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戦闘スレ
1
:
そーりゅー
:2015/08/17(月) 01:46:55
ここは戦闘スレになりまぁす
設定は設定スレでお願いしまぁす
2
:
そーりゅー
:2015/08/17(月) 02:18:42
〜セントジョシュワ島・炭鉱〜
活火山レッドマウンテンの麓にある炭鉱。採掘業で栄えたドワーフにとって重要な生活源である。
今日もドワーフ達の威勢の良い掛け声とツルハシを叩く鋭い音、鉱石や資材を乗せたカートを引く音などが混じり合う。
現場の熱気も相まって過酷な作業だが、ドワーフにとっては栄誉ある労働だ。
3
:
あーに
:2015/08/17(月) 03:24:40
<<こちらシャルグリム1 ポイントブラボーに到達 赤ずきんを降下させる>>
<<了解 対象降下後当区域の空中警戒した後帰頭せよ OVER>>
軍用ヘリがセントジョシュワの地に降り立ち、草木がなびく。
「送迎ありがとう、また連絡するから!」
少女の声が機内のパイロットのイヤーマフに届く。
「ああ、楽しいバカンスを!お嬢様!」
着陸地点はドワーフの集落の近くの草原。
「この草地・・・他の土地と比べて芯が強いけれどやせ細ってきている」
アナライズギアと呼ばれる情報解析端末を使い、草地の状況を観察。
4
:
あーに
:2015/08/17(月) 17:59:07
炭鉱
「・・・・・」
赤い仮面、真紅のマント。
中身がまったく見えずにいる。
「さて、行くぞ」
一方、額に青い螺旋の角が光る白髪のポニーテールの女性。
双方とも屈強・・・いやそれを超える肉体を持っているとも見える。
目の前に見えるドワーフは鉱石等を掘り起こしている、が。
彼らは自らで掘り進んできている。
「・・・・・・」
視界に見える140cmしかない中年の男。
「奴らはドワーフ。
低身長であり、やることは殺戮と武器の鍛錬、略奪を行う戦闘民族。
こいつらの殲滅も兼ねて腕試しといこう」
「・・・・・・・・」
「あの男の理想に加担することは不服か?
戦いで自分を見出す場だ、憂いは無用だが」
5
:
そーりゅー
:2015/08/17(月) 18:10:06
「よし、休憩っ!」
ドワーフの一人がふと腕時計に目をやり、声を挙げる。
その号令と共にドワーフ達は次々とツルハシを地面に置き、その場に座り込んだ。
「トーリン!こっちに来てくれ!」
号令を出したドワーフは呼び出されると、すぐさま駆け寄った。
「・・・開発中のあの兵器、発射実験に失敗した」
「またか。これで何度目だ。1km先にミサイルを飛ばすだけだぞ」
「それで、ミサイルは近くの監視塔に誤爆。負傷者は数名で、幸い死者はゼロだ。これが本物の弾頭だったらヤバかったよ」
「この間兵器廠で炎上騒ぎがあったばかりだぞ。責任を負うのは俺だ。スタッフに気を引き締めろと言っておけ」
「それより、あんなどデカイ物造ってどうするんだ?どうせ敵なんて攻めてこない。しょうもない猿相手にあんな物は不要だ」
「造ることに意味があるんだ。最近、ドワーフの工業力が停滞している。泥酔して仕事をサボる奴、仕事中に余計なことをして騒ぎを大きくする奴ばっかりだ。
このままじゃ、人類を相手に勝てるわけがない」
6
:
あーに
:2015/08/17(月) 19:41:42
「・・・・・!」
トンネルの中を駆け巡り、そのままドワーフの一人を・・・・
ギチギチギチギチ・・・・ドザシュウッ!!
右腕のクローアームで胴体を引きちぎり上半身を岩盤に叩き付け、
下半身はドワーフの集団へ投げ込む
「・・・・・」
ボボボボシュウッ!!
そのまま左腕からマイクロミサイルを炭鉱の中で乱射、爆発の瓦礫で身を隠す
これは、「お前の敵は人類ではない 俺だ」という宣戦布告である
「・・・・・・・」
ドワーフがいる位置よりやや離れている。
しかし、これでも手を抜いたものである。
ミサイルを1kmも飛ばせない体たらくの存在を倒していっても殲滅ではない。
虐殺に過ぎない・・・。
「どうだ 手ごたえは」
青い角の女が仮面の肩をもつ
「・・・・・」
横に首を振り、「ダメだ」と達観
「そうか。 それと、ミサイルの話・・・」
「・・・・・・・・」
いずれ牙を剥く。
「だからこそ憂いの芽は焼き払わねばならんのだぞ・・・?」
7
:
リョク
:2015/08/17(月) 22:43:33
飛ばされた経緯はあっちで書いたんで割愛。会うところから再放送。
火の玉が飛び、俺に近づいてきた
「なんだ?」
向かってきたが当たるそぶりはない
火の玉「あなた『現実』から来た?」
火の玉が喋ったぞ
『私はこっちにいる』
驚いて見ていると同じ声が右横からした
そっちを向くと、そこには銀髪のワンピースのような服を着た女性が立っていた
俺より少し背が低く、ポニーテールでジーンズのようなズボンを履いている
「恐らくそうだ」
『私はドイツっていう国から来たんだけど知ってる?』
「母国で、ここに来るまで住んでた」
『なんだ、同郷か』
それから俺たちはどうやってここへたどり着いたかを話した
彼女は暴漢を倒したら送られたらしい
二歳上で俺が通ったスクールの先輩だった。会ったことはないが
8
:
そーりゅー
:2015/08/17(月) 23:18:52
「敵襲だッーー!!」
危険を察知したドワーフの一人が声を挙げると、周囲のドワーフ達も警戒態勢を取る。
「蛮族か!?炭鉱の奥に潜んでやがったのか!」
「一人やられた!トーリンを呼べ!」
襲撃の知らせは、すぐにトーリンの耳にも入った。
「総員に告ぐ。作業を中止し、炭鉱を捜索しろ!敵を見つけ次第殺せ!!」
拡声器で呼びかける。
9
:
あーに
:2015/08/17(月) 23:36:30
すでに青い角の女と赤い仮面は瓦礫に注意を引いてるドワーフを尻目に、出口へと向かっていった。
外の光が見えた頃に赤い仮面が自らの掌で岩の塊を掴んで抉り取り、ドワーフに投げつけている。
ただ岩がそのまま投げられたわけではない。
手榴弾の固まりとして転がってきたのだ。
8個の手榴弾がいびつに溶接でたがいにくっつき、全て安全ピンを外されている。
爆発と衝撃、石炭が爆炎に反応して赤く焦げる。
山の中のドワーフに多大な損害を与えたまま、かつ存在を知られず脱出。
炭鉱を抜け出した二人は崖を飛び降りて麓までの強引な近道のルートをとった。
「赤ずきん」を降ろしたヘリからも爆発の光、炎が見えた。
<<シャルグリム1よりCP レッドマウンテンの横穴での爆発を確認
赤ずきんと連絡をとる どうぞ>>
<<CP了解 彼女には山へ近づかぬよう指示せよ OVER>>
<<了解 アウト>>
「なにあれ・・・」
赤ずきんのコードネームで呼ばれた少女、カーラは山の爆発の光を見えていた。
個人同士での戦いが起こるこの島で命を落とすかもしれないリスクを知っていた。
それでも、無理を通してもらってでも来ることに価値を求めている。
だからこの草原に立っているのだ。
その時、アナライズギアに着信のアラートが鳴り響いた。
<<お嬢様 こちらヘリ 山のほうへはしばらく近づかないことをお願いします>>
「ええ、わかってるわ ありがとう」
<<危なくなったらいつでも呼んでください カッ飛んできますからね>>
10
:
そーりゅー
:2015/08/17(月) 23:54:44
黒焦げになってもなお燃え続ける屍体を前に、ドワーフ達は呆然と立ち尽くす。
「・・・炭鉱を閉鎖しろ!!監視員以外の者は速やかに街に退避し、装備を整えろ!!」
トーリンが怒鳴るように号令する。
「これまでの相手とは違う・・・」
島の蛮族とは明らかに異なる、異様な敵を前に、唾を飲む。
ドワーフ達は逃げるように街に固まり、街の四方を覆う鉄製のシールドを展開する。
「見たかよ?岩が爆発したんだぜ?普通じゃねーよ」
「いきなり避難って、一体何があったんだ?こんなこと、今までなかったじゃないか」
「よくわからんが、蛮族の襲撃らしい。すでに何人もの犠牲者が出てるとか」
「炭鉱に潜伏してたんだって!でも、いつの間に・・・」
「けっこう大きな爆発だったのに、誰も敵の姿を見てないんだって?そんなこと、あんのかよ」
レンガ造りの街に隔離されたドワーフ達は混乱しており、様々な意見が飛び交う。
11
:
あーに
:2015/08/18(火) 00:29:46
「自分が知ってる「街」の華やかさとはかけ離れているが、彼らにとって街らしい。
その街に居れば自分の身は保障できるだろう」
・・・と考えたカーラは近くにあるドワーフの街へと入ろうとした、が。
巨大な鉄の障壁が街の門を塞いでいるので入ることができない。
カーラ「あの爆発に関係しているのかしら・・・」
「予想通り連中は街に逃げ込んだ。そこを一網打尽にするぞ、VF」
VF「・・・・」
赤い仮面、ヴァーミリオンフェイス、ということで角の女はVFと呼んでいるらしい。
そのVFはこくり、と頷き、すぐそばの岩へと座り、
両手を胴体の向く方向へと伸ばし、足を斜め前方へと体勢を立て直した。
VFのヒジから先の両腕が一体化し、3門の16インチ口径の主砲へと変形し、
脹脛からはその主砲の反動を軽減するための錨のような鎖が岩肌へと突き刺さった。
角の女は主砲の衝撃で吹き飛ばされぬよう、別の岩肌の隆起へと隠れた。
「1発目はAPFSDSで障壁、2発目からは焼夷榴弾で集落の建物を次々と撃ってくれ。」
角の女の指示通りに砲火とマズルフラッシュは煌き、爆音はドワーフを恐怖へと陥れた。
12
:
あーに
:2015/08/18(火) 00:37:28
キラリ・・・。
レッドマウンテンからの光がカーラに見えた。
鋼鉄の障壁がこのドワーフ達を守るためにある。
それを打ち破るため光だとすれば・・・。
「まさか・・・!」
とっさにドワーフの街の水道を兼ねた川へと飛び込んだ。
刹那。
自分のすぐそばの障壁ではなかったが、障壁の一枚がオシャカになったのだろう。
轟音と鋼鉄がヒシャげる嫌な音が水の中でも反響した。
続いてもう一発、いや三発・・・・それどころか次々と爆音が水面を波へと変えた。
「・・・っはぁ!」
何秒川へと潜っただろうか。
その川底には化学合成や廃棄物、ドワーフが捨てたであろうものが見えていた。
それに憤っているほど心の余裕はなく、今になって怒りを覚えている。
すぐに陸地へと戻ったが、耳に入った情報は火が文明を滅ぼす拍手とうめき声、
助けを求める声。それら全てが自らの聴覚と空の暗雲へと吸い込まれていく。
13
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 00:41:39
ロケット砲や小銃を手にし、鎖帷子や鉄製の鎧で武装したドワーフ達が要塞から次々と現れる。
その中には、トーリンの姿もある。
「!・・・伏せろおおおお!!」
街に向かってくる砲弾に気づき、地面に伏せる。
敵の砲弾はシールドに直撃し、凄まじい炸裂音と火花を散らす。その様に前線のドワーフ達も後ずさりする。
幸い、直撃したもののシールドは無事だが、あと何発耐えられるか分からない。
「な、なんだよ今の。あんなもん当たったらひとたまりもねーよ・・・」
「臆するな!!今ので敵の位置を把握した。進軍だッーー!!」
トーリンは臆病風を吹かす部下を激励し、砲弾が放たれた方角を目指して進む。
14
:
あーに
:2015/08/18(火) 00:51:53
VF「・・・ユニア」
赤の仮面が発する音声は、機械じみていた。
ユニアと呼ばれた角の女は主砲の射撃を終えたVFに呼ばれ、立ち上がった。
ユニア「終えたか」
VF「それはない。ドワーフの軍勢がこちらに進撃している。
建物の30%は焼失、集落といえど、街を自称することも納得した」
ユニア「わかった。選択肢は3つ。
迎え撃つか、拠点を攻めるか、撤退か」
VF「二手にわかれて戦力を分散、各個撃破しつつ拠点の機能をダウンさせる」
ユニア「・・・・了解。」
VF「ドワーフがこちらを捕捉し次第動き始めるぞ 仕込みの準備をしろ」
15
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 01:12:00
街では出入り口が封鎖され、万全な防御体制が整っていた。
大砲やバリスタをドワーフ達がそれぞれ操作し、監視体制も整っている。
かつて先住種族から「難攻不落の要塞」と呼ばれ恐れられていた城塞は、何があっても崩れることはない。そうドワーフの誰もが確信していた。
一方、前線部隊は徐々に進軍しつつあった。
「あの砲撃、ドワーフと同じかそれ以上の技術の代物だ。先住種族のものじゃない。となると、よそ者か」
「でも、それだけの技術力を持った奴らなんて、いるんですかい?」
「・・・ひょっとすると、人類かもしれんな」
「い、いやまさか。人類の存在なんて言い伝えでしか聞いたことないっすよ。幻の存在が、まさか突然襲撃してくるなんて」
16
:
あーに
:2015/08/18(火) 01:23:01
ドワーフとの接敵まで300m 麓の岩肌
VF「こちらの準備は終えた」
ユニア「・・・こっちもだ」
VFは接敵先150mにはある仕掛けをしておいた。
一方、ユニアはVFが岩肌をくりぬいてから変形させたXM8シャープシューターとマガジン12本を持っている。
VF「・・・敵の装備はロケット、小銃。お前の苦手とする遠距離だ。
街の防衛施設は大砲とバリスタ・・・。
俺が変形させたライフルはもって十数分で岩に戻る。惜しみなく弾薬は使え」
ユニア「わかった」
17
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 01:32:43
獣道をひたすら進んでいく。砲撃があった場所にかなり近づいてきたが、敵の姿は見えない。
「・・・よし、散開しろ。地の利はこっちにある」
トーリンがそう言うと、数十人の部隊が複数のグループに分かれ、それぞれ別々の方向に散らばる。
「先住種族のゲリラ戦には悩まされたが、おかげで鍛えられた」
18
:
あーに
:2015/08/18(火) 01:40:38
VF「・・・かかった」
CLICK!
CLICK!
CLICK!
すぐさまセーフティーバーのロックを3回外し、接敵150m先のドワーフの罠を起動させた。
シュワアア・・・モフゥ!
ズドゥゥゥゥゥゥム!!!!パァニィ!パチパチン!!ペンッ!!!
1回目のロックで仕掛けた位置のスモークグレネードが発破、黒の催涙煙が舞う。
2回目はC4と思われるプラスチック爆弾の爆発で近隣のクレイモアが連鎖爆発、
さらに爆破で粉々になった岩が飛び散り、破片として降り注ぐ。
最後の3回目で小型の燃料気化爆弾を発破、生き残りのドワーフを生きながら焼く。
ユニアはVFが吹っ飛ばしたのとは別のドワーフのグループをダブルタップ射撃で狙撃。
反動は自慢の怪力で無理矢理吸収し、次々と狙撃していく。
複数のグループのうちの2つが瓦解。
19
:
SAA
:2015/08/18(火) 04:07:53
集落がとんでもない事になっている中、遠くの目立たぬ小屋(大きい)にて。
「・・・さっきからどっかでドンパチやってるけど様子見なくていいのか、ユウト?」
爆音が響く小屋の中で茶髪のおっさん・・・・ではなく青年が問う。
「・・・俺だけで行ってくる。タイキ、ここで他のが来ないよう見張っててくれ。」
ユウトと呼ばれた黒髪の青年が見に行ってくるといい、タイキと呼ぶ青年に見張りを頼む
「別にここ目立たないし大丈夫だと思うんだが・・・・」
実際かなり目立たないのだし、問題ないのではないか?と問う。
「面倒な事にになったら無線で知らせるさ、・・・・言っておくけど馬鹿な事はしないでくれよ」
タイキに忠告をしておく。
「善処するさ、じゃあ見に行ってくれ」
そう答えたタイキにユウトは軽い溜息をつく。
「あぁ・・・分かった。」
そう言い、ユウトは小屋から出る。
「暑いな・・・・だが何が起こってるかは調べないと、な・・・」
言い終わった直後に強い風が吹き、ユウトの背中を押す。
「(あの辺り、か)」
"軽く"風の力を利用し高速で移動していくユウトは300m先に爆発による煙を見た。
「(・・・・複数の種類の爆薬・・・それに微かに聞こえた射撃音は・・・!)」
移動に使っていた風を別の風で相殺し、木に隠れる。
「(気づかれてはいないだろうけど・・・)」
相殺時の風により木の葉が舞ったのでそれが誰かに、
恐らく(ドワーフの集落を襲っている)襲撃者に見られていれば気づかれるのは・・・
「・・・連絡入れておくか」
20
:
リョク
:2015/08/18(火) 10:27:41
「攻撃はあくまでも向こうがしてきてからだ。敵を増やしたくないしな」
『了解。もう実際に戦闘が始まっているようだからね』
アンネと会ってしばらくしてから、爆発音が幾度となく俺たちの耳に届いていた。
「この状況だ。拠点はまだ作らない方がいいだろうな。早々に吹き飛ばされるぞ」
『私もそう思う。なんか雰囲気が悪いからね』
「そうはいっても凄い荷物だな」
アンネが肩にかけているバックパックを見て言う。
『全部ここで調達したものだけど、銃が四種類とそれぞれの弾薬が計1万8千発ある』
『あなたは来たばかりのようだけど、私は10日くらい前からここにいた』
『現実の銃で言えばNitro Expressにあたるものが6kgあって、それをデザートイーグルくらいの重さに改造してて今日までかかった』
「そんなことが10日でできるのか。すごいな」
『実際に撃ったことはないのだけど。銃の知識はあったからね』
「それにしても手際がいいな」
『籠ってはいたけれど、情報は入ってきた。ここにいるのはドワーフ族。人類を敵視していて獰猛』
「体格は人類に劣るが働き者で筋骨隆々の種族か」
『そう。銃作ってたから拠点があると思われるかもしれないけど、穴掘って隠れてただけだから』
その穴の場所に着いたのだろう。彼女はバックパックを置いて銃弾が入ったストレージを中に置いていった。
縦横ともに横になればギリギリの広さだ。高さも3mほどしかない。
『時間がかかるし、見つかってもまずいから最低限にした』
「まぁこの辺りもドワーフがうろうろするようだしな」
『今は彼らの島だからね。よし、1回分はこれでいいかな、あとは弾切れしたら来よう』
カバーを元に戻し元の通り分かりにくくすると彼女は立ち上がった。
俺たちは周囲を注意深く見渡しながらまた進むことにした。
21
:
リョク
:2015/08/18(火) 11:18:43
同じころ、ローレンとアンネが立ち去った辺り
「ドイツ語らしき言葉が聞こえた。ここにドイツの出身者がいるのかな」
がっしりした長い黒髪の女、ニーナはそうつぶやいた。
姿は見えなかったが、彼女の耳には爆発音に混じって憎いドイツ語の会話が聞こえていた。
「もしあれが聞き間違いでないのなら、会ったら戦わなくては」
「曾お祖父ちゃんの敵(かたき)だからドイツだけは嫌い」
彼女自身は現実のフランスに当たる場所の出身で、第二次世界大戦で父方の曽祖父を喪っている。
「声を聞くに男女かな。彼ら自身に恨みはないし、曾お祖父ちゃんをやった奴も死んでるかもしれないけど分からないからね」
彼女は声が去った方向に進むことにした。アンネが弾丸を隠した場所には気がつかなかったようだ。
22
:
あーに
:2015/08/18(火) 13:21:21
集落を襲った光の出所あたりから、爆発の光が乱立した。
先ほどドワーフの軍団がその光の位置へと進攻していくのが見えた。
しかし、あの破壊力を持っていると推測される相手に立ち向かうのだ。
ドワーフ達は無残に殺されてしまうだろう。
「ドワーフを殲滅させる気でいる人がいるの・・・?」
そういう存在に発見されれば、どうなるだろうか。
いや、それでもこの島の生態系を調査してみせる。
行方不明の兄の手がかりも掴んでみせる。
カーラはドワーフの「街」から離れ、アナライズギアを手に取り、調査を進めていった。
「街」から2km
草地だけではなく、乱立する木々も活力を失ってきており、
それどころか、化学物質の汚染が自然へと侵食している痕跡も見られる。
アナライズギアはマリーゴールド・・・と思われる妙な花を毒性を持っていると分析した。
「絶望の花言葉を持つマリーゴールド。自然が文明を恐れているのね」
しばらく汚染区域を進んでいると、小屋らしきログハウスの建物が見えた。
ドワーフだろうか、それともあの爆発の根源が住んでいるのだろうか。
万が一ドワーフに接触しても自分が観光客であることと、
そのような火器をカーラ自身がどこにも所持していないと証明すれば問題はない。
そういう野蛮な連中に理解してもらえるかどうか、が問題だが。
カーラは、ドワーフへの怒りを込めたコブシをログハウスの扉へとノックを叩きつけた。
「すいませーん、誰か居ますかー?」
23
:
SAA
:2015/08/18(火) 13:44:17
「(誰かが来ている・・・?声からして女性で、恐らく俺より年下だろう・・・なぜこんな所に?)」
裏口から出てノックした者の、存在を確認。
「・・・・お尋ねの所悪いがここには今の所俺しかいないぞ?」
カーラの左側1m先に出てくる。
24
:
あーに
:2015/08/18(火) 13:51:25
「(ドワーフじゃあない・・・
やはりホモサピエンスタイプもこの島に多く上陸しているのね)
それでいいんです、爆発の光をやり過ごすだけでも・・・お願いします」
25
:
SAA
:2015/08/18(火) 15:00:15
「(・・・爆発の光、か。)」
音が響いていた方角を見る。
「友人が様子を見に行ったが、連絡するか...」
無線機を取り出そうとした所、
<<タイキ、狙撃手がいる・・・それに爆発による煙が300m前方にのぼっていた。恐らく襲撃者は...2人以上だと思う。>>
丁度ユウトから無線が来る。だが状況は少々危険らしい・・・・
「見つかったか?」
<<今の所は、誰も。でもここから思うように動けない>>
「・・・あぁ、そうだ。こちらは爆発の光からやり過ごしたいと言う者が来たんだが・・・・」
<<・・・・まぁ、させたいようにさせればいいんじゃない?>>
「お前なぁ・・・・いや、まぁいいか。・・・・・・・あっちから許可を貰ったから構わない」
26
:
あーに
:2015/08/18(火) 15:10:53
「ありがとうございます・・・」
ログハウスの部屋の中に入り、「お邪魔しまーす」と挨拶。
先ほど川に飛び込んだので、衣類はビチョ濡れである。
そのことにいまさら気づき、カーラはクシャミを口で抑えて飛ばした。
「くしゅ・・・ごめんなさい、あの爆発の衝撃を避けるために川に・・・」
タイガーストライプの上着とシザーバッグ、バックパックを干し、
バックパックの中にあった着替えも干すことにした。
カーラの下着のみだが、速乾性かつ消臭のインナーとスポーツブラ、スパッツでそこまで直接的なエロティックは見せていない。
27
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 17:31:54
「遠距離から撃ってきた・・・?一体敵は何者なんだ!?」
ただただ翻弄されるしかない。
28
:
SAA
:2015/08/18(火) 17:40:07
「川ねぇ・・・・(落とされて)溺れたり、(キャンプしてるところ吹っ飛ばされて頭から)落ちたりと
余りよろしくない思い出ばかりで苦手なんだよな・・・・」
一体どんなところで暮らせばそうなるのか。
.
「・・・・こんな所でいつまでも身を隠してる場合じゃない、戻るとしよう。」
その場から立ち去る。・・・恐らく、見られてはいないはず。
29
:
あーに
:2015/08/18(火) 17:49:25
接敵まで・・・・・
0m
VF「・・・・吹っ飛べ」
一気に岩陰から飛び出し、「街」の方角へ疾走。
ユニアが攻撃しているグループに左手が変形したAT-4無反動砲を発射。
そのまま左手が別の武器に変形、先端がひし形の刃渡り13cmの刃物を装着した有刺ワイヤーの束に。
3つ目のグループをそれで薙ぐ。ただ、ドワーフもこれには反応するため、数人かは生き残った。
VF「出鼻をくじかせればビビって追ってくれんさ・・・」
ユニア「なるほど、なかなかいい銃を選んでくれたな」
セミオートの狙撃からフルオートでばら撒きつつ、VFとは別のルートで「街」を目指す。
VFは「走る」のだったが、ユニアの場合は撃ちながら次々と跳躍で高速移動をしている。
それも、ドワーフをほぼ正確に狙いながら。
30
:
あーに
:2015/08/18(火) 17:54:51
「(イジめられていたのだろうか・・・)
私が飛び込んだその川底にはドワーフの化学物質や廃棄物で埋もれてました。
私達ヒトも言えたことじゃあないんですが、ドワーフはそれを平気でやってるんです。
けれども、そのドワーフよりも許せないのが・・・
ドワーフ達の「街」を燃やした爆発を起こした誰かなんです。
人工物とはいえ、私達が住んでいるであろう場所も自然から成り立ち、
自然とつながったもの。この島の「街」も例外ではありません。
それを滅ぼすというのは・・・自然を破壊している・・・・!」
焼夷弾で焼かれたドワーフの悲鳴がフラッシュバックしていく。
「許せるものじゃあありませんよ、あんな虐殺・・・!」
31
:
SAA
:2015/08/18(火) 18:15:00
「・・・この辺ならもう加速しても大丈夫かな」
再度風を利用し、ハイスピードで小屋へ戻っていく。
.
「(・・・・何か勘違いされているような気がするが・・・まぁいいとしよう。)
・・・それほどの勢いの襲撃される程の事をしていたのだろう。
だがそれでも、そんな惨事を起こすのはマトモな思考ではないのだろうな。
碌な事をしないのは間違いない。」
32
:
あーに
:2015/08/18(火) 18:30:54
「申し遅れました、私はカーラ・テレルです。
セントジョシュワ諸島の生態調査をしていますが、
私の兄が行方不明になったので、その手がかりを探しにこの島に来ました」
テレル家の父親は大企業の筆頭株主にして、土地主である。
対し母親は「解放による平和」を訴える政治家であったが、ドワーフのタカ派に暗殺され他界。
それによりカーラの憎悪は捻じ曲がり、「ドワーフは自然と母を滅ぼす」という彼女の中の常識が強くなっている。
「・・・この島に居るほとんどの人たちとは違って私は武器を持っていません。
許せない気持ちで相手をどうにかできないのはわかってます・・・。」
ログハウスの暖炉の炎がドワーフとVF及びユニアに対する怒りの炎に幻視した。
VFとユニアという存在の概念を把握していないのか、炎は揺らいでいる。
33
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 18:44:06
「!!」
トーリンは横っ飛びに狙撃を避けつつ、飛び出したVFの姿を見逃さず、VFの進行方向に向けて正確にロケット砲弾を放った。
ドワーフらは一斉に草木に伏せ、狙撃をやり過ごす。
「奴を追えッ!!」
トーリンの指示のもと、3グループがユニアに向けて小銃で追撃する。
34
:
あーに
:2015/08/18(火) 18:52:55
VF「・・・・・ほう」
迫る砲弾に対し、VFの左腕が即座に反応した。
有刺ワイヤーの先端の刃物がロケット砲弾を真っ二つに切り裂き、そこから大きく砲弾の軌道は逸れた。
お返しに、岩を刃物で削った即席ナイフをトーリンへ投げつけた。
ユニア「・・・街で落ち合おう」
自分を襲う小銃の弾の中でとりわけ命中するもの全てを右手で手づかみし、地面に落とした。
マガジンの8本目を撃ちきったところで、空のマガジンを足音と間違わせるよう1本ずつ放り捨てた。
35
:
SAA
:2015/08/18(火) 18:59:37
「俺はタイキ。フルネームは事情により話せない。
生態調査・・・だから武器の類をつけていないのか・・・
ガードもつけてないなんて・・・隠れるのが得意なのか?」
「戻ってきたよー。・・・ん?その子が無線で言ってた・・・」
ユウトが戻ってくる。そしてカーラを指さし、無線で言っていた事を確認してくる。
「あぁ、彼女の名はカーラ・テレル。この島へ生態調査しに来たそうだ。
・・・・紹介しよう、彼の名はユウト。」
ユウトへと軽い説明をし、カーラに紹介する。
「よろしく。」
36
:
あーに
:2015/08/18(火) 19:04:46
「ガード?これです」
タブレットのような厚い端末、アナライズギアである。
「緊急時にはカバーの一部が多脚になってガードとして役割を担う・・・
というのが説明書にあったんですが、よくわからないんです」
「よろしくお願いします、ムッシュ・ユウト。
ドワーフの街にある安宿に泊まりつつ・・・と思ったんですが、
どうも街は焼き焦げてダメみたいです。
・・・厚かましい事を承知ですが、しばらくここを拠点にさせてくれませんか?」
37
:
SAA
:2015/08/18(火) 19:24:58
「・・・ほう、結構良い代物だな。見ただけでもカタそうだが・・・・
分からないのでは意味がないんじゃないか・・・」
思わず頭を抱える
「そんな丁寧にならなくても・・・・
ここらじゃそこら辺にいる一般人みたいなもんだからさ。」
お前のような一般人がいてたまるか。
「(お前レベルの奴が一般人でそこら辺に居てたまるか!)」
タイキは心の中でツッコむ。
「ん、そんなことぐらいなら全然かまわないよ。」
38
:
あーに
:2015/08/18(火) 19:30:39
「ありがとうございます。何卒よろしくお願いします・・・」
そろそろ濡れた衣類も乾く頃だろうか。カーラが上着等を軽く叩く。
「そろそろ乾くかなあー・・・」
※ガードモードはアナライズギアの機能だが、もうちょっと後で起動するよ!
39
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 20:47:42
右手で銃弾つかむとか超人すぎるだろ
40
:
あーに
:2015/08/18(火) 20:55:12
※そりゃあ壊れ級って言ったんだから・・・
コブシで叩き落とした、のほうがよかったかな?
上空のシャルグリム1は揚陸艦に帰頭後、アナライズギアが発するGPSの位置をコンソールで確認していた。
「・・・・爆発の位置からは遠いな・・・お嬢は生きている・・・よな?」
41
:
そーりゅー
:2015/08/18(火) 21:10:09
でもこれから先も銃が武器のキャラは不利じゃね
42
:
あーに
:2015/08/18(火) 21:11:14
※モブ補正(ユニアに銃弾を叩き落とされる)だと思ってください
43
:
リョク
:2015/08/18(火) 22:04:10
『ん?気配が』
〈見つけた。けど遠いな〉
更に近寄る
「気味が悪いな。止まってみるか」
『そうしよう』
〈!ドイツ語!やはり!!〉ビュン
カッ!
『ひえっ...』
近くの木にナイフが刺さった。
「つけていた奴か!」
『あそこだ!』タァン
〈ぎえええぇ!?〉
当たっていないのにこの反応である。
近くの木に食い込んだ。
44
:
リョク
:2015/08/19(水) 11:13:43
<ヴァンメランジュ!>
混乱しながら三本投げる
『とんでもないところに飛んで行って助かった』
NE改で応戦するが、ソルブークリエに阻まれる
<ヴァンオングル!>
『フレイムブレス!』
ヴァンオングルで引き裂かれた風がアンネの太ももに傷を負わせるが、フレイムブレスもニーナのふくらはぎに軽いやけどを負わせる
(ソルブークリエはそのターンのみ有効)
投げナイフで再びアンネは負傷するが、ニーナも胴体にNE改の弾丸を二発食らって衝撃で後ろに押される
さらに足に二発を受けたニーナ、腕への発砲はヴァンシャンテで素早くなって避けるも自分の攻撃が当たらない。
<あの銃の貫通が強すぎる。腕撃たれそうになったし撤退!>
ニーナは走って去って行った
「行ったか」
『追い払ったけど足をやられた』
「アイスブレス!」
アンネの傷口が凍った
『ありがとう』
「いや、俺もサーベルでなんとか跳ね返したぞ」
『11発とライフル1発か。腕狙ったけど避けられた』
「少なくとも狙っている奴がいるんだな」
『気をつけないと』
45
:
あーに
:2015/08/19(水) 19:25:33
VF「・・・・・?」
ドワーフを撹乱させつつ、そのまま街を目指したVFだが、目の前で戦闘が繰り広げられている。
2対1で戦っているが、1のほうが退いたようだ。
VF「・・・・・・・・」
右手が対戦車ライフルと化し、女の足元近くでわざと外して威嚇射撃。
VF「ビビるか反撃か・・・?」
46
:
リョク
:2015/08/19(水) 22:24:30
『おっと、これはまずい』
「なんだありゃ?」
『あれだと...対戦車かなぁ。生身の人間が反撃して敵うもんじゃない』
「どうする?俺たちも引くか?」
『とりあえずメテオは打つけどこっちも威嚇レベル。追いつかれたら退場を覚悟しないと』
「分かった。頼む」
『メテオ!』
「援護!サンダーシャワーだ!」
炎と雷がローブの人物に降り注ぐ
二人は全速力で走る。あんなのと今戦ったら死ぬだろう。二人ともそう感じていた。
47
:
あーに
:2015/08/19(水) 22:39:49
VF「(属性タイプか・・・)」
右足のつま先をパワーショベルに変形させ、地面を掘り起こす。
その勢いで飛び散った土と石が炎と雷の威力を減衰。
掘り起こした石の一部を火炎瓶に変形させつつ、
すぐさま両足の裏を無限軌道に変形させ、追い払う程度に火炎瓶で攻撃。
VF「・・・・ドワーフを殲滅しだいお前達を追跡する」
その無限軌道で「街」へと向かう・・・。
残り3km。
48
:
そーりゅー
:2015/08/19(水) 22:50:59
街の四方には鉄壁のシールド。さらにそれを囲むように移動式の大砲が配置されている。
シールドの内にも固定砲台とバリスタが設置されている。
「完璧な防御体制だが、あんな砲弾がまた飛んできたら、どうなるかわからないなぁ」
「前線部隊はどうなったんだ?」
「あいつらなら、敵の頭領の首をもぎ取って、今頃意気揚々と帰路に着いてるころだろう」
49
:
あーに
:2015/08/19(水) 23:02:50
街まで400m
<<各班 防衛ライン配置中の全警備兵に告ぐ!
大砲及びバリスタを全て稼動状態にせよ!
迎撃は各自の判断で行え!!>>
拡声器で発されたドワーフの声が響く。
すでにVF、ユニア共にドワーフが視認できるほど接近している。
合流している状態で・・・。
ユニア「VF、私はあの障壁を跳躍で登る」
XM8とマガジンは使い切り、空高く放り投げた。
VF「待て 着地の隙や跳躍だと回避ができん。
俺が背負い、あの障壁を走って登る。」
ユニア「壁を登る、か。よしわかった。」
VF「壁まで50mのところで俺に飛び乗れ。いいな?」
ユニア「わかった・・・!」
50
:
あーに
:2015/08/19(水) 23:12:27
×着地の隙や跳躍だと回避ができん
○跳躍だと着地の隙が大きく、回避ができん
なっち語かな?
51
:
そーりゅー
:2015/08/19(水) 23:13:54
「・・・何だ?あれ」
VFとユニアを発見する。
「何をしてるッ!!撃てええええ!!」
VFとユニアの後方から、トーリンの怒声が響く。二人を追ってきたのだ。
「は、発砲しろっ!!」
その声を聞いたドワーフらが一斉にユニアとVFに向けて小銃を撃つ。
52
:
あーに
:2015/08/19(水) 23:24:33
街まで200m
VF「・・・・」
”触れたもの”を武器に変形させる。
つまり、今立っている地面も武器に変形することが可能である。
変形させたもの、それは・・・。
ベージュにペイントされたPFM-1対人地雷。
さらにVFは残しておいた残り一本の火炎瓶をドワーフのグループの目の前に投げ込み、足止めをさせた。
残り50m
ユニア「飛び乗るぞ・・・っ!」
ユニアがジャンプし、すぐにVFの背中に重い衝撃がのしかかった。
それでもモノともせず、多少速度が落ちた程度のものだ。
VF「落ちるなよ、肩に掴まってろ」
ギチギチッ!!
その言葉を聞いたユニアはVFの肩を掴んだが、強くしすぎている。
VF「もっとゆるく・・・・頼む」
53
:
SAA
:2015/08/20(木) 00:42:19
「・・・・・・」
射撃音がした方向を向く
「・・・?どうしたユウト?」
不思議に思ったタイキは、
「ほんの微かに射撃音がした・・・・気がする。あの位置から離れてなければ、対戦車ライフルクラスだと思う。」
「・・・・耳がよろしい事だな。で、また行くのか?」
呆れながら問う。
「まさか。・・・ここから3km弱くらいあるところにドワーフの街があるから見に行ってくるだけさ。」
「(絶対厄介事に巻きこまれそうだから止めたほうがいいと思うんだが・・・)」
軽く溜息をつく。
「それじゃいくけど、何かあったら連絡するよ。」
54
:
あーに
:2015/08/20(木) 00:53:28
「どうか、お気をつけて・・・・」
わざわざあの死地に戻りに行くことはない。
まだドワーフではない誰かが「街」を狙っているハズだろう。
それに、川を揺るがせたほどの威力を持つ何かを使う相手なのだ。
このままユウトを行かせれば、死ぬのかもしれない。
不安だけがよぎる。それでも。
「・・・・私も行きます。」
それほど脅威であれば、兄も関連しているのだろうか。
ただの予感、憶測でしかない。
それを確かめるために、同行を宣言したのだ。
55
:
SAA
:2015/08/20(木) 01:31:27
「ん?心配しなくても・・・・」
言い切る前に。
「俺も行こう。何者かを知る必要があるからな。」
タイキが一緒に同行すると言う。
アーマーのアシストがあるとはいえユウトのような能力がないために移動には少し時間がかかる。
だからこそ偵察などはユウトに任せていた。
「・・・分かったよ。・・・能力の節約として歩いていこう。」
56
:
あーに
:2015/08/20(木) 01:37:13
ログハウス付近
「能力・・・ですって?」
そういうことに一切縁が無かったお嬢様なのだから、首をかしげるのも問題はない。
もしかすれば、行方不明の兄がその能力のせいで・・・という疑念も浮かんだ。
「なんですそれ」
57
:
SAA
:2015/08/20(木) 01:53:42
「そ、能力。・・・俺たちが生きているこの世界で言えば異能の力、面倒な代物。」
指と指の間を狭めたピースを自分の胸の前に持っていく。そして・・・
パチチッ
電光が散る。
「あくまで例だけど、こんな事ができたりする。」
節約すると先程言ったが、説明が必要なので実際に使用する。
「(他にも風とか炎も使ったりできたっけな・・・・うまく使えば資金を消費せずに・・・・)」
セコいぞタイキ。
58
:
あーに
:2015/08/20(木) 02:01:32
「・・・・・後天的、ですよね?
私のほうでは何もノーリョクっぽいものは出てこないんで」
アナライズギアのデータベースが勝手に能力について解説していた。
<<ある者はウィルスに感染した、とか、かつて死んだ魂が生命に憑依した、など。
さまざまな理由で覚醒している。まあ伝説に近いウワサだが、気づけば、が最もだな。
ただ、ドワーフなどによる能力の覚醒を確認していない。>>
「やけに詳しいなあ・・・」
街まで2m 障壁 高さの3/4
ユニアを担いだVFは、走る速度を遅めていながらも、着実に障壁を登っている。
手足の指をヒートナイフにして、障壁を突き刺しているのだ。
VF「・・・・・チッ、追っ手が面倒だな」
障壁の鋼鉄の一部を削り取り、ドワーフへと投げつける。
ユニア「そろそろだぞ、頑張れ」
59
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 02:25:21
シールドの端から、武装したドワーフが次々と現れる。
「ここから先への生かせないッ!!」
ユニアとVFめがけてロケット砲弾を斉射。
さらに、真下のドワーフらも小銃で援護する。
60
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 02:28:02
誤字修正。先への→先へは
61
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 02:28:35
生かせない→行かせない
62
:
あーに
:2015/08/20(木) 02:30:50
残りわずか
VF「行け」
ユニアがVFの背中を土台にジャンプし、ロケット砲弾をヒラリとかわし天辺へ。
着地隙の瞬間にドワーフを蹴り飛ばし、そのままロケット砲弾をバットにして他のドワーフを殴り倒す。
ユニア「力だけで瞬発力がないのではな・・・・」
一方VFは小銃とロケット砲弾に挟撃を食らっていたが。
VF「(こいつら素人だ・・・放ったロケット砲弾が下のドワーフを巻き込んでやがる・・・)」
自動的に挟撃が止んだ。
63
:
SAA
:2015/08/20(木) 02:34:30
「うん、多数は後天的な覚醒。」
「・・・・・・・・・」
やけに詳しいことも含め、タイキはアナライズギアに興味を持つ。
「まぁ俺も気付いたら、で覚醒したんだ。」
ドワーフによる覚醒に興味を示し、
「・・・そのうちドワーフが難民を実験して能力者を作り出しそうだなぁ。」
それは方法が見つからない限り行われないだろう。
「それを俺らが潰すんだろ?簡単ではないがな。」
64
:
あーに
:2015/08/20(木) 02:46:00
「能力を使う人・・・か。それが人工的に作られるのは・・・。
難しいなあ。仮に能力というものが普及するとして、
能力が手に入れられなかった人の差別を埋めることになるだろうし・・・
能力を手に入れたら手に入れたでその能力のそれぞれの不平等を産む。」
自然を滅ぼすのだろうか?
不明だ。
「今のところ、ハッキリ見えてないような気がするんです」
ようは人の使い方や良心しだい、というのはどの道具にも当てはまる。
包丁は野菜を切るのに使ったり、人を刺す犯罪の凶器になりうる。
「・・・・・深く考えるのは後にしましょう」
65
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 02:55:20
「蛮族だああああ!!殺せええええええ!!!」
街の中ではドワーフらがユニアに向けて斉射。
66
:
あーに
:2015/08/20(木) 03:02:25
ユニア「・・・・・アホめ」
バリスタで街の中のドワーフを掃射。
ユニア「(街の30%のドワーフを焼夷榴弾で焼き殺したとVFは言っていた。
それくらいとなれば壊滅と同然だが、残り70%もあると思っているのだろうか。
だとすれば・・・この地に追いやられるのも無理はない・・・)」
VFが追って登り終えたところ。
VF「他の障壁も制圧するぞ・・・街に入ったところで障壁から攻撃されては動きが鈍くなる。
障壁にはツィンネ(防壁の凹凸)があるしな・・・俺は右回り、ユニアは左回りでいくぞ」
ユニア「わかった。また銃を作って貸してくれ」
VF「・・・おう」
67
:
名無しさん
:2015/08/20(木) 03:12:15
ユニアとVFに向けてロケット砲弾と小銃の嵐。
「街は絶対に死守するんだッ!!」
トーリンの声が響く。
68
:
SAA
:2015/08/20(木) 03:22:00
「やっぱり面倒な代物だよな・・・・」
どうせ使われるのは侵略として、だろう。
「・・・・そうだな、考えても仕方ない。・・・時間がかかりそうだがペースを上げなくていいのか?」
「そうだな、せめて目的を聞かないとな・・・」
理由があっても許されないのは確かだ。だが恐らく勝てはしない。
だから戦闘に入りそうなら全力で2人を連れて離脱する。
69
:
あーに
:2015/08/20(木) 03:23:59
ユニアに渡された銃はツィンネを変形させて作ったM134ミニガン。
普通の人間には重いが、ユニアにとってはちょうどよい。
ユニア「いい銃だな・・・」
ドラムマガジンを背負い、左回りで全身しながらドワーフを掃射。
同じくVFの武器もツィンネから変形させたが、でかい盾。
その盾で障壁から落として行けば勝手に死んでくれるからだ。
VF「・・・・あきれたな。
小銃のリコイルもムラがあるし、ジャムを起こすような機構とみた。」
次々とドワーフとの距離を詰め、落として行き、詰めて落として・・・・。
70
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 03:29:57
街の中で戦闘が始まってから、30分ほど経っただろうか。
街の中はまさに地獄絵図である。地面には銃弾がばら撒かれ、建物は崩壊し、ガレキの下にはドワーフの屍体が埋もれている。
これまで島の覇権的地位を獲得していたドワーフの栄光ある歴史に終止符が打たれようとしていた。
71
:
あーに
:2015/08/20(木) 03:35:51
(全身しながらって・・・ 前進だよなあ)
ユニア「障壁は制圧。あとはしらみつぶしに街のドワーフだ」
VF「・・・・行くぞ」
障壁から街へと飛び降り、着地。
VF「俺が焼いた区画は放っておいていい。
ともかく、工廠や兵器とドワーフの破壊を優先するぞ」
ユニア「わかった」
72
:
あーに
:2015/08/20(木) 03:41:29
連投ゆるしてね、別の視点だから
「それを上手に扱うのが人間であって欲しいんです。
ドワーフを虐殺する人物の意図を聞かなくては・・・反論も納得もできないんですから」
しばらく歩いて、街の惨状が悪化しているのは予想できていた。
ドワーフの死体が街の外にも積み重なり、血で鋼鉄の障壁を赤く染めている部分もある。
「・・・・ひどい」
73
:
SAA
:2015/08/20(木) 04:06:00
「・・・・・・・そうだね。」
少し下を向く。
「・・・酷いもんだ。恐らく襲撃者は侵入済みだろうな。」
顔を歪ませる。・・・一方的な虐殺に対し怒りの拳を握りしめる。
「落ち着いて、タイキ。・・・俺が様子を見に行ってくる。タイキは俺を狙う奴がいたら威嚇射撃で。・・・君は、隠れてて。」
タイキに援護射撃を頼み、カーラには爆発時に破片が飛んでくる可能性があるので隠れるように言う。
74
:
あーに
:2015/08/20(木) 04:08:20
「・・・・お願いします」
アナライズギアをガードモードに変更し、近くの木に隠れる。
このとき、VFとユニアはこの3人の接近を把握できずにいた。
無論、障壁が外の情報を文字通り遮断しているためである。
75
:
SAA
:2015/08/20(木) 04:20:33
「タイキ、・・・惨状の原因を見つけたら通信機で送るよ。」
装甲で覆われている黒の塗装が施されたブーツの・・・足の甲側にプレートを差し込む。
パチッと音と共にかるい磁場を発する。
「・・・あそこから行くのか?」
鋼鉄の障壁を指さすが、『くっつくのか?』という意味である。
「やって駄目なら切り裂いてフリークライミングするさ」
そう言い、障壁に向かって走っていく
76
:
あーに
:2015/08/20(木) 04:26:42
数分後
VF「いともたやすい・・・」
工廠については、竈の火力をオーバーロードさせたり、
火薬を竈の中に放り込むだけで壊滅できた。
あとは内部に居たドワーフを射殺していくだけの流れ作業となった。
ドワーフが怯えている。
そのことにユニアは無感情でいた。
「お、お願いです・・・・」
死に恐怖するドワーフの子供の頭蓋を、あっけなく砕いた。
ユニア「・・・・くだらんハンティングだ」
障壁の天辺では、VFが仕掛けておいた罠があった。
ワイヤー作動式のクレイモアである。
77
:
SAA
:2015/08/20(木) 04:40:29
「さて、駆け上がりますか!」
そういい、障壁を駆け上がろうと・・・・したが
「あろ?」
7m上がったところで障壁と足が離れる
・・・綺麗に着地したものの、やはり格好悪い。
「・・・・駄目じゃん」
八つ当たりで手を振り下ろし、風の刃・・・障壁に叩きつける。刃は手刀に沿って飛び、障壁に傷を付けていき。
天辺に到達。そしてワイヤーを掠めていく。
「予想してたけど、やっぱりフリークライミングで・・・・」
78
:
あーに
:2015/08/20(木) 04:44:35
ワイヤーのクレイモアが無力化されたところで、VFは痛くも無い腹をくすぐられただけだった。
VF「(ドワーフとは別だな・・・
錬度がかなり低い水準のドワーフがあのトラップにかからないはずはない。
・・・俺を追ってきたヤツらなのか?)」
ユニア「どうした、VF」
VF「ドワーフとは別のバンディッツ、位置は5時」
79
:
SAA
:2015/08/20(木) 05:16:04
八つ当たりで自分が標的にされたことは露知らず。
「・・・・。」
横に手を振って障壁に傷つけながらその傷跡を使いクライムする。
その様子をスコープで見ているタイキは・・・・
「・・・やはりああなったか。」
30秒後、天辺に立つ。
・・・当然その惨状は外側よりも・・・・
「・・・なんてことを。」
如何なる理由があろうとここまでの虐殺を行う奴は碌でもない奴に違いない。
そう判断し障壁の内側を見渡す。
80
:
あーに
:2015/08/20(木) 12:31:43
ユニア「連中は外周の障壁で自らを閉じ込め、死を選んだ。
そのバンディッツを片付けるぞ」
VF「・・・・ああ」
クレイモアのワイヤーを掠めた存在の確認に向かう
街としての機能をほとんど奪われ、ドワーフの大半が苦しみながら息絶えていった。
いくらなんでも街の内部から障壁の天辺へ登る方法がなくはなく、階段を使った。
ユニア「・・・・ほう」
そこには人間一人居るだけであった。
VF「・・・・・・・・」
赤い仮面、真紅のマント。
時折見える手足は漆黒で正体をつかめない。
それはまるで、死神のように見えた。
そのVFが、一人の人間を見ている。
81
:
SAA
:2015/08/20(木) 12:49:32
「あいつが・・・・!・・・もう一人いるのか・・・・(こいつらが襲撃者達で、この虐殺を・・・)」
ほんの少しの怒り、好奇心、何故こんな事をするのかという疑問・・・そういった感情が合わさった微妙な表情でこの惨劇を引き起こした存在達を見る。
<<・・・あいつらか?お前が確認したドワーフへの襲撃者、ってのは>>
「おそらく、・・・92%・・・いや100%それだと思う。」
<<こっから見てるけど、まぁとんでもない奴らだってのは分かるぞ。接触はしてもいいが・・・戦闘が起こりそうになったら、離脱しろ。>>
「分かってるさ・・・」
82
:
あーに
:2015/08/20(木) 13:14:57
ユニア「この滅んだ街に用があるならその用は潰えたはずだ。」
ユニアが発する第一声は、目の前の男に去るよう忠告するものだった。
VF「・・・・・・・」
ユニア「我々に挑むならば場所を変えよう。
君をここから叩き落とすだけで死ぬのだからな」
手持ちのドワーフの子供を障壁の天辺から投げて落とし、落下するダメージの実演を行った。
むろん、先ほど頭蓋を破壊された子供の死体である。
ユニア「VF 先に行け この男は私が請け負う」
VF「・・・・・・」
軽く頷き、障壁を降りて街の外へ。
83
:
SAA
:2015/08/20(木) 13:33:45
「・・・こんな一方的な虐殺を起こした奴の顔を一度見たくてね。出来れば戦いたくない。」
落下していくのを見ても動じない。・・・落ちれば死ぬが、ただ普通に落とされても対処できるからだ。
だが、街の外の方に出たVFの方が気掛かりだった。・・・というのもあの2人が見つかったら、2人が危険だからだ。
「・・・正直、ドワーフがどうなろうと知ったこっちゃない。だけどこれはいくら何でもやりすぎだ・・・・。
・・・・何でこんなことを?」
こちらも一度に過ぎた自然破壊や他の種族を襲うなら排除するが、そのグループだけで・・・集落や街を襲撃して皆殺しは流石にしない。
モラルというか、それに似たものである。
84
:
あーに
:2015/08/20(木) 13:40:55
ユニア「この島は私や先のVFのような戦いでしか・・・
自分を見出せない存在が力を存分に揮えるディストピアだ。
その島に巣食うドワーフはそれに値する実力が足りえない。
あの粗末な銃を見たか?このルネサンス時代同然の大砲やバリスタをどう思う?
お前は強者と強者の戦いに弱者の集団が割り込むことを容赦できるか?
コンピュウタアゲームとやらでいうならば・・・
強いプレイヤァ同士のカクゲーだったか、の戦いにヌーブが束になって襲うものだ。
煩わしい存在はこうして消し飛ばしておくべきだろう。
ゴキブリを潰すように。その辺を飛び回る蚊のように。
さて・・・話は終わりだ。ドワーフの殲滅という露払いの仕事は我々が成し遂げた。」
戦いは、今始まった。
85
:
SAA
:2015/08/20(木) 14:07:00
「・・・戦闘狂(バトルジャンキー)と変わりないね。」
――何が戦いでしか・・・自分を見いだせない、だ。
「ただ自分の欲望を満たしたいだけだろう・・・」
――唯の・・・逃げじゃないか。自分の居場所(存在)は勝ち取るものだろうに。戦いではなく・・・!
ユウトには逃げ(諦めの言葉)にしか聞こえなかった。
・・・それにゲームを例えているのも気に食わない。
「欲望を満たしたいだけで・・・」
<<落ち着け、ユウト!離脱し・・>>ピッ・・・
制止に入ったタイキが離脱を勧めるが通信を切る。
「・・・。その考えを・・・改めさせてやる!」
.
「落ち着け、ユウト!離脱しろ・・・クソッ!」
あのユウトが怒っている。普段ならあり得ない事だ・・・。
「まずい・・・非常にまずい・・・・!」
86
:
あーに
:2015/08/20(木) 14:15:48
ユニアには目の前の男の言っていることは理解してるし、
できればそうしたかった。
だが、理屈がどうだとか、そういう御託はたくさんだった。
ユニア「もはや欲望を満たす獣にしかなれんのさ・・・
私の額の角やポニーテールが証拠だ」
戦闘態勢、構えて「どのタイミングでも来い」と、人差し指から小指が折れ曲がった。
カーラ「タイキさん、まさかユウトさんが!」
まさか、そんな。
あの街を一夜にならずして壊滅に追い込んだ存在と戦う気というのか。
そんな思考をしていて、背後に迫る存在に気づくのが遅れた。
バファッ・・・・。
赤の仮面、真紅の血生臭いローブ。
その右手が持つ大鎌。
死神が、カーラの目の前にまで近づいてきた。
カーラ「・・・・や、やられる・・・!!」
VFには目の前のカーラがただの小娘としか判断していなかった。
しかし、赤の死神が顔を見た瞬間、動きが一瞬止まった。
VF「・・・・・・・!!」
カーラ「・・・・・・・・」
VF「・・・・ありえん。ヤツの・・・・だと?」
87
:
SAA
:2015/08/20(木) 14:25:45
「・・・・ッ」
不幸にも意味を察する。最悪の、悲しい答えが待っていた。
「なら・・・少しでもその欲望を満たしてみせる・・・!」
風が強くなっていく。
.
「あぁ、こいつはまずい・・・!こんな事は一度もなかった・・・」
そこで深紅のローブ奴が。
「まずい・・・・ ・・・・・?」
マシンガンフィストを装着したところで様子がおかしいことに気付く。
「(『ヤツ』の・・・だと?どういうことだ?)」
88
:
あーに
:2015/08/20(木) 14:36:21
ユニア「(風のタイプ・・・いや、天候関連とみていいだろう。
私を風で落とすのか、フェイントとくるか・・・)」
だが、仕掛けたのはユニアだった。
障壁のタイルにコブシを叩きつけ、タイルを引き剥がして持ち、突撃。
明らかに能力を撃たせる動きだった。
カーラ「・・・まさか、兄さんを知っているの・・・?」
VF「酷似している・・・・!」
”酷似している”。完全にクロであった。
「ヤツ」の何かに似ている少女からバックステップで距離をとり、男のほうへと向かった。
カーラ「タイキさん!その死神は・・・・私の兄の手がかりになるかもしれないんです!!」
VF「・・・・(ヤツがこの島に居るとは考えがたい・・・
俺とユニアを追って来たのか?ユニアと戦い、重傷の身のはずだ・・・)」
89
:
SAA
:2015/08/20(木) 14:56:36
「ハッ!」
両手で手刀を作り、タイルに向かって軽く×字に振るう。あのぐらいの硬さなら斬れる。
だが問題はその先なので、
「・・・・・」
両手の人差し指を立て、構える。
.
「様子とその言葉で少しピンと来たぜ・・・!」
右手を少し引かせて構える。
90
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 14:57:55
街からかなり離れた森林地帯。そこに数人のドワーフの姿があった。
「・・・追ってきてないか」
振り返って背後を確認する。追っ手の姿はない。
街での虐殺から、命からがら逃げ果せたドワーフ達だ。その中にはトーリンの姿もある。
「あぁ・・・俺たちの街が、工場が、炭鉱が・・・・」
91
:
あーに
:2015/08/20(木) 15:06:59
気づけば夕焼けとなっていた。
茜色に大地を焦がし、街を焼く紅蓮の炎が美しく見えた。
ユニア「・・・・(撃たなかった、読み合いが強いとみた。
更なる裏をかくのは無策同然らしいな・・・)」
男にタイルを対応させていたことで、一気に接近させていた。
間合いは残り3m。
ユニア「この距離で能力を撃つ気にはなれまい!」
ビビって撃たないか、いや突き進んで撃つか。
どちらにせよ、その策は講じてある。
VFがタイキへと向かっている真っ最中に、カーラはアナライズギアで死神を捉えた。
<<ガガ・・・ビー! 警告 最重要ターゲット也
現段階での拘束及び無力化は不能 撤退セヨ 直ちに撤退セヨ>>
カーラ「(やはり・・・このアナライズギアは知っている・・・・!)」
VF「ハァッ!!」
大鎌をブーメランのように放り投げ、タイキに回避をさせるよう戦局を誘導させる。
すかさず左手がAS50セミオート対物ライフルに変形。
避けさせて運動速度が消失した瞬間を狙う気だ。
92
:
SAA
:2015/08/20(木) 15:40:27
「(読みは当たり、でもこれは・・・賭けになるな・・・やるしかない!)」
次の瞬間、高速で突きを放つ。
「あアァたたたたたたたたたた!!!」
指での突きの放つ。放たれた風の弾丸はユニアに受かって突き進む。どこの世紀末救世主だお前。
「・・・はぁ!」
両手で掌打を放ち、前方に突風を放つ。その直後にバックステップ。・・・掛け声の詰めが甘い。
「(・・・移動を含めてこれで5割・・・残りも5割・・・・2人の事を考えると撤退の事も考えないと・・・!)」
.
「・・・・」
避けたと同時に左手の装甲を展開し簡易な盾に変形させ、近くの障害物・・・大きめの岩に隠れる。
この一連の動作はかなり・・・早かった。だが同時にタイキはしまった、と後悔。
相手の能力を完全とはいかないが理解したからだ。
「(このローリターンな賭け、やってやるか・・・)」
ASR700に持ち替え、ベストな。タイミングを待つ。
93
:
あーに
:2015/08/20(木) 15:50:36
そのユニアは百烈の攻撃を見切っていた。
スリ足で風の弾丸の射程外まで引き下がり、最後の突風は・・・
スライディングで潜り抜けてから突風を放った男の後隙に逃さず。
ユニア「ドォォォオッ!!」
腕挫腕固にて掌打をヒネり、鉄山靠で男の体勢を崩し、そのまま吹っ飛んだ男に追いついて・・・
ユニア「ソォリャアァ!!」
そのまま空中で川津掛。
VF「バカが・・・」
XM25グレネードランチャーを岩ごと陰に隠れた男の頭上へ連射。
右手では草地を弾薬や榴弾へと変形させていく。
94
:
SAA
:2015/08/20(木) 16:12:35
(どの川津掛なんですかよし投げる方ってことにしよう)
.
「!?」
「(・・・・・うっそだろ!?)」
投げられた体勢を立て直す。
「(やっぱりとんでもないことをした奴は反射もとんでもない・・・!)」
「風だけでは駄目なら・・・」
ならば・・・・
「『これ』だ!」
右手に雷光が迸る。
「・・・タイキ!隙ができたらあの子の元へ・・・!」
タイキへと無線をつなぐ。
<<んな無茶な!>>
「行けばすぐ離脱できる・・・!」
<<お前まさか・・・!>>
「俺も死なない方法だから・・・!」
<<くそ・・・!分かったよ!>>
.
「なんつーもんをっ!」
音で反射的に飛ぶ。どうにか吹っ飛ばされなかったが・・・
すぐVFを狙って、2発撃つ。
<<・・・タイキ!隙ができたらあの子の元へ・・・!>>
ユウトから無線がくる。
「んな無茶な!」
もう一度撃ち、マガジンを抜く。
<<行けばすぐ離脱できる・・・!>>
「お前まさか・・・!」
装填完了。
<<俺も死なない方法だから・・・!>>
「くそ・・・!分かったよ・・・!」
95
:
あーに
:2015/08/20(木) 16:29:12
(柔道の川津掛です。スモーじゃないです。)
ユニア「やはり電気が来たか。その言動からして逃げ遂せる気でいるな。
しかし!」
先ほどひっぺがしたタイルの一枚を目の前に投げて浮かし、ソバットの蹴りで吹っ飛ばす。
VF「・・・反射はいい」
2発撃った弾に対して少しかがんだだけの回避。
VF「とはいえこれでは面白みもない」
もう1発もその場から動かずに弾が外れる。
VF「潮時だな」
ガンガコンッ、ジャッキン!!
ピリリリリリリリ・・・・
未来的なデザインがVFの右腕から展開され、その砲口の先は男へ向いた。
なにやら恐ろしいチャージ音も聞こえる。
VF「放て」
トゥン、ドビェルルルァアアア!!
異常なほどのエネルギー量を放つ砲口は男めがけて放出される。
エネルギー砲を放った光景はユニアからも見えた。
ユニア「VFも獲物を見つけたか・・・しかもハデに殺そうとするじゃないか」
96
:
そーりゅー
:2015/08/20(木) 16:38:35
あてもなく放浪していると、見知らぬログハウスを見つける。
「こんな所に小屋なんてあったか?まぁいい。中に入ろう」
97
:
SAA
:2015/08/20(木) 16:43:27
(レスリングじゃない・・・?あれ?何か間違ったかな?)
.
「(逃げ道作ってありがとうよ!)」
浮かしたと同時に風を利用して高速でその場から離脱。タイキの元へ。
「おいおい嘘だろおおおおお!?」
直撃を免れてもただでは済まないが被害を軽くしようと回避しようとする・・・所で
「もう駄目dオグェッ!」
タイキのアーマーの襟を引っ掴んでカーラの元へ向かう。・・・その顔は能力の酷使による疲労で一杯だが・・・
そしてカーラを右手で抱きかかえ、自分のコートで覆う。
「(・・頭が割れ・・そう・・・だ・・・・!)」
強烈な突風を起こし拠点とする方向よりずれたところへ飛んでいく。
98
:
あーに
:2015/08/20(木) 16:51:52
ユニア「逃したか・・・?否」
街の障壁を飛び降り、男を追跡。
カーラ「・・・なんて威力を・・・」
怯え、隠れながらもVFの解析を続けるカーラは、突如抱きかかえられ、
「ふぇ!?」と素っ頓狂な声が漏れた。
カーラ「・・・・ユウトさん、タイキさん・・・怪我が・・・!」
ユウトは打撲、タイキは爆炎の火傷が激しい。
ユニア「逃したな VF」
風と雷を使う男を追ったユニアだが、途中で諦めた。
VF「ああ、後でも追える・・・。
あの程度の実力の者と戦ったところで」
ユニア「ああ、意味はない」
二人が眺める夕日は、血の色だった。
ユニア「私の拠点に戻ろう。13kmはある、日没までに急ぐぞ」
VF「・・・ああ」
99
:
SAA
:2015/08/20(木) 17:00:13
「おぐっ・・・・俺のことはいいがユウトの方が問題だ・・・!」
酷い火傷に耐え、ユウトを心配する。・・・最も打撲以上に能力の酷使の事を、だが。
「・・・・」
反応はないがまだ意識があり、能力を使用しての移動に専念している。
「(デカいのと限界以上に・・・これじゃユウトにかかっている負担は・・・・!)」
拠点が見える。
その瞬間急激に減速していく。
100
:
あーに
:2015/08/20(木) 17:03:31
カーラ「あんな実力の人が兄さんを知っているとすれば・・・」
それなりに名を馳せた男となっているはずだろう。
カーラ「ごめんなさい、私が無力なのについていくとワガママ言ったばかりに・・・
ですが、あの仮面の正体はアナライズギアが把握してるんです。
もっとも、・・・・教えてくれないのですが」
セントジョシュワ島北西部
???「・・・・・ムゥ、まだ夕焼けか・・・・。
我が目覚めるにはやや早かったようだが・・・死なんようだ。」
ドワーフとの戦闘が繰り広げられた位置からはずれている。
そこでは壮年で美しく流麗な銀髪のスーツ男が目覚めていた。
しかし、その男は犬歯を生やし、首を覆うかのような高い襟・・・。
まるで、映画の中に出てくるドラキュラのようであった。
周りには蝙蝠が飛び回っている・・・。
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