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ダンゲロス・アブノーマル 行動処理スレ

1たびびと@GK:2011/03/20(日) 00:58:45
行動内容を貼ったり、処理を進行したりします。
・ダイスはここで振ってます
tp://0006.x0.to/xx/chat.cgi?room=267

※GK以外の書き込みはご遠慮ください。何かあれば本スレまで

237たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:07
■キャラクター名
端道賢午

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
15

■能力の使用
意味あんまりなさそうだけど使用

■シチュエーション
「しかし、人の体というのもなかなか面白き乗り心地よの」
などと余裕を浮かべていた萎の顔に、驚きが浮かぶ。

真っ先に倒れたはずの男が、こちらを向いてにやけている――!

「なっ……無様に地に伏した筈の貴様が、なぜ今更起き上がる」

「確かに俺はテメェに太刀打ちできなかった。
だがなあ、それは別にテメェが性癖を犯したからじゃあねえ。
もっと前から――テメェが骨のねえ触手野郎だってことに既に心が折れてたんだよ!」

勝ち誇るように自分の醜態を熱弁し出す端道賢午。
「だが――今は違う」

そう、骨の介在しない存在だった萎が、いまや骨格を有する一人の幼女。
そして端道は、『性癖を殺される前』に心が折れ脱落したため、『性欲を失ってはいない』……!

「それがどうした」

九本の触手が、端道に襲いかかる。
いかに相手の死角が見えようとも、自身の回避行動に対しては意味は無い。
魔人の身体能力を持つ彼とて、かわす事は出来ないのだ。

「今犯してしまえばそれで終わりよ」
触手の一本が端道に届こうかというその時――

突如現れた戦車が、全ての尻尾を轢き潰した。
片平大砲の乗る(性的な意味ではない)、ポータブル戦車1号である。
ご自慢の砲身(性的な意味ではない)は小さく萎び、垂れ下がってしまっているものの、装甲車両としての性能に変わりは無い。
重厚な鉄の塊に圧し潰されたとあっては、妖怪といえどひとたまりもあるまい。

元々の姿ならば回避できたかもしれない、単純な突進。
だが萎は慣れない人型を採ったことで、明らかな死角が生まれてしまっている。
それを見逃す眼力ではない。その死角から片平夫妻を突っ込ませる(性的な意味ではない)ことなど、造作もない。


「別に武力に訴えても構わねえだろう?戦車を持ち出そうが」
「ちょっと待てそんなのずるくないか、そういうキャンペーンじゃ――」

のたうち回る萎の隙を突き、肉薄する端道。

「人に憑いたテメェのミスだ――
その無垢なる未成熟な鎖骨、頭蓋との一見アンバランスな、だがそれでいて趣深い黄金比を得ちまったテメェの、な」

萎の両肩を力強く握りしめ、肉を引きちぎる。
未だ誰にも見せたことのないであろう、秘めたる部分(ほね)が無防備にも露わになる――

「俺の愛を、骨の髄まで叩き込んでやる」

238たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:27
■キャラクター名
オッペケペ梅子

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
15

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
「おいどんの攻撃が効いてるでごわす。もうあんなにちっさくなってるでごわすよ」
と、噛ませ犬っぽい台詞で突撃し、もう女の演技も放棄し巨根を取り出して襲いかかる梅子。
そう、萎を相手にしてギンギンのチンチンがそこにあった。
【え?あ、あれ?萎えてない?】
困惑する萎、いや、トットちゃん。
そう、中途半端に強力な力を持った人間と融合したせいで今の姿と力を得たわけで―。
「ハアハア…萎にも穴はあるんでごわすね…幼女ぉ…ハアハア」
【し、しまったー!擬人化によりつけいる萌えポイントを得てしまったー!わらわのバカー!】

239たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:55
■キャラクター名
錐希美

■移動先
C3

■調教ターゲット
トットちゃん

■仲間の能力使用
桜木姦姦:対象→万罪泰造

■シチュエーション
「閻魔様ー!!大変ですー!!」
「どうしたのだ?」
「さっき地獄に落とした小娘が…鬼たちのチンコを裂きまくっています!このままでは、地獄の秩序が…ひ、ひぃ!きたー、こ、小娘が…た、助けてー」

「あー!いたー♪地獄の一番チンコが大きそうな人ー」
「や、やめろ!ワシのを切るでない!ええーい、お前なんぞ生き返ってしまえー」
《くっくっくっ…》
裏でほくそ笑むのはジジイの魂


真っ黒に焼けた希美の肉体だったものが崩れ落ちていく…
一瞬光った後、そこには素っ裸の希美が立っていた
「あれー?いつの間にか、ちっちゃく可愛くなってるー。」
トットちゃんの頭をポンポン叩く
「わらわを愚弄する気か!」
「ねー、あの婆ちゃんから転生したってことは、イったことないんでしょ?あ、処女だっけ?」
「………。」
顔を赤らめるトットちゃん
「うふ…電波じーちゃん聞いてる?」
《あー聞いてるとも》
地獄からの電波だ
「閻魔様お願い聞いてくれるかなー?」
《ひゃっひゃっひゃっ…、聞かない訳にいかんじゃろ。どれ、ちょっと待ってなさい。》


《閻魔様お初にお目にかかります。姦崎電波と申します。この度は一つお願いが…》
「ふん、お前のような矮小なものの願いなど、聞いてる時間などないわ。下がれ下がれ!」
《それは仕方ありませんな。錐希美がここに戻ってきたいと申しておりましたが…》
「なん…だと…?」
《ワシでしたら止めることができますが、忙しいなら仕方ありませぬな》
電波は引き下がろうとする
「待て…!待ってくれ!頼む。」
ニヤリと笑う
《では、聞いて下さいますな。何、閻魔様なら簡単なことです。》



トットちゃんの体が分裂していく。一つ、また一つ


《拡散希望》
《希望者全員に妖怪幼女を差し上げます。》
《もちろん処女マンコ、処女アナルですよ》
《どのように陵辱・調教しようが貴方の自由!》
《欲しい方は欲しいと願って下さい》
トットちゃんの画像付きで全世界に一斉送信する

「え?マジで…うぉ!本当に届きやがった。」
「うひょー、トットちゃんかわいい!」


分裂したトットちゃんが順次世界中の希望者に飛ばされていく

《約20億人か…予想以上に希望者が多かった》
《ま、それだけ分裂したら、妖気もゼロに近いじゃろ。安心して犯せるな》


「すごーい!トットちゃん同時に20億人とセックスしてるのー?うらやましーなー♪」
自分のトットちゃんを犯しながら希美が言う
万罪も、姦姦も無我夢中でトットちゃんを調教している。
O野は9本の触手に酸素を詰めようと必死だ



こうしてトットちゃんは世界中の肉便器となった。

めでたし、めでたし

240たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:52:26
■キャラクター名
白刃 霞

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復


■能力の使用
もう認識出来ません

■シチュエーション
―――窒素 78.08%、酸素 20.95%、アルゴン 0.93%、二酸化炭素 0.034%、ネオン 0.0018%、ヘリウム 0.00052%――――――。

―――に対し、私の精液110721.4731%。それが今の変態ヶ丘、そして地球の大気構成だ。心配することは無い、生命維持活動に影響を与えぬよ。ただし生命誕生は別だ。

―――さて何故、私が貴様の前でも平然と射精を続けていられるか教えてやろう。私は遂に世界に認識されず、自分だけの世界を得た。つまり私が『普通』であり『基準』だ。癖、欲というものは『通常』と掛け離れている故に認識されるものであり、『標準』である私にはそんなもの一切存在せず、全くの対象に為りすらしない。―――言わば『格』が違う。

私をレイプしたいならば全力で追ってくるといい。ただしその遥か先を全力で駆け抜けるがな。そして道程で君も新しい概念を孕めばいいさ。最初に言ったはずだ、君達に足りないのは『創造力』だと――――――。

241たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:53:25
■キャラクター名
蘭崎青花

■移動先
D3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
度重なる変態達の猛攻を、時にたじろぎながら、時に歯牙にもかけずに振り払い。
その果てに、「萎床」本体、トットちゃんは蘭崎青花と遭遇した。

見た目にはどこにでもいそうな少女にしか見えない。
――何度か差し向けた風紀委員を返り討ちにした程度の変態性はあるようだが。

「この時を待ってた……変態さん達があなたに挑むのを遠くから監視しながら、あなたの力が弱まるのを」

少女は急ぐ風でもなく接近してくる。
近づかなければ相手を調教できない能力なのだろう……が、関係ない。
『萎』が認識した時点で、すでにそいつは術中にはまっている。

「……『触手』」

距離5メートル。
その地点で『萎』は命令を飛ばした。触手族が持つテレパシー能力。
蘭崎青花の左右、そして後方から伸びてきた触手があっさりと彼女を拘束する。
しかし。

「あなたはミスってる」
「!」

束縛されたまま。肢体に触手を巻きつけたままに、彼女は駆ける。
触手の持つ代表的な特性――「拘束」が通用しない。

「この『白い触手』……あなたの一部分。女を捕まえるのには『パワー』が足りない!」

なぜなら、EDだから。
蘭崎青花が踏み込む。距離2メートル。
しかし。

「あ、あれ…………?」
「クククク……」

突然彼女の足が「萎えた」
力が抜けてへたり込む女を見下ろし、幼女トットちゃんは含み笑いを洩らす。

「まさか、千年の時を超えた大妖怪が、そのことを理解していないとでも?」

拘束する必要はなかった。
十分なのだ……萎の妖気を相手に触れて直接流し込む。
それだけで十分だ。
物理的にではなく、相手の意志の力を……性癖を吸い取る。
少しでも触れれば稼働する。

「ああ……お前の『性癖』がわかる……流れ込んでくるぞ」

能力によって、「ダメージに呼応して射精してしまう」体質。
イヤなのにそれに感じてしまう自分の精神への愛憎。

「それがお前の性癖……まあ、他の者どもに比べて脂っこさが足りないが
 ……箸休めに、いただいておくとしようか」

そこで萎は気付く。
捕らえた彼女が自らの肉棒を手で擦っている。

「ククク……」

性癖をいただけばそいつもまたEDとなる。
つまりこれが生涯最後の射精というわけだ。

242たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:54:06
>>241続き

「ん……っ」

彼女が短く震えると同時。
萎は性癖を吸い取った。
ごちそうさま、と。こともなげに言って、次のレイプに赴こうとしたところで。

「なに……?」

トットちゃんの目に入ってきたのは、ありえない現象だった。
果てたはずの少女のものが、硬度を失わず屹立していた。

「なんだ……それは? 変態性癖は確かに……」
「あなたはミスを犯してるって言った。よね?」

再び怒張を刺激し始めながら、蘭崎が凄む。

「あなたは勘違いしてる……別に私は変態じゃない」
「たわけか! 自分のやってることを見て言え!」
「あなたが奪うのは『性癖』……でも、私のこれは、体質であり、『魔人能力』」
「……っ。仮にそうだとして、一度欲望を吐き出した男性器が、なぜ……」
「だから、『能力だから』だよ」

蘭崎青花の能力「ハクオウ」
疲労を精液に変換して装填し、ダメージを性的快感に変える。
考えてみてほしい。
射精は体力を消耗する行為だ。そして、絶頂した直後の粘膜への刺激はダメージだ。
つまり。

「連続での、射精がっ、可能……んっ」

2度目に発射された体液がトットちゃんの服を汚す。

「……フン。だからどうだというのだ? 何回でも射精できる体質……それで? それがどうした」

自慰にふける少女を蔑んだ目で一瞥し、萎はその場を離れることにした。
馬鹿が。勝手にヤッていろ。
だが。

「オイ……手を放せ」

先ほど少女に巻きつけた触手……萎の尾の数本を、少女の手が掴んでいる。
もう片方の手は飽きもせず動き続けている。技巧も何もない、荒々しいだけの動き。
本来なら痛みしか与えないだろうその動きも、能力ですぐに快感へとすり替えられる。
ほどなくして次の頂点を迎えた彼女に、萎は怒鳴る。

「いったい何がしたいと言うのだ! 精液ぶっかけは貴様の性癖にはないだろうが!」

今度はもろに顔面に浴びてしまった。その屈辱を怒声で叩きつけたところで、萎は変化に気付く。
精液の量が増えている。
そしてすぐにまた次の噴射。

「い、一体……」
「触手プレイのメジャーな1ジャンルに『孕ませ』がある……一般常識だけど」
「何……まさか」
「そしてさらにその中の細分されたジャンル……あまり知られてないけど異種姦ものとかにも似たようなものがある」
  ....
「まさかッ!」

膨大な性癖を吸収してきた萎の知識の中にもそれがあった。
「多重孕ませ」
たとえば精子同士が捕食し合い、強靭な遺伝子を誕生させたり。
たとえば繁殖プログラムに異常がある精子が、すでに受精済みの卵子をさらに孕ませ直したり。

「まさか貴様――!」

すでに蘭崎の股間からの噴射は途切れがなくなっている。
まるで消火活動を続ける放水車のホース……いや。まだまだ激しくなる。
快楽という名の火山の噴火がとめどなく続いている。
回を重ねれば重ねるほど、性的刺激は疲労とダメージを生み出し、そしてそれは精液増産と大量射精に繋がる。
加速度的に増加し、飛翔する。

「まずいっ! 逃れなくては……『萎え』させる妖気を送り込んで逃れなくてはッ!」

しかし。
途切れない絶頂によって萎の触手を掴んだ手に加わる「力」も。
止まることなく製造される精液を体外に放出するための「本能による手の動き」も。
どちらも蘭崎青花の「意志」とは関係ない……萎の妖気では止めることはできない!

「あなたの犯したミス、それはぁ……幼女の姿になってしまったこと……ぉ」
「ま、待て! やめろ!」
「当然、身体の中身もぉ、若返ってる……!」

243たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:54:27
>>242続き

それも仕方のないことだった。萎を宿すには、閉経していては不可能だったからだ。
しかしそれが落とし穴だった。

「出来損ないのEDの触手の卵よりも、わたしのせーしのほうが、優秀っ……!」

快感のあまりだんだんと呂律も怪しくなってくる彼女。
しかし、ますます手の動きは激しくなり……

「その子宮の『萎』の卵もぜんぶ!徹底的にせーえきに漬け込んで!のーみそにまでせーえきをすり込むっ!」
「ぶ、ぶぶぶっ……!!」

トットちゃんの矮躯はすでに白い濁流で溺れんばかりになっていた。
もうこうなったら止まらない。
蘭崎の脳が快感に耐えられずホワイトアウトするのが先か。
胎内の『萎』が彼女の精子に食い尽くされるのが先か。

「んんんんほおおおおおおおおおーーーっ!!!」
「ひぎいいいいいいいあああああーーーー!!!」

もはや意味をなさない咆哮が変態ヶ丘に響きわたる。
……そして全てが白に閉ざされた。

244たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:55:39
■キャラクター名
マジカルウィザード絵夢

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
30

■能力の使用
不可能

■仲間の能力使用
する!(カウンターしなかったので出来るはず)

■シチュエーション
 萎床として現れた幼女を目にして、竜子が叫ぶ。
「絵夢! 行こう! 私達の性癖を取り戻しに!」
 触手から解放されたばかりでぐったりとした絵夢は、躊躇いながらも竜子が差し出す手を取った。
「うぅ……竜子さん酷いよ。僕はもう……」
 散々触手に性癖を蹂躙された絵夢は力なく立ち上がるが、それを急かすように竜子が手を引いて走り出す。
「大丈夫だって! 絵夢は勝って萎の体はボロボロ、今なら止めを刺せるって!」
「あ、あのっ、僕もうこういう事はやめたいなって……」
「わかってるわかってる! いつも通り『イヤヨイヤヨも好きのうち』って奴でしょ?」
「ち、違いますってぇ! 賢者タイムなうです! もうへとへとですってばー!」
 絵夢の言葉を聞かずに竜子はその腕を引く。
 竜子が萎床となった少女の前まで絵夢を引き摺って行くと、どこからともなくその音楽が聞こえてきた。
 
♪ルールル・ルルル・ルールル・ルルル・ルールールールー・ルル・ルー

 絵夢と竜子が身構えるのと、その少女が口を開くのは同時だった。
【あなた方面白い性癖を持ってらっしゃるということですけども、ちょっとやってみせていただいても良ろしいですかね】
 竜子は絵夢をチラリと見た後、そのポケットにしまい込んでいたPSPを取り出す。
「……いい度胸じゃん。見せてあげる、私のティガ様への愛を!」

【あらこの恐竜ちゃんですかとっても可愛いらしいわねぇお名前は何て言うの?】
「いや、だからこれは恐竜じゃなくて轟竜でティガレックスって言って……」
【あらそうなのティガレックスちゃんって言うの? それじゃあリンリンとかカンカンみたいな愛称の方がいいんじゃないかしら】
「いやいやそれじゃあティンティンになっちゃうから放送コードに引っかかるし……」
【あらそういえばあなたこの恐竜さんが好きなんでしたかしら? それじゃあ一つこの恐竜さんで面白い事を言ってくださらないかしら】
「お、面白い事……!?」
 絵夢の目の前で行われているのは二人の少女の和やかな会話。しかし絵夢は感じていた。
 ――竜子さんが、呑まれている。
 実際絵夢の前では、少女から告げられた言葉に竜子は困惑の表情を浮かべていた。矢継ぎ早に繰り広げられる少女のトーク。始終リードを取るそのトークに、先程から竜子はPSPをプレイする暇も与えられずにずっとポーズ画面を表示させている。
 そして時折混じる言葉の凶器。
「お、面白い事って言われても……」
【だってあなた面白い性癖をお持ちのようで、その恐竜ちゃんの事が好きなんでございましょう? その愛が本物であればきっと面白い事の一つや二つぽんぽんお出になるんじゃないかしら】
 少女は竜子の逃げ道を塞ぐ。その悪辣とも言える誘導に、絵夢は声をあげた。
「無理しないで竜子さん……!」
 竜子の頬を一筋の汗が伝い落ちる。絵夢にはわかる。面白さには『空気』があると言う事を。そして少女がしたのは明らかに、その空気の凌辱。
 しかしそれを知ってか知らずか、竜子は果敢にもその身を振りかぶった。
「グルルルルル……ガオオオォォン……!」
 竜子の咆哮が轟く。
 しばし三人の間に、冷たい沈黙が流れた。
 その沈黙を破ったのは、苗床の少女。
【あら、今のは何をしたんでいらっしゃいますの?】
 少女の質問に、竜子が小さく答える。
「……モノマネ……です」
【あら、物真似? いったい何の物真似だったのかしら?】
 少女の残酷な問いに、竜子は吐き捨てるように答えた。
「……ティガ様……」
【ティガ様? ティガ様って先程のティガレックスちゃん? あらあらあんまり似てないわねぇ】
 少女の言葉にボディブローを受けたかのように、竜子は腹部を押えて苦痛に顔を歪めた。
【何で突然物真似をおやりになったの? 突然始めた物真似にどんな意味があるんでございますの?】
「いや……面白い事をって……」
【あら、今のが面白いと思ってましたの? 今のが? そーうあなた今のが面白いの】
 竜子はその言葉を受け、ガクリと地面に膝を着く。

245たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:56:44
>>244続き

「竜子さん!」
 慌てて絵夢が竜子に駆け寄るが、その顔に既に生気は無かった。
「絵夢……ごめん……私……もう……」
【……あらごめんなさい、今の物真似面白かったですわよ。ええとっても面白くて素敵な物真似でした】
「ぐふっ」
 竜子は少女の言葉を受け、気を失う。あまりのダメージに心が強制終了したのである。
 ――エアレイパー。
 絵夢は少女を見据えた。目の前の少女は、場の雰囲気を凌辱してその場の空気を凍りつかせる事を得意としているようだった。
 宇宙をエントロピーの発散へと導く、絵夢の能力の対極的存在。
【次はあなたが何か見せてくださるのかしら?】
 絵夢は少女の言葉に、悪寒を感じた。
 ――このままでは、公開レイプされる。
 絵夢がそう思った瞬間、その視界が真っ白に包まれた。

---------------

「う、ううん……ゴクン……この味、精液……!?」
 絵夢が無意識に呑みこんだその味に目を覚ます。なぜ彼がその味を知っているかは推して知るべしだ。
 そして絵夢がその身を起こすと、周囲一面が白濁に染まっていた。
「この大量の精液は一体……」
 そしてそれと同時に辺りに声が響く。

================================
ナレーション
「敗れ散っていった英雄達。
 しかし何度その身が砕けようと、彼らの狂宴は終わらない!
 オールスターズ、エクストラステージ!
 今宵のSASUKEは血に飢えている!」
================================

「な……!? これは……」
 絵夢の周囲に散乱する白濁液の向こうにそのステージはあった。
 アスレチックを連想させるその施設は公園等にある稚拙な物とは違い、それは迎える者を喰らい尽す計算されたフォルムをしていた。
 周囲に萎床となった少女と、竜子の姿はない。先程の精液の奔流に呑み込まれてしまったのかもしれないと考え、絵夢は辺りを見回す。すると、SASUKEステージの奥に何か蠢く物が見えた。
 それは触手の群れ。まるで毛玉のように絡まる触手。そしてそこから、一本の腕が出ているのが見える。
 ――竜子さん!?
 絵夢は思わず駆けだす。SASUKEステージへと。
 
================================
ナレーション
「長い年月を経て再び帰って来た小柄な魔人――!
 その小さな体に秘めたるは筋肉に裏打ちされた精密な動作!
 自身の為、そして何よりその性癖の為! 今宵はSASUKE完全攻略なるか!
 マジカルウィザード絵夢! 今、魔王たるエクストラステージへ足を踏み入れ……
 エクストラステージ『クリフハンガー』! スタート!」

 腕を組み、絵夢の動向を見つめる最強の漁師長野。
「おるで。 悪魔が」
 目を閉じて絵夢の無事を祈る、最強のアルバイター山田。
「気を抜くな……。気を抜かないでくれ……! ――頼む!」
 そして声を張り上げる、ゲストのケインコスギ。
「悪魔を倒せーーーー!!! その悪魔をーーー!」
 彼らに酒を届けにきた最強の配達員、三郎。
「ちわー。三河屋でーす」
================================

 突如鳴り響く声に驚き振り返る絵夢。しかしその声の主の姿は見当たらない。
 声がする方向を探ると、それはSASUKE自体から発せられているようだった。
「……来いって事かな……」
 相手が何かはわからない。風紀委員の残党かもしれないし、萎の能力の一部かもしれない。
 しかしそれでも。絵夢は感じた。
 このSASUKEの温もりを。その変態独特の生暖かさを。
「……今行くよ、竜子さん!」

246たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:57:21
>>245続き

================================
実況
「――さあ『クリフハンガー』へと勢いよく手をかけたマジカルウィザード!
 その小柄な体躯を支えるには魔人の力では十分過ぎるという事か、がっちりとそれを掴むーーーっ!
 まるで震えを感じさせない力強い姿にはある種の感動さえ覚えるぞーーっ!

 難なく傾斜を越え……越え……越えたーーー! 乗り越えたー!
 しかしここで段差……おおーっと越える、越える、越えていくーーっ!
 これぞ現代の魔術、いったいその身体のどこにこれほどのパワーを秘めていると言うのかーーっ!

 そしてついに最後の……あああぁっーーー!? だがこれはーーっ!?
 魔法少女、いや魔法痴女だーーーっ!
 いつの間にか分身した魔法痴女が『クリフハンガー』の後ろから近づいているーーーっ!

 何と言う事だーーーっ! 魔法痴女が魔法女装娘に足コキを始めたーーーっ!
 流石のマジカルウィザードもたまらず指先と股間を震わせているーーっ!
 この世には神も仏もないのかー! 第一次魔法少女大戦勃発だぁーーっ!」
================================

 ――もう駄目……堕ちちゃう……!
 突如現れた少女にアクロバティックな足コキを行われ、手先に力が入らなくなる絵夢。
 絵夢はそのまま地面に落下するのを覚悟した。
 しかしその瞬間。
「誰かこの状況にツッコメよ! おかしいだろうが!」
 絵夢の耳にその声が聞こえると同時に、刺激的な快楽が絵夢のアナルへと流れる。
「――ぴゃぁぁーー!?」
 絵夢はその衝撃で悲鳴をあげながら射精すると同時に、その身を仰け反らせた。
「だ、誰……!? ていうか何……!?」
 絵夢が後ろを振り向くと、クリフハンガーの下にハリセンとピコピコハンマーを持った青年が落ちていくのが見えた。
 そしてそれと同時に絵夢は自分がクリフハンガーを乗り越えた事を悟る。
「助けて……くれた……?」
 絵夢はしばらくその場に立ちつくしていたが、SASUKEの奥を見据えるとそのまま勢いよく駆けだした。
 
================================
実況
「見事アナルをレイプされた勢いで『クリフハンガー』を乗り越えたマジカルウィザーーーーッド!
 その前に立ち塞がるのは大妖怪NAEの触手の群れーーーっ!
 SASUKE魔人をも苦しめたこの触手にいったいどう立ち向かうのか〜〜〜っ!?
 
 躊躇なく走りだすマジカルウィザードーーっ! 蒸気機関車のように真っ直ぐとNAEに向かって行くーーーっ!
 迫り来る触手が彼の体を―――包み込んだーーーっ!
 まるで津波に押し流されるように溢れる触手の群れーーーっ!
 マジカルウィザードの姿は見えないっ! 万事休すかーーーっ!」
================================

 瞬間、またも絵夢の視界が白く染まった。
 触手に襲われて絶対絶命かと思ったその時。
 絵夢の後ろから彼を後押しする存在がいた。
「これは……精液……」
 まるで溺れそうになる程の暖かい精液に包まれ、絵夢は触手と対峙する。
「……違う、これは……精液ではなく……」
 それはもう既に精液という枠を超え、射精という概念に昇華した存在。
 そしてその概念は、更なる概念に上書きされる。
「……これは、女子高生!」
 絵夢は億とも兆とも思える膨大な数の女子高生に囲まれていた。
 そして向かい合う数百の女子高生に対して、兆の女子高生で女子高生する。
「竜子さん……!」
 女子高生の中で絵夢は女子高生である竜子の名を呼ぶ。それは既に女子高生であるのだが、絵夢にとって女子高生の竜子とその他の女子高生はまた別物なのだ。
 そして女子高生は女子高生の女子高生に女子高生する女子高生を女子高生しようと女子高生に女子高生を女子高生する。
 全ての概念が女子高生に染まる頃、女子高生となった絵夢の左手が、女子高生の中からたった一つの女子高生を見つけようとその女子高生を掴んだ。
「……捕まえた!」
 数兆の中から選び出した一つ。それは確かに、触手に囲まれた女子高生の右腕だった。
「竜子さん!」
 絵夢は彼女の名を呼びながらその手を引きぬく。
【あらあらあなた結構積極的でございますのね】
「コレジャナイロボー!」
 触手から出て来たのは苗床の幼女、黒夜凪鉄子だった。

247たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:58:51
>>246続き

 無限の精液と女子高生に囲まれたまま、絵夢は苗床の少女に相対する。
 ――1つわかった事がある。
 絵夢は覚悟を決めて、彼女の前に立った。
「……そろそろやめようと思います」
【あなたそうねあまり面白くないと思いますよ変態行為っていうのは人に迷惑かけるんじゃございませんこと】
 絵夢の言葉に鉄子は二倍速のような早口でまくしたてる。
「……そうですね。本当、迷惑ですよ」
 絵夢は自分の普段の口調で……男性の口調で、鉄子の言葉に答えた。
「誰にだって大なり小なり性癖はあるもんですけど、変態ってのはつまりそれを抑えきれないんですよね。僕みたく。本当自己嫌悪しちゃいますよ。みんな我慢してるのに」
 絵夢は溜息を吐く。
「でも我慢できない人もいて、でも誰にも相談できなくて、だから結局心が折れちゃって……。まあ、きっと僕もそうなってたでしょうね」
 絵夢は自分の上着の袖を捲る。その肌には多くの赤黒い直線が入っていた。
「僕が萎を退治できたら、電波さんには『永遠に醒めない夢』を見せてもらおうと思ってました。だって辛いですもん、現実の世界」
 絵夢はその傷が見えないように袖を直し、鉄子に笑顔を向けた。
「『絵夢』は別に人格って程でもない僕のキャラクターですけど、凄く楽なんですよ。何も考えずにバカやってられる。今ではそっちが本当の自分だとも思ってます」
 絵夢はスカートの裾を掴む。
「だからこそ、萎さんには頑張ってもらっちゃ困るんです。……『僕』は、『ボク』が――大好きだから!」
 絵夢が言葉と共に静かに股間を露出する。
【あなたもいつまでもそんな事言ってないで現実を見つめないといけないんじゃございませんこと】
 対する萎も、同時に九本の触手をくねらせて絵夢の性癖を凌辱しに迫る。
 瞬時に迫った萎の触手が、絵夢の性欲をどんどんと減退させていく。しかし。
「女子高生! 女子高生!」
 絵夢はその場で跳ねまわりながら、狂ったようにそう叫んだ。
 すると不思議と眼の前の全ての概念が女子高生として認識できるようになる。
 つまり絵夢に迫るのは触手という名の女子高生。女子高生に性癖をレイプされている……女子高生にレイプされている!
【あらあらこんな状況で興奮するっていうのは人として如何なものじゃありませんか】
 絵夢の性欲はどんどんと高まっていく。女子高生にレイプされているのだから当然だ。
 そして更に絵夢の股間はどんどんと勃起していく。
 先程ビッチに愛撫された感触と、前立腺にツッコミを入れられた感触。双方からの感覚はまだ絵夢の中に残っていた。
【まあまだ御抵抗なさるおつもりでございますか】
 しかし萎の苗床となった鉄子もその力を緩めない。元々風紀委員としても最強の一角と言われていた存在だ。萎の妖力を操り、九本の触手をまるで数百の触手のように高速で伸ばして絵夢へと襲い掛かる。
 全長数百メートルの触手の波。その波にさらわれるように絵夢は身体を包まれる。
【こうも周りを覆われていては御自慢の露出趣味もだせなくなるんじゃありませんこと】
 絵夢は必死にもがき触手から逃げようとするが、がっちりと包まれていて抜けだす事ができない。
【このままあなたの性癖も性欲も根こそぎ奪わせてもらいますから、きっちり更生するんですのよ】
 触手の力技に絵夢のリビドーが失われ、女子高生に対する興奮も薄れる。
 絵夢が触手の濁流に流されその意識を失いかけたその時――。
「――ガオオオオオォォォン!」
 咆哮。
 そしてまるで海が割られたように、触手がその音に退けられる。
「……竜子、さ……ん……」
「絵夢っ!」
 触手の間を走り、竜子は絵夢に駆け寄る。
「大丈夫!?」
「……竜子さん……あそこへ……あそこへ連れて行ってください」
 竜子は絵夢が指差す方向を見て、そこにある物を確認した。
 そしてそれと同時に再び勢いを取り戻して迫る触手の群れ。
 竜子は絵夢の膝と背中に手を回してその身体を抱えると、そのままSASUKEステージを飛び降りた。

248たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:00:07
>>247続き

================================
実況
「何とここで自らその奈落の地へと飛び降りた轟竜子――いや、飛び降りたのではない!
 それは自爆と見せかけてそのまま滑空したー! 空を飛ぶ、空を飛ぶ轟竜ティガレックスーーっ!
 マジカルウィザードをお姫様抱っこしながら滑空するその姿は、まるで天馬を駆けるペガサスナーーイツ!
 
 そして彼女の向かう先は……おおーっとそのまま迂回してゴールに辿り着くーーーっ!
 残るSASUKEのステージを全てスルーしてゴールしたーーーっ!
 これは許される事なのかーーーっ!? あまりにもSASUKEを冒涜しているーーっ!
 しかしここに飛翔帝王轟竜子の誕生だぁーーーーーっ!」
================================

 そしてその場を逃れた竜子と絵夢に向け、萎の触手が向かって行く。
 しかし――。
 
================================
実況
「――しかしゴール前に立ちふさがるのは最後の障害……『そそり立つ壁』改め――!
 『そそり起つ精壁』ーーーっ!
 白刃霞の無限の精液が萎の触手に立ち塞がるーーっ!
 あまりの分厚い層に、流石の触手もそれを越える事ができなーーーいっ!

 架神恭介の力で女子高生と認識される無数の精子達ーーーっ!
 彼らは全てリビドーの塊、そして無限に沸いてくる存在だーーーっ!
 如何に萎と言えどもそれらを瞬時に凌辱し尽くす事は可能なのかーーーっ!?
 絶体絶命だーーっ! 果たして萎にSASUKE完全攻略の手段はあるのかーーーっ!」
================================

 絵夢と竜子がゴール側に立った事で、それを追う萎の触手はSASUKEの障害を越えなくてはならない。
 絵夢はSASUKEを味方に付けたのだ。
「……でもこのお金は流石に手を付けられないよね。チートだし」
 竜子は自身のティガレックスとしての能力でゴールした事が気に食わないらしく、200万円は床に置いたまま手を付けない。
 絵夢は竜子の腕の中から降り、精壁と戯れる萎に向かい立ち上がった。
「……これで萎さんは僕達に手を出せない」
 絵夢は鉄子in萎に向かい、笑顔を向ける。
「つまり一方的な凌辱。どうどう? レイプする側からレイプされる側に回った気分は?」
 楽しそうに絵夢は萎に語りかける。
「最高でしょう? 『負ける筈無いのに、負けちゃいけないのに負けちゃう』。その――」
 絵夢は萎を指差す。
「――『背徳感』」
 絵夢は自身のスカートに手をかける。
「ここから竜子さんと一緒にその『背徳感』……たっぷりその心に刻みつけてあげるから、指を咥えて見ててね」
 竜子は絵夢の言葉に、自身のPSPを取り出した。
「マジカルウィザード絵夢の一世一代のストリップショー」
 絵夢はそそり立つ陰茎を見せつける。
「れっつ☆だーんす」

249たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:00:41
■キャラクター名
埴井ホーネット

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■能力の使用
する

■シチュエーション
 あの、すごく長くなってしまったので、キツかったらお蔵入りでも構いませんです、はい(´・ω・`)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ブンブーン」

「姐さーん、こっちは全ておわりましたよー!」

「ご苦労様です! 紅茶を淹れておいたので、休んでいただいて結構ですよー」

 ある晴れた日曜日の昼下がり。
 蜂蜜の出荷に於いて国内でもトップ・シェアを誇る「埴井養蜂場」に、異様な光景が広がっていた。
 代表たる魔人・埴井ホーネットと、数多の蜂達――ここまでは普通だ、が――・・・それと、数多の触手達。

「ここも賑やかになったものですねぇ・・・」

 感慨深そうに呟く埴井。
 思えばこの間まで、ここには彼女と声無き蜂達のみしかいなかった。静かさは当然のものである。
 しかし今や、彼女たちの城には新たな住人が存在していた。

「あひいいいいい!」

「仕事の後の蜂蜜紅茶おいひいのおおおおおおおお!」

「病みちゅきににゃっひゃううううううううう!」

 “ストック”の『蜂蜜二郎』を入れた紅茶でトリップしている触手達――彼らがこの養蜂場で働きだしたのには、浅からぬ縁があった。

 話は数週間前――変態が丘における、あの最後の戦いの日にまで遡る。
 あの日、埴井は己と仲間たち(蜂と無触)の力を全てぶつけて挑んだ大妖怪『萎』との一大決戦で、『調教』失敗――敗北を喫したのだった。
 『萎』は埴井を凌辱しきった後、どこかへと姿を消した。残されたのは、身も心も性癖も、全てを奪われた哀れな少女であった。

 その後、埴井はぼろぼろの体で蜂達と、ついでに干しミミズとなった無触達も一緒に家へと連れ帰った。
 彼らも今では『蜂蜜二郎』により回復し(その際何匹か中毒になった者もいたが)、無触達は埴井養蜂場で働きだした。見事に無触を返上し、触手に成ったのである。
 『萎』には敗北したが、そこに優しい日常は存在した――ただ一つの違和を除けば――。

「きゃあっ!」

 突如として埴井養蜂場に強い風が吹いた。
 風にあおられて埴井のスカートが大きく翻り――そこに、『くまさんぱんつ』がちらりと見えた。
 それは、そこに在ってはならぬもの。禁忌の布地。狂気の『 く ま さ ん ぱ ん つ 』。

「もうっ! えっちな風さんです!」

 ぷりぷりと怒る埴井を、戦慄して見やる蜂達。
 彼女はこれまで、愛する蜂達と不都合無く交わるためにノーパン主義を貫いてきた。
 それを撤回しているということは、すなわち――

「――ほんとに変わっちまったんですね、姐さん」

 哀しげに言うのは、触安所にて埴井と会話し、あの戦いにおいて無触達のまとめ役を担った触手である。
 彼は猫舌なので紅茶に手をつけていなかった(触手なのに猫舌とは是如何に)(そもそも触手に舌はあるのか)。
 彼の言葉を受け、傍で力無く頷く蜂達。

 そう、『萎』により全てを奪われたあの日より、埴井は180度、その性質を変じてしまった。ぱんつ着用など、氷山の一角でしかない。
 具体的には、あれから埴井は一度として蜂達とまぐわっていない。
 秘所に縋りつく蜂達を多少マジに叱り飛ばすという、かつての彼女からは考えられないほど『普通』になってしまっていた。

「ふふ♪ 今日もたくさん獲れました!」

 今の埴井は、普通の学生で、普通の養蜂家で、そして普通の少女でった。
 普通の学生のように学校で勉強し、普通の養蜂家のように蜂達と接する。
 そして、普通の少女のように、人間の男の子と恋に落ちる。

「おーい、ホーネット! 迎えに来たぞー!」

「あ、ベアー先輩! ただいま参ります!」

 埴井の下の名を親しげに呼ぶ少年。彼の名は熊本ベアー。
 希望崎学園二年生で、埴井と交際している――いわゆる彼氏である。
 彼は以前、埴井に交際を申し込み、蜂達を理由に断られたのだが、つい先週もう一度告白し、普通に受け入れられたのだ。

「夕ご飯は作って冷蔵庫に入れてありますので、温めて召し上がってください。それでは、いってきまーす!」

 玄関先から手を振り、にこにこと出かけていく埴井。その右手は、熊本少年の左手と固く結ばれている。
 少女の『普通』化を素直に喜ぶべきか、その巣立ちを悲しむべきか、蜂達は複雑な心境で若いカップルを見送った。

250たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:01:18
>>249続き

「うーん、それにしても残念でしたねえ」

 すっかりと日も暮れた、夕暮れ時の公園でベンチに腰掛けるひと組のカップル。
 がっくし、と肩を落とし、若干低いトーンで呟くのは埴井である。
 そして隣に座った熊本は薄く笑みを浮かべながら、慰めるように言葉を紡ぐ。

「まあ仕方ないさ。選手たちは頑張ったんだし」

 彼らは今日、神宮球場に野球観戦デートに来ていた。
 ホームチームのリリーフとして登板したトニー・バーネット投手の名が埴井ホーネットに似てるね、などと笑い合った。ちなみに試合はドローであった。
 それから彼らは夕食をともにし、今は近くの公園でおしゃべりをしているところであった。

 辺りはすっかり夕闇に覆われ、今や自衛手段を持たぬ埴井に、蜂達や触手達は身の危険を案ぜずにはいられない。
 熊本とはまだ一緒に居たいが、あまり遅くなりすぎると彼らにこってり絞られてしまうだろう。
 そういった考えから、埴井は今日のデートの終了を切り出した。

「・・・さて、そろそろ遅い時間ですし、私はこれでお暇を――」

「――待って」

 立ち上がりかけた埴井の腕を、熊本が強く握った。
 驚きの表情で熊本を見つめる埴井に、眼鏡を通し、決意に満ちた視線を返す熊本。
 数度の逡巡ののち、思い切ったように熊本は口を開いた。

「・・・君を、このまま帰したくない。今日は、もうひとつ『次』に進みたいんだ」

「え、『次』ってなに――っ!」

 首を傾げた埴井の柔らかな唇に、熊本の唇が重ねられた。
 驚愕に見開かれた目は、しかして数秒後に閉じられ、甘い静寂が二人を包みこんだ。

「んっ・・・」

 ふるふると震えながら、顔を真っ赤にして接吻を受け入れる埴井。
 やがて熊本の手が埴井の服の内側に滑り込んできたことで、二人の世界はひとまずの終焉を迎える。

「やっ、そこはダメですっ!」

 熊本の突然の侵食に反射的に身を引く埴井。
 思わぬ拒絶に際し熊本は尋ねる。

「オレのこと、嫌?」

「嫌じゃ、ない、ですっ・・・けど・・・」

 ならなんで?、と熊本が俯く埴井の瞳を覗きこんでくる。
 顔から火が出んばかりに赤面し、もじもじと微動する埴井は、意を決したように呟いた。

「こ、ここじゃ、嫌ですっ――!」

 “ここ”、すなわち公園では、嫌。
 なら、ちゃんとした場所だったら――そんなメタ・メッセージを読み取り、顔をほころばせる熊本。
 改めて手を繋いだ二人は、静かに愛を語らえる“あの場所”を目指し、夜の街へと消えていった。


 同刻、埴井養蜂場。
 主なきこの地に絶叫が響き渡った。

「とにかく、このままじゃダメっすよ!」

 叫んだのは、埴井養蜂場の触手組リーダーの彼である。
 彼は「埴井をこのまま変態性欲をなくした状態にしていてよいのか」という議題に対し反対の立場にいた。

「姐さんには元に戻っていただかないと!」「そーだ、そーだ!」

 また、彼のその意見は、触手達全体の共通の願いでもあるらしかった。
 彼ら触手達は、あの変態大戦争の折、自分たちを救い勇ましく『萎』に立ち向かった埴井に惚れ込んでここにいるのだ。
 故に、今の『普通』に成り下がった埴井に我慢ならず、こうして鼻息(?)荒く異議を申し立てているのだった。

「ブーン・・・」

 それに対し色好い返事を返さぬのは、幼少期から埴井を見守っていた蜂達である。
 彼女たちは天涯孤独な埴井に最大限の愛情を注ぎ、空っぽだった彼女の心を暖かさで満たした。
 その一方で「自分たちの過保護さが、彼女を『普通』の生活から遠ざけてしまったのではないか」と日々苦しんでいたのだ。
 よって彼女たちの中には、今回の埴井の変貌は甘んじて受け入れるべきかもしれない、との見解を持つ者も少なくなかった。

「あんたらの気持も分かる。確かに魔人には魔人の――姐さんには姐さんの幸せがあるのかもしれねえ。
 でも、俺達・・・ぱんつなんか穿いちまって、あんな普通の男に笑顔を向けてる姐さん、痛々しくて見てられねえよ・・・ううっ」

 触手達が泣きながら絞り出したその言葉は、蜂達の心をも揺さぶった。
 彼らのこの切望は、蜂達もみな一様に感じていたことであった。
 だからと言って、自分たちに彼女の幸せを取り上げる権利などあろうものか。
 迷いと嗚咽を孕んだ夜は、静かに更けていく。

251たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:01:56
>>250続き

 舞台は変わり、ここはラブホテル「クラフト」。
 何の変哲もないこのホテルの一室に埴井と熊本はいた。

「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」

「ひゃああっ、そんな、激しっ――!」

 生れたままの姿でベッドに躰を横たえた埴井の股間に顔を埋め、一心不乱に舌を動かす熊本。
 角度的に埴井には見えないが、この時の熊本の眼の血走りようは軽くホラーであった。だが、それも無理からぬものである。
 埴井は変態性欲こそ失せてはいたが生来の極上の蜜は健在であり、これを啜って正気を保てる精神力を期待する方が間違っているというものだ。

「わたっ、もっ、イっ――!」

 野生の熊を思わせる熊本の怒涛の攻めに耐えきれず、遂に埴井は舌だけで絶頂に至ってしまった。
 はあはあ、と肩で息をつくのは埴井も熊本も同じである。
 やがて顔を上げた熊本は、ギラつく瞳で埴井を見つめ言葉を発する。

「そろそろ、いいかな・・・?」

 言いながらズボンのベルトをはずし、傍から見ても分かる程にテントを張った股間部を晒す熊本。
 埴井は恥じらいつつも、こくり、と頷く。
 その肯定を受け、熊本はとうとうトランクスも脱ぎ、いきり勃った一物を披露、閉じかけた埴井の脚をぐいと拡げる。

「じゃあ、挿れるよ」

「はい、きてくd――ウっ!」

 今まさに一つにならんとした二人を、埴井の突然のえずきが引き裂いた。
 力強くシーツを握りしめていた両手を口元へとあてた埴井は、次の瞬間嘔吐した。
 一時間ほど前に熊本と食べたサラダやステーキの肉片が、悪臭を放つ胃液と共に二人の躰に降り注いだ。

「ホーネット・・・」

「ご、ごめんなさいっ! 私っ・・・!」

 ぽろぽろと涙をこぼしながら謝罪の言葉を口にする埴井。
 一方の熊本はティッシュで互いを拭きながら、労わるように微笑んだ。

「いいんだよ、オレが悪いんだ・・・あんなことがあったんだ、無理もないよ」

 熊本の言う「あんなこと」とは、言うまでもなく変態が丘における『萎』との決戦のことである。
 あの戦いで変態性欲を根こそぎ消された埴井は、それまでの蜂姦趣味や目覚めかけた触手趣味に「おぞましい」という感情を抱くようになった。
 それゆえに、蜂達には住処にされ、『萎』には凌辱されつくした己の膣が、今や彼女にとって最大のトラウマとなっていたのだ。

「せんぱっ・・・! ごめんなさっ・・・!」

「いいから、オレが急ぎすぎたんだ。一歩一歩、ゆっくりいこう」

 泣き続ける埴井の背中を、熊本はいつまでもさすっていた。


 舞台は再び、埴井養蜂場に戻る。
 タカ派の触手達とハト派の蜂達の論戦は、いよいよクライマックスを迎えていた。

「だから、姐さんはコッチ側に戻ってこなくちゃいけないんだって!」

「ブンブンブーン!」

「なに、それはホーが決めることで私たちに強制する権利はないって? いつまでもそんな日和ったこと言ってたら手遅れになっちまうって!」

 当初は静かに意見を言い合うのみであった両者だったが、いつの間にやらヒートアップし、今では互いに激論を交わしている。
 片や変態性欲の復活を望む触手達。片や『普通』の継続を望む蜂達。
 ぶつかり合う両者の言い分はまさにイーブン、完全に平行線を描いていた。

「ちっ・・・このままじゃ埒があかねえ」

「ブーン・・・」

 この舌戦が始まって既に数時間が経過していた。
 両者とも疲れはピークに達している。ゆえに、痺れを切らしたどちらかが暴力に訴えるのも時間の問題だろう。
 そんな殺伐とした両陣営の間に、一匹の蜂と一匹の触手が躍り出た。

「待つのでござる!」

「ブブーン!」

「拙者達、閃いたのでござる!」

 蜂の方は、蜂達の中でも超マニアックで本日も絶好調と目される「特攻隊長」と呼ばれる者である。
 触手の方は、触手達の中でも最狂の『二郎』中毒者と目される「ロットマスター」と呼ばれる者である。
 思いもよらぬ闖入者に静まりかえる周囲に対し、二人は既知の外とも言うべき超常的奇策を提案するのだった――

252たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:03:34
>>251続き

「――それでは、おやすみなさい」

「ああ、また明日」

 埴井養蜂場の玄関口、大きく開かれた門の前で、にこやかに去っていく熊本に埴井は手を振っていた。
 あれから数十分後にやっと落ち着いた埴井たちは、流石に今日はここまでだろうと考え、帰路に就いたのだ。
 一人になった埴井は門柱に背を預けると、虚空に向け静かに謝罪の言葉を口にした。

「先輩・・・本当にごめんなさい・・・」

 あんなことをしでかした自分を慰めてくれて、さらに家まで送ってくれた熊本のことを想うと、一度は止まったはずの涙がじんわりと浮かんでくる。
 蜂や触手に散々躰を弄ばれた、こんな穢れた自分を好きだと言ってくれる彼を、埴井は受け入れたかった。
 しかし、いくら理性がそれを願っていても、本能的な拒否感がそれを許さない。

「皆さん自体は悪い方ではないのですけど・・・」

 いち養蜂家として埴井は蜂達とは真摯に向き合っているが、それはあくまで仕事として、あるいは大切な家族としてに過ぎない。
 「蜂達に処女を捧げたい」など今の埴井には世迷言も甚だしいし、そしてそれは触手達も関しても同様である。
 彼らも同じく『萎』の被害者であり、今では仕事仲間かつ家族ではあるが、肉体関係を結ぶことなど無理だと思う。

「どうすれば、トラウマを克服できるのでしょうか・・・」

 哀しげに呟く埴井。
 理性でどれだけ頑なに望んだところで、根源的な『拒絶』には敵わないのだろうか。
 では、一体どうすれば――? 解けない疑問を宿題に、埴井は自宅へと入って行った。


「みなさん、ただいま戻りましたっ!」

 帰宅した埴井は、さっきまでの沈痛な面持ちとは打って変わって快活な様子を見せる。
 自分を心配してくれている蜂達や触手達には辛そうな姿など見せたくない、と気丈に振る舞っているのだ。
 しかし、その大切な家族たちには、何か異変が起きているようであった。

「変ですねえ、いつもなら皆さん、とんできてお返事をしてくださるはずなのですけど・・・」

 時計を見ると、既に日付は変わっていた。
 なら皆もう寝てしまっていてもおかしくないか、と自己解決しかけた埴井を、次の瞬間、かつてない衝撃が襲う。
 玄関口から廊下を直進した突きあたり、居間へと繋がる扉を開ける。と、そこに広がっていた光景は――

「――み、皆さん・・・!」

「ブーン! ブーン!」

「はあっ! はあっ! あっ、姐さん、おかえりなさいっ! はあっ!」

「なっ――何やってるんですかっっ!」

 そこに広がっていたのは、まさしく狂乱の宴。ゲテゲテの乱痴気騒ぎ。
 蜂と触手による禁断の異種姦乱行。それが、部屋のあちこちで、何組も行われていた。
 蜂達は触手達の躰を顎で甘噛みし愛撫、そして触手達は自分たちの躰を蜂達の産卵管に押し付け振動、挿入を試みている。
 中には『二郎』をローション代わりに使っていたり、トリップしながら行為に及んだりしている者もいた。

 蜂と触手。埴井のことを想う彼らにも、彼女の生き方を決定する権利はない。
 ならば、埴井本人に決めさせればよい。
 自分たちの“狂”異的な交尾を見て、彼女自身にその是非を決めさせる。それが彼らの採った秘策であった。

「やめてくださいっ! 皆さんは働き蜂、生殖能力は有していません! こんなことは意味がありません!」

 埴井の制止に対し振り返ったのは、彼らの中でも最も激しく交わっている特攻隊長とロットマスターのカップルだ。

「意味の有無は、はあっ、問題ではござらんっ! 拙者達は、したいからしているのでござるっ、はあっ!」

「ブーン!」

 この発言は埴井を大きく揺さぶった。
 確かに、雌しかいない働き蜂達と雄(?)しかいない触手達が一つ屋根の下で生活していれば、こう、欲求不満に陥るのも分からない話ではない。
 分からなくはないが、それにしたって、これはいくらなんでも倒錯的すぎやしないだろうか。

「でも、こんなの絶対おかし――っ!?」

 かぶりを振った埴井は、これまでのたび重なる衝撃の中でも最大級のショックをうけることになる。
 それは、股間で感じた違和感。
 恐る恐る下着越しに己が秘所を手で触れてみると、なんと、そこは僅かに湿っていた――!

「っ! う、嘘っ!」

「嘘じゃねえっ!」

 部屋の隅から響いた叫びは、触手達のリーダー格の彼のものであった。
 慄く埴井は間抜けに口を開けたままで彼を凝視する。

「“それ”は、はあっ、姐さんが俺たちのセックスを見て興奮してるって証拠だ!
 はあっ、『萎』に奪われた姐さんの性癖は、全部なくなっちまったわけじゃねえ!」

「ブブブーン!」

253たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:04:10
>>252続き

 彼らの言葉に埴井の心は大きくざわめいた。
 確かに今の自分の状態はと言えば、頬は紅潮し、体温は上昇し、胸は疼いて、四肢は汗ばみ、股間ではダムが決壊していた。猿でもわかる程に興奮している。
 でも、それを認めることはできなかった。だって、私は――

「そんなっ・・・! 違います、私は『普通』の――」

「いい加減認めちまえよっ! 姐さん、あんたは、どれだけ性癖を奪われても懲りずに欲情する、筋金入りの『変態』なんだよ!」

「!!」

 傍から見ればただの罵倒でしかないこの言葉は、しかして埴井の心を燃え上がらせた。

(私が『変態』――? でも、なぜでしょう、こんなにも胸が熱くなるのは――)

 始め困惑していた埴井の頭は、次第にクリアーになっていた。
 今なら自分の欲求を客観視できる――私は、あの乱行に交ざりたいと思っている!
 熊本との性交では反射的に発生してしまった嫌悪感・嘔吐感は、不思議なことに、彼らのプレイでは感じることはなかった。

「これが、答え・・・? トラウマを乗り越えるのは、それを超越する圧倒的な『性欲』――!」

 無意識のうちに埴井は、ふらふらと歩きだしていた。
 目線は部屋の中央部、幾多のカップルが交わっているソコへ注がれている。
 一歩、一歩、縮まる距離。反比例して高まるのは、期待。埴井が遂にそこに辿り着かんとした、まさにその瞬間――

「やめろオォ!!」

 怒号が部屋にこだました。とっさに動きを止める一同。
 慌てて声のする方――背後の扉へ振り返った埴井の眼に映ったのは、ここにいるはずのない者の姿。
 さきほど別れたばかりの、愛しの熊本ベアーであった。

「せ、先輩っ!? あの、帰られたはずでは――」

「ホーネット、そいつらのところへ行ってはダメだ。お前はオレのものだ」

 埴井の言葉を無視し、血走った眼を隠そうともせず歩み寄る熊本。
 その異様な雰囲気を恐れたか、埴井は自然と後ずさってしまった。
 その行動が、熊本の燃える瞳に油を注いだ。

「ホーネット! お前、オレよりも、人間ですらないそいつらのほうがいいっていうのか!?」

「先輩、落ち着いてください!」

「ふざけやがってェェェェ! お前に、お前の蜜に、ずっと前から目をつけていたんだ!
 お前の蜜は、躰は、心は! 全てオレのものだ! だれにも渡さねえ! オオオオオオオオオオオオ!!」

 咆哮と共に、熊本は変身した。
 清涼感あふれるポロシャツやズボンを引き裂き、巨大化する躰。と共に、その肢体を豪毛が覆っていく。
 身動きを取れずに呆然と見つめる埴井の前で、熊本は――本物の熊になった。

「グオオオオオオオ! ホーネット! お前にはオレが必要なんだ! いますぐ交尾するぞ!」

「ひッ――」

 かけていたメガネを踏みつぶし、巨躯を揺らして埴井に迫りくる熊本。
 そう、埴井が知らなかっただけで、希望関学園の生徒たる彼が「熊に変身する」能力を持つ魔人であったとしても何の不思議もない。
 振り下ろされた大爪は、彼女に届く寸前で動きを止めた。見ると、熊本の剛腕や足元に触手達が絡みついていた。

「姐さんには指一本触れさせねえ!」

「拙者達がお相手仕るでござる!」

「邪魔だ、バケモノどもォォォ!」

 乱行パーティが一転、触手と熊の異種格闘戦場に変わってしまった。
 愛する家族と愛する彼氏の殺し合いに、言葉をなくして立ちすくむ埴井。
 そんな彼女の周りに、いつのまにやら蜂達は寄り添い、そして語りかけた。

――ホー、ここが瀬戸際よ。

 瀬戸際。確かにその通りである。
 触手達も善戦してはいるが、いかんせん相手は戦闘向きの魔人である。いずれは敗北してしまうであろう。
 勝てるとすれば、それは自分が助けた場合。しかしそれは、裏を返せば熊本を倒すということだ。

 すなわち、これが最後の選択肢であった。
 触手達(と、もしかしたら蜂達も)を見殺し、熊本と共に『普通』として生きるか。
 彼らを助け、熊本を倒し、もう一度『変態』に戻るか。

「私は――」

254たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:05:36
>>253続き

 選択に長い時間はかからなかった。
 一瞬の、しかして凝縮された黙考の末に、埴井は決断を下した。
 彼女は近くのテーブルに置いてあった「あるもの」を取ると、大声で叫んだ。

「ベアー先輩、こっちを見てくださいっ!」

 触手達と苦闘していた熊本は、愛しの埴井の声を聞いて顔を向けた。
 その鼻先に、鈍い衝撃。
 埴井が投げた「あるもの」が顔面に直撃し、破砕。“黄金”が彼の顔を濡らした。

「グゥ、なんだってんだ、こr――ひょっほおおおおおおおおおう!」

 苦痛にゆがめた顔は、次の瞬間、歓喜の表情へと早変わりした。
 舌を顔に縦横無尽に這わせ滴る黄金を回収すると、床にこぼれた分も這い蹲って舐めとっていく。
 撹乱のために埴井が投げつけた『蜂蜜二郎』は、流石は熊に蜂蜜、効果てきめんであったようだ。

「も、もっとないのか!? 今のは、もうおしまいなのか!?」

「先輩、おかわりはこちらです!」

 床を舐めたままの熊本に埴井が声をかけると、無邪気に瞳を輝かせて熊本が顔を上げた。
 そんな彼の眼に映ったのは、切望した黄金ではなく、禍々しき螺旋を描きホバリングする蜂達であった。

――アナフィラキシー・ファック 一乃型 一寸蜂刺。

 それは、埴井と熊本の決別の証であった。

「さようなら、ベアー先輩――」

「ホーネットッ! オレを捨てたな、裏切ったな、ホーネット!」

 断末魔を上げる熊本の鼻を、巨大なドリルが穿った。
 呻きながら、轟音をたてて仰向けに倒れた熊本は、やがてその躰を縮小させてゆく。
 数分後、そこには能力の解除された、人間の熊本が全裸で倒れているだけだった。

「ブーン・・・」

「姐さん・・・」

 訪れた静寂の中、心配そうに見つめる家族達に、埴井は清々しい笑みを見せて、言った。

「皆さん、大変お待たせしました――埴井ホーネット、完全復活です!」

 触手達の歓喜の雄たけびが、埴井養蜂場に響き渡った。


 それから、数時間が経った。
 ここは、変態が丘の寺院である。その中心部に、小さな人影と、それに相対する、少女と無数の触手達。
 小さな人影の正体は、臀部から九本の触手を生やした幼女――元風紀委員連合幹部・黒夜凪鉄子にして、現在は転生せんとする『萎』の宿主・トットちゃんである。

【貴様は・・・埴井ホーネットと言ったか? ふふふ、あの時は馳走になったな。して、此度は何か用かえ?】

 微笑しながら問いかけるトットちゃん。
 対する少女――埴井ホーネットは、毅然とした表情で言い放つ。

「決まっています。あなたを――『調教』しに参りました!」

【ふふふ・・・あれだけ凌辱されてまだ立ち向かうか。よかろう、相手になろうぞ!】

 満足そうに眼を細め、そして次の瞬間には殺気を開放――臨戦態勢に入るトットちゃん。
 埴井はぶるりと身を震わせるが、それが恐怖から来るものではなく武者震いであることが、笑みを湛えたその顔から理解できる。
 背後には、ついてきた触手達。その誰もが闘気に溢れている。

「これが正真正銘、最後の戦いです。それでは皆さん、張り切って参りましょう!」

 スカートをたくし上げ、秘所より愛する蜂達を解き放つ。
 遂にラスト・バトルの火蓋が切られたのだ!

255たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:06:09
>>254続き

「なっ――『萎』にリベンジするぅ!?」

「ブブーン!?」

「正気でござるか!?」

「はい、おおマジです」

 埴井とトットちゃんが対峙する数時間前。
 気絶した熊本を公園のベンチに寝かせ、散らかった居間を片づけながら、埴井は復活してから考えていたことを打ち明けた。
 すなわち、『萎』との再戦である。

「『萎』をこのまま放っておいたら、いつまた性癖を食べられてしまうか分かりません。いつかは倒さねばならぬ相手です」

「それにしたって、前に戦って負けた時から一月と経ってないんすよ?」

「それでも数週間は経っています。その間、誰も『萎』に挑んでいないなどありえません。もしかすると、今が絶好のチャンスかもしれません」

 それは、まあ、そうかもしれないが――
 いまいち釈然としない蜂と触手に、埴井はもうひとつの『根拠』を示した。
 テーブルの上に、一枚のコピー用紙を広げた。

「これを見てください」

 埴井に促され、皆はテーブルに集まる。コピー用紙には、一つの画像が印刷されていた。
 それは、複数本のクリアホワイトの触手を生やした幼女の姿。
 たかが画像からでも伝わるこの圧倒的威圧感、まさか、これは――

「そうです。誰が撮影したかはわかりませんが、ネットにあがっていました。『萎』が転生するための依り代だそうです。その名もトットちゃん」

 以前の巨大な姿からは考えられないような変貌に、皆、驚きを隠せない様子である。
 しかし、姿形が愛らしくなったからと言って、戦闘力まで低下したとは一概には言えない。
 そこは埴井も考慮していたのだろう。注目すべき点は別のところにあったようで、それについて述べ始める。

「『萎』は今、このような幼女の姿になっています。つまり、私たちは『萎』の蜜を採取することができるようになったというわけです!」

――!!

 居間に電流走る。
 『萎』の蜜。それにどのような狙いがあるのか触手達には理解できなかったが、その凄まじさは直感的にわかったらしい。
 そして埴井と付き合いの長い蜂達は、埴井が何を目的に『萎』の蜜を求めるのか気付いたようであった。

「ふふのふ、そのとおりです」

 飛び交う蜂達に笑みを返し、続けて埴井は触手達にも分かるように説明を開始した。

「つまりですね、全ての性癖を無力化する『萎』の能力は、当然その蜜にも宿っていると考えるべきです。
 では、この蜜を『蜂蜜二郎』にブレンドして蜂蜜を作った場合、どうなると思いますか――?」

 ここに至って、ようやく触手達も理解した。
 埴井養蜂場の至宝たる『蜂蜜二郎』は、その超絶的美味しさをもちながら、その指定薬物顔負けのあまりの中毒性により一般市場に流通させることができなかった。
 しかし、彼女の言うとおり『萎』の蜜をブレンドすることで、もしこの中毒性を中和することができたなら――!

「我が埴井養蜂場は、養蜂業界において名実ともに日本最強に――否、世界を獲ることも夢ではないかもしれません!」

 世界一の養蜂場。その響きに、触手達は興奮を隠すことができない。
 少し前まで単なる穀潰しの無触でしかなかった自分たちが、世界一の職人(触人?)になることができるのだ。
 蜂達も、長年『二郎』を一般流通させるべく腐心してきた埴井の努力を知っているため、この悲願は是非とも成就させてあげたかった。

「・・・でも、そうは言っても相手はあの『萎』ですよ? 勝算あるんすか?」

 そう、結局のところ問題はそこなのだ。
 『萎』が蜜を出せようが出せなかろうが、屈服させられなければ机上の空論に過ぎない。
 そんな彼らの心配に対し、埴井は自信満々に断言するのだった。

「自慢じゃありませんが、私はこれまで幼女を二度も『調教』してきました! 恐らく世界一幼女の蜂姦が巧いです!」

 ホントに自慢にならなかった。

256たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:08:22
>>255続き

 ともあれ、こうして埴井達一行は『萎』ことラスボス・トットちゃんに勝負を挑んだのだった。
 しかし、現実は蜂蜜ほどには甘くない。
 交戦開始から数十分、すでに半数近くの触手達が倒され、対するトットちゃんは未だ無傷であった。

【ふふふ、どうした。わらわを『調教』するのではなかったのかえ?】

「ぐぬぬ・・・流石に手強いですね・・・」

 歯軋りで悔しさを表現する埴井。
 戦術としては、基本的に防戦しながら隙あらば仕掛けるというカタチをとっているが、あまり戦果が挙がっているとは言い難い。
 いずれにせよ、このままではジリ貧である。ここいらで逆転の策に打って出ねば手遅れになりかねない。

「一番厄介なのは、何と言っても九本の触手による手数の多さですね・・・」

 トットちゃんは、多角的に攻めてくる触手達をその巨大な九尾を以って完全に封殺、のみならず返り討ちにしていた。
 あれを掻い潜って本体に攻撃を命中させるのは至難の業――はっきり言って不可能であろう。
 では、どうするか。司令塔として考えを巡らせ続けてきた埴井は、とうとう奇策を思いつく。が、それは捨て身の作戦に他ならなかった。

「・・・しかし、他に有効な手を思い浮かびませんし」

 苦渋の決断であったが、埴井はこの策を採用することにした。
 これならば、あるいはトットちゃんを倒すことができるだろう。
 その末に待ち受ける代償から目を背け、埴井は皆を招集し、作戦の説明を始めた。

「皆さん、これより対トットちゃんの戦術を授けます。
 でも、一つだけ約束してください・・・戦いの途中で、もし私が倒れるようなことがあっても、決して立ち止らないでください」

 皆、ただならぬ雰囲気で語る埴井に何かを感じ取ったのか、非常に真剣な面持ちでその詳細に耳を傾けた。


【どうした、次なる戯れは隠れん坊かえ?】

 一時の激戦はどこへやら、しばらくの間、トットちゃんに攻撃を仕掛ける触手達はいなかった。
 全滅させたわけではないことは、他ならぬトットちゃん自身が知っていた。
 彼奴等、何かを企んでいる――気付きつつも泳がせていたのは、圧倒的強者の余裕か、はたまた単なる気まぐれか。

【細工は流々仕上げを御覧じろ――といった塩梅かえ? だが、わらわはそう気が長い方ではないぞ】

 今にも辺り一帯を無差別攻撃せんばかりにドス黒く嗤うトットちゃんの前方に、埴井が躍り出た。
 だが、その姿は異様。
 上半身は一糸まとわぬ裸身であり、下半身は制服のスカートと紺のハイソックス、そしてローファーを身につけるのみ。もちろん下着はつけていない。

【ふふふ、脱がせるまでもなく自ずと脱ぐとは、見上げた変態根性よの。して、そこから何を見せてくれるのかえ?】

 不敵に嗤うトットちゃんを前にしても埴井はたじろぐことなく、大声で作戦を遂行するべく叫ぶ。

「第一フェーズっ! アナフィラキシー・ファック 三乃型 蜂胸手術っ!」

 埴井の宣言と共に、無数の蜂達が姿を現した。
 必殺技の詠唱に際し、軽く身構えるトットちゃんだったが、その警戒はすぐに揺らぐことになる。
 なぜなら、現れた蜂達が殺到したのは、彼女たちの主たる埴井本人の胸であったからだ!

「ああっ、やんっ、ご無沙汰っ・・・!」

 代わる代わる胸に針を突き立てる蜂達と、喘ぎつつ蜂達に身を任せる埴井。
 怪訝な表情を浮かべるトットちゃんは、これがただの仲違い・内ゲバでないことは気付いていた。
 と、その眼が驚愕に見開かれる。それもそのはず、埴井の胸が、どんどんとその大きさを増していったのだから!

「ふふ、第一フェーズ、完了ですっ・・・!」

 最早胸がしゃべっているとしか思えないような光景に、思わず唾を飲み込むトットちゃん。
 しかし、埴井の言を信ずればこれはあくまで“第一”フェーズに過ぎない。本番はまだ先であろう。
 そのような予感を肯定するように、次は触手達が姿を表し、極限まで肥大化した胸が言葉を発した。

257たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:08:51
>>256続き

「第二フェーズです! アナフィラキシー・ファック 二乃型 蜂茎手術っ!」

 さきほど埴井の胸を攻撃した蜂達は、今度は仲間たる触手達にとりついた。
 剥き出しの男性器を想わせるボディーに次々と針を突き立てていく。
 男性諸君が見たらショック死しかねないような惨状であった。

「ひぎィ」「あひャ」「ぶひッ」

 埴井の胸と同様、触手達もその体躯を増大させていった。
 二度目のインパクトは流石に薄くなるのか、トットちゃんはこれにはさほど動じてはいなかった。
 そればかりか、心なしか怒りに震えているようにも見えた。

【貴様・・・よもや、触手の大きさが互角になれば戦力も互角になるとでも思うたか?】

 埴井の作戦が、己を侮辱する性質のものだと思ったトットちゃんはすぐにも視界いっぱいに広がる胸に跳びかからんと筋に力を込める。
 だが、次の瞬間、こめた力の行き場を見失うかのような珍事が目の前で繰り広げられることをこの時のトットちゃんは知らなかった。
 第二フェーズも終わり、続く第三フェーズ。埴井の指示は、想像だにしなかったものであった。

「第三フェーズに参ります! 触手の皆さん、私の胸を搾乳しなさいっ!」

【なんとっ!?】

 宿敵を前にして、まさかの搾乳プレイを要求。まともな神経の持ち主とは思えない。
 また、それに従う触手も触手である。巨大化したその躰を存分に奮い、同じく肥大化した胸に絡みついてゆく。
 そして、呆然と見守るトットちゃんの前で、遂に触手達はその身で肌色の惑星を搾りあげた!

「はああああああああんっ!」

 甲高い喘ぎと共に、ぐにゃりと形を変える埴井の胸。
 かつて埴井が超乳化した風紀委員・吾妻操子とは比べ物にならないほどの大きさである。言うなれば超々々々乳くらいである。
 と、その時、思いもよらぬ「もの」がトットちゃんの視界を覆った。眼前に広がっていた肌色が、瞬きの後、白色に取って代わっていた。

【なっ――】

 気付いた時には、もう手遅れ。
 九尾の触手でガードする間もなく、トットちゃんは全身でその白色を“浴びた”。そう、この白色は液体であった。
 綺麗な黒髪やスカートから白色の液体を滴らせつつ、乳を老婆の如く萎ませた埴井を睨むトットちゃん。

【貴様、わらわが手を出さないで置いてやれば調子に乗りおって――ひゃうんっ!?】

 逆鱗に触れてしまった埴井を抹殺すべく白光する触手に力を込めたトットちゃんは、しかして喘いでいた。
 頬を紅潮させ、未知の快感に戸惑いを隠せないでいるトットちゃん。
 目をパチクリさせ、うわ言のように呟く。

【なん・・・だと・・・力が、入らぬ。なんなんだ、この変な感覚は・・・きゅうん!】

 今一度、触手を動かそうとしてみるが、やはりうまくいかない。
 先ほどの液体に何かカラクリが――?
 そう考え埴井に視線を向けると、案の定、そこには「してやったり」といった面で笑う埴井がいた。

【貴様、わらわに一体何をした! はうぅ】

「見ての通り、私自身を搾乳しただけですよ。ただ、その際、あなたに私の母乳がかかってしまったかも知れませんがね――!」

 母乳!
 そう、トットちゃんの視界を染め上げた白色の液体の正体は、埴井の胸から放たれた母乳であった。
 勿論それが単なる母乳であるはずがない。今や戦闘力を無に帰されたトットちゃんに、埴井は雄弁に種を明かす。

「あなたが触手さん達に目を奪われている隙に、おっきくした胸を目隠しにして、私は「あるもの」を服用させていただきました。
 それこそが裏・第三フェーズ――アナフィラキシー・ファック 四乃型 蜂蜜二郎!」

 疲労回復、滋養強壮、解毒に火傷治療、果ては媚薬としての効能を持つ『蜂蜜二郎』。そして、これには更なる秘密もあった。
 一定以上の大きさの胸部をもつ者がこれを大量に摂取した場合、強力な催淫作用を持つ母乳を噴出するのだ!
 トットちゃんの圧倒的手数に対し埴井の出したアンサー、それこそが、この超圧倒的な範囲攻撃である。

258たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:09:13
>>257続き

【にゃあっ、おのれ、貴様など、わらわの触手の一太刀で、ひうっ、はあんっ】

「無駄ですよ、力を込めれば込めるほど、大きな快楽があなたの行動をキャンセルします。あ、もしかしてわざと楽しんでらっしゃいます?」

【にゃにおお〜、むきゅうっ】

 かつて、あれほど猛威をふるったトットちゃんもこうなってはかたなしである。
 萎んだ風船のような乳と共に地に臥す埴井は、最後の作戦行動の開始を告げる。

「では、名残惜しいですが幕を引きましょう――最終フェーズです、皆さん、お願いしますっ!」

 時には豊胸し、時には勃起させ、この戦いで常に働き続けた蜂達。
 その最後の仕事こそ、彼女たちの本来の任務であった。
 すなわち、『蜜の採集』――!

「皆さんーー! トットちゃんを犯しなさいーーーー!!! そのトットちゃんをーーー!」

 おびえる幼女の如く目に涙を浮かべたトットちゃんに、蜂達が襲いかかる。
 艶めかしくも稚い喘ぎ声が、変態が丘全域に響き渡った。
 やがて、『萎』の妖力の結晶たる蜜を携えた蜂達が帰還し、戦いは幕を閉じた。

「Perfect」

 勝利宣言と共に、埴井達は家路に就いた。
 しかし、戦いは終わりぬ。
 彼女の次なる相手は、世界の養蜂企業家達である。
 
 がんばれ、埴井養蜂場! 負けるな、埴井養蜂場! 世界一を目指し、戦い続けろ!  <終>

259たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:10:35
■キャラクター名
霧咲紅刃

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■能力の使用
使用する

■シチュエーション
 大妖怪「萎」と変態魔人たちの戦いの結果を見て、霧咲紅刃は深い溜息をついた。
「まったく、あれだけの数でかかって悉く返り討ちに合うとは、他の魔人たちも情け無いわね」
「ふふっ、まあさすがに大妖怪ってことですね。生半可な力では太刀打ちできない」
 彼女の言葉に苦笑しながら答えるのは今回の戦いの中で仲間となったおっぱい専門怪盗の乙杯雅一拝である。
 そして彼の傍らでは同じく仲間となった少女、愛々キざみが彼の言葉にこくこくと頷いて同意を示している。もっとも、彼女は会話の内容に関心があるわけではない。惚れっぽい彼女は現在一拝に惚れているのだ。単に好きな相手の言葉を特に何も考えず肯定を返しているだけである。
 彼女は恋した相手を切り刻むことを好む性癖を持っている。そういうところが切り裂き魔である紅刃と波長があった部分もあるが、その性癖故に常に傍らの一拝を切り刻む機会を狙っている。紅刃の協力があれば好きな相手を殺さずに好きなだけ切り刻めるからか、彼女にしては珍しく自制を働かせていた。

 そんな三人組が今目にしているのは、萎が黒夜凪鉄子の肉体を乗っ取った事によって生まれた存在――転生の『萎床』トットちゃんだ。

 一つ溜息をついて紅刃は意識を切り替えると、懐からナイフ取り出す。
「仕方が無いわね、私たちも加勢するとしましょう……触手を切る時の感触も人の身体とは違ってなかなか楽しいものだし」
「まあ、今更あれを放置して他の獲物を探すような段階じゃ無いですしね」
 一拝も頷く。
 だが、キざみはそんなこれからの行動に難色を示した。
「そんな、好きでもない人を愛でるなんて……」
 キざみにとって相手を切り刻むのは愛の行為。あまりに彼女が惚れっぽいため手当たり次第に切り刻んでいるように見えるが、愛する人が今は傍らにいる以上、他の相手を狙うことは気が咎めるのだろう。とりあえず切り刻めればいい紅刃とは違うところである。

 予想外の彼女の言葉に紅刃は眉を顰め、しばし黙考する。
 やがて何やら思いついたのか、意地の悪い微笑を浮かべてキざみに言い聞かせるように語りかけた。

「萎は今新たに生まれようとしているわ。いわば赤ん坊同然の存在。そしてあなたの『愛』は好きな相手にだけ向けるものではなくて……そんな子供たちにも与えられるべきものではないかしら」
 紅刃のその言葉にキざみは目を開かれる思いをした。
「この世でもっとも愛すべき子供たち……彼らを愛でることが間違っているかしら?」

 間違っている、と突っ込む人は幸か不幸かこの場にはいなかった。
 そして今後、世界中の子供たちがキざみのターゲットとなり得る事態でもあったがそれについても特に突っ込まれなかった。
 キざみは決意を秘めた瞳を紅刃に向けて頷く。

 それぞれの手にナイフや出刃包丁などを構える三人。相手を調教するというより暴力で屈服させるつもりにしか見えなかった。
 そして三人はトットちゃんへと向かっていくのだった。

 彼女たちの戦いの結果――それはこの後に語られるだろう。

260たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:10:56
■キャラクター名
二幼神脣之介

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復


■能力の使用
する 対象:転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
おそくなってすいません!

261たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:11:36
■キャラクター名
亀井雷華

■移動先
C2

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
さくらが気絶させた風紀委員を介抱するという有夢莉莉と別れると雷華達は萎のもとに向かっていた。
途中の交番にも萎の妖気に性癖を蹂躙された変態達が倒れていた。
離れているようだが被害は広がっているようだ。
そのあとうさんくさいシルクハットに、サイコロの絵が描いてある仮面の男に変態と萎どちらが勝つか賭けないかと声をかけられたが、そんな余裕はないと無視した。


そうして病院の前にたどりついたとき憲兵風の出で立ちの男と細身の日本刀を持った少女が九本の触手が生えた幼女と対峙していた。
男女の方は風紀連合の霧子と馬鹿一、幼女の方は黒夜凪の身体をのっとった萎、転生の『萎床』トットちゃんである。
「き、貴様!!黒夜凪先生になにをした!!」
「……ふふふ、わらわの身体が崩れ出したのでな、代わりに依り代になってもらっただけのこと」
「何!我々に復活させてもらった恩を忘れたか」
「恩?わらわの力を利用しかっただけであろう」
「くっ…」
「ふん、よいではないか霧子。この馬鹿者が逆らうのならば、我らが調教し服従させればよいだけのこと。ククク…この幼女が馬鹿になり、服従するところを考えるととても興奮する」
馬鹿一の魔人能力「馬鹿者呼ばわり」は馬鹿者と相手を怒鳴りつける事で本当に馬鹿にしてしまう能力である。
馬鹿一はこれで多くの変態を服従させ見下してきた。
「このサディストが…」
忌々しそうに言葉を吐く霧子。
「ふん、ナルシストの貴君にはいわれたくないな」
馬鹿一も負けてはいない
「な…!!わ…私はナルシストなどではない!!他のグロテスクな性器と違って美しい自分の身体が好きなだけだ!!」
「それがナルシストだといっている。まあいい、争ってる場合ではない」
「そうだな。私もこのようなグロテスクな触手は好かん」
うなずくと霧子は所持していた日本刀を鞘に納める。
彼女の魔人能力ノーセックスの構えだ。
これは居合抜きにより相手を去勢する必殺の型である。
強大な妖力をもつトットちゃんとてひとたまりもなく性器を失ってしまうだろう。

だが
「あなた面白い能力持ってらっしゃるんですって?」
トットちゃんのその前ふりにより発動した二人の能力がトットちゃんに完全にスルーされる。
「な…なん……だと……」
そして、そのままそのまま棒立ちになった二人はトットちゃんの触手で病院の壁にたたきつけられる。
「ぎゃあ」
そのまま気絶する二人。当然のように性癖も蹂躙される。

「あ、あれは!!」
「知ってるの、ルツィアちゃん」
「間違いありません。あれは公開処刑。自分から話題を振っておきながら能力を完全スルーする魔人殺しの大技です。でもあれは黒夜凪先生の魔人能力だというのにどうしてあの方が…」

「その女ならわらわが転生のための依り代として使わせてもらったからのう」
トットちゃん
「あなたが萎?黒夜凪先生やさっきまで暴れてたのとは姿が違うようだけど」
さくらが問う。
「初めてだからよく知らんが、依り代にしたらこうなった」
トットちゃんが桜に返す
「どうしてこんなひどいことするの」
雷華がトットちゃんに問う。

「ひどい?ふん、わらわをEDだからというだけで捨てた奴らはひどくないとでも」

「あやつらはわらわをゴミを見るような眼で見おった。だから変態たちの性癖を蹂躙してやったのだ。わらわの苦しみを味わえばいい」

「まあ、わらわとしては誰かをレイプできればそんなことはもうどうでもよいのだがのう、フフフ・・・・」
笑うトットちゃん
「あなたは可哀相な人なんだね」
損言葉とともにトットちゃんの方に歩み寄る雷華。
「バカめ!おぬしも性癖を蹂躙されたいのか」

262たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:12:00
>>261続き

「あなたがそうしたいのならそうすればいいよ」
「雷華!?」
「雷華さん?何をおっしゃいますの?」
雷華のその言葉に驚きを隠せないルツィアとさくら。
「な…なんだと…!!」
「聞こえなかったのかな?やりたければやればいいって言ったんだよ」
「ふん、すぐに後悔するぞ」
トットちゃんの触手から妖気が放出され、雷華に襲いかかる。
妖気に蹂躙され、性癖を蹂躙される雷華。
「どうだ、性癖を蹂躙された気分は。自分の好きなものに欲情できなくなって悲しかろう」
だが、雷華は何も変わった様子もなくトットちゃんの方に向かってくる。
「そうでもないよ」

「別に私はそんなに変わってないもの。今も姫のことが好きだし、ルツィアちゃんやさくらちゃんへの感情も何も変わってない」
「な、なぜ…おぬしの性欲、性癖は蹂躙つくしたはず」
「だって別に私は性的な意味だけで姫のことを好きなわけじゃないし、ここにいるみんなのこともそう。
だから性癖なんて関係ないよ」
もちろん射遠を性的な意味で好きだったというのは否定しない。でも、雷華が彼女を好きになった理由はそれだけじゃない。
射遠は自分を助けてくれた。そして、雷華は自分の正義を信じて突き進む彼女を尊敬している。
だから、雷華にとって彼女への思いは何も変わらないのだ。
そして雷華はトットちゃんを抱きしめる。
「萎…これが人間の……温もり……だよ…」
「バ…バカな…ただ温もりを伝えるために…不感症になるとわかって…
わらわを…抱きしめてくれたというのか…!!」
いつの間にかトットちゃんの目から透明な液体ががこぼれていた
「別にEDでもいいじゃない。それでもあなたを愛してくれる人はいるよ」
「そうかのう。わらわもおぬしのような者にもっと早くあえていればこんなことはせずにすんだのしれん」
「遅くないよ。やり直せるよ」
「だが」
「大丈夫だよ。とりあえず私と友達になろう。いいよね」
「ありがとう」

こうして変態が丘を舞台にした事件は解決を見せた。
だが油断してはいけない。
だれかがEDの触手を粗末に扱った時、第二、第三の萎が現れるかもしれないのだから。


ダンゲロスアブノーマル Fin

263たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:12:35
■キャラクター名
霧咲 想二

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
なし

■能力の使用
使用:シチュエーション的に

■仲間の能力使用
めしべ、へこみちゃん能力使用 対象:転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
「……負けた。か……駄目だな、完敗だ」
古びた寺院。そこで倒れ伏し天井を見上げながら、想二は呟く。
肉体には損傷は無い。ただ、精神が折れていた。
立ち上がる事はできる。ただ、立ち上がろうという気持ちが湧きあがらなかった。
「もう少しで肯定しきれると思ったんだけどな。流石は1000年の大妖怪。最後の最後で逆転されたか。
 68%くらいの勝算はあったんだけど、ぎりぎりで69がでてしまって負けた。そんな気分だ」
あと一歩まで追い詰めた。その事実が、余計に彼を追い詰めていた。
最後の最後の詰め。それを誤ってしまった自分が許せない。
それになにより……相手の性癖をレイプするつもりだったのに、逆にレイプされてしまって力が出ないのが痛い。
想二の行動原理は『肯定主義』。これがレイプされてしまった現在は、つまり何も肯定する気が起こらず、むしろ否定的な考えしか出てこなかった。
「これじゃあ、『あの男』と同じだな。全てを否定し俺も世界も自分自身も否定していた『あの男』と。
 ……そうだな、いっそそれもいいか。全部否定してやるか。
 『あの男』の言っていた通りだ。肯定した所で否定してくる奴は出てくる。
 いくら肯定しても無駄だ。他人なんて立てても無駄だ。自分だって肯定する価値なんて無い。
 否定してしまえばいいんだ。一度否定してしまえば、そんな否定されたような有象無象の事なんて気にならなくなる。
 それになりより……俺は『あの男』に一度も勝てなかったじゃないか。
 それが肯定主義よりも否定主義の方が強い。なりよりの証明だな」
萎に破れた事によって、精神的に大きな傷を負い、今まで目をそらし続けてきたトラウマと向き合う事になってしまった。
そして、そのトラウマによってさらに傷は大きくエグラレル。
『はははっ、はははっ、ははははははっ!!そうかそうか。俺はそれを認めたくなくて、否定したくて肯定主義をやっていたんだな。』
『なんて滑稽なんだ。惨めじゃないか。下らないじゃないか。醜いじゃないか』
『……いいぜ、肯定は止めだ。全否定してやるよ。まずは、俺を否定してくれた、萎にお礼をしてやらないとな』
『俺を否定したことを否定してやたないとね。まだ遠くには行ってないだろう』
言って起きあがる。その瞳には今までと違った、黒い色が宿っていた。

264たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:13:39
>>263続き

――――――――――


『やあ、久しぶり。随分と可愛らしい姿になったね。最初見ただけでは誰か分からなかったよ』
『でも流石だね。どんなに見た目が変わっても、君の強い妖力は衰えないね。凄いよ』
【お前は、さっきの……なにをしに来たんだ。
 お前の性癖はたらふく喰った。もうお前の様な搾りかすになどわらわは何も用は無い。立ち去れ】
寺院を出て少しだけ歩いた想二はすぐに萎を見つけた。姿かたちが大きく変わっていたが、その強大な妖力は変わっていない。近づけばすぐに分かった。
『なにを言ってるんだい君は。ここから立ち去れだって?』
『おいおい、勘弁してくれよ。君はなにか勘違いしていないか。』
『俺は君なんかなんの用も無いんだよ。自意識過剰も甚だしい。』
『一度戦った相手だからといって、もう一回相手してくれると勘違いしているのかい?』
『一度倒した相手が、もう一度舞い戻って強くなって自分の前に立ちふさがった。』
『そんな主人公的なシチュエーションだとでも思ったのかい?』
『もし、少しでもそう思ったのなら君の思い込みだよ。君は主人公でもなければ、ラスボスでも無い。』
『せいぜい、誰かの物語の中でそれを見学するモブキャラにすぎないんだよ』
【……!!??】
萎は思わず絶句した。先ほど対峙した時とは、目の前の男の雰囲気が明らかに違う。
先ほどはウザい程に熱く、自分に接してきたのに。
まるで、この世界は自分と相手の二人だけの戦いの舞台で、世界は自分たちを中心に回っている。
とでも言わんばかりに、萎の事も自分の事も全てを肯定していたというのに。
今では、見る影も無く萎の事も自分の事も全否定していた。
【……ふ、ふざけるなよ。わらわがモブキャラだと。
 ならば貴様はなんだと言うのだ。モブキャラのわらわに無様に負けた貴様は】
『やだなあ。何を当然の事を聞いてくるんですか』
『君だけでなく、俺もモブキャラに決まっているでしょう。』
『俺と君の戦いなんて、所詮モブキャラ同士の単調な小競り合い。』
『どこか遠くの主人公様には何の影響も与えない。どこか遠くの行間の出来事でしか無いんですよ』
【な、貴様は、あれほどの戦いをしながら……わらわの性癖に真正面から挑み、
 負けたとはいえ互角に渡り合う程の実力を持ちながら、自分をモブキャラだと言うのか!?】
『さっきから一々的外れな事を言いますね』
『君如きと互角に渡り合った?』
『モブキャラである君と渡り合った所で、それに何の価値があるというんです』
『言ったばかりですよ。自分の価値を過大評価しすぎです。』
『自分の事をラスボスか何かだと勘違いしてませんか?そんなのは思い上がり以外の何物でもありません』
『あなたなんて、所詮は二度と出番のない、通りすがりの、使い捨てキャラですよ』
『それを自覚して下さい』
【ぐっ……き、貴様……】
萎にもプライドがあった。いや、プライドなどという生易しい物ではない。
触手でありながらEDで生まれたこと。そのコンプレックス故に生まれた性癖と能力。
それを使っての変態の殲滅。全ての性癖の凌辱。あまねくアブノーマルの天敵。
それらは最早萎にとって、生きている意味であり、存在の理由そのものだった。
それら全てを否定されてしまった。しかも、一度心を折った相手から。
自分の性癖に互角に立ち向かった、数少ない認めていた男から。
自分と正面から向き合ってくれた、ほぼ唯一の認めてくれた存在から。
今度は真向から否定されてしまった。
認め合っていた。と思っていた相手からの否定。
それは思った以上に心に響くものだった。
【そ、そもそも何故平然としている。わらわの妖力が通じないとでも言うのか!?】
『それは、そんなに驚くほどの事ですか?』
『所詮モブキャラの能力なんですから、設定が適当なんでしょう。』
『よく分からない理由で通じない事だってよくありますよ』
ちなみに、これは明確な嘘だ。
性癖の否定によって、想二の使っていた能力は解除され、性器は戻っている。
しかし、そもそもレイプされるべき性癖が想二にはもう無いのだ。
性癖の無い相手の性癖はレイプできない。萎の能力が通じないのは至極当然の結果である。
しかし、そんなこと萎がに分かるわけが無い。萎に分かるのは、自分の能力が通じない。という理不尽な現実だけだった。

265たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:14:36
>>264続き

【なっ、なっ、嘘だ。そんなおかしな現象が起こるはずが無い。
 わらわの能力は絶対なんじゃ。変態に負けるわけが……】
先ほども言ったが、萎のアイデンティティは能力と性癖によるところが大きい。その半分が言葉だけで無く現実に否定されて心が折れる寸前だった。
『だから、それが思いこみなんですよ。いい加減気がつけよ』
『無駄なんだって。君がどでだけラスボスを気取ってもそんなのは何の意味も――
「そんなことはないわ!!」
突如として、萎と想二しかいなかった空間に響く声。その声の主は……危ないから、と商店街に残してきたはずの野崎 忍だった。
見れば、高津 楓も、萎に近づいたからだろう先ほどよりもさらに体調を悪そうにしている杉野 めしべとへこみちゃんもいた。
『あれ?みんな、こんなところまでどうしたんだい?』
『とくにめしべちゃんとへこみちゃん。辛そうだね、早く避難した方がいいよ』
「なにをしているって。それはこっちのセリフです」
駆けつけた少女の中で一番元気が忍ぶが叫ぶ。
「想二さん。いったい何をしているんですか」
『何って、見てわからないかい?全否定だよ』
『今、身の程知らずで勘違いした背景役に、自分の立場を教えてあげているんだ』
嗤いながら答える。それはとても楽しそうで、けれど忍から見たら、少しだけ寂しそうだった。
「ふざけないでください。それが、自分の人生の主役は自分だ。と私に教えてくれた人のセリフですか?
 努力している私を認めてくれて、その努力に手助けしてくれると。
 主役を輝かせるためにてを尽くしてくれると、約束してくれた貴方はどこに行ったんですか?」
楓も、忍ぶに続いて叫ぶ。
自分の心を救ってくれた人を、自分の認めた人の心を元に戻すために。
『それが、勘違いだって気がついただけだよ』
『あの時はごめんね。あんなことを言って』
「では、あれは嘘だったのですか?」
『結果的にはそうなるかもね。ごめんね』
「謝る必要はありませんよ。結果的に?なら、あの時は本気だったのでしょう。私を本気にした責任をとてくださいよ!」
『……それは』
想二は思い出す。努力を重ねて、自分の望む高みを目指す楓に惹かれて、彼女を心から強力したいと思った事を。
「想二さん。私の杉への愛を理解してくれたのは、あなただけなんですよ。
 こんな変態まで肯定してくれたあなたが、一体なんで他人を否定しているんですか」
『だって、肯定しても意味なんて無いだろう。誰かに否定されれば終わりなんだ。』
『そんな無駄な行為は、めしべちゃんもやめたほうがいいよ』
「いいえ。やめません。想二さんに会うまで、何度も否定されてきました。それでもくじけずに貫いてきました。
 だって、この気持ちは本物だから。
 そして、本物だからこそ、想二さんに肯定してもらって嬉しかったんです。
 今までの万の否定よりも、想二さんの一の肯定で救われたんです」
『……めしべちゃん』
めしべとの出会いを思い出す。杉の素晴らしさを熱心に語ってくれた恋する乙女。
そのかわいらしさに、想二は、この子の応援をしてあげたいと思った事を。
「お兄さん。覚えていますか?私がめしべさんの花粉で苦しんでいた時に、助けてくれましたよね。
 その時に、私と一緒に遊ぶ約束をしてくれました。まさか忘れてはいませんよね」
『いいや。覚えているよ、へこみちゃん。約束は約束だからね』
「なら、私がどれだけその約束を楽しみにしているかは知っていますか?
 いつも、■■■■と遊んでばかりで、友達もいなかった私が、優しいお兄さんと遊べるのを、どれだけ楽しみにしているのか」
「めしべちゃん……」
初めて会ったときから、変わった子だったけれど、元気で楽しくて、一緒に遊んだら、楽しいだろうな。と思った。
だから、想二も彼女と遊ぶ約束をしていたのは、とても楽しみだったのだ。

266たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:15:07
>>265続き

「想二君。私はまだ三人目のハーレムメンバーなんでしょ。楓ちゃんを入れても四人。少しでも多くの人を自分のハーレムに入れて、少しでも多くの人を肯定して、一人でも多くの人を幸せにしてあげる。
 その夢まで、否定するつもりなの?」
「忍ちゃん……そうだよね。俺の肯定主義は、他人を幸せにするためのものだったね
 他人を否定して不幸にするだけの否定主義を許せなかったから、肯定主義を選んだ。
 それも間違いでは無かったけど、全てじゃ無かったはずだ。
 ……ごめん。カッコつけて分かったような事言ってた。
 俺は肯定主義に、全ての性癖を認めて、全ての幸福を祈る元の俺に戻るよ」
言って、想二は笑う。心から嬉しそうに。
「だから、ちょっと手を貸してくれないかな。皆」
「はい。喜んで!」「仕方ないですね……少しだけですよ」「もちろんです。私にできるなら」「いいですよ。ただし、後でたくさん遊んでもらいますよ」
【……くっくっく。愚かだな、人間。
 あのまま続けていれば、わらわの心を完全に折れたかもしれないのに、よもや、手を休めるとは】
想二が女の子たちに発破をかけてもらっている間に、萎は精神的ダメージから立ち直っていた。
そして、認めた男が元に戻った事が嬉しいのか、想二のように、満面の笑みを顔に張り付けていた。
「そうですね、確かにあのままなら君を調教できたかもしれない。
けど、あのまま勝っても何の意味もないですからね。やはり俺は俺の性癖で君を調教しないと」
【……完全に元に戻ったようだな。だが、忘れたのか?貴様の性癖は私には通じなかった。
 全肯定しても、私はそれを否定する。否定して喰らい尽くしてやる】
さらに、想二の能力はすでに解除されているため、無性の恩恵が得られず、先程どまでと違い萎の妖力の影響をもろに受けてしまう。
先程の調教失敗の際に消費した体力も、完全には回復していない。
どこを見ても、想二には不利な点しかなかった。
そう、想二だけを見れば、先ほどよりも不利な点しかなかった。
「確かにそうかもしれませんね。その意見を肯定します。
 ですが、一つ忘れていますよ――今の俺には仲間がいるということを」
【仲間?はっ、そんなものには何の意味も無いわ。わらわの前には変態は等しく無力。
 無力な存在が何人集まったところで……無力には変わりないわ!】
「それはどうかしら?」
想二との会話に気をとられていた萎の背後には、いつの間にか忍と楓が回り込んでいた。
【なん……だと……】
「悪いわね。私の能力も、元々は性癖否定系。あなたの能力下でも問題なくつかえるわ」
忍の能力が発動する――【きゃあ!えっちっ!!』その能力は性器消滅。触手である萎にとっては存在を否定されるような能力だった。
【お、おのれ!!】
それでも相手は大妖怪。忍の能力が弱まっていることも相まって、9本の触手の3本しか消す事が出来なかった。
残った6本の触手で攻撃してくる!
「無駄ですよ。そんな、大ぶりの攻撃」
それを忍を抱え上げた楓が、大きく跳んで避ける。
運動神経の高さ。努力を続けている楓には、この程度の運動朝飯前だった。
【くっ、おのれ……はっくしょん!
 な、なん……はっくしょん!?】
突然、花がかゆくなり、くしゃみが何度も出始めた。
「彼の愛を受け取ってください。
大丈夫です、彼の愛はたくさんありますから、いくらでも出ますよ」
めしべの【アレルギーウォール』だ。いつのまにか、大量の花粉があたりに散布されていた。
【はっくしょん。こんなくしゃみくら……はっくしょん。
 わらわの行動を阻害できるとでも……ぎゃああああああああああああ!!!???】
突然アナルに走った衝撃、見れば謎の物体が深々と突き刺さっていた。
「……■■■■を刺したのに、やはりあまり面白くありませんね。
 お兄さん。早くこの症状をなんとかしてください」
へこみちゃんが■■■■を萎にぶっ刺したのだ。EDでセックスなどしたことの無かった萎は、アナルプレイももちろんしたことがなかった。
そもそもこの体は転生したばかりだ。どこもかしこも、一切の開発がされていない。
そんな場所が突然、太い物を刺されて無事なわけが無かった。
「この状況を楽しむ。というのもそれはそれで、いいものだと思うよ、へこみちゃん。」
「生憎、私にそんな趣味は有りません。ここまでやれば私たちの助けは十分でしょう?
 あとはお願いしますね」
「連れないね。けど、分かったよ。後は任せて」
答えて、想二が萎の元へ近づく。

267たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:15:33
>>266続き

アナルに■■■■を刺されて痛がりながらも、萎は気丈に想二をにらみ返した。
【ふっ、ふん。どれだけわらわを弱らせようとクシュン無駄じゃ。お主ごときの性癖にクシュン屈服するわらわではない】
「そうですね。実際、先の戦いでは俺の性癖だけでは勝てませんでした。
 なので、恥を忍んで仲間の性癖を借りることにしますよ」
【仲間、だと?クシュン確かに貴様の仲間は優秀だった。
 だが、今の一度の攻撃で全員消耗してクシュンしまっただろう
 もうこれ以上、頼れるクシュン仲間など貴様にはいないぞ】
気丈な態度のままだったが、めしべのアレルギーウォールの影響は受けたままだった。
「確かに、今この場にはいませんね。しかし俺は前肯定主義者。相手の性癖を理解し肯定することで、その相手の性癖に基づいた能力を使う事が出来るんですよ」
【クシュン?貴様の能力が強力なのは分かった。だがクシュンそれを話したところで、貴様になんの得がある】
「何の得がって、決まっているでしょう?主人公は、相手に自分の能力をばらすものなんですよ。
 そうしないと読者に理解できない。というのもありますが、相手に手の内を知られても余裕で勝てる。という正しいカッコつけの仕方です」
言いながら、萎との間合いを少しづつ近づける。
「言ったでしょう?俺の物語の主人公は俺なんだって。」
【……真逆のことなら言われた記憶があるぞ】
「あははは。じゃあ、そんな過去の自分は否定しますよ。
 ……ええ、否定です。前回の俺は否定主義を否定していて、完全な肯定主義じゃ無かった。
 だから君に負けたし『あの男』にも、完全な否定主義者だった『あの男』にも勝てなかったんだ。
 それを、今回の戦いで知ったよ」
【なんの話じゃ?】
「関係無い話ですよ。気にせずに、俺の調教を受けて、俺のハーレムメンバーにでもなってください!」
言って、想二は両手を広げる。すると――空が、地面が、木が、家が、周りの風景の全てが色を無くして、時間が止まった。
【!?な、なんだこの能力は!?】
「『君と僕だけの閉じた世界(ワールドイズオウン)』
 世界に自分と愛する人の二人だけが居ればいい。他の存在なんて邪魔だ、動くな、消えろ。
 そんな性癖から生まれた空間ですよ。俺が今までに出会ってきた変態の一人の能力です」
言いながら、萎の目の前まで想二は近づいていた。
「さて、それでは調教を始めますよ。
 この時の止まった空間の中でなら、時間を気にせずに調教できますからね」
【時間を気にせずだと?貴様、一体どんな調教をする気だ?】
萎は思わず後ずさる。目の前の男の底知れなさが、突然恐ろしくなってきた。
「いえ。ごく普通に、今まで俺が肯定してきた全ての性癖を一つずつぶつけていくだけです。
 そう、変態性癖<アブノーマル>が『7932兆1354億4152万3227個』と、性癖否定<マイナス>が『4925兆9165億2611万0646』、合わせて『1京2858兆0519億6763万3873個』の性癖をね」
【なっ!!??】
後ずさっていた足が止まる。それは、想像をはるかに超えた数の性癖だった。
「確かに君は、今までの性癖否定<マイナス>の中でも最低クラス。最悪のマイナスと呼んでいいだろう。
 それでも、1京もあれば一つくらいは満足できるんじゃないかな。
 さあ、始めるよ。たった1京の性癖。全部耐えきれれば君の勝ちだ!
 ただし負けたら、俺のハーレムにでも入ってもらうよ!」
時の止まった空間で、想二の長い長い調教が始まった。

268たびびと@GK:2011/04/21(木) 21:11:06
■キャラクター名
新島ウロボロス

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
無し

■能力の使用
無し

■仲間の能力使用
無し

■シチュエーション
新島ウロボロスデース

オウ ナンチュウ事でショウ

変態タチのサイテーン アブノーマルの行動提出におっくレてしまいマーシタ

これぞイッショーの不覚ってヤツデース

ショーがア―リマセーン

ワターシも皆をオーエンする意味もコーメテ
オナニーする事二しむぁース

フレー フレー HENTAI

ガンバッテクダサーイ

269たびびと@GK:2011/04/21(木) 21:18:42
【EXターン開始時処理】
ターン開始時発動の能力を処理します。

・霧咲 紅刃60% →9成功


【調教パート開始時処理】
このタイミングで発動する能力を処理します。

・トットちゃん「公開処刑」80% →51成功
 →対象ランダム →MW絵夢 能力強制発動+無力化

PC
・端道賢午75% →26成功 トットちゃんの反応は0になりました
・埴井ホーネット80% →82失敗 あれ、今日のダイスも荒れるの……(´・ω・`)

NPC
・桜木 姦姦80% →22成功
・轟 竜子70% →28成功

※めしべ、へこみちゃんは能力使用指定でしたが、精神切れで動けませんでした。

■EXターン移動後MAP
tp://ashitamomataikiteitai.web.fc2.com/map_ext_aft.html
■EXターン ステ管
tp://www43.atwiki.jp/abnormald/pages/144.html

270たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:14:43
■キャラクター名
織原夕美子

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
なし

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
真・最終決戦SS『変態達の楽園』

周囲の性癖を無差別にレイプする怪物、『萎』の復活。
姦崎電波によって集結した15人もの変態達の迎撃もむなしく、
『萎』の妖力は逆に彼らの性癖を取り込んで更に力を増し――
加速度的に膨れ上がった自らの力に耐え得る『器』……
風紀委員連合幹部、黒夜凪鉄子と最悪の融合を果たしたのである。

そして今。燈籠の淡い光が薄赤く照らす寺院の庭を、幼い少女が歩いている。
地面を埋め尽くすように転がるのは、復活の宴の贄となった、69人の変態達。
幼女が眼前を闊歩しているというのに――
呻き続ける彼らの股間は、立ち上がることもままならない状態にあった。

彼らの性癖は今もなおレイプされ続けているのだ。

【ふふふふ……この姿では、腹が減るのも早いものだな。
 触手の姿であった頃には考えられなかった事だが……】
        ┌─────────────┐
        │ 『 萎 床 』 の ト ッ ト ち ゃ ん .│
        │     [ 触手獣類 ]         │
        │    捕獲レベル 9 0     │
        └─────────────┘
                         ※東京都 たびびとくんの作品だ!
そう、この幼女こそ……
『萎』によって新たに誕生した怪物、トットちゃん。
長い黒髪と黒のワンピースが風に揺れ、底の見えない漆黒の瞳が見るものを魅了する。
それとは正反対に、透き通るような白色の尻尾……いや触手は、
太く瑞々しく輝いており、トットちゃん本体の愛らしさを引き立てていた。

元となった2体の怪物……黒夜凪鉄子や『萎』とは、
根本的に別種なのではないかと思えるほどの美しさ――
人格こそ『萎』がベースとなっていると思われるものの、
まさに文字通り、新たなる存在として『転生』したのだろう。

だが、そんな変態達のリビドーの体現とでもいうべき姿形の美幼女が、
同時に変態の天敵として性癖を吸い尽くすというのは……まさに運命の皮肉であった。

【丁度良い。また『あれ』を味わってみるか】

【――『イキギモ』というものを。
 ほれ、そこの変態……立ってみろ】

「あ、あぅぁ……」

尻尾の触手がシュルシュルと蠢き、地に伏していた変態を引きずり上げる。
『萎』復活の乱交儀式の為か、その下半身は裸だったが……
ぶらさがっているモノは惨めにも萎えきっており、
性癖を打ち砕かれた本人の精神状態同様に、もう使い物にはならないだろう。

【ではさっそく、いただこうか】

そんな変態を触手で吊り下げたまま、トットちゃんは可憐な唇を近づけ、
……ずるずると直接、変態の『中身』を吸い出していく。
その体は見る見るうちにげっそりと痩せこけていき、
トットちゃんの食事と共に肉体から精気が失われていく事を示していた。

【ふふふ、素晴らしき美味! これが特殊な力を持った変態達の命……!】

高らかに笑いながら味わっていたペニスから口を離し、変態を地に投げ捨てる。
今の一瞬で精液を睾丸の中身まで吸いつくされた変態は元の無気力すら通り越し、
三日三晩オナニーし続けた後のように、ただ力なく痙攣する事しかできない……!

これが幼女化した『萎』が新しく手に入れた力!
性器から精気を奪う、『イキ肝』を喰らう恐るべき能力だった!!

【人間の『イキ肝』か……
 再誕の贄として、これ以上の『味』はあるまい】

精液を飲み込みつつ、年齢に似合わぬ妖艶な微笑を浮かべるトットちゃんだったが。
その背後から声が。

271たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:15:57
「――やれやれ」

「こんな生き肝をうまいと言っているようじゃ、本当に再誕できるかどうかも怪しいもんだ」


【誰じゃ!?】

電波の差し向けた刺客は先程すべて倒した!
今この変態が丘に、動ける変態など居ないはず――!
だが、振り向いたトットちゃんの黒い瞳には……映っていた。

燈籠の光に長く影を落とし、寺院の境内に立つ少女。
神を冒涜する食欲の変態……織原夕美子!!

「生き肝というから来てみたら……ただ精液を飲むだけだなんて。
 ああ、やだやだ。日本の大妖怪と奉られている連中は滑稽だねぇ!
 まるで本物の生き肝というやつを分かっていない」

【な、何……!? わ、妾の食べたイキ肝が……
 ただの精液だと……!?】

思いもよらぬ方向からの指摘に、さすがに狼狽するトットちゃん。
何を言っているのだ。この小娘は――
そもそも、ここにまともに動ける変態が存在する事自体がおかしい。
性癖をレイプされてもなお立ち塞がる変態の存在は、彼女の混乱を加速していた。

公園での鏡子とSASUKE、そしてジ・アンカーによる恵と夕美子の復活劇を目撃したのは、
あくまで『萎』の妖力の一部だ。
生まれ変わったばかりのトットちゃんにとっては……夕美子のあまりに堂々とした立ち姿は、
まさに幽霊を見るような不可解さだったのだ。

「明日もう一度この寺院に来てください。
こんなまがい物のイキ肝よりずっとうまい人間の生き肝をご覧に入れますよ」

【……!!】

一方的に言い放ち、その場を去る夕美子。
彼女とて、トットちゃんの近くに居るだけで性癖を吸われ……
行動の気力を削り取られているはずなのだ。

一体、どこからこのような力が――

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

――数時間前――

とある魔人の能力により、SASUKEステージへと変貌した公園の中。
ステージのゴールの上に、3人の少女達の裸体が折り重なって横たわっている。

「はぁ、はっ………ぁぁっ……はぁ……」

「……夕美子さん、激しすぎるわよ……
 この子なんか、舐められすぎて気を失っちゃってるし……」

「じ、慈衛先輩……。
 すみません……つい、夢中になっちゃって……
 あまりにおいしすぎるから……」

恵の言うとおり、夕美子は激しすぎるレズプレイで我を失っていた。
はちみつの精と慈衛恵との3P。どれだけの時間絡み合っていたのか、
自分が誰を抱いているのかすら分からなくなっていたのだ。

いや、我を忘れていたのはプレイの激しさだけが原因ではない。
夕美子にはもう――抑えられそうになかった。

「……慈衛先輩。今までありがとうございました」

「? どうしたの、急に改まっちゃって……
 ふふふ、でも私こそ……本当にありがとう。
 ついにしちゃったね、夕美子さんとレズセックス……
 もう『萎』も他の変態達が封印しただろうし、JK教ならまた立て直せば……」

「いえ。違うんです。
 慈衛先輩を……私は……」

――食べなければ。

272たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:16:49
最初からそう決めていた。
美味しい人肉料理を食べさせ続けたのも……
JK教でも常に側にいて、体調管理を続けていたのも。

この慈衛恵という、極上の素材を逃したくなかったから……
最後の食材は他でもない。慈衛恵だ。

(でも……!)

性癖を取り戻した今……夕美子は泣いていた。
これまでにない美味と快楽を予感して。
そして……二度と得難い友。慈衛恵を思って。


好敵手とは……よき友
出会い――調教し――勝利する

そして勝利すなわち――――――
別離(わか)れ

何故なら――――
食べるから。


 「 いただきます 」

包丁が深々と肉を引き裂く。公園に温かい血液が飛び散った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(――負けられない)

もう自分には何も無い。
慈衛恵はもういない。教団員がどこにいるのかも分からない。
『萎』をレイプして満足した鏡子も、今度こそ助けてはくれないだろう。
正真正銘の一人。

(だから)

寺院の石段を踏みしめるように下りながら、夕美子は決意する。

(人肉食の、生き肝の何たるかを履き違えたあの子に……
 私は負けるわけにはいかないんだ)

あれだけの犠牲を払ってもまだ『萎』が生きているというのなら。
残った自分が……その性癖の全てを賭けて調教するしかないのだから。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【これがあの小娘が用意した舞台か……
 ふふ、なるほど。何を準備してくるかと思えば、ただの椅子とテーブルとはな】

日の開けた寺院の本堂の中には、ちゃぶ台のような低いテーブルと、
向かい合う2つの椅子だけが備え付けられている。
明らかに寺院には不釣合な調度だが……
これは前日に夕美子がJK教の資金を使って用意したものだ。

また、広い本堂の片隅は薄い仕切りで区切られており、
その中には暗黒お料理部の圧縮調理兵装を用いた簡易キッチンが設置されている。
寺院の中にも調理場はあるのだが、料理を運ぶ際の利便性を重視したのだろう。

それ以外に仕掛けのない事を横目で確認したところで、
トットちゃんは椅子まで歩き、低いテーブルに体を滑りこませる。

【! これは……ほう、掘りごたつか。
 見た目には全く合わぬが、足を冷やさないための気遣いといったところかの。
 ふーむ。客の体温にも気遣うとは、さすが料理人】

テーブルの中は一段低くなっており、ほどよい温かさが下から感じられる。
恐らく、JK教の資金を使ったのはこの辺りの仕掛けのためだろう。
何を考えているかは分からないが……せいぜいこの調教、楽しませてもらうとしよう。

――調教で夕美子が感じれば感じるほど、その性感はトットちゃんの力になるのだから。

「ようこそ、トットちゃん」

簡易キッチンから、夕美子が出迎える。
口調こそ物静かだが、まだ闘志は萎えていない。
慈衛の命を奪った覚悟が、夕美子の魂をつなぎ止めていた。

【待ちわびたぞ。妾の舌を満足させる料理、間違いなく出してくれるのだろうな】

「ええ、もちろん――今日は胃居子ちゃんが味わったのと同じ……
 フルコースでおもてなしするわ」

273たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:17:47
【!!】

そして彼女の手には既に、第一の皿が構えられている!

「さあ召し上がれ! 本日のオードブル……『生き肝のレアステーキ』!!」

トットちゃんの目の前の更に乗っていたのは――
どこからどう見ても『生き肝』だった。
誰でも見覚えのあるような形の内臓……しかも半生状態の。

【な、何コレ……ま、まさか……】

白い肌をさらに蒼白にしてドン引きするトットちゃん。
彼女の疑念に対し、夕美子はいい笑顔で答える。

「ええ。私の料理は……全部! 『人肉料理』よ!」

堂々とした、あまりにも堂々としたカミングアウトだった。

――信じられない。
常軌を逸した食欲魔人だという事は知っていたが、
まさかこういうアレな方向で常軌を逸していたとは。
性癖そのものをレイプする自分も大概だが、こちらも相当ヤバイ性癖だ。

【こ、こんなもの食えるか……妾は、】

「――人肉を愚弄する発言は許しません」

乾いた音を立てて、テーブルに包丁が突き刺さった。
夕美子の異様な迫力に、思わず身をすくませる幼女のトットちゃん。

「人肉は……いい? 人肉はね……!
 人間が食べる前提ではもっとも理想的な食肉なの……」

「牛や豚は人間よりも基礎体温が高い!!
 それらの脂肪分は人間の体温では燃焼率が追いつかないわ!!」

【ひ、ひぃぃっ】

「だが 人肉ならどうか!? 体温は同じでしょう!?
 つまり食べても脂肪が体にたまりにくい――メリットはまだまだあるの」

まるで憑かれたかのように、鬼気迫る表情で人肉食のメリットを語る夕美子。
性癖……いや、まだ夕美子は性感を感じてはいない。人肉を食べていないのだ。
これは性癖ではない、信念だ!!

「人が人を食べて地球上の総人口を調節することで
 食糧問題が解決する上に環境汚染も緩和できる……
  人 肉 食 は 正 し い ! !
 私は『料理を通して人類を救った女』になるのも悪くないと考えているよ……!!」

【お、おい、それではいかん……なんか変じゃぞ!
 食う奴と食われる奴はどうやって決める……!?
 それに人が減る分働き手も減るではないか!
 妾が食うのは性癖だからわからぬが、老人や病人は美味いとは思えんし……】

「『健康な役立たず』を食べればよろしい!!
 無職!! ニート!! 引きこもり!! ED!!
 wizをクリア出来ないゆとりプレイヤー!!」

「そいつらが『食べられるのはイヤだ』と必死になってwizをクリアすれば
 それはそれでめでたい話じゃあないか!!」

【……な、なんという狂人じゃ……手のつけようがない……
 というかアブノーマルってもっと明るい変態キャンペーンだったような……
 妾も妖怪だけど、そういう陰惨な方向のプレイはちょっと……】

ガタガタと恐怖に震えつつも……
……しかしトットちゃんは目の前の生き肝から目を離せなかった。
自分は……他者の性癖に対しては揺るがない。
ED触手の『萎』と、痛覚と性欲を持たない黒夜凪鉄子のハイブリッド。
性欲を感じるのは、他者の性癖そのものに対してのみ――

274たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:18:14
だがこの香りは、この滑らかそうなツヤと色は……
そんなものとは無関係に、『食欲をそそる』。

「……トットちゃん。ここで食べる以外の選択肢があるの?
 分かっているでしょう? 『食欲』と『性欲』は別……
 EDの患者だって、生きているなら必ず食事はする。
 その上、トットちゃんはやや子を孕んでいる――」

「なおさら、栄養が必要でしょう……!」

【ぐぐ、うぐっ……!】

空腹と誘惑……他に選択肢はない。
目を固く閉じて、生き肝を口に運ぶ。
食べるだけだ。自分はこの程度で調教されるほど軟弱ではないはずだ。

――美味い。

アク抜きがしっかりしているのか、嫌な風味は全くない。
生に近いのに、血生臭さを感じさせず独特の味わいだけが口の中に広がる……
そして。

【……ふ、ふふふ。
 やはり、惜しかったのう織原よ……
 確かに、人肉を口に含ませるまでは上手くいったようじゃが……
 ほれ、この通り妾はなんともないぞ?】

性感も感じない。ただの食事ならば当然だ――

【――ひゃん!?】

まさか……
いや、これは全く違う。食事による性感ではない。

「……」

【おぬしも妾と同時に生き肝を食べて……
 くくく、なるほど。今のはおぬしの性癖をついレイプしてしまったが故の心地良さか。
 人肉を一口食うごとに、これほど上質の快楽を得ているとは、変態め】

9本の触手のうち1本が、対面で食事をする夕美子にまとわりつくようにしてその快楽を吸っている。
つまり、その性癖をレイプしたトットちゃんに同じ快楽がフィードバックするということ……
あるいは夕美子が故意に、今の快楽の原因を人肉食によるものと錯覚させようとしたか。

この『トットちゃん』に対して小細工とは――片腹痛い!

【先程人肉食について熱く語っていたようだが……
 自分で人肉を食っておいて、喘ぎ声のひとつも出ぬとはな。
 哀れなものだ。もはやおぬしに妾を調教することはできん】

「……。まだ……まだフルコースは続いているわ……」

【ふふふ。この生き肝よりも美味しいかの。
 まずはその次のメニューとやらを見せてみろ――楽しみだ】

生き肝を食べる夕美子の表情は暗く沈んでおり、
一切の快感は『萎』の力によって抑えこまれている。
あれでは料理本来の味も分かるかどうか……

そして彼女の人肉料理を食べるトットちゃんは、純粋にその料理の味だけを堪能し……
夕美子から吸い取ることで性感を補う!
調教にとってどちらが有利かはもはや明白である――!!

「次の一品……スープは飛ばして、まずはサラダからよ。
 『奈美能丸の生ハム ルッコラとパルミジャーノを添えて』」

【つ、次は風紀委員の肉か……やっぱりちょっと気持ち悪いな】

だが……トットちゃんとて、挑まれた調教勝負を逃げる道理はない。
このまま夕美子の性感を奪い取り続ければ、いずれ必ずトットちゃんが勝利する。
いかに精神力の強靭な変態であろうと――
『萎』の力の前では、それは無限ではない。あの15人もそうだったのだ。

【おおっ……さすがに美味い……!
 バルサミコの爽やかな酸味が、生ハムの淡白な味わいに絶妙なアクセントになっている。
 黒胡椒とルッコラ……チーズの相性も抜群ではないか】

性欲混じりではない分、純粋に料理の味を褒め称えるトットちゃん。
人肉料理とはいえ、その気色悪さを吹き飛ばすほどに美味しい。
これがこの織原夕美子の料理人としての腕という事か。

275たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:02
【それに味だけではない、舌触りを引き立てる生ハムの薄――】

――油断した。夕美子が自分も料理を口に運ぼうと……

【あああああああんっっ!!】

一瞬後、喘ぎ声を出したのはトットちゃんの方だった。
夕美子がハムを口に含んだ瞬間、その性感を『レイプした』。
――脊髄を突き抜ける凄まじい快楽!! 先程の料理とはまるで格が違う!!

「……」

【はぁ……んぁああっ……!!
 性癖らめぇっ、ら、らめえぇぇぇっ!!! んほぉぉぉぉっ!!
 感じちゃううううううぅぅぅっっ!!!】

あまりに膨大かつ上質な性癖に悶えるトットちゃん。
両腕で細い肩を抱くようにしながら、白い肌をふるふると震わせて喘ぎ声を搾り出す。
幼い身体からは愛液と唾液が溢れ出し、黒い衣装を伝って床に糸をひく。
その様は乱れていながらも美しく――幼女とは思えないほど妖艶な色気を含んでいた。

「……くっ……ぅ……」

その痴態を前にして、疲労したようにガクリと膝を付く夕美子。

「はぁ……はぁ……さすがね……
 私ももう……あまり気力が残っていない……かも……」

【あぁ……はぁぁ……っ……………
 ど……どうした……? 次のメニューもあるのだろう……?
 用意したフルコースくらい出しきってみせたらどうだ】

それぞれ違う理由で息を切らしながら、なおも対決の意思を見せる両者。
トットちゃんが料理を食い、夕美子が性癖を喰らわれる。これまでの構図は全て同じだ。
果たしてこの牙城を突き崩すことが、満身創痍の夕美子に可能だろうか?

(次は、次の料理こそは勝つ。
 私が『作れる』のはこれが最後……)

(……絶対に。絶対に……)


【戻ってきたか。それは……唐揚げか?】

「『………の手羽先の唐揚げ』です。さあ……召し上がれ」

手羽先――確かに、よく見ると人間の腕から先が唐揚げになったようにも見える。
そう思ってみると、指の形も見分けられてしまいそうだ……

(なんという悪趣味な……
 そもそも人間の手を『手羽先』というのは正しいのか……?
 それでも美味しそうに見えてしまうのがこの料理の悪魔的なところよ)

恐る恐る(いくら調教で優勢とはいえ、キチガイは普通に恐ろしいのだ)、
料理を運んできた夕美子の顔色を伺うトットちゃん。
料理人としての笑顔なのか。あるいは敗北を悟った絶望なのか。
そんな全ての予想に反して、織原夕美子は――

今にも泣きそうな顔をしていた。

【……】

「食べないの?」

【……いや何。三品目にして唐揚げとは、案外と普通か、と思っただけよ。
 それにおぬしは……洋食しか作らぬものと思っていたからな。
 少し意表を突かれた】

意外な光景への動揺を隠そうと口先で咄嗟に誤魔化すものの、
既にトットちゃんも何かに気づいていた。
これはきっと……織原夕美子にとって特別な意味を持つ『料理』なのだ――

「……」

【織原。せっかくだ、この料理は同時に食べようぞ。
 ……ほれ、これがおぬしの最後の料理なら――
 妾が食べると同時におぬしの性癖を打ち砕くことで、
 もっとも敗北感を植えつけられるだろうしな……】

静かに頷く夕美子。
トットちゃんも覚悟を決め、手羽先の唐揚げを口に含む。
触手はいつでも性癖をレイプできるように、
テーブルの下から夕美子に絡ませていたが……

【ひゃっ、ぁああああああああぁぁぁぁんっ!!
 らめえええええええええぇぇぇっ!!】

電撃に打たれたように身体が跳ね上がった。
今の一瞬の夕美子の快感をレイプした結果である。
脳が溶けるほどの強烈な刺激に、もはや肉体の反応を制御する事ができない。
股間からは失禁と見紛うほどの大量の愛液が溢れ出し――
真っ白になった視界では、方向感覚までも曖昧と化している。

276たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:21
【あっ……ふぁぁっ……ぅぁ……
 らめっ…………らめえ……………】

テーブルに突っ伏しながら、快楽に浸るトットちゃん。
気持ちいい。これが夕美子にとっての『特別な料理』。
トットちゃんは、それを食す快楽を自分が奪ったことに一抹の罪悪感を覚え……

そして気づく。

(違う……なんだ、この切なさは)

(織原の心にあったのは性感ではない……
 これは、哀しみか……!!)

『萎』の力がレイプするのは、あくまで他者の性癖のみである。
故にその他の感情の機微まで全てが伝わる……というのは考えすぎだろう。
だがトットちゃんは、目の前の夕美子の感情を見ている。
性癖をレイプする事もまた触れ合いのひとつの形ならば、あるいは……

「うっ、ううっ……ぐすっ……」

【……なんという事を……織原……
 この腕の持ち主は―――
 やはり変態は滅ぶべきだ……信じられん】

【料理したのだな……慈衛恵を!!】

そういえば……この重要な局面にあって、最後まで恵の姿は見えなかった。
恐らくは、これが夕美子の最後の手段だったのだ――
単に捕食から得られる変態性癖のみでなく、
友情を育んだ慈衛恵への思い入れに、トットちゃんが心動かされると考えたのか。
性癖や変態とはまるで別方向からの『調教』だ。
昨日からの、彼女の異様な覚悟はこのためだったのだ……

【友人を手にかけてまで貫いた変態性癖を、否定されるわけにはいかぬという事か。
 だが……それでもおぬしが勝つのは不可能だ。
 自分自身で分かっておろう】

「ぐっ……ううっ……ぐすっ……ぐすっ……
 慈衛先輩……みんな…………すいません、私は……」

食事を続けながらも泣き崩れる夕美子は……滑り落ちるように床に倒れた。
同じ料理を食べたトットちゃんとは、似ているようでまるで正反対の反応……
完全に気力が折れたのだろう。

「もう一歩だったのに…………」

【……。幾重にも策を巡らした上で、
 あくまで『人肉による調教』に拘ったのは褒めてやろう……
 だが所詮、変態一人で妾に立ち向かう事そのものが無謀というもの――
 哀れには思うが、その股間から『イキ肝』を吸って終いとするか】

今や無防備に倒れる夕美子に、蠢く触手を這い寄らせていく。
性癖をレイプされつくした彼女の体はもはや変態としては抜け殻に近いが、
完全に精気を搾り尽くしてこそ確実な安心といえるだろう。

「―――そこまでよ」

その時本堂の扉が開いた。割って入る声。

【何奴】

鋭く差し込む朝日の光に、不愉快そうに目を細めるトットちゃん。
――新手の変態か。これからという時に。
だが、逆光に照らされたそのシルエットを理解したとき……
トットちゃんの目は驚愕に見開かれた。

【……!? な、なんだ……? ばかな、こんな……
 こんな事があっていいのか――!!】

「驚いているようね……当然だわ」


【 慈 衛 恵 !!】

277たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:54
一体どういう事だ。織原夕美子に捕食されたであろう慈衛恵が!
今さっき自分が唐揚げとして食べてしまったはずの彼女が……
五体満足でトットちゃんの前に立ちふさがっている!

それも変態としての気力を、全身に漲らせて!!

「よく頑張ったわね……夕美子さん」

「先輩――慈衛先輩……!! どうしてここに……」

【どういう事だ!! ならば妾が今食べたのは、一体!?】

「……確かに、私はあの時夕美子さんに……食べられる寸前だった。
 だけど私達を救ってくれた人がいたのよ……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

振り下ろされた包丁に、割って入った影があった。
慈衛を守る巨大な翼……刃はそれに食い込んで、赤い鮮血をほとばしらせた。

「おい織原夕美子……
 それは本当にアンタのやりたい調教(プレイ)なのか?」

公園の街灯だけが照らす闇の中で、鷹のように鋭い視線が夕美子を見つめ返す。

「はぁ……はぁ……
 ジ・アンカー……リヒト……!!
 でも私は……私は人肉料理を食べたいの!!」

「分かってる! あんたのプレイスタイルを否定する気はねぇ……
 だが! 大切な友人を食って心を痛めるくらいなら!!」

翼の正体は――リヒトから生える巨大な片翼だ!!
包丁が半ばまで食い込んだそれを、今度はリヒトは自らの手で……
『この翼もういらないだろ?』とでも言わんばかりに!

バリバリバリバリ

「ぐああああああああ!!」

「ジ・アンカー―――!?」

苦痛に顔を歪めながら……それでも二本の両足で立って、
『ジ・アンカー』リヒトは、自ら引きちぎった翼を差し出した。

「それでも人肉が食いたいなら……
 みんなオレを食えばいいんスよ」

息も絶え絶えに強く断言し、全ての力を出し尽くしたかのように倒れる。
彼が望むのはトランセンドサッカー。
その礎となれるのなら本望だと言わんばかりに……!

「ジ・アンカー……わ、私みたいな……私みたいな変態のために!
 あなたは……ジ・アンカァァ――――ッ!!!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「私……私は……よりによって慈衛先輩を殺そうとして……
 ……その上、ジ・アンカーまで傷つけて……
 もう皆の前には居られなかった。一人でやるしかないと……思ったの――」

「そんなわけ……ないじゃない……!!
 いくら夕美子さんが人肉狂いの変態でも」

――慈衛恵が目を覚ましたとき、夕美子の姿は彼女の前から消えていた。

羽根を失ったリヒトから全ての事情を聞いた恵は……
今この時まで、夕美子の姿を求めて変態が丘を走り回っていたのだ。
おぞましい真実を知ってもなお、JK教を乗っ取られていたと知ってもなお、
夕美子を探さずにはいられなかった。何故なら……

「私は――『女子高生』のあなたが好きなんだから……!!」

「先輩……」

【な、ならば……この手羽先料理は!!】

278たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:20:24
「――慈衛先輩じゃあないわ。けれど私の大事な」

 「『フルコース』よ!!」

            ユミコ フルコースメニュー
                   ┌──────────────┐
 ■オードブル(前菜)――│ 奈 美 能 丸 の 生 ハ ム .│
                   └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■スープ―――――― │                     │
                └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■魚料理―――――― │                     │
                └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■肉料理―――――― │ ラ イ ト ウ ィ ン グ の 手 羽 先 .│
                └──────────────┘
                  ┌──────────────┐
 ■主菜(メイン)――― │                     │
                  └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■サラダ―――――― │                     │
                   └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■デザート ――――― │                     │
                   └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■ドリンク――――――│                     │
                   └──────────────┘

ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ


【織原夕美子は……慈衛恵を殺してはいなかった――
 だが、それが、それが一体何になる!
 今更仲間の一人や二人が駆けつけたところで、性癖は復活しない!】

「ふっ……甘いわね」

「「「「一人じゃない!!!」」」」

腕を組み笑う恵の背後から、声。
無数に重なりあう声の主は……JK教教団員!!

【心を折ったはずの……教団員だと……!?】

「いやー、寺院から離れてみたら、やっぱり女子高生がいいなと……」
「美幼女がいると聞いて」
「性癖がなくても、やっぱり腹が減るじゃないッスか……すると織原さんの料理の味がね……」
「あの一件でむしろ熟女萌えに目覚めたぜェ――ッ!!」
「だけどやっぱり決め手は【あの人】だよな」
「ああ、確かにな」

「【あの人】……? 慈衛先輩、もしかして!
 みんなが復活したのは――」

予想外の希望に表情を輝かせて、教団員たちを見る夕美子。
数百人になろうかという教団員……
街に散らばった彼らをこの数日で処理できるのは、彼女しかいない!

「ええ。鏡子さんには最後まで助けられっぱなしだったわね……
 街を離れる置き土産に――復活させてくれたみたいだわ。
 JK教にお世話になったお礼だって」

「あの人……ふふっ、自分がセックスしたいだけなのに、お礼だなんて……
 さあトットちゃん、調教を……再開するわ」

【……ふん。随分と元気を取り戻したようだが……
 まだフルコースのメニューが残っているか?
 それ以前に、数を揃えた程度で勝ち目があると本当に思っているのか?】

279たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:21:28
この流れ――トットちゃんにとってはむしろ、願ったりの状況である。
周囲には気力が充実した変態達の大集団。
通常の風紀委員ならば確実にピンチに陥る状況であるが……
彼女は、周囲の性癖をレイプできる。即ち――大量の餌を与えているのと同然の状態!!

【さあ、おぬしも食うがいい織原夕美子!
 そこから生まれた快感を妾が食い、この変態どもも……
 ……えっ、ちょっと話の途中なのに食べ……やっ、はぁっ……ぁぁん!!】

可愛らしい声をあげながら、椅子の上で身悶えするトットちゃん。
復活した夕美子は、ライトウィングの手羽先を一心不乱に食べ続けている。
しかし、先程から……食べても食べても性欲を感じないはずなのに、なぜ食べ続けているのか?
そのエネルギーは全て、トットちゃんの変態性欲に変わるだけだというのに……

【ああぁっ……くぁっ……き、気持ちいい……】

「フルコースのメニューが……まだ残っているかですって?」

【あっ! わ、妾の分の手羽先まで……
 そ、そんなに食べちゃ……らめぇぇっ!!
 性欲が……ああっ、妾のレイプする性欲が、どんどん、どんどん強くなってっっ!!】

 . . . . . . . . .
「たった今完成したわ」


【―――!!】

夕美子の一言が、快楽に堕ちるトットちゃんの脳に鋭く突き刺さった。
人肉を食うたびに増幅する夕美子の変態性欲。
フルコースの間ずっと、トットちゃんはその性欲を好き勝手に蹂躙してきた――

それが意図的なものだったとしたら?

「あなた自身が完成させた。もう見えているでしょう?」

【……オーロラ……!? 一体どこから!?】

建物の中だというのに、美しいオーロラが空に浮かんでいる。
キラキラと輝く飛沫が、霧のように細かく飛び散って……
その発生源は……

【わ、妾の足元……】

――これは……ほう、掘りごたつか――

違う。掘りごたつなどではなかった。
巧妙に見えないよう偽装されているが……
恐らく、このテーブルの下には巨大な鍋が……火にかけられていて。
それがほのかな『温かさ』の正体だった――

「そして様々な材料を煮詰めた出汁に、
 数多くの変態達の性癖を吸った、トットちゃん……
 あなたの愛液が加わって、このスープは完成する。
 さっき……『スープ』は都合で飛ばすと言ったのを覚えてる?」

この位置で夕美子の性癖をレイプすれば、
必然、溢れ出すトットちゃんの愛液は太ももを伝って下に流れ落ちる。
最初から、そのための仕掛けなのか……?
生き肝勝負を一日遅らせたのも、下ごしらえの時間が必要だったから……

「変態が丘の変態は、全国から選りすぐられた変態の中の変態。
 そんな変態の性癖をレイプし続けたあなたは、
 さながら変態(グルメ)のショーウィンドー……!
 『萎』の体のままだったら、こんなメニューは作れなかった……
 でも今のあなたの体なら、愛液を搾り取る事はできる――!!」

【馬鹿な、妾自身が――妾自身が、
 おぬしのフルコースの完成を手伝ってしまったというのか!!】
      . . . . . .
「そう! 千年を生きる『萎』からしか取れない、
 至高の出汁を含んだスープよ……
 私のフルコースメニュー!! 『ミレニアムスープ』!!」

 バ ァ ァ ――――z__________ ン ! !

280たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:21:51
最初は気付かなかったが……今は、オーロラが出た時から隠しようもないくらい強く。
寺院の敷地には、食欲を誘う媚薬にも似た香りが漂っていた。

「く、食いてぇ……」「ハァハァ……なんかエロい気持ちになってくるな」
「あの美幼女も食いてえ……」「俺は夕美子さんを」「えっ、じゃあ教祖を」

【ふ……ふふ……なるほど。
 人肉食に調教されたこの教団員共は、この香りに興奮するというわけか。
 どいつもこいつも……
 ――――――――――大妖怪の力をなめるな】

トットちゃんの9本の尻尾が、音もなく広がった。
と同時――その場の全員の変態性癖は、トットちゃんに一気に吸い尽くされる!
やはり並の変態は、彼女にとっては単なる『餌』にしか過ぎない!!

【ふ、ふはははははは!! 素晴らしい! 素晴らしい性癖のエネルギーだ!
 あっ、ああああ!! こんなに沢山の性癖っ! あんっ……
 一度に味わうなんて初めて……っ、ら、らめええええええええっ!!!】

快楽に悶えるトットちゃんは、艶めかしい喘ぎとともに股間から愛液を――

【……はっ!?】

「気づいたのね。そう、これが私の最後の仕掛け……」

【し、しまった……妾が絶頂に達したために、
 テーブルの下のスープにさらに愛液が……!】

「はぁはぁ」「なんか更に美味そうな匂いがするぜ〜〜」
「び、美幼女の喘ぎ最高!!」「俺もトットちゃんを食べたい!」
「これがトランセンドサッカーだ!!」

かぐわしいスープの香りに、萎えたはずの教団員が復活している……
いや、トットちゃんの妖艶な喘ぎに触発されて、
むしろロリコン率が上がっているような。

――これは。

――理論的に……勝てないのではないか?

(妾が性癖をレイプすれば……溢れ出す愛液で、さらにスープの誘引力は増す。
 人肉料理に調教されたこやつらは、何度萎えさせても……
 そこに『ミレニアムスープ』がある限り復活する!
 そして……料理が美味くなって結果的に得をするのは織原夕美子……)

トットちゃんが負けることはない。
相手が何度復帰しようと、性癖を何回でも吸いとばいいだけの話だ。
だが、この状況で調教されているのはどちらか……?
多種多様な人間の性癖達――まさに人間のフルコース。
それを食らっている自分は、既に織原夕美子のフィールドではないのか……!!

【こんな……こんな事が起こって良いのか……
 性癖によって生み出されたものが、新たに同等以上の性癖のエネルギーを生み出すなど。
 エントロピーの法則を無視しておるぞ……!!】

「ええ……だからこその『ミレニアムスープ』よ」

横に立つ慈衛が、彼女の疑問に答えを返す。

「無限に循環し、その度に力を増す性癖なんて……
 本来はエントロピー的にあり得ない。
 けれど例外的にそれを凌駕する存在がある。それは!
 幼い少女の性感エネルギーの相転移よ!!」

【何ィッ!!】

「分かりやすくフローチャートで説明するわ!!
 ――つまりこういう事よ!!」

・性癖がレイプされる→変な触手が喘ぐ→気持ち悪いので更に萎え萎え
・性癖がレイプされる→美幼女が悶える→素晴らしい光景に股間復活

「女子高生フェチの私でも分かるくらい明らかな理論ッ!
 萎えた触手より、美少女が悶える方が興奮する……!!
 あなたはその姿になったことで、無限エネルギーの原動力と化したのよ!」

「そう――そして私は、その理論を元に『ミレニアムスープ』のレシピを考案した。
 結果は……成功だったね」

【……そうか……妾は性癖や萌えをレイプするつもりが……
 今はむしろ、新たな萌えを生み出す存在となっていたのか……!
 ふふ、はははははははは……はははははっ……!!】

「もうあなたも私のメニューの一つ……
 皆と同じ、仲間なんだよ」

――完全なる不能だったはずの『萎』が、新たな性癖を生み出した。
最初から彼女達は、自分を倒すのではなく……
変態の天敵のはずのトットちゃんでも、変態として受け入れられるように『調教』していたのだろう。
そうだ……この感覚、どこかで――

281たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:22:17
――それが、アンタの新しいプレイスタイルなんッスね――

お腹の中から声が聞こえる。
子供の声ではない。聞こえているのは胃袋からだ。
ライトウィングの手羽先の味を、トットちゃんは思い出していた。

――見届けたッスよ、アンタの……トランセンドサッカー ――

(そうだ……あの公園での出来事を……今思い出した。
 SASUKE、パンツ……そして鏡子。
 あの時から織原夕美子は……慈衛恵は、妾に関わっていたのか……
 ……………そしてリヒト・ダンケルハイト。
 おぬしは本当に、一人ひとりが持ち味を活かして輝く――
 変態(じゆう)な調教(プレイ)を愛していたのだなあ……)

自然に浮かんでしまった微笑を隠すように目を閉じ、
そして最後に……もう一口、皿に残っていたライトウィングの唐揚げを口に含む。
美味い。それぞれの素材の味が引き立って、
個性を主張しながらも互いを殺すことのない、トランセンドサッカー。

【……負けだ】

「トットちゃん……」

【ふ、ふ……皆を萎えさせるはずの妖怪が、
 逆に見るものを興奮させてしまっては、世話がなかろう。
 それに、織原夕美子】

【おぬしの料理は、なかなか美味かったぞ】

人肉料理による、変態対『萎』の頂上決戦。
負けを認め、先に席を立ったのは、トットちゃんだった。
最高の料理を食べた客だけが見せる、最高の笑顔を浮かべて……

「……これからどうするの?」

【さあな……もう妾もこの街にはいられぬだろう。
 しかし、この世界に必要とされていないわけでもあるまい。
 この寺院――聞いた話ではかつてはとある宗派の寺だったそうだな。
 この地で煩悩を断つ事はできず、皆逃げ出してしまったと……】

開け放たれた本堂の扉の外に目をやる。
白い朝日はもう空全体に広がって、爽やかな風が吹き込んでいる。

【それと同じように、望まぬ変態性癖を持つものもいるだろう。
 性欲を禁じられた場で、それでも性を求める心が……
 まだ妾が見たこともない変態性癖を生むかもしれぬ】

「なるほど。セックス禁止の仏教徒の中には、
 自分の陰茎をアナルに入れた人もいるらしいしね」

「……それって本当なんですか慈衛先輩?(※)」

※ 参考文献:もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら

【逆に、刑事として変態犯罪者を取り締まるのも面白かろうな……
 ふっ、しかしこんな変態的な触手幼女を迎え入れる部署などあるわけがないか。
 もしそんなものが存在したら、この国はどうしようもないな……】

「トットちゃん。いつでも帰ってきて」

【……】

「この戦いで分かったわ……
 変態が丘(じゆうがおか)はどんな変態でも、受け入れてくれる街だもの。
 私のような人肉中毒者でも……慈衛先輩みたいな女子高生フェチでも」

【妾のような、性癖レイパーでもか……
 ふふふ。そうだ。それでいい。
 人間達の世界があるのならば、変態達のためだけの世界があっても良い。
 1000年間も封印されていて、その事に気付かぬとはな――】

――変態が丘(じゆうがおか)には、異様な瘴気が立ち込めるという。
人間が踏み入れれば媚薬を飲まされたかのようにエロくなり、
性癖を解き放つというこの街独特の空気……

それは1000年前に変態達の性欲と性癖を吸い取った『萎』が……
無意識のうちにそれらを少しずつ空気中に解き放っていたためだろうか。


トットちゃん……『萎』は、
傷ついたリヒトと共に変態が丘(じゆうがおか)を去った。
しかし変態達は変わらないだろう。
『萎』が存在しようと、風紀委員に取り締まられようと……

「夕美子さん、帰って、皆と一緒に出来上がったミレニアムスープを飲みましょう」

「ええ、そうしましょう。この前みたいに、人肉のベーコンパンも作ってあげますからね」

「やったー! 
 ねえ、今度こそ女子高生乱交儀式をやろうと思うんだけど、夕美子さんも……」


何も変わらず――変態(じゆう)に生きていくだけだ。


             ダンゲロスアブノーマル 織原夕美子シナリオ 今度こそ おわり

282たびびと@GK:2011/04/22(金) 00:33:56
【EXターン 調教パート】

子虎の調教64% →93失敗
織原の調教78% →61成功
しんのすけの調教56% →25成功
錐の調教78% →54成功
白刃の調教65% →46成功
絵夢の調教80% →18成功

☆転生の『萎床』トットちゃん 撃破!

283たびびと@GK:2011/04/22(金) 01:36:02
【ターン終了時処理】
調教したトットちゃんを飲み込まんとする二幼神脣之介!
60% →99失敗
残念でした。

284たびびと@GK:2011/04/22(金) 20:56:35
【おまけ】EXターンで順番が回らなかったシチュの感想

・オッペケペ梅子
(さ、最後にオカマを捨てよったーー!! それで良いんですかぽこぺんさんww)

・霧咲 想二
(なんか突然中二的になったー! むしろ正しいほうのダンゲロスじゃないですかコレ。
 そんでドコの安心院さんだww 地球上に1京もの性癖が存在するのか……? いや、あるかもしんない)

・埴井ホーネット
(超大作ww いやすげー面白いですホント。相変わらずロットマスターとか、単語センスも
 キレてるし……触手愛を感じる展開といい、大変ごちそうさまでした。Perfect。)

・霧咲紅刃
(なんというギリギリのパーティだ……乙杯雅とか、いつ殺されてもおかしくないじゃねえか……)

・端道賢午
(兵器で倒しよったー! ひでー! でも「俺の愛を、骨の髄まで叩き込んでやる」は
 最後にふさわしい名セリフだと思いました)

・蘭崎青花
(永久機関による萎攻略は多くありましたが、この能力もまさにソレ向きですね。
 受精卵を孕ませ直すだって……? そんなのあるんですか!?)

・亀井雷華
(出番のなかった風紀委員がちょっと頑張ってるww そして本当にソードブレイカー
 してくるとは……。萎に愛を説くって、実はすげえ効果ありそう。)

・新島ウロボロス
(終始実にマイペースなキャラクターでしたねえ。こいつも萎に吸い取られるようなモノが
 あるのかと言われたら、ちょっと怪しい。)

285祥子:2011/07/16(土) 16:28:26
他人のおち○ちんが大好きな、変態便器妻です…。
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