[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【棄てられた】ゴーストタウンで戦闘【街にて】
1
:
夜須
:2016/02/09(火) 13:44:04
【このスレの街とか人物だの全部フィクションです。
ロシア連邦の閉鎖都市を参考にした架空の街があるくらいですね。
※代理で夜須さんに立ててもらってます。※】
ロシア連邦シベリア北東部サハ共和国、ヤナ川北西92km、アスタビニェ。
第二次大戦終結以前は、針葉樹が生い茂っていたタイガであり、街ですらなかった。
冷戦時のことである。旧ソビエト連邦はこの地域に大量のネオジムが埋蔵されていることを知るやいなや、
当時の強制労働者であった人々をこの地域へと連行し、針葉樹林の伐採及びアスタビニェの開拓を強いられた。
開拓から15ヶ月後、このアスタビニェという街が誕生すると同時に、豊かなタイガはそれ以前よりも73%も伐採された。
そして、ネオジムの発掘が始まった・・・しかし、そう長くは続かなかった。
1972年、SALTⅡが開かれる2年前のことである。
旧ソは発掘された大量のネオジムの発掘により、ネオジムを媒体とした超伝導体による核融合技術を用いた戦術核を極秘裏に配備しようとしていた。
しかし、2016年現在でも超伝導体による核融合炉は開発中の技術であり、70年代のソビエトでは無茶があった。
また、ネオジムの発掘量はソビエトが想定していた量よりも48%も少なく、
追い討ちをかけるかのように1974年のSALTⅡにてTu-22Mの空中給油プローブの取り外しなど、核兵器保有量の縮小が決議された。
Tu-22Mに搭載される予定であったネオジム核融合弾頭は、使う事もなく、開発も凍結された。
やがて、1984年頃には、埋蔵されていたネオジムも枯渇し、この街から人々は去っていった。
その翌年、SALT2の期限が切れたのである。
1991年12月。
ソビエト連邦大統領であるゴルバチョフの辞任に伴うソ連崩壊と同時に、
このアスタビニェという街は歴史の闇に閉ざされ、誰も知る事はなかった・・・。
2025年。
冷戦開始から80年後のことである。
永久凍土のゴーストタウンと化したアスタビニェ・・・。
そこで、新たな冷たい戦いが始まるとは、誰も知る由が無かった。
まあ、双龍くんに設定など全て丸投げされました(全ギレ)。
このアスタビニェという街は冷戦時に作られたという設定です。
1年中零下の極寒にみまわれ、朽ちたコンクリートの郡に、雪が積もっています。
北西部は枯れたマツがあり、凍ったため池などが残っています。
北東部は当時の強制労働者を収容していた、大きな建物がそびえ立っています。
南西部はかつてネオジムを発掘していた痕跡があり、浅いところならば地下に移動もできます。
南東部はただただ雪が積もっており、そこでは他の場所よりも足がとられやすいです。
そして、街の中央には穴が開き、破けたソ連の赤旗が掲げられ、
噴水を囲んだ広場があり、労働者の銅像が彫られています。
・・・・こんなところか。
240
:
あーに
:2016/02/22(月) 18:04:49
「ですよね・・・とりあえず運びましょう」
北東 捕虜収容所地下1階 医務室
「とりあえずベッドに寝かせましょう」
病院のベッドは・・・おそらくアクロの手入れか、修繕の跡が多い。
ミスティがリネン室から寝具を持ってきた。
その女の子は11歳女子ほどの体格で、
髪の色が銀色・・・というよりかは、色が抜け落ちたかのようなアルビノだった。
頭部には何やらヘッドホンのような機械が取り付けられており、
プラチナを帯びているような肌の白さはフレアを半ば嫉妬させるほどだった。
しかし、その肌も髪も傷がひどく、無残な状態となっていた。
服装はネクタイ、ポロシャツ、ミニスカートにスポーツブラとスパッツ、ニーハイを着用していた。
・・・・にも関わらず、その服装は血の染み付きを除けば一切損傷がなかった。
不気味すぎる。
241
:
SAA
:2016/02/22(月) 18:16:39
「(むぅ・・・・・)」
傷が酷いとはいえ肌が白い事に少し嫉妬。
「(こちらももう少し鍛錬しなきゃなりませんね・・・・)」
「この服って・・・・なんか魔術的なものでもかけられてるのか?」
ウォルター達の持つ剣はいずれも同じ形の刀剣類とは違って次元の違う耐久力を持つ。
小銃で刃を撃たれようが側面だろうが峰だろうが弾の無駄というくらいには。
とすれば魔法的な何かが作用してると考えてもいい。
ウォルターはそれと似たような物だと思ったのである。
「魔術的って、どういう・・・・?」
「俺たちの見た目に色がついただけのような剣と似たようなものだ。」
「あぁ・・・・」
「にしたって何があったらこうなるのでしょうか?」
242
:
あーに
:2016/02/22(月) 18:22:33
「見たところ地球上では精製されたことのない素材のようです。
・・・・・この服自体への衝撃を0にするらしく・・・
ただ、着用者を防護する目的じゃない・・・と分析できます」
スパッツをちぎれるほど引っ張っているが、ビクともしない。
「ただ、この傷は・・・こっちの地球に来る前に。
多大なダメージを受け続けたのでしょう。
傷を癒す間もなく・・・」
回想
「マスター、ならば私は誰の・・・」
「誰のでもない サーナはサーナの考えで生きるんだ」
「私はマスターのために、と今まで・・・」
「それをやってきて、今まで不気味な事しかしてこなかっただろ!!」
「・・・・・・」
「もう嫌なんだよ サーナと一緒に居続けるのは」
「・・・・・・・・・・・・」
医務室
「マス・・・・・・ター・・・・・・・」
「何か言いましたね・・・・」
243
:
SAA
:2016/02/22(月) 18:30:12
「こっち側では存在しえない物質か・・・・やれやれ、替えがあったとはいえ・・・・
また斬ったら困りもんだからそういう素材は羨ましい限りだ。」
「そうですね、修繕する必要ありませんし。」
「俺があの装置を使えたら複製が・・・
あっ・・・・あれ生物限定じゃないかぁ・・・・」
勝手に落胆。なんだお前。
「これだけの傷を受け続けてきたのなら何かしらのフラッシュバックが起きているんじゃないか?」
244
:
あーに
:2016/02/22(月) 18:33:22
「あと、解析なんですが・・・
普通じゃありえないことが起きてるんです」
回想
マスターが私を棄てた。財団に所属したほうがいいという判断です。
マスターが言うのならば、私に拒否権など存在しない・・・。
しかし、棄てるのは・・・・・あんまりです・・・・。
それでも、あのバケモノを倒すという博士から承った義務は・・・
245
:
SAA
:2016/02/22(月) 18:39:33
「普通じゃ・・・・ありえないこと・・・・・?」
「それは一体なんだ?」
普通ではありえない、なんて今まで何度も起こっているのだが・・・
今の「普通ではありえない」なら室j門をするのには十分だろう。
246
:
SAA
:2016/02/22(月) 18:40:29
指が暴発して余計な文字をだな・・・・
訂正
室j門→質問
247
:
あーに
:2016/02/22(月) 18:41:48
「遺伝子パターンからして。
能力が人工的に組み込まれています・・・・」
この世界じゃあもっとありえないことだった。
後に、人工能力者というカテゴリに入る、この女の子は一体・・・
「そして、この頭部のヘッドホン・・・
現在は損傷しているせいか稼動していませんが。
能力を増幅させる機能があると判断できます」
248
:
SAA
:2016/02/22(月) 19:07:37
「能力を、『人工的』に・・・・!?んなバカな・・・・」
「一体、どんな世界なのでしょうか・・・・・」
「・・・少なくともこんな傷を付ける奴が居るって時点でマトモじゃあない。」
「なるほど・・・・修理するだけ無駄だろうな、それに悪用されたらマズイ・・・・でもどうしようか。」
彼の父が生きていても解明するには時間がかかるだろう・・・それも数十年。分野が違うのだ。
そして、ウォルターの腹が鳴る。
「・・・・・そういや飯食わなかったな・・・・・・・」
249
:
あーに
:2016/02/22(月) 19:13:53
「ともかく、様子は私が見ておきます。
ウォルターさんはご飯を・・・」
回想
「ついに仕留めたぞ・・・・・ヤツを・・・・・」
「やったナ・・・」
「ええ、終わりました・・・」
「ほんじゃ帰ろうぜ〜」
私が倒すべきだったバケモノは・・・
私の力なしでも倒せそうです・・・
博士・・・・
マスターを失い、義務も失い・・・
私は何のために生きればいいのでしょうか?
250
:
SAA
:2016/02/22(月) 19:30:23
「分かった、15分以内には戻ってくる。」
そう言って食糧庫へ向かった。
「私はちょっと席を外しますね。」
――とりあえず、水を飲みたい・・・・
結局ミスティだけになった。
251
:
あーに
:2016/02/22(月) 19:35:12
「・・・・・・あらー、一人だけですかー・・・」
お二人さんが出て行ったが、ぽつん・・・と自然音だけが医務室に。
「・・・かわいそうに・・・・」
回想
<<もはや人工能力者は我々人間の敵であり、今取り除かねばならない脅威です。
そこで、現在逃亡中の人工能力者 サーナを・・・・・>>
テレビの音声を聞いていれば、私という存在がもう必要ないそうです。
そうして、数日間。
いろいろな人が私を捕まえようとしました。
抵抗するしかありません。
マスターのために生きなければならない・・・・・んでしたっけ。
ああ、もうなんか疲れてしまいました。
252
:
SAA
:2016/02/22(月) 20:07:32
「・・・・水に戻ってる・・・・・・」
前もって温めておいた湯。それは上に行く際に電源を消したので・・・・
「・・・温めなおすか!」
洗った炎の刀で(蒸発しまくってて結局中途半端、しかも鞘に納めれば綺麗になるが個人的な問題)
沸かすかと思ったが、蒸発するだけで水の無駄になってしまう。
「・・・・カップ麺開けてかやくだけ開封して入れて待つか。」
253
:
あーに
:2016/02/22(月) 20:12:50
「・・・・マスター・・・・・・どうして・・・・」
うわごとのように・・・
「・・・・・・」
「マス・・・・・ う・・・・・」
意識を取り戻したのか、目を開いて・・・
「・・・・・・ッ!」
動こうとするが、全身の傷の痛みがそれを邪魔する・・・・
しかし、傷薬を塗られ、包帯やガーセが貼られています・・・
「ここ・・・は・・・・」
「アスタビニェです・・・えーと、本当なら地図にない廃墟街でして」
「アス・・・・」
254
:
SAA
:2016/02/22(月) 20:26:25
「ふー・・・・」
――喉が潤った・・・・何か色々ありすぎて疲れたかも、ちょっと休みましょう。
「はやくはやくはやくはやくはやく」
――俺の空腹はもう限界だっ!
まだ沸騰しきってないのだ、これで4分経った。ある種の拷問である。
貧乏ゆすりもしだす。
「はやく沸いてくれ・・・・」
255
:
SAA
:2016/02/22(月) 20:48:18
「沸いた!よし・・・・注いで蓋して三分・・・・・三分・・・・くっ!」
――またこれを耐えねばならぬというのか・・・・!
「・・・兄さん?」
「ぬ!?今耐えているのだ!邪魔をしないでくれ!」
「(何に耐えているというんでしょう・・・・あぁ、なるほど・・・・)
結構おいしかったですよ、それ。」
「うわああああああ!やめて!やめてくれ・・・!」
「しかもですね・・・・」
「はい3分経ったー!」
「チッ・・・・」
「あつい!熱いけどうまい!耐えててよかった・・・・!」
そしてさらに4分後。
「片づけしたし、戻るか。」
「そうしましょう。」
256
:
あーに
:2016/02/22(月) 20:59:06
「・・・・・・・私を捕まえて財団に売りさばく気では」
「ありませんよ。財団ってなんです?
別の世界から来たらしいですけれど、売りさばいていたなら・・・
傷の手当とかしてませんよ」
「・・・・・・・・・・・・」
「あ、ウォルターさんおかえりなさーい。
この子、さっき意識戻ったんですよー?」
257
:
SAA
:2016/02/22(月) 21:09:25
「厳しい戦いだった・・・・」
「何を言ってるんです、ただ空腹に耐えてるだけで豪華な食品を見た訳でもないのに。」
「じゃあ今までの激務含めて、厳しい戦いだったと・・・・」
「そういうことじゃ・・・・」
そう雑談しながら部屋に入れば。
「意識が戻ったんだな、随分と悪い夢を見てたようだが・・・」
「ともかく、意識が戻ってよかったです。」
「・・・・どうする、とりあえず・・・・・・自己紹介、するか?」
ミスティとフレアに目配せする。
「・・・・取り敢えず名前だけでも・・・します?」
そう言いフレアはミスティを見る。
258
:
あーに
:2016/02/22(月) 21:13:09
「ええ やってくださ・・・・」
言い切ろうとしたその時・・・
「傷の手当については感謝します。
ですがいか・・・ッ・・・」
行かねばならない。どこか、人の居ないどこか・・・・・
動こうとしても、痛みが邪魔をしてまたベッドに倒れる。
「その傷で生きてるのが不思議なくらいです。
せめて1日だけでもゆっくりしていってください。
・・・・・・カップラーメンかレーションくらいしか食べるものがありませんが」
259
:
SAA
:2016/02/22(月) 21:22:45
「(やれやれここまでとは・・・・この子が居た世界はどんなクソだ?ここまで追い詰めるとはな・・・・)
まぁ待て。少しはゆっくりしていけよ。」
「・・・・その傷で外を出れば、かなり危険です。あなたがどれほど強くあろうと、体力には限界があります。
いずれは倒れてしまいます・・・・」
「つまり・・・そいつが言うように、一日でも長く休めって事だ。」
「食糧はカップ麺かレーションの2択ですがね・・・・。」
260
:
あーに
:2016/02/22(月) 21:27:28
「・・・・・・
すこし一人にさせていただけませんか。
今までのことを思い出したので・・・・」
「構いませんが・・・」
ミスティがフレアとウォルターともども退室する。
「・・・・・・演技には見えません。
ですが・・・・・」
女の子はずっと無表情のままであった。
「あの無表情・・・・・あれは一体」
261
:
SAA
:2016/02/22(月) 21:36:53
「はぁ・・・・私にはちっとも・・・・」
「・・・あっち側で酷い扱いをされていたから感情が駄目になった、じゃないか?」
「どんな世界なんですか、それ・・・」
「まぁ俺にもわからないな、唯の推測だし。
・・・・しかし何か妙だな、ずっと無表情・・・・てのも。」
262
:
あーに
:2016/02/22(月) 21:42:33
「・・・まあ、それほど色々なことがあったんでしょうね」
医務室
「うっ・・・ああっ・・・うああっ・・・・ぐすっ・・・・んう・・・・」
もはや泣くしかありませんでした。
私が一体何をしたというのでしょうか。
何もかもを失ってしまって、今まで耐えてきて・・・・
もはや、無表情のままで居られることなど、できませんでした。
「どうして・・・・・うっぐ・・・ひぐ・・・・
マスタアアアアア・・・・・」
号泣は医務室の外にも聞こえた。
あまりにも悲痛で、胸を刺すような泣き声で・・・。
「・・・・・・・しばらくそっとしておいたほうが」
263
:
SAA
:2016/02/22(月) 21:56:47
「まぁ俺らとは比べ物にならないだろうな・・・・・」
――そりゃそうだ、この世界ではないとはいえ世界の人々全てが・・・敵になるなんて。あまりにも理不尽だ。
「そうすることには同意しますが・・・・これからどうします?」
「他の奴らが前のアレ(音)を聞いているだろうから、来る可能性がある。
まぁ、もう決まってはいるんだがな。」
264
:
あーに
:2016/02/22(月) 21:59:38
「アズールについては対処が必要です。
・・・・・・彼女はヘタをすれば強力な能力者ですので・・・
それを利用してああだこうだ吹き込んで我々と戦わせる気でしょう。
そこで漁夫の利であの子にトドメを、も考えられます」
地下湖
「・・・・・・・」
「アズール」
「何かね」
「なんでまた地下湖に戻ってきたの」
「水飲み忘れてた」
「・・・・」
265
:
SAA
:2016/02/22(月) 22:10:27
「・・・それは分かっている。それに運よく消耗しきって両者が生きていたとしても・・・」
「弱ったところを・・・ですよね。」
「どちらにせよ、奴をどうにかせねばならない。
・・・対策と言っても具体的にはどうするつもりなんだ?」
266
:
あーに
:2016/02/22(月) 22:14:41
「そうですねえ〜・・・・
エフゲニー君自体は手を切ることに反対でしたね。
エフゲニー君を味方につけましょう。
アズールだけが孤立するのです。
・・・・・意識を乗っ取った場合はやむを得ず・・・」
医務室
「・・・・・・・」
散々泣きつかれて、コテンと寝てしまった。
ガチャコン・・・
そろそろいいかな、と思ったが、眠っている女の子を見て
「・・・・・・・寝かしておきましょう」
267
:
SAA
:2016/02/22(月) 22:32:57
「下手に手を切断したら、何が起こるか分からないしな。
・・・・まぁあいつもただされるがままというわけではあるまい。
そうだな、これ以上自分の体を使われて不本意な事をしたくないだろうしな。」
「と言ってもあちらが来なければ・・・」
「それだよなぁ・・・・」
268
:
あーに
:2016/02/22(月) 22:35:20
そろそろ寝るアイーン
のんびーり女の子の見守りしたので翌朝まですっ飛ぶ
「・・・・さすがに1日じゃ治りませんでした。
今日もお願いします ・・・・・ええと」
「ミスティです ミスティ・ルティン」
「・・・・・サーナ と申します」
269
:
SAA
:2016/02/22(月) 22:47:55
お、そうだな
飛ばしすぎィ!
「俺はウォルター。ウォルター・エンブレイス。
旅をしている、唯の一般人だ。」
刀持った筋肉ムキムキが何を言うか。
「私はフレア、フレア・エンブレイス。
・・・・これの妹です。」
「これ!?酷い!」
「・・・・一般人なんて嘘を言うからです。
それに刀持ってて筋肉モリモリマッチョマンな人が一般人と言えますか?」
「・・・・・・」
270
:
あーに
:2016/02/23(火) 02:38:45
「・・・・・・」
私は心のどこかで人を憎んでいたような気もします。
しかし・・・「この世界」の人達なら、賭けてみてもいいのかもしれません。
だから、私は無表情を棄てて・・・
「しばらくはよろしくお願いします」
と言って微笑みました。
南東部
「あの叫び。あれは一体・・・・」
確か、中央からの来ていたな・・・・。
「やあ、アクロ」
「・・・・・・お前か」
子供の腕のクジラだった。それでも奇妙だというのに。
「私のカンからして例の叫びは・・・・
強力な能力者とみた。
お互いの利益のため、と言ってしまえばそれで終わりだが・・・・
叫びの主を放っておけばここでの狩りすらままならない。
どうだい、一時休戦と洒落込むのは」
一理あるし、何も間違ってなどない。
「・・・・・了解した。その後はターゲットとして認識させてもらう」
「望むところさ」
271
:
SAA
:2016/02/23(火) 08:27:50
「まぁ、困ったことがあったら頼ってくれ。」
「といっても今まさに困っているんですけどね・・・・」
「それをどうにかしないとなぁ・・・・」
「・・・・ん?何かを忘れているような・・・・」
「・・・・何かって?」
「・・・・・うーむ・・・・あ・・・・・!あいつがアクロに一時休戦と協力を申し込んで、
アクロが協力しないとは限らないってやつだな」
272
:
あーに
:2016/02/23(火) 08:42:20
「・・・・・・あ」
収容所 周辺
普通の入り口は固く閉ざされているが・・・
「ここからなら医務室近くまで直通でね」
近くのマンホールから入る
「・・・・・くさいなあ」
「エフゲニー君 我慢我慢」
「なんだと・・・・雪に埋もれてたのか・・・」
273
:
SAA
:2016/02/23(火) 09:03:39
「うん、フラグだったな。」
気配のする方向をチラチラ見る。
「え、割と近くだったりする・・・・?」
気配レーダーが兄ほど発達してないので、気配を探っても分からない。
「・・・近くにいるのは確実だとして。どうする?」
274
:
あーに
:2016/02/23(火) 09:13:41
「・・・・守りますよ」
「そう言うと思ったよ!」
ドッバァー!!
医務室の電子ロックをビームで吹っ飛ばすアズールとアクロ。
「その娘は危険だ!ここで殺さねばなるまい!!」
「守るというのなら」
「・・・・ウォルターさん、悪いけれど・・・
この地球の人達のためだ、戦うさ」
275
:
SAA
:2016/02/23(火) 19:10:08
「・・・・・・『危険だから』、『手に負えないから』等と勝手な都合で『人類の為』だと。
ミスティ、多分そういう事だと思うが・・・・どう思う?」
「私から言わせてもらえば唯の建前ですね。」
「(やっと、この子が『人類を』信じれそうになったのに・・・
こいつらが、『こいつらのような奴が居る所為』でッ・・・・!)」
「殺して、どうするんです?自分が英雄だ、とふざけた事いうんですか?」
276
:
あーに
:2016/02/23(火) 19:43:02
「当然、許しがたい存在です。どんなに力があったとしても。
その力の使い道は・・・一つではありません!」
「狩ることで世界の安寧を保つ。
たとえば、ある村の近くにある山から来るイノシシが畑を荒らしてくる。
そのイノシシのせいで農作物は滅茶苦茶になるだろう・・・
猟師はそのイノシシを撃ち殺すことができる。
あとはわかるな」
「イノシシだなんて可愛いものじゃないだろうね。
そいつは見たところ街一つ消し飛ばすこともラクチンさ!」
「そういうことです。今ここに居る人達が危険になる危険性を0にしなくてはならない・・・
珍しく、アズールと考えが合いました」
「珍しくってなんだよエフゲニー君・・・・傷つくなぁ」
277
:
SAA
:2016/02/23(火) 20:06:14
「元の世界で使命と役目を"横取り"され、理不尽な理由で人類の敵にされ・・・・
それから何度も狙われ、この世界に来てしまった・・・・そして、今度は・・・・・てめえらだ。
・・・・てめえらが"理不尽な理由で"命を狙うのが・・・俺は凄く気に食わねぇ!」
殺気はまだ出してない。・・・まだ、出す時ではない。
「それに襲ってくると断言するのは身勝手にもほどがありますねぇ・・・・」
「(能力が危険ならば、何があっても能力を使わないように言いつければいいしな。聞いてくれればだが。)」
――親父が望むか分からないが、一時的に乗っ取らせてそういう装置を作らせるのも一つの手か。
278
:
あーに
:2016/02/23(火) 20:23:25
「人類の敵・・・元の世界・・・・ねえ。
その元の世界とやらの人類は割かし正しかったってことだよ。
たった 一匹 のソイツより多くの人々の命を選んだ」
アズールはあざ笑うかのようにサーナの傷を見続けた。
「ふざけないでください!そうやってまた傷ついて悲しむこの子の気持ちが・・・!」
ミスティも反論したが。
「気持ちだとさ!あたかも兵器かのように生み出された存在に気持ちか!
滑稽だな、イレギュラー!」
「またイレギュラーって・・・!」
「・・・・アズールと言ったか。イレギュラーというのは間違いないぞ」
アクロの重々しい言葉がミスティを突き刺す。
「・・・・・・!」
「まだコイツらに教えてないのも無理はない。
数十ヶ月前に探査ロボとして現地組み立てされたコイツは・・・
極圏用の機体温度調節モジュールを組み込み忘れられ、そのまま南極に放り出された。
そして、零下の白銀の地でスクラップになるはずだったミスティは何故か生き延びた。
そこまではお前も承知しているだろう」
「・・・・・・」
ミスティの答えは沈黙だった。
「そして、命・・・いや、エンジンからがら生き延びたミスティは・・・
極圏の環境で芽生えた能力で南極基地の人間の生命力を能力で吸い尽くし殺した」
その話を聞いて、アズールは笑いを我慢できず哄笑した。
「やっぱりか!!電子頭脳の故障のせいだものね!!」
「そんなはずは・・・!」
「その罰としてこの地にロマンチックながらも放り出された」
「違う・・・!」
「お前がそのあたりのデータストレージを改竄した」
「違う!!」
「いつ破壊されてもいいように」
「黙れエエエエエッ!!!」
ミスティが激昂した。
「ロボット工学三原則第1条・・・」
「・・・・・・貴方のような人間を傷つけないための三原則ではありません!
私が信じる正義のためなら・・・」
「イレギュラーになる・・・か?
もういい 言葉は不要だ。
充分に敵同士であることも、人間並みの思考を持った兵器が危険であることも。
全て判明したしな」
279
:
あーに
:2016/02/23(火) 20:24:51
×極圏の環境で芽生えた能力で南極基地の〜・・・
○極圏の環境にて能力が芽生えた。そして、南極基地の〜・・・
ガバガバやないけ
280
:
SAA
:2016/02/23(火) 20:48:42
偶に変な文になるのはよくある事やな・・・・
「本当に危険なのは・・・・てめえらみてえな奴の存在だァッ!」
最後の強い怒気と共に、溜めに溜めた怒りを殺気としてぶつける。
と言っても、エフゲニー、アズール、アクロの方向のみで、フレアやミスティたちは浴びてない。
だが、尋常じゃないほど怒っているのは見ても分かる。証拠にフレアは固まっている。
殺気をぶつける、ただそれだけだが・・・彼は10数年だが、短期間に数々の死線を潜り抜けたり、
数百人レベルを遺伝子組み換え(と書いて)に使った猛者の殺気も含まれている。
少なくとも、殺気がビームになるくらいじゃないか?レベルには凝縮されてる。
お前みたいな野菜が居るか!
そして彼は決意した。殺す為の刃になり、『弱き者』を助ける刃にもならなければ、と。
――幼い頃、英雄に憧れた。でも、その背景がこんな酷い光景が隠されているのなら・・・・
悪魔にでもなってやろう。
「・・・・・お前らは一体何だろうな?人類の英雄様がたか?」
281
:
あーに
:2016/02/23(火) 20:55:12
「言葉は不要と言った」
そして、SV-98で迷いなくサーナを撃ったが。
「させません・・・」
腹部装甲でその銃弾を受け止めた。
毎度毎度の腹パンで鍛えられた耐久力である。
「・・・・・(ミスティから殺気を感じない。
最初から守る気でいるな・・・)」
「・・・・・・下がって、アクロく・・・・」
「させないって・・・言っているんですよ!」
アズールがビームを撃とうとしたが、エフゲニーにミスティの飛び蹴りが叩き込まれた。
その勢いでアクロもろとも吹き飛び、医務室の外へと出た。
「・・・・私はサーナちゃんを守ります。
ウォルターさん、フレアさん・・・その二人をお願いします」
282
:
SAA
:2016/02/23(火) 21:06:00
「(ミスティが・・・・守る為の盾なら・・・・・俺は・・・・)」
――壊す為の矛、いや・・・剣だ。
「・・・まかせろ。フレア、エフゲニーの方を頼む。『奴本人』を迷わず斬れ。」
「了解しました。」
「じゃあ俺はあのドグサレ変態野郎だな・・・・
ちゃんと守れよ?じゃないと腹パンよりドギツいのやるからな。」
283
:
あーに
:2016/02/23(火) 21:10:05
「当然です!ぶっ壊れても守ってみせますよ・・・」
「・・・・エフゲニー君!うおーい!
もう気絶しちゃったのか!起きろー!くそー!」
ベチンベチンベチンベチンッ
左腕のみ異様に動いてるのが最高にグロテスクである。
「んーぐ・・・ふげ・・・」
「少し意識を借りるよ」
「わかった・・・」
まばゆい青の光に包まれ・・・
「さあー、かかって来いよ!!」
アズールMDとして立ち上がる。
「・・・・・・あのロボ、馬力だけは・・・!」
スッと立ち上がるが、もう目の前にウォルターが肉薄していた。
エフゲニーという子供が吹っ飛んだ衝撃をぶつけられ、そのまま床に頭をぶつけてしまった。
それにより反応が大きく遅れ、能力のカウンターも間に合わない・・・!
284
:
SAA
:2016/02/23(火) 21:25:01
「(任せたぞ・・・・!)」
「そういや"お礼"がまだだったな」
隙が出来ているのを見逃さずに腹目掛けて本気で殺す程の威力を伴っているであろう拳を振るう。
当たれば生きていても衝撃が体中を駆け巡るだろう。最も、簡単に死なせるつもりはないが。
とは言え、もう触れているのだが。
「その体ごと・・・容赦なく斬り捨ててやりますよ・・・!」
雷纏を抜いて構える。
285
:
あーに
:2016/02/23(火) 21:29:11
「っぐ・・・・・アガア・・・・・!!
俺の・・・体が・・・・・!!」
腹部から全身へと衝撃がわたり、痛覚が悲鳴を上げる。
「・・・・・・・・!!」
そのショックで意識をコテンと失う・・・・
「!? アクロ君が出オチィ!?」
いきなりのダウンに驚く。
「・・・チィッ!」
そのスキに雷塵の一撃がアズールに向かうが、クジラの口で白刃取り。
286
:
SAA
:2016/02/23(火) 21:41:36
「おいおい・・・・・簡単に・・・気絶するなよ。
・・・・まだ終わってないだろ?」
焔塵を鞘から抜き、アクロの右足に突き刺す。
・・・・悪魔になると言っても悪堕ちしすぎじゃあないですかね。
お礼が一方的すぎィ!
「甘いですよッ!」
無理やり引っ張り、その勢いを利用して腹にヤクザキック。
「痛いですか?痛いですよね?・・・でもあの子は身勝手でつまらない理由で命を狙われたんですよ。
その痛み以上の痛みを受け続けながら。」
BFRSW10で追い撃ち。
287
:
あーに
:2016/02/23(火) 22:17:32
「---!!」
右足から燃えるような痛みが刺さり、息が乱れる。
「・・・・・ぐ・・・!」
意識を無理矢理戻され、痛みを直に味わっていく。
何故だ。アイツは能力者ですらない・・・
狩りの時間どころか、狩られているのはこっちだ。
冗談じゃない・・・・
「くそ・・・意識を共有させたアダか・・・・!」
腹への蹴りを喰らうも、追撃の銃弾は電磁シールドで防御。
「・・・フン!その豆鉄砲だけのようだな!」
フレアとウォルターから一定の距離をとりつつ、ビームを乱射。
288
:
SAA
:2016/02/23(火) 22:47:12
「まず・・・こいつは、フレアの分だ。」
死にも気絶もしない、唯痛いだけの蹴りを左のこめかみに直撃させる。
「そしてこれは俺の分だ。」
すぐさま反動を利用して今度は右腕を狙って蹴る。
「・・・・やっと希望を見出せばそれを摘み取る奴が現れる。
そいつが正しいと世界が言うのならこの世界の敵になってやる。」
「・・・・・・・。
(・・・・・俺は、決めたんだ。)」
ウォルターはその場からサッと離れる。直後にビームが通過した。
「・・・・手を掛けなくともいずれお前に飛んできて死ぬだろうな。」
刺さったままの焔塵を放置してフレアの加勢に向かおうとするが。
ビームが飛んできて向かえない。
「チッ・・・・」
「おや、こいつが見えないようですね?・・・・短いですけど。」
こちらに来るであろうと白い短刀(白連峰)を抜き放つ。
「(・・・・リーチの関係上かなり不利ですね・・・懐に入って斬れば・・・・なんとか・・・・)」
だが、距離を取られて乱射してきてるので・・・・思う様に進めない。
289
:
あーに
:2016/02/23(火) 22:50:27
「・・・・・・・・・」
俺の・・・狩りが・・・・!!
そうして、意識がまた飛び、右足の痛みだけが響く。
「・・・この施設もろとも・・・!」
地下の柱にビームを連射し、その連鎖反応でウォルターやフレア周辺の天井が崩れ落ちる。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板