫌な予感がする。

刀を回収し、1階へと走って戻る。

1階。

「待って・・・まだ兄さんがやられたわけじゃない。」

――そう、簡単に負けはしない。


地下2階

「ゼーッ・・・ハーッ・・・・・・ゴホッゴホッガホッ!」

おいお前の兄が息切れしてるぞ。

――疲れたけどなんか力が湧いて来たぞ!もうひと踏ん張りだ!

このシスコン、暴走し始めたぞ・・・

40あーに:2016/02/12(金) 03:15:57
「ふむ・・・殺されるように仕向けた事実は逃れられない。
 違うかね・・・?」
「な、何を言って・・・・本当に何も知らないんです。
 ・・・・ただ、私はここにたどり着いて・・・
 寒くて寒くて動けないほどに冷えてしまって・・・・」
「動けないほど、か。
 だったら地下に発電所がある事を知っているんだい?」
「いや、それは仕事する前に事前で・・・」
「だとしたらおかしい点がある。
 ロシア人のエフゲニー君ですらこんな町はあることすら知らなかった。
 そんな胡散臭い町の情報を知っている君は・・・何者だ?」
「・・・・・・・・・」

問い詰められて、判断に困っている。
どうすれば、ええと・・・どうすれば・・・。

41SAA:2016/02/12(金) 03:28:21
「(これはもう何を言っても・・・・)」

その時。


「たぁだぁいまッ!」

――見事にこの居づらい空気をぶち壊したのは・・・・私の兄だった。無事でよかった・・・



「・・・え、何この空気。」

――え、確かにやばかったけど結果的に生きてるんだけど・・・・どういう事なんだこれ。

「・・・・説明求む。」

「兄さん達が行った数十分後にその人たちが戻ってきて、ミスティさんに地下に居た能力を持った生物が居て、
その生物が危険だから騙したとかイレギュラーだとかって怒って問い詰めてる。」

「なるほど、大体わかった。」

――うん、手っ取り早く終わらせよう。

「まぁ事を穏便にするために・・・腹パン一回でいい?」

42あーに:2016/02/12(金) 03:31:02
「・・・・・え?はらぱ・・・・?」
「ふふ、そのイレギュラーに一発やればよいさ!!」
「(仮に僕のほうに一発来るなら、ダメージは全部僕が受けることになるんだけど・・・)」

どっちを一発パァンといく?

43SAA:2016/02/12(金) 03:41:13
「まぁ・・・まずはミスティ、何か気に食わない。」

言い終えてすぐ鋭い拳で腹パン。

「そしてエフゲニー・・・・上の階で待ってればいいのにわざわざここまで戻って二度手間にさせたこと。」

ミスティに放った程ではないがそれなりの強さで腹パンする。


「・・・うわぁ。」

理由が酷すぎる。これにはフレアも引いてしまう。

「面倒くさいからこれで万事解決って事で!」

この男・・・・やはり脳筋・・・!

44あーに:2016/02/12(金) 04:04:20
「おご・・・あ・・・・・・」
腹部装甲に損傷、その衝撃が内部にまで響き、膝をついてしまうほど。
そのまま四つんばいになるほどの衝撃だった。

「ふげぇぇ!?僕・・・・じゃない・・・のに・・・・」
「私の独断だが、君の体がやった行動だ。責任は君にある」
「そんな理不尽・・・な・・・・」
ドスゥッ!!
エフゲニーが泡を吐いて気絶、仰向けになってしてしまった。
「くそぅ・・・このままじゃ私は動けない・・・
 意識を乗っ取って動こうにも、失った意識にどう乗っ取るというのか。
 ・・・・・・うーん、回復を待つか」

45SAA:2016/02/12(金) 04:15:40
「・・・少し、やり過ぎたかもしれない。」

おう、じゃあなんとかしろよ。

「久しぶりに色々使ったし休むとするか」

おい待てや、この惨事を起こした張本人は休んじゃいけないだろ

「・・・兄さん」

「ぬ?」

「因果応報。」

バジィ!

「ア゙ッ゙ーーーッ!なぁ・・・・ぜぇ・・・・」
ドサッ・・・

「反省してて。」

いや電気系弱点で気絶する人に反省も糞もないと思うんですけど。

46あーに:2016/02/12(金) 04:20:15
「・・・・」
阿鼻叫喚とまでいかないが、地獄だった。

腹パンでのたうちまわるロボット、
一発殴られて気絶している宿主、
兄をも余裕で一発ビンタかます妹・・・
そして、そのビンタで気絶する筋肉もりもりマッチョマン・・・

こんな状況で・・・不測の事態が起きればどうするのだろうか。
「・・・・あ。発電機の起動忘れてた」
アズールMDはエフゲニーが気絶しているため動けず。

47SAA:2016/02/12(金) 04:31:50
「あ、発電機・・・・」

――まぁ兄さんが起きたら任せればいいかな。

漫画で見ればギャグ回なせいでこんな地獄を作り出されたとみればいいが、これは現実である。

勿論2人でないと起動できないのに一人で行くわけにはいかない。

――でも、兄を止めなければならなかったから仕方ない。

48あーに:2016/02/12(金) 13:06:18
数分後
「・・・・ッ、ぐぐ・・・フレア・・・さん・・・」
のた打ち回っていたミスティが、痛みが引いたのかようやく話せるくらいになった。
「提案したのは私です・・・責任を持って・・・・私が行きます・・・・
 電子機器を無効化する生物は倒したならば・・・ッ・・・」
ゆっくり立ち上がろうとするが、片膝がまだ地に着いたまま。
「ふん、食糧じゃなく武器なら意味がないぞ、イレギュラー」
動けぬエフゲニーを無理にでも引きずろうとするアズール。
このアズールがミスティを疑ったせいもあり、段取りが狂ったのもある。
「確かに武器庫はありました・・・食糧庫は隠し通路なんです・・・」
やっと立ち上がり、腹を押さえる。
よほどのダメージであることがうかがえる。
「・・・・・・・隠し通路、そんな古典な」
「発電機を起動しないと、壁に擬装した扉が開かない仕組みでして・・・」
「・・・・・嘘も大概にしたまえ」

ミスティの「隠し通路の食糧庫」・・・信じるべきか・・・?

49SAA:2016/02/12(金) 18:00:36
「・・・・・・嘘ならば腹パンの回数を20倍にすればいいだけです。
それに、無駄に力があること以外は私達は唯の人間です。希望が少しでもあれば・・・それに賭けます。
というか賭けるしかないです。後腹パンについては勿論実行するのは兄さんです。」

その兄さんはまだ気絶しておりますがね。

「・・・・・・・・・」←未だ気絶してるウォルター

ちーん。

「・・・・兄さんが起きれば・・・」

――制裁とは言えちょっと強くし過ぎたかも。

50あーに:2016/02/12(金) 18:07:57
「・・・・20発でも構いません・・・
 償いとしては充分と思います」
「・・・なんか開き直って怖いな、エフゲニー君・・・は気絶していたな。
 ウラがありそうで・・・」
「ありませんってば、クジラさん」
「アズールMDだ、忘れるではない・・・」

「ウォルターさんが意識を取り戻し次第、案内します。
 それで大丈夫ですか?」

51SAA:2016/02/13(土) 01:02:04
「いいですよ、じゃあ起きるまで待ちましょう」


さらに数分後


「おう・・・ふ。・・・・っ!寝てた!?」

「若干暴走しかけてたので気絶させました。」

「あ、そっかぁ・・・で?これはどういう状況?」

「・・・発電機の起動しに行って」
ミスティ、そしてウォルターの順に見てから言う。

「・・・・つまり言うのが面倒だからさっさと要件済ませろって事か」

52あーに:2016/02/13(土) 11:13:42
地下3階 発電機
「右のレバーをお願いします、ウォルターさん」
左のレバーの前で引く準備。

「1,2の 3 の3で引きますよ。
 Three のthのタイミングですからね?」
ずいぶん細かいなオイ。

53SAA:2016/02/13(土) 18:01:05
「そこまで細かいのか、まず正確なタイミングを把握したいからカウントだけしてほしい。」

――ぶっつけ本番はちょっと辛い。

反射神経抜群(ただし妹の制裁は避けれない)のにぶっつけ本番が出来ないわけが・・・・

「・・・・やっぱ大丈夫、よく考えれば口の動きとか気配とかで察せるし。」

でしょうね。

54あーに:2016/02/13(土) 18:22:53
「1、にの・・・・
Th」
この時、ミスティがものすごい勢いでレバーを下げて。
「reeeeeeeeeee!!!!!!!」
かなり叫んだ。

55SAA:2016/02/13(土) 18:48:40
thを言い始めた瞬間にレバーを下げる。

「・・・・・・」

――割と近くで叫ばれて耳がキーンとする。

「・・・・・・・・」

――とりあえず腹パン5発は確定。

「・・・・これで食糧庫が広くのか?無かったら腹パン40発だぞ」

あっても5発・・・・なんという理不尽。妹が関わると暴走しがちなのにしてもこれはね・・・・

56あーに:2016/02/13(土) 20:14:26
「・・・・ありますよ、地下1階の隠し通路が開くのですから」

地下1階
「・・・・・・あれ?ここじゃない・・・・」

「ここでもない・・・」

「間違えたわけじゃないよなあ・・・・たしかこの辺だから・・・」
ミスティが壁に手を当てたその時・・・

カチッ
ゴゴゴゴゴ・・・・バタァン!
レンガの壁の一部が上下へと収納され、隠し通路が開いた。
「・・・・あ、隠しボタンを押すんだった」

57SAA:2016/02/14(日) 00:26:59
「・・・情報の出所が信用できないから念の為だ」

迷いに迷ってるミスティを見て

「可能性はないわけではないとはいえ、そう簡単に見つかる訳が・・・・」

その時に隠し通路への道がうるさい音を立てながら開かれる。

「ホントにあったな」

――とはいえ食糧があったでなく食糧庫だけあったみたいな事になったらどうするか。

58あーに:2016/02/14(日) 00:50:53
「ありました!しょくりょ・・・・う・・・・なんですが・・・」
 どこか、不穏な顔をしている。
「・・・・・日本のカップラーメンばかりです。しょうゆ味ばかりですし・・・・」

 さらにおかしい点が一つだけあった。
ミスティが手にしたカップラーメン。それは全部最近製造されたものだ。
「・・・・・・・・えーとですねー・・・お湯についてはですが・・・」

59SAA:2016/02/14(日) 01:02:56
「・・・ここはカップラーメン製造工場に回j蔵されてるのか?」

しかも日本の・・・・いや日本のカップラーメンは美味いがそういう事じゃない。

――何故最近製造されたカップラーメンが。

「誰かの貯蓄食糧だったとか・・・・・」

――まぁ何にせよ飯は確保できたにはできたが・・・・連日連夜カップラーメンはまずい。

「湯?木と鍋とかあれば雪を溶かして作れないことはないが・・・・」

60あーに:2016/02/14(日) 01:07:09
「雪解け水、ですか・・・
 それを毎晩というのもアレですね。
 これだけのカップラーメンがあるということは、それに相応しい水資源があるはず。
 そうですね・・・南西部の洞窟から侵入すれば地下湖か鍾乳洞があると思います。
 ともかく、これで食糧の件については信じていただけましたね!」

ニコッとしているミスティだが、何か忘れているような気がする。
彼女自身がではない。ウォルターが忘れていることだ。

腹パン5発。

61SAA:2016/02/14(日) 01:37:38
「洞窟ねぇ・・・・・絶対に何かがいそうな気がするんだが。」

――いなければいいがこんな不自然なのは絶対何かがある。

「・・・・流石に毎日カップラーメンは死ぬぞ。」

あんたらなら2週間はいけるじゃないですか。何だよ一般人ぶりやがって・・・・

「あ・・・・そういえば・・・・・」

――腹パンすんの忘れてたな。

「そういえば、ミスティ。」

そして彼は実行する。

62あーに:2016/02/14(日) 01:47:56
「あが・・・うぐ・・・おご・・・・おぅぅっ・・・
 やめ・・・し・・・」
1発、2発、3発で4発。
とどめの5発目は1から4より強く、深く腹部に打ち付けられた・・・。
「あああがあ・・・っ・・・・!!」
 ここでミスティは衝撃か、何かでプログラムのエラーが発生する。
・・・・腹部への打撃に性的興奮を覚え始めた、というのは後になって判明した。

「っふー・・・いたい・・・・です・・・・」
足がガクガクし、目がうつろになっている。
「そ、それよりも・・・1階に戻って報告しましょ・・・・うう・・・」
1発でも地に伏せていたのに、5発も殴られた。
とても歩けるような状態じゃあない。
・・・かついでやるしかないだろう・・・

人間の2.5倍ほどの重量はあるが。

63SAA:2016/02/14(日) 02:08:37
「なぁに・・・・・簡単には死なないさ、死なないように殴ってる。」

一般人なら病院行きですよ。

「その状態じゃあ歩けそうにないな、じゃあ担いで持っていきましょうねー」

いつもならば、そう平常時ならば持っていけるはずがないというより引き摺ってくしかないが・・・・
今暴走してるのでそんなこと知るかとでも言う様に、難なく(実際はどうなのか知らないが・・・・)担ぎ上げ一階に向かう。

これがシスコンの力か・・・・・・

と思いきや、地下一階でギブアップ。

「流石にきついなー・・・・」

――そもそも担ぐ必要あったのか。

64あーに:2016/02/14(日) 02:13:10
地下1階 1階への階段近く
「〜〜〜っ・・・あんまり・・・です・・・
 1階になってからで・・・も・・・よかったんじゃあ・・・・」
グスン、と涙目になっている。
・・・ロボに文字通り血も涙もないはずだが・・・まあそれは考慮すべきではない。
「・・・あいててて・・・」

1階
「んぐ・・・いで・・・で・・・ ここは・・・」
「起きたかい、エフゲニー君」
「・・・アズールMD。僕だけ痛い目に遭うだなんて勘弁してよ・・・」
「んー、命を助けた恩返しはまだ続くよ」
「そんなぁ・・・」

65SAA:2016/02/14(日) 02:21:07
「そもそも事の詳細を最初から言えばよかった物を・・・・・」

――流石にそこの辺りがだらしなさすぎるだろう。

「しかたねーな、背負ってやるから早くしろ」

そう言い、ミスティを背負う。

――食糧はあったことを報告しないと。後何故か製造した日が割と最近の・・・日本のカップラーメンがあったこと。

「(どーもここに来てから気疲れが多くなっているな。それに何か起きそうだ。)」

66あーに:2016/02/14(日) 02:33:05
「・・・・ありがとうございます」

1階
地下から戻ってくるウォルターの姿は、アズールMDにとって不機嫌を加速させるものだった。
「・・・・・・随分そのポンコツを手厚く歓迎しているようだね。
 ウォルター君」
「それで・・・食糧については本当にあったんですか?」

67SAA:2016/02/14(日) 02:46:29
「安心しろ、腹パン5発やっといたから」

そう言いながら適当に地面に降ろす

・・・・いやその理屈はおかしい。

「食糧はあるにはあったんだが・・・・・少し妙なんだ。」

ウォルターは「何故か製造日が割と最近の日本のカップラーメン」があった事を説明。

「・・・誰かがここを使ってたかもしれないな。不在、もしくは死亡していて使ってない間にあれが住み着いたんだろうな」

あれと言うと勿論デカいダンゴムシの事だろう。

「まぁ何にせよ。初めにちゃんと細かく説明してれば良かったって事だ。」

――それにあまり体が鈍ってなかったのは大きい。ずっと歩いてばっかだったからな。

今の時代生き抜くには日々の鍛錬が必要であるし、特にウォルター達には必要だろう。
・・・・・4、5日のブランクで殆ど衰えないのだから、素振りだけでいいんじゃないだろうか。

68あーに:2016/02/14(日) 03:08:29
「っー・・・ホンキなんてあんまりですよー・・・」
ドスッ・・・
非常に重々しい音がしつつ、ミスティのボディが地面にへばりつく。

「日本のカップメンとやらがある・・・引っかかるな?」
「安直に日本とロシアが提携している・・・というのも違うかも?」
「ともかく、ここ最近で誰かの出入りがしているというのは間違いない」
アズールMDが目を薄めた。
「ミスティさん、上のほうは見たんですか?」
「あーっと・・・見たっきゃ見たんですが、何もありません」
「ウソじゃあありませんよね?」
「次もウソならば最上階から叩き落すとしよう、エフゲニー君、ウォルター君」
「うう・・・ちょっとそれは・・・」

69SAA:2016/02/14(日) 03:16:23
「少なくとも下手すれば命を落としかねなかった生物が居たんだ、粉砕されてないだけまだいい方だ」

「でも誰かがいるとしても何でカップ麺だけなんだろう・・・・・・?」

「さぁ?少なくともカップ麺が好きだってのは確定だろ」

やれやれ、と首を振る。

「こいつの事だ、どうせ何か忘れているんだろう。」

「何もなかったとしても時間たったら何かが居たりしそうですね。」

70あーに:2016/02/14(日) 03:25:50
「あうう・・・それについては・・・・大丈夫・・・・です・・・・」
「自信なさそうだなぁ・・・」

「と、ともかく・・・次の目標である水の確保をしましょうよ・・・!?」
「まあボトルの備蓄はありますが・・・」
「それも数日すれば尽きるんです!
 ラーメンがあんなにあったってことは、水もあるってことで・・・」
「・・・・ウォルター君、水についての説明をしてくれると助かる」

71SAA:2016/02/14(日) 03:40:57
「まずカップ麺を食うには水は必要だ。水分補給にもな。
外の雪融け水を湧かせばいいがそれを毎日というのは精神がそれなりじゃないと駄目だ。
一々手間がかかるし汚染物質の事もある。簡易蒸留装置とかは持ってるが、
酷使したら壊れてしまうしスペアもないからそう使うわけにはいかない。
南西部辺りの洞窟で地下湖か、鍾乳洞があるかもしれないが・・・・・

入れ物とかそこら辺どうしようか。」

そこかよ。

「辺りって・・・・分からないんですか?」

「南西部にあるらしいことしか聞いてないしな。」

――百聞は一見に如かずともいうし、まずは行かなければな。

72あーに:2016/02/14(日) 03:47:52
「・・・・とのことです。行ってみる価値があります」
「・・・・・・で。また君が行けない理由があるのかい?」
「いえ、ありません!浸水とかの危険も防水加工をしてあるので大丈夫です!
 ・・・・腹部装甲が直り次第、ですが」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・すみません」

73SAA:2016/02/14(日) 04:05:00
「・・・・・・・・・」

まるで自分は悪くない、関係してないと言わんばかりの清々しい真顔。

「(なんだろ、今の兄さんを物凄くひっぱたきたい。)」

「まぁ・・・・とりあえず行ってみるか。汚染度の低い水の確保はかなり大きいしな」

所で・・・・

「南西と言っても洞窟ってどの辺りだ?別の方角から来たから場所は分かっていないんだが」

74あーに:2016/02/14(日) 04:11:43
「・・・・GPSによりますと、ええと・・・あっち、ですね」
指差した方角である。
「・・・・・・アズールMD、方角は合ってる?」
「んー、まあ間違いないな。・・・腹パンが怖いらしい」
「なるほど・・・」
「ち、違います・・・た、助け合うとかそういう・・・・」

「「へーーー・・・・・」」
「う、こういう時だけ息がいい・・・」
無論、それは寄生していることで思考が読めるアズールMDの芸当でもある。

75SAA:2016/02/14(日) 04:20:33
「じゃあこっちは準備できてるからそっちが良ければ行こう」

一連の流れをスルーしつつ、リュックを隠す。他に誰かがいる可能性があるからである。
ミスティがいるなら別に隠す必要はないのでは・・・・ポンコツ具合的に信じれないのだろう。

「洞窟にあるものが違かったりしたら・・・まぁ・・・うん。」

「・・・・・・」

フレアの憐みの視線。

76あーに:2016/02/14(日) 04:28:43
「・・・・その・・・大丈夫ですよ・・・?」
かなり焦り気味の顔。
「こちらはいつでもいけます・・・」
「あとはイレギュラーの装甲次第だ。
 ・・・・無論、拠点を放っておくのもアレだし、私たちがここに居ておこう。
 装甲の修復が確認次第、そちらにイレギュラーを送りつける」
「僕らが行っても、足手まとい・・・ですよね」
「い、イレギュラーだなんて・・・ひどい!」
「・・・・・・それでいいな、ウォルター君?」

77SAA:2016/02/14(日) 04:39:31
「問題ない、後はちゃんと水があるかを祈っておいてくれ」

「・・・・・一応、私も先に行く。」

そうして洞窟があるらしい南西へと向かって行く。




「あ、暖房の電源消すの忘れてた・・・・・」

「マジで?あぁ・・・今日は暖房なしか・・・耳が冷たくなるぞ・・・・・」

78あーに:2016/02/14(日) 04:52:51
「・・・・暖房、置いて行っちゃったね」
と、エフゲニーのため息。
「やれやれ・・・洞窟も洞窟で寒いというのに」
アズールMDがボヤくと。
「私が暖房を持っていきます。・・・あったかいし」
微笑んでミスティが暖房を担ごうとする。
「恐らく後者のほうが優先的だな」
「うん」
「ここで電源切っちゃったら再起動しづらくなると思いますし・・・」

79SAA:2016/02/14(日) 05:05:44
「しっかし、南西と言ってもどこらへんなんだか。」

「大体の距離は聞いておくべきでしたね。」

「まぁでも幸い、地形はそんなに複雑ではないから歩いていけば見つかるだろう。」

約1km圏内なら歩いて見つかるだろう。


「それにしても・・・・・栄養が豊富だけど携帯食料ばっかだったから、カップ麺は割といい収穫だな」

「しかも日本のカップ麺・・・・」

「水が見つけれれば装置は使わずに済むから見つかってほしいものだよ」

80あーに:2016/02/14(日) 05:21:24
しばらくウォルターとフレアが歩くと、洞窟らしい洞穴が見えた。
洞窟の天井に電灯がぶら下がっているが、発電機の電力が届いてないのか機能していない。
懐中電灯が必要である。


同時刻
「・・・・うーん、腹部装甲の自動修復が遅いです・・・」
「・・・・・・あとどれくらいかかるかね?」
「ざっと15分・・・」
「以外と早いような・・・」
「装甲の亀裂を主とする修復ですので、助かりました」
「ほう・・・」

81SAA:2016/02/14(日) 05:25:56
「・・・・電灯があるな、つまり水があるという事か?」

――電力がそんなに来てないのかまるで機能していないな

「懐中電灯を使う必要がある。フレア、持ってるか?」

「うん。」

二人は懐中電灯を点け、周囲を警戒しながら洞窟に入っていった。

82あーに:2016/02/14(日) 05:38:48
 洞窟の中は舗装されており、レールも敷かれている。
かつてネオジムを採掘されていたであろう、掘削の痕跡がチラホラ目立つ。
蝙蝠すら凍りつき、虫など居られるわけがないこの永久凍土。
ミスティがいう、この地の環境再生などありえないほどの寒冷である。

83SAA:2016/02/14(日) 05:53:29
「耳が冷たいな、コレ来てなかったら凍死するのは間違いない・・・・」

かなり寒いことを示すかのように吐いた息はかなり白かった。

「これだけ寒いと水とか凍ってそう・・・・・」

「溶かしてもモタモタしてるとすぐ凍りそうだな・・・・」

――にしてもレールがあるってことは使われてたのは間違いないが・・・・

余り期待出来そうにないかもしれないな。

「とりあえず、ここで待機しよう。」

「うん、わかった。」

84あーに:2016/02/14(日) 06:00:44
15分かして・・・
「修復完了しました 出撃します! ・・・・暖房担いで」
「おーう、いってらっしゃいー」
「こちらもとりあえずこの収容所の拠点をちょっと改造せねばな」
「へ?」
アズールMDの妙案に、疑問しか浮かばないエフゲニー・・・。
何をしようというのか?


更に12分後
「到着遅れました〜、ミスティです〜。
・・・・・あの、腹パンだけは・・・やめ・・・なくてもいい・・・んです・・・
あー、やっぱダメです!殴らないで!
ロボットも人体もデリケート、ね?ね?」

85SAA:2016/02/15(月) 02:38:23
「・・・・・・自己修復あるんだし大丈夫なんじゃないの?」

「まぁあれだけやったのに治ってんだからまたやってもいいがな・・・・今はそれ所じゃあないしな。」

「それもそうだね・・・・」

「さて、これからどうする?・・・・このままここに居る訳にはいかないし」

86あーに:2016/02/15(月) 12:03:23
「ソレは勿論、地下湖を探しに行くんですよ!
 あーっと・・・確かこっち」
分岐点の右を選び、奥へと進んでいく・・・

洞窟 地下湖
「・・・・・・・・・・」
何かが来る、数は3・・・・・
「・・・・・・」
うち1は、まっすぐ迷いもせず・・・・・・

87あーに:2016/02/15(月) 12:42:16
さらに数分後 地下湖付近
「あれー・・・?おかしいな・・・行き止まり?」
その行き止まりにしては、何かおかしい。

ゼリー状の水が壁となって塞がっているのだ。
「・・・・・・?」
つん、つんと指でつつくが、何も起こらない。
「このルートが最短なんです。でもこれじゃあ・・・他のルートから行きましょうか」
ミスティが来た道を戻っていく・・・

88あーに:2016/02/16(火) 00:57:37
強制労働者収容所 1階
「アズール・・・」
「何かね、エフゲニー君」
「ここの改造ってそういうことなのかな」
「?」

 ミスティやウォルター達が出かけている間、収容所の1階を改造していた。
2階以上からコンクリートの破片を1階へと運び、
それを1階の開いた穴を溶接の要領でアズールMDのビーム砲で溶かして塞いでいく。
「・・・・コンクリートを運ぶのも僕なんだぞ」
「なに、左手っぽく擬態してあるから運ぶのも苦労しないだろう?」
「そうじゃなくて、単純に重いだとか・・・」
「頑張れ、エフゲニー君」
「・・・・・・・」

89SAA:2016/02/16(火) 01:03:28
ゼリー状の壁を見たウォルターは・・・・

「・・・・こいつは。」

――微妙だが少し妙な気配がする

「なんだろう、これ・・・・」

「恐らくこれを扱う能力を持ってる生物が居るんじゃないか?」

どっちにせよ、ルート変える為に来た道を戻らないといけないことは確定してるのだ。

「斬ったらあっちに気付かれるかもしれないから潰すなら強行突破はやめよう」

「そうですね」

そうして彼らは来た道を戻っていく。

90あーに:2016/02/16(火) 01:10:12
洞窟 地下湖前

3人が来た道を戻ろうとした時である。
「----!? わぁああ!?ウォルターさああああん・・・・・」
ミスティが壁となっていたゼリー状に捕まり、そのまま地下湖へと引きずり込まれていった。

地下湖
「やっぱりあった・・・
 だけど嬉しくなる余裕がないですよ!?」
「・・・・」
目の前には、スライム状の巨大な塊。
半液体ゆえにもがいても解けることがなく、そのまま地下湖へと落とされていく。
「い、いくら防水と言ったって長時間の水没はキツいんですから・・・!」

91そーりゅー:2016/02/16(火) 01:12:02
アスタビニェ 北西部
枯れ木とわずかな雑草が生えているだけで、あとは青白い地面と、凍った池が見える。
空は灰色で細かな雪が降り、まるで古代で時が止まったままのような、静寂が支配する世界にいる。
「・・・寒い」
雪国には似つかわしくない浅黒い肌をした若い女性は、ツンと張り詰めた空気に慣れないでいる。
女性は厚手のコートを纏い、背中には大きなバックパックを背負っている。
まるで旅人だ。

92SAA:2016/02/16(火) 01:39:31
「しまった、壁そのものが生物かもしれないというのを忘れていた・・・・!」

「急ぎましょう!」

そう言い、二人は地下湖へと走る。・・・・そりゃもう風の如く。

「見た所・・・・スライムって奴だろうな。なら凍結させてしまおう」

「蒸発させたり通電させたりしてもよさそうですね。」


2、3分かそこら。数えてる暇あったら走れ!

「居たぞ!」

93あーに:2016/02/16(火) 01:44:05
「あぶぶぶぶぶ・・・・」
まだ浅いところだが、地下湖の底へと引きずられていくミスティ。

「た ち さ れ・・・」
スライムの一部が人間の形となり、カタコトで出て行くよう促してきた。
「し ず め」

94SAA:2016/02/16(火) 02:26:55
寝る




「・・・・」

フレアが無言のまま、一瞬だけ電撃を迸らせた片刃の剣で人型になったスライムを一閃。

「・・・まぁ俺も勝手に仕掛けてきて立ち去れだなんて喧嘩売ってきてるのかと思ったしな。」

背中の2本の刀を取り出して逆手持ちをする。

95あーに:2016/02/16(火) 03:55:18
同時刻 アスタビニェ南東部

「ひい・・・わかった、この件については無かったことに・・・」
「わが・・・がああ・・・・うわああああッ!!」
男の悲鳴が木霊するが、雪の降る音で誰にも届かない。
肉を切り裂き、引きちぎっていく音も聞こえない。
しかし、男の体には無数の切り傷と、それにより露出した内臓が飛び出す。
綺麗な死体になどなりえない殺し方を行っていく、影がひとつ。
だが、男を殺した人物の手に刃物などない。
「狩りの時間だ。行け。」
男の影から、突如オオカミが出現・・・アスタビニェへと放たれた。

96あーに:2016/02/16(火) 04:42:59
「・・・・た ち さ れ」
人型になっていたスライムの一部が切られ、スライム全体に電撃が走る。
しかし、コアらしき中枢部に届くほどではない。
「・・・・・・あっつー・・・」

「ごぼ・・・がはぁ!っぷふぇー。」
先ほどの電撃を防御するため、スライムがうっかりミスティを拘束から解放したため、水面まで上がってきた。
「フレアさん、あんまりですよ!?
 私にスライムが絡み付いてるのにビリビリの剣でぶった切るなんて!」
多少感電したのか、装甲の一部に電撃が走っている。
割とプンスカしている。
「ともかく、私もたたか・・・・・えません。
 相手が悪すぎて、能力が使えないです。
 水分相手にどうやってエネルギーを吸えるわけないです」

「た ち さ れ」
ウォルターに流水のごとく襲い掛かる。
上からのしかかるように、包もうとする。
そして、回避したところで・・・
スライムが広く伸びるので、そのまま足元をすくわれてしまう。

97SAA:2016/02/16(火) 08:48:49
「死にはしないので大丈夫ですよ。結果的に脱出出来てますしね。」

特に悪びれず。

「・・・・今の所役に立ってないんじゃないですか?」

そしてこの発言である。

「はぁッ!」

斬れば瞬時に凍てつく刀で突っ込みながら上から下に斬る。

98あーに:2016/02/16(火) 15:08:47
「なっ!?じょ、情報とか・・・その・・・」
とか、からだんだん声が小さくなっていく。
自身ないじゃん。

「・・・・!」
斬られ、凍結した箇所を切り離し、そのままウォルターへと投げ返す
「・・・ッ」
そのまま細かい無数のゼリー状がフレアへと飛ばされていく

99そーりゅー:2016/02/16(火) 17:22:30
携帯端末に表示されたアスタビニェ全域の俯瞰図を頼りに進んで行く。が、かなり大雑把なため、いまいち役に立たない。
「・・・今どこにいるのか、もっと具合的な地図が欲しい」

100あーに:2016/02/16(火) 17:56:20
アスタビニェ南東

外はもう日没し、夜間へと入る。
この黒い男の狩りの時間が本格的に始まるのだ。
「・・・・・・そっちか」
北西の方向へと進んでいく・・・。
「しかもお目当てのあの女ときた 始末にかかる」


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