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Ammo→Re!!のようです
233
:
名も無きAAのようです
:2013/12/25(水) 10:29:00 ID:g8BJJxhk0
この二つが織り成す味は、先ほどまで自分が食べていた物とはまるで違う。
トマトから染み出す酸味のある汁がモッツアレラチーズと混ざったかと思うと、その下に隠れていた温いチーズとピザ、更にはモッツアレラチーズに潜んでいたオリーブの香り。
あらゆる味が混然一体となり、ブーンの鼻腔を内部から優しく犯す。
今感じ取れる香りは、新鮮なトマト――否、オリーブやバジルなどの複雑な香りだけだ。
全ては一瞬の事だったが、その体験は素晴らしい物だった。
次第に鼻がヒートとデレシアの香りを認識し、料理全体の香り、部屋の匂いを識別する。
ζ(゚ー゚*ζ「お世辞抜きに美味しいわ。
どこで習ったの?」
ノパ⊿゚)「水の都の飯屋で少しだけバイトしてたんだ。
やることやるまでに、時間があったからね」
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突然ヒートは失笑し、ワインを一口飲んだ。
ノパー゚)「そこの親父がよ、ピザを女に作らせたくねぇ、ってよく言ってたんだ。
女は料理を運ぶかデザートを作ってろってね。
その理由ってのが、女に作らせるとピザを薄く作るからだ、って。
ピザを薄く作るには技術がいるんだが、女はあっという間にそのコツを掴んで、より上を目指したがって、極薄のピザを作っちまう。
つまりそうなると、親父が好きな薄すぎず厚すぎない、丁度いい厚みのピザが作れないんだそうだ。
話を聞くと、お上さんがそうだったらしい。
お上さんが薄い方が美味いんだ、って言い張って極限まで薄くしたら、ある日、具の重さで生地の底が抜けちまうような物が出来上がった。
もちろん、そんな物は売り物にならねぇ。
だったら、女に果物を薄く切らせた方が店のためになる、って考えに至ったらしい」
ζ(゚ー゚*ζ「道理で美味しいわけね。 そうそう、ブーンちゃん。
ワインを飲んだ後は、鼻で息を出してみるのよ。
そうすれば、食材とお酒の香りがよく分かるの」
頷いて、ブーンは新たにピザを手に取り、一口食べ、咀嚼し、ワインを飲んだ。
言われた通りに鼻から息を抜くと、確かに、先ほどまでとは全然違う後味になった。
白ワインの甘い香り、若干の渋み、トマトの酸味と旨味、バジルの青々しさ。
それらが一瞬で鼻腔を抜けて体外に出ていく感覚は、生まれて初めてのことだ。
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