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主人公とヒロインがおねショタかつ相棒関係のSF小説
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もう第4弾である
(これまでのあらすじ:
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1417961151/l50
http://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/storage/1418653923.html
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/20196/1419353828/-100)
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いつの世もパトライトは回転して、かつ赤いものだ。それをビークルに付けたものが4・5台も通れば平凡な市民など勝手に道から退いてゆく。
問題なのは、先頭を走るシルバー・スター。時々見当たる察しの悪いビークルをいちいち右へ左へと、アームレイカーをぐりぐりと回して避けさせる。
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前回おねショタのはずなのにヒロインがクリス・ペプラー声で脳内再生されたんだよなぁ
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あれから三つ目の交差点を左に曲がり、数えて六つ目の車の波を避けた所。後ろをちらと見てみれば混乱した一般ビークルが建造物へと突っ込んで爆発四散してしまっている。
再びスターは前に向き直る、冷や汗が斜めに頬を伝って、シルバー・スターが切り裂いた風に押されて飛んでいく。
…ルート通りにこそ走ってはいけるものの、いつ追いつかれるとも知れない状況。それを見かねたステラが助言をしてみる。
『シルバー・スター二つ目の機能!熱振動崩壊装置だ、それを使え!右レイカーのプレスボタン1・2だ!』
「何するんです!どこですか!」
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『近くの限られた原子をな、振動させて爆発させる!親指と人差し指を押しっぱなしだよ!』
「人差し…爆発は!?」
言われたことも気になる。だが、スターは会話を切って網膜投影ディスプレイのルートを見返す。ここを右に――すでに、ギリギリだ。
「よおっ!」
スターの操車は、巨大なビル建築の作り出すブラインドコーナーへとステアリング操作をもって全開速度で車体をねじこむ。
――ブレーキングのフロント荷重がシルバー・スターの後部へ移り、グリップを著しく失わさせる…慣性ドリフトである。
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((乗り始めてから10分と経たない。自然体でやってのけるか…これはこれは))
スキール音をかき鳴らしつつ、交差点をクリアするスター。運動エネルギーを削がれたとはいえシルバー・スターはその加速さえモンスターマシンである。
ドリフトによって進行方向を向いたままのより広い視界を確保しつつ、加速をさらにかけてそのまま驀進するのみ。
その横で未だ妖精の如く漂うステラが思い始める。目の前の小さなドライバー、この少年は。
『度胸もあれば、愛嬌もある。いい掘り出し物をしたかな?』
「なんてえっ!?」
『ああ、いや?ところで機能は』
「ダメです!爆発はダメです!!」
『はあ?』
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人がつけた便利な露払い機能、こんな状況でそれをわざわざ使わないというスターの旨にステラは困惑した。
人差し指で頭を掻く仕草を見せてから、少し。運転中だろうが構わず、再びスターにステラは尋ねる。
『訊くが、どうしてか?』
「死にますから!あれは、だからダメだ!」
『うん』
一度もこちらを伺わずにスターは答えてみせた。急を求められているこの時において、スターがもっとも簡潔に用意した答えである。
かみ合っていないのは、「人を死なせるのはいけない」ということ。そこが、ステラは鈍いのだ。目的のためならば…という思考が根底にあるゆえに。
だが、いくらか理知的なステラにとってわからないことでもない。一応の納得の旨をスターに聞かせる。
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用語集とか作って欲すぃ(小声)
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『…わかった、ドライバーは君なんだからな。だけどな』
「あれ…!」
ステラが指を向けた方、それと同時にスターは気づいた。そこにあるのは検問所だが、何やら見たことのないビークルと違う大きな人型機械。
詳細はよくわからない、だが、それだけでスターにも目の前は封鎖されつつあると察することができた。
実際、これは第7チューブ管理局とC.H.A.S.Eの一時的協力関係の元にできた連携だ。なんとしてもここでゴーストを捕まえんとする魂胆なのである。
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台詞の節々から漂う富野アトモスフィアが実際切羽詰まってる感じを出してていいと思った
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「どうしたら!?」
『それはホントなら君が考えること…だが、君はシルバー・スターを知らない。よろしい、ではやろう』
警備体制は万全、正面突破などまず不可能…では、どうするか。その言葉でスターは、ステラに秘策があるということを確信した。
『わからせてやろう、なぜ私が君を探したか。どうして君でなくてはいけなかったか!』
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言葉と共に、ディスプレイは空間投影へと移り変わる。緑がかって透明なそれに映っている雑多な文字やグラフが、スターの目の前に幾層も重なって再び現れる。
その中でも中央にあってもっともスターの目を引いた文字。『E-Fusion Running』と、他のどんなそれよりも大きく書かれている。
そして、すぐにスターは気づく。仕切りのようなものだと思っていた、もともと楕円状に自分を囲っていたフレーム。それが振動し、発光し始めていることに。
『有機人類!君だけが適性を持てる、有機因子含有機械との情報変換融合!』
振動が最高潮に達した瞬間、それは爆発的に光って――バツン、と大きな音をひとつ立てて消える。その中心にいたスター、彼の姿が…ない。
シルバー・スターから、振り落とされたか?否、情報変換融合は、まだ第一段階でしかない。
無人となって未だ走り続けるシルバー・スター。そのシャーシが、内部機構が、個々の部品の全てがかちゃかちゃと音を立て、思い思いに蠢き始めていたのだ。
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>>3
ベルトさんの声で再生されるようになっちまったじゃねーか!
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『変形ではない、融合!ゆえに、シルバー・スターは人型を象り始める!その形で動けるように、自らすべての部品を組み替えてな!』
ステラの叫ぶ通り、シルバー・スターは人型となってゆく。前後含めて4脚型で構成されていた車体はそのまま四肢となる。
胴体部分は元々のシャーシ部分は少なく、内部機構がわずかながら見えてしまっている。そして頭部には、座席部分のフレームに車載カメラから転じたツインアイ。
光で構成されている、脚ではない足にまたも光でできたホイール。形状変化に対応するため球形から普遍的なタイヤ状になった両足のそれをもって変わらず地面を走る。
――以って情報変換融合、全行程の完了である。
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『こ、これって!?』
人型へと変形を成したシルバー・スターのスピーカーユニットから響くのは、先ほどから姿の見えないスターの声である。
『君の身体はそれだ!今はオートで融合から走行までさせているが、今しばらくしたら走るのは君自身だ!』
『ぼくがビークルになってるって…!』
そして、スターは見えている視界の様子に気付きハッとする。すでに、検問所とは目と鼻の先ほどに近づいている。
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変わった!?
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『そら、飛び越せ!』
『あああ!?』
言われるがままに、スターは慣れない機械の身体を人間の感覚でもって必死に跳躍を試みる。
…スターは、この時ようやく「この身体は自分の身体ではない」と悟った。その跳躍、凡そにして高さ5メートル・距離30メートル。
検問所に群がるビークル編隊を軽々飛び越す、人間ではありえないこの跳躍力。機械の身体だからこそ成せるスペックであると。
転がりながらも受け身を取って着地したスター、自ら腕を動かし掌を見てみる。…それは、まさしく機械だった。
『す…すごいよ』
『自分の手足のようだろう?今度はホイールだ。回して走ってみてくれよ』
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おいおいメガゾーンか
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どうして人型にならないんだ…
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『どうやって…ですか』
『感覚がわからせてくれる』
スターが思い思いに感覚を巡らせる。ホイールはすでに降りている、ならば地面を踏みつける感覚…違う、ではかかとで立つような感覚。
それを感じたシルバー・スターの身体が、光のホイールを回し始めてビークル状態と変わらぬ速度で前進する。これが発進する感覚。
『融合も解除も、以降は君に権利を譲渡する。さあ!早いところ来てくれよ』
『わかりましたっ!…でも』
飛び越した後ろを振り返る、当然、管理局と、C.H.A.S.Eのビークルそのどちらもが自分目がけて追ってくる。
数十台の数に膨れ上がったビークル編隊と、自分と同じような一機の人型機械。捌くのには苦労しそうな面子である。
…だが、スターは止まらない。カーチェイスとはすなわち止まれないのだから。
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◆今日はここまでな◆
3〜4時間程度で書いたから正直粗が多いかもしれない
用語集…ヌゥーッ、わかりづらいということか…では質問してくれるとありがたい
正直だいたい勢いで書いているからいちいち設定を埋めていないのだ
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乙シャス!
前にも出てたけど切羽詰まってる感じが出てて良かったです
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疲れたでしょ?よかったらお話でもしましょうぞ
トランスフォーマー的な物だとはわかるけど人型が正直イメージしづらかったんですが、なんかモデルとかあるんですかね…
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この融合したの、もしかして某自動車のCMのアレがモデル?
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これ設定とか特に考えてなかったのか(困惑)
でもそのほうが書きやすそう
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>>23
http://imgur.com/SKsj6mR.jpg
これの枝分かれのだいたい先端部分に光の球型のタイヤが付いて走ったり
果ては人型に無理やり変形していると思ってくれていい…自分では描けないのだ…
>>24
あからさまに『メガゾーン21』と『トランスフォーマー』からヒントを得ているのだ!
そのCMとやらは申し訳ないが見ていない
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アークエンジェルやんけ!
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>>26
あらら、そうでしたか
車が変形してパワードアーマーになるCMが以前にあったもので…
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というか普通にクオリティ高くて受かりそうなんだから新人賞とか…投稿なさらないんですか?
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>>29
絵だ・・・お絵描きニキは決断的にウキヨエを投下するのだ
悔しいけれど、文章だけって、理不尽に狭き門だよね
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ここ見てると自分も書きためてるオリジナル上げたくなるけど二番煎じでうざがられそうだから怖くて踏み切れないゾ…
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淫殺ニキだから許されている感がある
酉含めコテ禁止だけど日をまたいでのSS投稿にあたってのルール整備とかはどうしたものか
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SSスレとかだったら酉は許容されてた気が(うろ覚え)
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>>26
メガゾーンは23です
これは忍殺ニキのケジメ案件では?(揚げ足取り)
冗談です
毎回このクオリティを維持するのは実際ヤバイ級
いつまでも応援するからカラダニキヲツケテネ!
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こうやってもう公開されてる作品って新人賞に投稿できんのかな
縦書きで見たい
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この作品も好きだけど淫殺のストーカー編も待ってます(小声)
ちょうど不法侵入の所で終わって気になる
マルナゲならマルナゲでもまあいいや
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