したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

FFDQかっこいい男コンテスト 〜ドラゴンクエスト2部門〜

1名無しの勇者:2002/10/18(金) 20:16
DQ2の小説専用スレです。
書き手も読み手もマターリと楽しくいきましょう。

*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*

223ルプガナへの長旅に備えて買い出しに行く予定だったはずなのに:2005/04/05(火) 07:42:32
「その時、一目惚れだったんだよ。」
やっと、長い長い話が終わった。いつの間にか、夕方を過ぎ、日が沈む寸前になっていた。
私は、ただじっと話を聞いていた。泣きそうになりながらも、私は泣かなかった。泣いちゃいけないような気がしたから。
少し前にローレが泣きながら、私に話してくれた事があったけれど、これほどまで徹底されていたとは思っていなかった。

「ローレが遊撃隊の隊長になった後、凄い苦労して居るんだよ。遊撃隊のはじめから参加した一人のラーズって言う人が
話していたけれど、予算も無いし、訓練する場所も与えられず、森や山の中でレンジャー部隊のようなまねごともさせられて。
その時の経験が、今、役立てているのだと思うよ。」

「さぁ、もう帰ろう。遅くなるとローレが心配すると思うし。」
「そうね。」
そう言って私が立ち上がると、サマルは
「でも、聞いてくれてありがとう。」
「え?」
「やっぱり、僕一人で抱え込むのは、辛かったよ。だから、ムーンが聞いてくれて。ありがとう。」
人懐こい笑顔を私に向けてサマルが言う。
「当たり前じゃない。私たちは仲間なんだから。私だけのけ者にしないでよ。」
「うん。そうだね。」
そして、私たちは家路?を急いだ。

224街人B@研修中:2005/04/05(火) 07:44:54
相変わらず、1行の長さがまちまちで見にくいかも。(´・ω・`)ショボーン
いつも投下してから気づく罠。

あと、活かしきれなかった裏設定

サマルタンは、ローレタンのパパがローレを疎んでいたと思っていますが、単に誤解でつ。
でも、ローレタンのパパは、パパなりに頑張っていたのでつが、王妃が死んだショックで、
すぐにローレタンに構ってやれる余裕が無かったことと、ローレタンに良かれと思ってやったけれど、
すべて裏目に出てしまっているため、まわりから、パパはローレタンに対して良い印象を持っていないと
誤解されていまつ。さすがにサマルタンは、ローレのパパから、直接聞ける訳でもなかったので。
と、本文に書ききれなかったので、補足と言い訳。アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ
難しいなぁ……。

225街人B@研修中:2005/04/05(火) 07:45:42
エロがないから追加で書いてみたけれど、エロくなかった……・・・(;´Д`)ウウッ…
取りあえず、おまけ投下。

おまけ 前日の夜

部屋に戻るや否や、サマルが俺の耳をかんできた。
「おいっ。って……ふあっ。」
「当分、できないでしょ。だから……。」
甘い言葉を紡ぎながら、俺のうなじに唇を滑らせていく。ぞくりとする慣れることのない感触。
いい加減、耐性ができても良いはずなのに、躯の制御が効かなくなる。
「だ、駄目だって、あ、明日が……」
明日は、買い出しに行く予定だった。
「大丈夫だって。買い出しなら、僕とムーンで行くから。」
ガクガクと膝が震え、崩れ落ちそうになるのを、ぎゅっと後ろから抱きすくめられて、サマルに支えられるような格好になる。
「ま、まだ、剣もちゃんと、み、磨いて……うぁ。」
もう、駄目だ。あっという間に意識が混濁してきて、何を言っているのか、考えもまとまらなくなって。
サマルは、ずるい。ずるいんだ……。
「ねぇ、いいよね?」
そのくせ、子供がお菓子をねだるような声で言ってくるんだ。
いつの間にか、胸元が開けられて、サマルの少し冷たい手が、服の間に差し込まれていた。
駄目だと言っても、何度も何度も同じセリフを繰り返してくる。
そして、少しずつ服がはだけていって、少しずつ焦らせるような手つきで触れてきたり、
唇で頬や肩、喉のあたりを責めてくる。
いつも、抵抗する暇もなく、あっという間にこの躯は、サマルに落ちていく。

凄く浅ましい躯。

早く、「うん。」とうなずいた方が、楽になれる。という思いすら出てくる始末で。
けれど、その言葉を出すのは、恥ずかしいと、わずかに残った理性が押しとどめている。
その結果、サマルの愛撫がねっとりと、この躯を少しずつ熱く火照らせていく。
我慢できないぐらい、もう熱くなっていた。

いつの間にかアンダーシャツは脱がされて、ズボンのホックもはずれ、サマルの手がそこに伸びていた。
「もう、いいよね……ローレのここ、凄くきつそうだし、下着も濡れているよ。」
人差し指で、そそり立っているソレの先をつんつんとつつく。その度にびくびくと躯が震えている。
いつの間にか、ベットに端に座り、更にそのままベットに押し倒されるような格好で。背筋が反り返る。

ああ、もう……なんでこうなるのかな。いつも。
甘いキスをされて、そのままサマルの背中にゆるゆると手を回し、抱きついた。
それが合図。
ただあとは、ひたすらに貪られるままに、喘ぐだけだった。

226184:2005/04/05(火) 21:49:03
>189
亀レスですが、気にしないで下さい。ヽ(´ー`)ノ
サトロラ最高です。サトリタン(*´Д`)ハァハァ。ロランタン(*´Д`)ハァハァ。
とっとと押し倒せと応援しつつ、純情っぽいところが萌えでつ。

>215
カインタンも萌えですた。王様GJと思ってしまった私は、( ゚Д゚)イッテヨシでしょうか。

つか、修論の改訂版を出せと元居た研究室の教授からメールが来て、(;´Д`)ウトゥー
アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ

誰か、ローレタンとサマルタンを陵辱してい……(ry

227名無しの勇者:2005/05/18(水) 17:08:46
>>160

228227:2005/05/18(水) 17:11:06
うわぁあやってしまったorz
スイマセン
>>165
サイトヒント希望、見つからない、もう無いんですか?

229名無しの勇者:2005/05/21(土) 00:18:38
>>228
地道に探せば見つかるよ。ヒントは>>165に書いてあるとーり

230Naked Eyes【9】(214の続き):2005/05/21(土) 04:56:49

溢れる唾液を追うように、アレンの口付けはカインの顎から頬、首筋へと移る。
うなじを味わい、洗い髪の香りに誘われ、耳朶に口を寄せる。

カインの全身が戦慄するのがわかる。
脱がすのももどかしく、上衣の裾から手を差し込んで、その肌の滑らかさと、きめの
細かさに夢中になる。アレンの悪戯な指は、燃えるような肌の上をさ迷い、わき腹を
くすぐり、背中のくぼみを探り、肩からゆっくりとしなやかな背筋をなぞり降り、
耳元で囁きかける。

「……カイン……」
「―――はッ……」

息がかけられ、触れるか触れないかのような指で、耳の内側の輪郭が撫ぜられる。
それだけでもカインの息がさらに上がり、全身が震えてくる。

しなう躰をなぞりながら、顔をずらし、たくし上げたシャツから覗く胸元に口を寄せる。
小さな丸い乳首をついばむようにくわえた口付けは、すぐに荒々しく吸い上げる貪りに
変わる。
舌で転がすようにしゃぶりつきながら、腰をなぞる手は暖かく湿った溝に滑るように
差し込まれ、下着をずり下ろしてゆく。片手はもう片方の胸の飾りを摘み上げ、その
痛いほど硬くとがってゆく先端を弄ぶ。

カインは片手の指を、アレンの濡れたように艶やかな黒髪に差し込んでわなないている。
一方の手の甲で自分の口元を覆い、もれてゆく声を押さえようとしながら、両胸を責め
られ、指を横に銜えて声を殺しながらのけぞった。

熱を持って昂まっていく腰のうずきに、落ち着かず両膝がこすり合わされる。
既に下着は膝まで下ろされ、不自由に固縛されたような苦しさに下半身が動かされる。

「ンうっ―――!」
やわらかな肉の中では、指でさえ硬く尖った骨のような感触の異物だった。
慣れるまで、宥めるようなゆるい動きで、アレンの指が、頑なに拒む花弁をほぐしてゆく。
片手でシーツを掴み、懸命に声をあげるのを押さえるカインは、高熱に浮かされたように
喘いでいる。背筋の一端を刺激してくる指からもたらさせる熱に、燃え立つような腰が
無意識に踊り出そうとする。

「……は、あッ、もうッ……!!」

理性も切れたようにカインが声をあげた。

「……指じゃ…ヤダ、アレン!……ッ、……ッ!」

ほぐされるのももどかしくカインが手を伸ばしてくる。

231Naked Eyes【10】:2005/05/21(土) 05:03:41
「……アレン!」

カインに夢中になったまま、着衣もほとんどそのままのアレンに、カインの震える指が
触れてくる。

「……いいから、俺に貸せ……」

慌てて上衣を取るアレンの下肢に、カインの綺麗な顔が近づけられる。
それだけでも跳ね上がる心臓に、今のカインの姿はこれまで想像したことすらないもの
だった。
脇までたくし上げられた上衣の下から、両胸の飾りが赤く熱を持ったまま濡れて堅く
尖り、膝まで晒された下肢は、夜目にも輝くほど白く、熱を持って脈打つほど熟れた
先端から泣くように透明なしずくが滴っている。
慣れた舌の熱さに大きく脈打って張り詰めるアレンを、さらに唾液でからめながら、
カインの濡れた瞳が見上げる。

「―――早く……、俺、もう……ッ!」

カインの華奢な体を抱き寄せるように引き寄せて横たえ、うつ伏せにした背後からかぶさる。
片膝を下着から抜かせて腿を開かせ、細い腰を持ち上げて自らをあてがい、沈み込ませる。

「―――ッ!!」

ヒュッとカインの喉が鳴り、息が止まるような声が漏れ、全身が大きく震える。
反射的に逃れようとする身体を、アレンの鋼鉄のような力が許さなかった。
まだほどけきらない堅い花弁が、かつてないほどの質量に押し広げられ、狭い果肉の中を
切り裂くように押し入ってくる。

「―――ああぁッ!!あっ!あっ!……」

カインの身体は耐え切れずに、大きくわななき、白い体液を溢れさせた。股間から熱く焼けた
針金を引き摺り出されるようだった。その放出に体内のアレンも絞るように締めつけられる。

まだ半ばも沈まないうちに鮮血を流すカインに、アレンは頭だけが冷静になる。

「―――カイン、無理ならよそう……」そんなにしてまで組み敷きたい欲望は無かった。

「―――やめるな!……続けろ!」

掠れたカインの声が叫ぶ。身体は放出の余韻にまだビクビクと震えていた。

振り返り気味にアレンを見上げるカインの濡れた瞳が、いつもの強気の光が影を潜める。

「お願いだ、アレン……、このまま俺を……」

後は声にならずに顔を伏せる。

そんなカインを抱きしめたい衝動のまま、アレンは自分のつま先に力を入れて身体を進ませる。
跳ね上がるカインの身体の細い腰を、さらに引き寄せ、しっかりと所有する。

突き上げて動きたい衝動を押さえ、わななき喘ぐカインを背後から抱きしめる。
アレンを受け容れた苦しさに、カインの身体は片時もじっとしていられないほど身もだえする。
そりかえる背中と細い腰が痛ましいほどだった。

アレンはわずかに身体を引き、アレンを咥えた敏感な部分が引っ張られ、引き攣る感覚にカインの
声が上がる。

アレンはカインを掬い上げるように抱きしめ、腰を下ろした自分の膝の上に降ろさせた。

自分の体重で、自らをアレンに縫いとめたカインが悲鳴を上げた。
アレンの腕の中に抱きすくめながら、かつてない深さと質量に恐怖する。
カインは涙を流してのけぞり、自分に回されるアレンの腕に縋りついて声をあげた。

「好きだ……、カイン……、好きだ……」

宥めるように繰り返されるアレンの耳元の囁きも、カインを乱れさせる愛撫のようだった。

232名無しの勇者:2005/05/24(火) 04:25:46
うを!久々に見に来たら>214の続きが!

233Naked Eyes【10】(一部訂正):2005/05/25(水) 10:51:33

自分の体重で、自らをアレンに縫いとめたカインが悲鳴を上げた。
アレンの腕の中に抱きすくめられながら、かつてない深さと質量に恐怖する。
カインは涙を流してのけぞり、自分に回されるアレンの腕に縋りついて声をあげた。

「好きだ……、カイン……、好きだ……」

234Naked Eyes【11】:2005/05/25(水) 11:07:40
宥めるように繰り返されるアレンの耳元の囁きも、カインを乱れさせる愛撫のようだった。

カインを抱きしめる手は、そのまま胸の飾りに触れ、アレンの指はその小さな尖りを摘み、
さすり、掠めるように触れては、強く弱く揉みつづける。

「―――いやァ、あッ、はああッ―――!!」

アレンの手は股間にも伸ばされ、濡れそぼった先端から、ぬるぬると輪郭をなぞるように根元に、
そして先端にと繰り返し辿り、緩やかに絞りあげる。

体内のアレンに刺激され、堅く立ちあがったままだったカインの楔は、再び痛いほど張り詰め、
先端を掘るアレンの指にヒクヒクと蜜を溢れさせていた。
体内に脈打つものを埋め込まれたまま、敏感になりすぎた全身を執拗に責められ、抑えようもなく
アレンを咥えたままの腰が踊る。

蕩けるような熱い果肉が凝縮してアレンの脈動を高め、カインの身体の最奥にアレンの熱い体液が
迸るように注ぎ込まれる。
その感覚にカインはのけぞってアレンに背中を預け、アレンの手の中に放出していた。

ビクビクするカインを抱きしめながら、アレンも息を荒げたまま余韻に浸っていると、まだ喘ぎの
おさまらないカインが震える声で囁きかける。

「……もう、離れていいか……苦しい……」

アレンは、ぐったりした相手の身体を慎重に横たえさせると、ゆっくりと身体を離す。
食い絞めるように離さないカインの果肉がざわめき、血や体液と一緒にずるずると引きずり出される
感覚に、カインがシーツを掴んでうめき声をあげる。

「カイン―――?」

気遣わしげな呼びかけに、カインが喘ぎながら答えた。

「―――おまえが気にするな、……俺が誘ったんだ、俺が……」
そう望んだから―――。

235Naked Eyes【12】:2005/06/08(水) 01:41:17
カインは、体を丸めるように縮めて喘いでいた。
アレンに貫かれた身体の中心は、まだ異物が差し込まれた感覚のまま灼けるように疼き、
形のいい眉がきつく寄せられる。
それでも、まだ花芯に熱がくすぶって残っているような、甘い苦しさが脈打っていた。

アレンは、カインに触れた感覚に、自分が恐ろしいほど魅了されているのを、息苦しくなるほど
感じていた。欲望が、カインを狂いそうなほど求め、噴き上がるようだった。

力無く横たわる相手に、できるだけ気遣いながら手を執り、楽な姿勢になるよう仰向かせる。
と、きつく閉じられていたカインの双眸が開いて、ゆっくりとアレンを見上げた。
ただその眼差しだけで、アレンの全身がぞくりとする。
半ば開かれた乾いた唇に、吸い寄せられるようにアレンの口付けが降りてゆく。
労わりたい気持ちの強さとは裏腹な、貪り尽くしたい気持ちに引き裂かれながら、アレンは
飢えたようにカインの肌の感触を求めた。

アレンの唇と舌が、余すところ無くその肌を味わってゆき、休むことのない指先と掌が、カインの
全身をさぐっていった。
鋼鉄の長大な剣ですら、羽のように扱うアレンの腕が、壊れ物を扱う細心さでカインに触れていた。

「……ッ、いいよ、アレン……」

荒い息の下、掠れた声で、カインが囁く。

「……もう一回……」

アレンは一瞬動きを止め、体を起こして相手の顔を覗き込む。

「何言ってるんだ―――」

アレンはカインの力の無い手を執って、その指に口付けるように、顔に近づけた。

「こんなに弱ってるくせに―――」

「……あとで、ホイミかけときゃ平気さ」

「馬鹿言ってるんじゃない!」

アレンは自分を抑えられなくなりそうな恐怖に駆られ、怒りの表情に変わる。

「―――俺が欲しいんだ、アレン……」

相手が、あれだけではけして満足しきれていないことは、カインにはたやすく察しがつく。それを
彼自身の鋼鉄の意志で、必死で抑えつけていることも痛いほど解っていた。

「―――もっとおまえが……」

立てたカインの両膝が、アレンの前でゆっくりと開かれる。
抗うこともできない磁力のような誘いに、アレンは真摯な表情のままで引き寄せられていた。

236Naked Eyes【13】:2005/06/08(水) 01:43:16
カインの白い腹部から、足の付け根まで、光る跡を残しながら唇で辿ってゆく。
あえて中心には触れないまま、のびやかな腿へと口付けは移っていった。

そのアレンの動きが途中で止まる。

「―――あ……」

カインの溜息のような声が漏れる。

右腿の内側、付け根近くに、古い火傷のような傷跡があることに、アレンは今初めて気付く。

カインの治癒魔法にかかれば、魔物からのどんな傷であろうと、跡形も無くきれいに消せるはず
だった。

「酷い……、痛みは無いのか?」

「……古いものだからな……、まだホイミが使えない頃、自分で焼いた……」

カインのさりげない口調の中の事実に、アレンは息を飲む。

「所有者の紋章の刺青……。そうだと気付いたとき、どうしても嫌だったのさ……」

カインは片腕で両目を覆い、低く乾いた笑いを漏らした。

「……大したお笑いさ。聖サマルトリア王国の、神官王子ともあろう者が、緑の法衣の下の
この無様な本性といったら……」

カインの自嘲を遮るように、アレンはその傷を指で辿り、敬虔に口付けた。

「―――これは君の誇りの証だ。違うか?」

「……誇り?……触れられただけで、濡れてくる俺が……?」

アレンは体を起こし、屈み込んでカインの耳元で囁く。

「君が、僕を感じてくれるのは、嬉しい―――」

アレンは右手を下に伸ばし、その中指を、ふいにカインの濡れた蕾に差し込んだ。

「―――んうッ!!」

跳ね上がるように、カインの身体がのけぞる。

237名無しの勇者:2005/06/08(水) 02:50:56
先生、続きの投下ありがとうございます(*´Д`)

238Naked Eyes【14】:2005/06/09(木) 01:21:13

アレンの長く強い指が、滑り込むように粘膜の奥まで埋め込まれ、震えて締めつける襞の中を
まさぐった。襞を強く押し上げ、掻き出すような動きに、カインの腰が何度も踊るように浮き上がる。
過ぎた快感に耐えられないような声が上がり、花芯の先から溢れるように透明な蜜が零れ落ち、
幹を伝い、蕾にまで流れてくる。
カインの両手がシーツを掴み、激しい喘ぎとともに、手足が突っ張られ、身体が捩られる。指が
身体の中を強く押し上げるたび、カインは切れ切れに声をあげて腰を上下させた。
増やされた指が内部を広げると、さらに外へ溢れてくる体液がアレンの掌を濡らす。

「―――クッ!」

銀の糸を引きながらすべての指が抜かれ、なおもそこは物欲しげに収縮を繰り返す。

アレンはカインの両膝を、自分の両脇に大きく割り開き、浮き上がる腰に手を掛けた。

「―――ッ!!」

アレンの滾り立つものが、カインの濡れきった中心に押し当てられた時、カインの全身に戦慄が
走る。

「カイン、力を抜いて―――」

アレンの優しい声音が降りる。

「……今度はもう、遠慮するな……!」喘ぎながらカインが答えた。「……優しくするんじゃない、
……もっと強く……してくれ……!」

腰を掴むアレンの手が、やがて応えるように強く引き寄せられ、彼の先端が、カインの花弁を
こじ開け、大きく押し広げて中に潜り込んでいく。

自身が、燃えるように熱く柔らかな漿果の果肉を貫いてゆく感覚が、アレンの全神経を支配する。
滴り溢れる果汁が、彼の滑りを高め、一気に狭い奥へと加速させる。
果肉が激しくざわついて、まとわり、蕩けながらもきつく、さらにきつく、拒むように締めつける。
内壁が自分を包み込み、震えるように波打ちながら、律動を高める感触に、アレンは我を忘れるほど
捕らえられ、導かれるままに突き上げ続けていた。

カインは、身体を二つに裂かれる感覚に、気を失うこともできないまま揺さぶられていた。
腰の内部を貫いて、下腹部まで突き上げてくる衝撃に、声をあげてのけぞった。
金色の髪が踊り、白い喉がさらされ、上体がアレンの動きに合わせて大きく揺れ動く。
硬く膨大な塊が体内をこじ開けて、敏感な襞の中で上下を繰り返す感覚に、カインは息もできないほど
だった。

大きくのけぞるたびに新しい涙がこぼれ、縋り付くものも無いまま、カインの両手が激しくわななく。

「アレン―――!!」

呼びかけとは違う響きで、カインの唇から自分の名が叫ばれる。届かないものを求めるように、
手が空を泳ぐ。

「アレン―――!!」

しゃくりあげるような嗚咽に近い響きが繰り返され、アレンは思わず声を掛ける。

「僕はここだ、ここに居る―――」

「ルビス様……」カインのきつく閉じた両目から涙が零れつづける。「―――あんなに祈ったのに
……、もう助けて、と、お願いしたのに…………!」

その響きに、胸が掴まれたような思いで、叫ぶように答えた。

「もう僕が居る!僕が叶えてやる!」

濡れた瞳が、正面のアレンを捉えた。

「―――アレン……」それは、いつもの彼の口調だった。「……おまえを刻み付けて、もっと……」

続く言葉は、嵐のような喘ぎにまぎれてゆく。

―――あの夢から俺を連れ戻して……

239Naked Eyes【15】:2005/06/13(月) 03:10:39

掌に収まってしまうような双丘を掴んで左右に開き、自分の動きに泣くようにひくつく果肉を抉り、
さらに深く沈みこませる。

引き擦り出されてはまた角度を変え、アレンの猛々しい楔が根元まで埋め込まれるたび、カインの
白い両腿がガクガクと痙攣する。
幾度も、その身体の奥にアレンの熱が放出され、それは彼の激しい動きで、繋がった部分から
音を立てて溢れ出していた。

カインはもう声をあげることもできず、貫かれたままさらに奥へと突き上げられる衝撃に、跳ねる身体
だけが揺さぶられる。
放出するたび、欲望は一層荒々しく屹立し、意識を失いかけているカインの身体の中を、火柱となっ
て立ち昇るようだった。

輪のような襞に締め付けられ、なおも衰えることを知らないアレンの楔が、やがて何度目かの放出を
カインの中に果たした。

雲間に光る稲妻にも似た戦慄が、カインの全身を走る。弦が飛ぶようだった。



すでに完全に意識を失っているカインの、しかしまだ息づいて、絶え間無くひくつく果肉だけは、鮮血
を流しながらも、アレンを咥えて離そうとしていない。

大きく肩で息をしながら、余韻から覚めたアレンは、ゆるゆるとカインの中から、自らを引き離した。
閉じきれずに震えるそこから湯のように体液が溢れ、白い腿の間に赤い染みを広げてゆく。

糸が切れた人形のように、カインは肢体を投げ出したまま、アレンを受け入れるために大きく広げら
れた両足すら、もう閉じる力も失っている。
裏を見せるほど、硬く屹立したままのカインの楔が、しとどに濡れたまま達しきれていないことが、
より痛ましく映る。。

アレンは、思わずそこに屈みこむと、手を添えて震えるものをゆっくりと口に含み、放出を促すように
舌を使って刺激しながら強く吸い上げる。先端がヒクンと先走りの蜜を出し始めると、楔が大きく震え、
すぐにドロッとアレンの口腔に熱いものが広がった。溢れ出るものを零さずに受け止め、飲み下して
は、さらに滲み出てくる雫までを舌できれいに拭い取る。
喉に残る蜜には、甘い血の匂いが混じっていた。

240Naked Eyes【16】:2005/06/13(月) 03:12:09


激しい欲望がつき果てた後の、悲しみに似た思いが押し寄せ、アレンは泣きたいような気持ちで、
動かないカインの横顔を見つめた。
堅く閉じられた、金色の睫毛に縁取られた瞼は白い花びらのようだった。
肩の後ろに腕を回して抱き上げ、呼吸が楽になるよう姿勢を変えさせても、目を覚ます様子はない。

汗で額に張り付いた髪を梳き上げ、ほっそりした頬の線を辿りながら、自分の知らない、彼の時間に
思いを巡らせた。
勝気で誇り高く、自分に無い多才な能力を持つ彼を、いつも賞賛の思いで見つめていた。
僅かな間の多くの発見が、自分の感情の陰影を際立たせていく。

自分の軽はずみな行動が、何かを壊したのか。それとも、何かを得られたのか?


「―――ルビス様……」

アレンは、カインを見つめたまま、カインが口にした精霊の名を、祈りを捧げるように呟いた。

―――僕に力をお与えください。嘉したもうロトの血とロトの剣にかけて……

末裔として、王族として、あまりにも多くの守るべき全ての事物の未来が、我が手に委ねられていると
いう重圧を、アレンはいつも真っ直ぐに受け止めてきた。
誰一人知る者の無い、ただの少年として、名も無い未来に姿を消す選択を、彼は敢えて採らなかった。
それはけして、彼の勇気や自信からではない。

失うことの恐ろしさの方が、彼を衝き動かしたといってよかった。

―――何一つ魔力を持たない自分に、何かひとつでも誇れるものがあるとしたら。

―――自分がやれるのなら、やって行こう。

カインとマリアを守る、一振りの剣として、―――アレンは自分をそう位置付けていたのだった。

では何がこれほど哀しく、罪の意識に思い揺さぶられるのだろうか。


アレンはまだ眠れないまま、傍らのカインの寝顔を見つめ続けていた。

241175:2005/06/13(月) 04:58:26
時間かけて勿体つけるほどの話でもなかったし、
読み返して「しまった!」という個所もありありなのに、
黙って許してくれている皆様に感謝。
後エピローグがもう少し、で切り上げます。甘えてて済みません。
どうぞ、奮って割り込んでください。

242Naked Eyes【17】:2005/06/19(日) 05:57:36


「―――いつまで寝てるんだ、いい加減起きろ!」

かろうじて上体だけは起こしたものの、アレンはまだよく頭が回らないまま、ぼんやりとあたりを
見回した。

「―――おはよう……」

他に言葉が思いつかず、ばつの悪い思いでカインを視界の端に捉える。
空が白々と明るくなる頃まで、寄り添って彼の寝顔を見ていたことまでは覚えている。
穏やかになった寝息を聞きながら、やがて自分も静かに目を閉じ…………

いつもの翠録の神官服が、ベッドの傍らで両手を自分の腰に当てて仁王立ちしていた。

「もう昼近いぜ。俺のせいで一晩眠れないほど悩んだんじゃないか、ってマリアにお小言まで食らう
し―――」

―――口喧嘩なら、きっとアレンは貴方に勝てないでしょうね

マリアならそう言ったかもしれない。

「一晩って…………」

言外の意味に硬直するアレンを余所に、カインはあっさり背中を向けると手を振って離れて行き、
扉に手をかけた。

「早く飯に来ないと、おまえの分、宿屋の周りの犬ころに食わせちまうぞ―――」

思惑を寸断するように閉じられた扉の音に、自分だけが勝手に夢でも見たのかもしれないという
不安が一瞬よぎる。
それ以上に思い出される光景に動悸がし始め、アレンは勢いよく頭を振って何とか現実に戻り、
ベッドから両足を下ろした。

身支度を整えようとして気付く。

自分の衣服や荷物の置いてあるベッドは、正面向かい側のベッドだった。



「―――ちゃんと仲直りはできたのかしら?」

降りてくるカインに、テーブルについていたマリアが、笑顔を向ける。
月輪のように澄んだ冷たいほど美しい顔が、笑うと、花が綻ぶように明るく華やいだ表情になる。

カインは、いつもの、カナリアを銜えた猫のような表情で適当に頷いて見せる。

「―――まぁね。この先、永い付き合いだし、俺たち三人きりだしな」

肩を竦めた彼の、いかにもな物言いに、それでもマリアはニッコリする。

マリアを見慣れているはずのカインでさえ、その美しさに、はっとなるのは彼女のこういう表情だった。

相手の幸福を、心から喜んでいる笑顔。

昨夜までのカインが纏っていた、今にも音を立てるのではないかと思わせるほど、限界まで張り
詰めていた空気がなくなった気がする。
マリアにはそれが嬉しかった。
真っ直ぐなアレンの方が、今は逆に落ち込んでるかもしれないが、感情を傷つけ合うような愚かな
争いになることはありえないと、マリアは疑いもしていなかった。

階上で物音がして、アレンが降りてくる気配がする。

マリアは、優雅に席から立ち上がって挨拶をし、アレンの冴えない笑顔が返ってくるのに、カインと
顔を見合わせて笑い合った。

243Naked Eyes【epilogue】:2005/06/19(日) 05:59:58


「―――鉄は錆びるように、肉が溶けるように、汝の外皮よ、崩れ落ちよ!」

マリアの澄んだ声がルカナンを唱えた瞬間、モンスターの表皮の色が一変した。

―――好機!
すかさず裂帛の気合とともに、アレンが地を蹴って最前列に飛び出す。

「―――俺の怒りと太古の誓約によって、お前を焼き…………アレン!!」

カインの怒鳴り声が飛ぶ。

「だから、俺の火線の前に出るんじゃねぇ!!って、一体何回言わせるんだ!?」

会心の一撃をこともなく与えて、振り返ったアレンが怒鳴り返す。

「一太刀で十分な相手だったんだ!力押しなら、僕がやってやる!!」

「危ないだろう!」

「危ないのは君の方だ!」

「どっちが!!」

「君こそ怪我したらどうするんだ!!」

そんなへまじゃねぇよ、と延々続きそうな言い争いから、数歩離れたマリアが小さく溜息をつく。
あいかわらず―――。
それでも、何かが変わったのは解る。

お互い、相手の心配をしていることを、もう不必要なまでに隠したりはしていないようだ。

「二人とも、伏せてッ―――!!」

反射的に地面に伏せる二人の、髪やマントをかすめて、真空の牙が宙を切り裂いて唸りを上げる。

頭上の死角から矢のように一直線に飛びかかるモンスターの群れが、一瞬にして血飛沫もあげず
に、原形すらとどめず、四散して降ってきた。

何が起こったか、恐らく当のモンスターたち自身さえ理解できなかったに違いない。

喉の奥で叫びを押し殺した二人が、魅せられたようにその光景を見つめる。

そのすぐ背後まで歩み寄ったマリアが、小さく声をかけた。
「貴方たちを心配してるのは、私も一緒よ―――」

振り返ると、静かな光をたたえて、菫色の瞳がかわるがわる二人を見上げる。

「……すまない」
「……悪かったよ」

ふと目を逸らせて、緑の平原を見渡すと、起伏の少ない地平の果てに、幻のように塔がそびえ、
蒼穹は限りなく、染まるばかりに青い。
自分の庭と言ってもいい土地だった。

幼い日と何も変わらない景色なのに、もうこの世界は、到るところ死と悪意に満ちている。

許さない、と、マリアは思う。

こんな間違った世界を、けして許しはしない。


金色に煙るような、豊かな巻き毛を翻してマリアは二人を振り返った。
この二人が、どれほど自分を救ってくれたことだろう。
自分一人では、小さな街からでさえ、一歩として出ることすら叶えられなかったのだ。

私たち、三人ならきっとできるわ―――。

ローラ姫の面差しと、ロトの精神と、ルビスの尽きせぬ愛情を、一身に具現した王女が微笑する。

ロトの再来たる、純粋で高潔な蒼の王子が、乙女に敬意をあらわすように、剣を掲げ、すぐに悪戯っ
ぽい笑顔になる。
アレンは振り返り、いざなうように傍らのカインに手を差し出す。

三人で何処までも行こう―――。

アレンとマリア。この二人が並ぶと、それだけで一幅の絵のようだ。
緑衣の神官王子は、端麗な顔に、彼らしい皮肉な笑顔を浮かべて、二人と肩を並べるように歩き
出す。

当然だ―――。

それは、カインの、心からの偽り。

二人と違い、自分の身体には、ロトの血は流れていないのだ。ただ宿命だけが、自分をこの旅に
駆りたてて強要する。
この、かけがえの無い二人の、「盾」になれと。

アレンとマリアはさりげなく離れて、二人の間にカインの居場所を作る。


目指す塔は、太古より風をめぐらせて聳え、悠久の時間の中、今は静かに、訪れる者たちを待っていた。


To be continued.

244175:2005/06/19(日) 06:02:47

最後まで読んでくださった方、有難うございます。

書き始めると、書きたい事だらけでどこまでも続いていきそうなので、
今度からチラシの裏に書くことにします……
迷惑をおかけした方、済みません。

勉強のために、ぜひ感想など頂けると嬉しいです。

では、読者に戻って、また素晴らしい職人さんたちを
お待ちすることにします。

245名無しの勇者:2005/07/31(日) 19:25:57
175さん、いいもの読ませてもらったよ。
ありがとう。

246175:2005/09/20(火) 01:50:51
>>245さん
遅くなって申し訳ありません。
温かいコメントを本当にありがとうございます!

247旅を始めよう(1/6):2005/10/03(月) 17:19:33

 窓を空けた途端、限りなく優しさに満ちた朝の風景がロランを包み込んだ。
 朝靄にけぶる町、遠く霞むロンダルキアの峰々、少しだけ白んだ明け方の空。
カーテンを引き、窓を開けると、ひんやりと冷たい朝の空気が流れ込んで
火照った頬を軽く撫ぜていく。
 ロランが起き上がった寝台には、いまだ睡眠にふける青年がいる。彼は
その友人を起こしてしまわないように、眠る肩にそっと毛布をかけなおした。
 昨夜、ロランはそのままサトリの寝台で眠ってしまった。それを思い出し、
何とも幼い振る舞いをしたものだと彼は少し赤面する。背中に残ったぬくもりは
この上なく心地よかった。
 誰もいないもう一方の寝台に腰を下ろし、ロランはゆっくりと目線を動かした。
暖色のカーテンが揺れて、昇ったばかりの太陽がその光を部屋の中にこぼしていく。
何も履かない足に床の冷たさが沁みたが、それはどうでもよいことだった。
 ふと、眠りこける相棒の呑気ないびきが大きな音を立てて、ロランはくすりと
忍び笑いをこぼした。彼の挙動の一つ一つが、いとしかった。
 いつでも自分を思ってくれた人だった。
 いつでも自分を守りたがってくれた人だった。
 彼に与えるべき言葉は、少し考えるだけで嫌になるほど思い浮かぶ。それは
免罪をこう言葉であったり、感謝の気持ちを表す幾通りもの言葉であったりしたが、
最終的には同一の感情に辿り着いた。
 ずっと気づかないふりをしてきた思いだ。今更表に出すのは気が引けて、
ロランは軽く頭を振った。脳がずしりと重い。昨夜の酒が残っているのだろう、
彼はそう思い込むことにした。

248旅を始めよう(2/6):2005/10/03(月) 17:20:44

 なすべきことも思い浮かばず、ロランは部屋を後にした。心なしか
喉が渇いていたのでとりあえず行き先を給水場のある食堂に決め、廊下を歩いていく。
昨夜のやりとりが、漫然と彼の思考を支配していた。
 ――これからどうするべきか。
 その意見を真っ先に切り出したのは、かつてのリーダーであったロランではなく、
ルーナだった。
「しばらくはこの世界のことを知るのが最優先だと思うわ。何にしても、とりあえずは」
「……そうだね。そうするのが、一番いいと思う」
 そしてロランは、彼女の言葉の裏に隠された真意を正確に汲取った。
 三人が今いるその世界、その時代は、彼らが本来属する時空の数百年後にあたる。
隅々まで旅をし、知り尽くしたはずの景色はあまりにも変わってしまった。
ならば、国もまた。
「そんなの、本当は建前なんだけれど……」
「分かってるさ。俺だって気になっちゃいるんだから」
 乱暴な言葉でルーナに気をやったサトリもまた、彼女と同じ思いだったのだろう。
世継ぎであるロランを失ったローレシアは衰退の末に廃墟となった。二人もまた
友のためとはいえ国を出奔した身だ。己の祖国の行く果てはどうなったものか、
気に病まないはずがなかった。
 いずれにしろ、ルーナの提案は間違いなく現時点で採り得る最善の策だった。
ロランであれサトリであれ、同じような主張を述べたに違いないだろう。

249旅を始めよう(3/6):2005/10/03(月) 17:21:31

 しばらくの間まっすぐ歩き続け、突き当りを右に曲がってすぐ、寝室に繋がる
扉よりも若干だけ大きなドアの前でロランは立ち止まった。少し重い扉を開いて、
中に進む。
 給水場の脇に伏せられたグラスを手に取り、水をそそいで一気に飲み干した。
寝起きで火照った身体が急に冷やされ、頭の芯がかすかに軋む。首を軽く振ると
それもやがて消え、清涼感のみが彼を支配した。
「おはよう、ロラン」
 ふと自分を呼ぶ声がして、ロランは振り返った。見知ったブロンドの少女だった。
「おはよう、ルーナ。随分と早いんだね」
「あなたこそ。サトリはまだ?」
「爆睡だよ」
「ふふ、そうだと思った」
 あなたを探して旅してた頃もね、それはもう大変だったのよ。サトリったら
朝は遅いし夜も遅いし、おかげでこっちの生活リズムもおかしくなっちゃいそうだった。
そういえば昔からそうだったもの、これから貴方もまた苦労する羽目になるわよ。
 そのようなことを、冗談などを交えてルーナは笑いながら言う。聞き上手で
どちらかと言えば話し下手の彼女にしては、やけに饒舌だった。笑う目元には
うっすらと隈が出来ていて、彼女に安眠が訪れなかったことを告げていた。
 そしてロランは、それを無視しなかった。
「何でも聞くよ、……僕で良ければ」
 少女の顔からふと笑みが消えた。伏せた目に渦巻く不安と怯えがはっきりと見て取れる。
「ほんとはね、少し、怖いの」
 ルーナはぽつりと言った。
「たとえここがほんとの未来じゃなくても、本物じゃなかったとしても、結果を
突きつけられるのが怖い。昨夜はあんな風に言ってみたけれど、できることなら
どこかに逃げ出してしまいたい」
「……逃げちゃ駄目だよ。そしたら今度は、僕とサトリで君を探さなきゃならなくなる。
だろ?」
 ロランは冗談めかして肩をすくめ、ルーナはそれを見て小さくはにかんだ。
結末を恐れて逃げ出したのは、彼もまた同じだった。
「ううん、大丈夫。絶対に、帰って来るから。約束」
「うん」
「わがままなのは分かってる。だけどこれは私の問題だから、一人で行かなくちゃ。
ムーンブルクは、私の国だもの」
 ――私の国がどうなったのか、私は知らなくちゃいけない。
 昨晩、彼女はそう言い、そして単身で祖国の土地へ向かうことを強く希望した。
王子二人はやや困惑はしたものの、反論することもなくそれを受け入れた。
 ロランがサマルトリアの、そしてムーンブルクの領地を訪れず、両国の噂も
全て避けてきたことは、彼自身にとっても、二人にとっても幸いなことだった。
実情を知ってしまえば、いくら隠したところで表情や会話の端にそれがにじみ出て
しまっただろう。

250旅を始めよう(4/6):2005/10/03(月) 17:22:13

「ああ、そう言えばロランは? どうするの?」
「……僕?」
 話題を逸らすように投げられたルーナの問に、ロランは一瞬考え込んだ。何も
考えていなかったのだ。彼はただ漠然と、かつてそうであったように、三人肩を並べて
旅ができることへの喜びを噛みしめていただけだった。
「ルーナに付いて行くわけにはいかないし、もう一人旅は十分にしたし、
ここにいても仕方が無いし、うん、そうだな……とりあえず、サトリとあちこちを
もう一度回ってみようかな」
 サトリ本人とそう決めたわけではなかったが、彼が決して悪い顔を
しないだろうことは容易に考えられた。
「それが良いと思う。サトリ、あなたがいなくて本当に寂しそうだったもの」
 ルーナは言う。ロランは何と返したらよいか分からず、ただ黙って彼女が
喋るままにまかせた。
「なんだか昔のロランを見ている感じだったわ。いつも通りのはずなのに、
心ここにあらずって言えばいいのかしら」
「僕、そんなんだった?」
「だったわ、今は違うけれど」
 ロランの真似をして肩をすくめてみせ、ルーナはふと微笑んだ。
「サトリにとってね、きっとあなたは芯みたいなものなのよ」
「……そうかな」
「そんな気がするの。そしてね、」
 少し顔を伏せたロランをまっすぐに見つめ、柔らかい笑顔のままルーナは言葉を紡ぐ。
「私、そういうのって、とても素敵だと思うわ」
「……そうだね」
 はにかんだロランの顔は穏やかだった。

251旅を始めよう(5/6):2005/10/03(月) 17:22:55

 そろそろ宿の朝餉の時間ということもあり、連れを呼びに行くためロランは一度
寝室に戻った。
 室内の様子を気にしつつ、そろそろとドアを開ける。
 よほど旅の疲れが出たのか、それとも清潔なシーツと暖かな毛布で
眠れるうちに眠っておこうとでも考えたのか、サトリは相も変わらず寝息を
立てていた。そういえば初めて聞いた彼の噂は「マイペースでのんびり屋」だったか。
ロランは改めてその真実性を実感させられた。
「サトリ、いい加減起きないか?」
「遠慮しとく」
 ぼやき混じりで呟いた言葉にいらえが返ってきたことにロランは一瞬おどろいて、
すぐに切り替えした。「……何だ、起きてるんじゃないか」
「布団から出たくないんだよ」
「相変らず無精者だなぁ」
「何とでも言ってろ」
 本格的に二度寝でも決め込むつもりか、サトリは毛布に包まりなおして
枕に頭を埋めた。彼が寝返ったおかげで広くなった寝台の空きに、ロランは腰掛ける。
そして唐突に切り出した。
「ちょっと話があるんだけど、いいかい」
 スプリングから伝わる振動で、サトリの肩が動いたのが分かった。「何だよ」とでも
言いたげに視線だけをロランに投げてよこす。
「いや、さ。大したことじゃないんだけどね。……これから、どうする?」
「大したことだろ、それ」
 お前も相変らずだな。サトリはそう呟き、やれやれと大げさに溜息をついた。
「まあどうでもいいけどさ。……俺は、サマルトリアに行くよ。今までずっと
責任逃れしてきたけど、もう逃げるわけにゃいかないみたいだしな」
 当然の答えだった。ルーナはムーンブルクへ、サトリはサマルトリアへ。
ロランとて、己自身が時代に迷い込んだことを知ったそのときは真っ先にローレシアの
地を訪れた。一度は捨てたものと思っていても、生まれ育った国はとても大切なものだった。
「そんでお前はさ、どうすんだ?」
 毛布の塊がもそもそと動いて、サトリはだるそうに起き上がった。ろくに乾かさずに
寝たせいだろう、獅子のような髪にロランはくすりと笑った。
「笑ってないで何か言えよ、ほら」
 寝台に座り込んだ親友の横に座り込み、せかすように脇腹を小突く。ロランはまた
小さく笑い、そして仕方が無いなとばかりに肩をすくめ、口を開いた。
「ルーナはムーンブルクに一人で行きたいって言ってた。やっぱり、サトリもそう思う?」
「……何でだよ?」
「僕ももう一人旅には飽きたんだ。だから、」
 水を飲んだばかりなのに口の中がやけに乾いて、声が出てこなかった。
「だからその……もし迷惑じゃなかったらさ」
 ロランは再び言葉を切り、小さく息を吐いた。拒絶が怖かった。横に座ったサトリの顔を
見ることができない。
「できることなら、君と、旅がしたい。もう一度」
「……ばか。当たり前だ」
 少し怒ったようにそう言われ、頭をはたかれる。それがロランには嬉しかった。

252旅を始めよう(6/6):2005/10/03(月) 17:23:34

「じゃあ行こうか。あんまり待たせちゃルーナに悪いよ」
 先にそう言ったのはロランだった。寝台の脇に脱ぎ捨てられたサトリのブーツを
彼に放り、自分は一足先に立ち上がった。そのまま窓際に背を持たれて
ぼんやりとサトリの身支度が終わるのを待ち、二人揃って部屋を出た。
「ルプガナは今どんなんだ?」
「立派な港町になってる。貸し船屋なんかもあったかな」
「じゃあ船旅ができるわけだ。ベラヌールとデルコンダルは決定だな。他に
どこかおもしろいもんあるか?」
「聞いた話だけど、世界中の木が生える島、あそこに町が出来たらしいよ」
「よし、そこも行ってみっか」
 食堂へ繋がる廊下を今度は二人で歩きながら、ロランとサトリは他愛も無い会話に
花を咲かせた。思いつく限りの街の名が挙げられてゆく。当分の間は行く当てに
困ることもないだろう。
 やがてルーナが待つはずのロビーの扉の前に着くと、サトリは笑みを浮かべ、
ロランをまっすぐに見据えて言った。
「それじゃ改めてよろしく頼むぜ、相棒」
 ロランもまた、自分に向けられた青い目をじっと見つめ返す。
そして、目の前の笑顔につられるように微笑んだ。
「こちらこそ。――頼りにしてるよ、サトリ」
「おう」
 どちらからともなく握り締めた互いの手が、熱かった。

253名無しの勇者:2005/10/05(水) 03:01:28
ロランキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!
カワイイヨロランvv
乙です!!ぜひこのままシリーズ化に!!(;´Д`)ハァハァ

254名無しの勇者:2005/10/08(土) 01:21:14
>>247->>252
さりげない会話なのにとてもときめきましたvv
ロランに、両思いおめでとう!と心から言ってあげたいです。

255名無しの勇者:2005/10/08(土) 12:05:03
キタァァァァァァ(゚∀゚)ァァ( ゚∀)ァァ(  ゚)ァァ(  )ァァ(`  )ハァ(Д`)ハァ(*´Д`)ハァハァ
ちょう癒されますた。乙ですよ!

256名無しの勇者:2005/10/16(日) 22:24:11
待望の新作ありがとう、ありがとう。ロラン最高!カッコカワイイヨー

257生の人:2006/02/26(日) 04:04:41
このスレ今までROMですたが
投稿作品読んでるうちに萌と妄想が溢れて来たので投下しまつ

サマロで過去捏造幼少期編
かなりおりずなるはいってるっぽいので嫌いな人はスルーよろ

258捏造幼少期【1】:2006/02/26(日) 04:08:01

ぼくは一度だけ一人でローレシアに行ったことがある。


まだ幼いぼくは、ぼくよりもまだ更に幼い妹と口げんかをしてしまった。
結局妹は泣いてしまい、国王である父はそんなぼくを諫めた。
別に怒鳴るわけでもなくやんわりとした口調で仲良くしなさい
ぐらいのことを言われたぐらいだったのだが、
ぼくは酷く腹を立て(はっきりとした理由は覚えていない)こっそり城を抜け出した後
人が込み合う馬車の中にこっそり紛れ込み国を出たのだった。

木や森に囲まれたぼくの国サマルトリアは、よその国と比べるとすこし”いなか”的であったが
国の人たちは仲が良く、ぼくが時折城の窓から城下町を眺めると人々は何時も笑っていて清々しい活気で満ちあふれている。そんな国だ。

父も少々変わった人で、少しでも暇が出来たとき、ぼくらを呼んで林檎の買い方や釣の仕方、
街燈を灯けるのや教会の鐘を鳴らすのは誰かと沢山のことを教えてくれた。
なのでぼくは馬車の乗り方も知っていたのだ。


二晩掛かってついたのは東の果て、ローレシアだった。
ムーンブルグ、サマルトリア、そしてローレシアは同じ祖先、それもかつてこの世界を救ったという
勇者ロトの子孫という特別なつながりを持ち、当然この三国では盛んに交流がある。
ムーンブルグは一度父に連れられ行ったことがあり、そこの王女とも遊んだこともあった、
だから一度も来たことのないこの地、ローレシアに来たかった。
この国の”王子”に会ってみたかったのだ。

馬車から降りて街を見渡した。
煉瓦や石で作られた壁や家。歩くたびこつこつと靴の音がなるのが心地良い。
東からの風がふくと微かな潮の香り。
街路の奥には一際大きく立派な建物、ローレシア城があった。

近寄ると大きな扉の前に厳つい顔をした兵士がいたが、
じっと見ているとぎろりと睨まれたので、慌ててその場から離れた。

自分の国の物と少々違った風采に興味が湧き、城壁沿いを歩いてちょっとした
探検気分でいたとき、ちょうどその音は聞こえたのだ。

すん、すんと鼻をすする音。時折しゃくり上げる引きつった呼吸。
それは紛れもなく押し殺した”泣き声”だった。

259捏造幼少期【2】:2006/02/26(日) 04:10:37

「どうしたの?」

そう遠くない突き当たりの角の向こうからその音は聞こえた。
角の向こうを覗くと自分とさほど変わらぬ歳に見える少年が立てた膝に顔を埋め
泣いていたのだ。
歳が近く見えたことでついつい興味をもってしまい、思わず声をかけてしまった。

「どうして泣いてるの?」

近寄ると足下に短く茂った草がさくさくと音をたてた。
日がちょうど後ろにあったことからぼくの影が自然その少年に掛かる。
その影と近寄って来る音に少年は微かに身体を強張らせ、そしてぼくの顔を見たのだ。

「君は誰?」
とその少年は戸惑いがちに言った。ぼくが彼と歳近いように見えたせいか、さっきまでの
怯えた雰囲気は少し和らいでいた。

「ぼく? ぼくの名前はサマル」

とても印象的だった。時折緑の光沢が交じる、それこそ真の黒の髪。
穏やかな、深い底の海色の瞳。
その瞳に、髪の色に吸い込まれそうに思った。
その色は伝承の勇者のそれそのものだった。
名乗って笑いながら右手を差し出すと、彼もまたぎこちなく
微笑み返し、その右手を握った。


「ぼくは・・・アレン・・・。」

君の名前はと訪ねると、言いかけて途中考えるように言葉を詰まらせたが、
それも僅かな間で彼の口からその名は言われた。
”アレン”という名前は取り立てて珍しいわけでもなく、勇ましき名とされていたので
もっぱら貴族間でよく使われる名であった。
ばくも好きな名前だった。


「いい名前だね」
とぼくが言うと少しくすぐったそうに彼は笑った。

260捏造幼少期【3】:2006/02/26(日) 04:14:37

あらためて彼の姿をよく見ると、動きやすそうな軽装の服の所々に擦りつぶれた草の染み。
顔や頬、手足や膝にも小さな擦り傷や打撲跡があった。
「剣のけいこをしてたんだ」
と彼は言った。そう言われた後、彼の足元を見ると刃の潰された鍛練用のつるぎが転がっていた。

その後そのまま彼の手を引っ張って、街の中の川で魚を追いかけたり歩いていた猫にちょっかいを出したりしながら
ぼくらは時間を過ごした。
少し日が傾いてきた頃、露店で買った林檎を公園のベンチで囓っていると、少し年上の連中が
やってきて絡んできた。
ごくありふれた難癖を付けてしつこく絡んでくるのでいい加減しびれが切れたぼくは小さな火の玉を
いくつかそいつ等の足下に散らしてやった。
さほど威力もない”メラ”に泡を食った連中は腰が抜けたように座り込んだり、逃げようとして
足がもつれ転んだりと端から見れば酷く滑稽な様だった。

「それ魔法?」
アレンは不思議そうにぼくの手を眺めた。
あまりにも不思議そうな顔だったのでぼくはちょっといたずらっぽく笑った。

しかしその時ちょうど腰を抜かしていた一人が木の枝を振りかざしてぼくに襲いかかってきたのだ。
あまりにも突然だったのでぼくは硬直して動けなかった。
ばしっと乾いた音。とっさにつぶった目を開けると、そいつは呆気にとられた顔をしていた。
アレンが持っていたつるぎで木の枝をはじき飛ばしたのだ。

「これ以上は許さない」
目の前の空間を軽く斬るようにアレンは剣を振った。
そいつらはアレンのその動作で力の差を感じ取ったのか、こんどこそ慌てて向こうへと走っていった。



「ぼくには魔法は使えない」

開いた手を寂しげに見つめてアレンは言った。
生まれつき魔力がない。
その分剣を扱えるように鍛練していたのだと彼は話してくれた。
それ故腕が思うように上達しないのを悔しく思い、丁度あの時泣いていたのだという。

「君は十分に剣技がうまいよ」

彼は悩んでいたが、実際公園で彼の剣裁きを見て僕は素直にそう言った。
彼の動きは流れるようで、同じ歳とは思えないほどの腕前と思った。
アレンは驚いたように軽く目を見張ると、俯きながら彼らしいはにかんだ笑顔で
「ありがとう」
と小さく呟いた。

261捏造幼少期【4】:2006/02/26(日) 04:17:41

さっきの騒ぎのせいかどうかは解らないが、それからしばらく後何人か大人が
駆けてきて少し乱暴にアレンの腕を掴んだ。

「探しましたぞ」

と一人の大人が言う。その大人の身なりが町の人よりも違い、少しきらびやかだった。
ああ、やっぱり彼は貴族の子だったのだろう。
大人に囲まれ、腕を引かれながら彼は連れて行かれた。
そのとき振り返ったアレンの顔が泣き出しそうに見えたのは気のせいだったのだろうか。


大人もアレンもいなくなって一人でポツンと立っていると、なんとその国の大臣がやってきた。
その大臣は時折サマルトリアに来るので顔をよく知っていたし、大臣もぼくがサマルトリアの
王子ということを知っていたようだ。なんかアレンが迷惑かけたと必死で平謝りしてきた。

結局その大臣つてに僕の消息がサマルトリアに知れ渡り、帰ったときは父にこっぴどく叱られた
国中の人が僕のことを必死で捜したらしい。
今度抜け出すときは置き手紙でもしておこうとぼくは懲りずに思った。


結局その後城を抜け出しても国を出ることはなかった。
その後何回か父と妹とローレシアに行くことはあったが、結局王子に会うことも、
アレンに会うこともなかった。
しかしあの日からずいぶん時間がたった今でも、あの時のアレンの瞳の色は
鮮やかに思い出せるのだ。



ぼくは一度だけ一人でローレシアに行ったことがある。
もしもう一度叶うなら、あの寂しい、深い青の目をした少年にもう一度会いたいと思った。

262捏造幼少期【4】:2006/02/26(日) 04:31:13
以上です。おそまつさまですた。

今頃ミス発見
メラって書いたけどそもそも2の時代にメラがあるのかどうかがわからんことに気付きましたorz
ギラに脳内変換してやって下さい

あと補足説明
名前
サマルトリア→サマル
ローレシア→ローレ  あたりで アレンはもちろん偽名

ロレは魔力を持たない子なので回りから余りよく思われてない
その分みっちり武芸を仕込まれてます ビシバシにきびしくみっちりと
そんでちょっと辛くてベソかいているときに家出サマルにドンピシャ
そんな話で御座います
だいたい8才ぐらいで
ハーゴン討伐時にはサマルはアレンがローレシア王子とはサパーリわかってませんが
ロレはバッチリ覚えてます
そのうちロレ編も出来上がり次第投下したいと思います

以上ありがとうございますた

263名無しの勇者:2006/02/27(月) 23:11:34
ちょ…サマが覚えてなくてロレが覚えてるとか萌え杉る
魔力はないけど力バカじゃなく聡いロレに萌え!
続き待ってます!

264名無しの勇者:2006/03/08(水) 01:35:06
サマルって、メディアによっては別人のごとく人格が変わるから
サマルで二重人格ネタを読んでみたい。

例えば、普段のサマルは気が弱くてのんびりやだけど、Hする時はもう一つの人格(気が強く高慢)が出てきて
イニシアチブを取るはずだったローレが、逆にサマルに翻弄されてしまうとかね。

自分文才無いから、誰か書いてくれないかなあと他力本願になってみる。

265名無しの勇者:2006/03/14(火) 01:35:01
GJですた。(*´Д`)ハァハァ
寂しげな瞳のロレが萌えですた。ロレ編たのしみでつ。


最近というか、ずーと、仕事が忙しくて、妄想できない(´・ω・`)ショボーン
つか、1年以上、帰宅時間が0時を回ってる orz

266生の人:2006/07/15(土) 07:12:50
オッス、オラごくryじゃなくて
>264の二重人格ネタに触発されちょっと妄想
まだ仕上がってないけど途中まで出来たんで投下

ちなみに名前はサマル+ローレだけど幼少期とは別物なのでよろ
追伸 >265乙 ロレ編はちょっとまってね

267二重人格【1】:2006/07/15(土) 07:15:45

今現在ムーンブルクの亡霊から聞き、王女を元の姿に戻すため
あからさまにおかしい色をした毒沼の中でもう3時間も鏡を捜している。
まぁ、一人じゃないだけまだマシだが。

とりあえず生存確認がとれた王女がいない今、サマルトリアの王子が実質俺の相棒だ。
鈍く痛みを訴える腰をさすりながら俺はうんざりとため息を付く。
腰の痛みの原因が長時間屈んだ事だけでないことがよけい腹立たしい。


「なかなか見つからないですねぇ〜。」

のんびりとした声が沼の岸から聞こえた。

「どうせ野営するつもりですし一旦休憩したらどうですか?」

いつの間に沼から上がったのか、少し離れた木陰の下、のんびりくつろぐ
あいつを見つけてしまった。

サマルトリア第1王子、サマル。
妹や城の護衛兵士から”のんびりした性格”とあれほど言われていたから
少しなりとも理解していたつもりだったが・・・。
あまつさえ腹這いに寝転がって持参した呪文書を読んでやがる。まったりと。
そのせいか疲れがどっと押し寄せた。昨夜の疲れも引きずっているのに。
ああ、振り返らなきゃよかった。

「おまえがトロいからこんなに時間掛かってんじゃねーか!!」

こめかみが引きつるのがはっきり解る。
とにかくアイツはトロい。歩くのも食事をするのもざっと俺の2倍の時間が掛かる。
(歩く時は回りの景色に注意が行っているせい。食事は良く噛んで食べろと言われているから、だと。)
実際俺が沼の中を10メートル進む間、奴が進んだのはその半分くらいだった。
とにかく酷くマイペースだ。
もしここで俺が奴を殴ってもだれにも非難されないだろう。
粘つく泥を踏みしめながら何度目か解らないため息を付いた。

268二重人格【2】:2006/07/15(土) 07:17:06

その日丁度夕食時に俺達はムーンペタにたどり着いた。

未だ地平の果てには赤みを宿した空が薄く残っていたが、柔らかく灯った街燈と
民家から漂う暖かな食事の香りに幾分落ち着いた。

宿で部屋を借り装備を解き、軽くはたいたものの幾分埃まみれなまま夕食を取った。

「相変わらず君はおいしそうにたべますねぇ。」
「そー言うお前は相変わらず遅いのな。」

2人で旅をしているので自然と食事を共にする回数も増え、何よりも
同年代の者とこうして共通の時間を過ごすのが楽しく心地よかった。

とうに食べ終えた俺を待たすまいとしているのかさっきよりもスピードを上げて
がっつき始めた。
本など気の利いた物は持っていないのでそれなりに頑張ってるサマルを観察。
スプーンでパセリとクルトンの浮くポタージュを啜っている。
元々少しツンとした唇が更にとがり、まるで幼い子のそれにそっくりな様子に
吹き出しそうになるのを何とか堪える。

連日続く戦闘。気を抜いたが最後、生きるか死ぬかのそのやり取り。
血を浴び、肉を骨を断つ感触、断末魔の絶叫になれつつある日々の中
幼顔の相棒のふとした一面に酷く癒される。
腹が満たされると微かな眠気を覚え、野営続きでさすがにバテ気味になっていたことを
自覚した。

今日はもう湯を浴びて寝よう。おそらく相当間抜け顔で俺は大きく欠伸をした。

勿論、そのわずか後に悪夢のような災難が俺に降りかかるとは
夢にも思うはずがなかった。

269二重人格【3】:2006/07/15(土) 07:20:02

部屋に備え付けの風呂で湯を浴び、綿のようなタオルで髪を拭く。
そのままタオルを首に掛け、上半身は裸のまま寝室の扉を開くと
何時ものように穏やかな微笑みをしたサマルが突っ立っていた。
湯浴みの最中に感じた妙な気配。正体はこいつだったか・・・。

「よぉサマル。どうかしたのっ・・・か!!」

呼びかけた言葉は他でもないサマルに遮られた。

強くぶれる視界。世界が上下回転する。
俺はベッドに押し倒されたのだ。
見上げるとサマルが俺に馬乗りになっている。

「っ・・・。おいおい。これは一体何の冗談・・・」
「初めまして?ローレシア王子?」

何がどうなっているのか解らず、混乱している間に
頭上で両手を拘束、自然と声が引きつったが、奴の次のセリフは
俺を余計に恐慌状態に陥れた。
いまこいつはなんと言った?

「な、お前」
「暴れんなよ」

首もとをいきなり噛まれた。
その感触に首筋が泡立ち、急所を噛まれたことによる本能的な恐怖に身体が竦む。
その数秒も発たない内に後頭部の髪を鷲掴みされ思わず仰け反った。
その唇に信じられない感触が広がった。

「んぅ・・・っ!!」

まず感じたのは暖かく柔らかい感触。更にその隙間からぬめった物が口内に侵入。
中をさんざんはい回ったあげく、舌に絡みつき強引に引きずり出す。
それがサマルの舌と気付いてしまった。言いようの無い羞恥がはい上がり、急いで
引き剥がそうとするが体重をかけられ拘束されてしまった。
つまりは逆らうなと言うことだろう。

気付けば腕はタオルで拘束されている。
唇を塞いだまま手のひらが体の表面をなで、胸のとがりの上で止まる。

ようやく口は開放され、酸素不足によって息が上がる。その息苦しさに
涙でにじんだ目には丁度見上げる状態になったサマルの目を映す。
目が合うとアイツはにやりと笑った。
普段のコイツじゃない、獣のような目だ。獲物を捕食する目だ。

「サ、マル・・・?」

正直俺は得体の知れぬ恐怖に襲われた。不安感がじりじりと増してくる。
その様子をあざ笑うかのように不埒な手のひらが俺をどんどん追い上げる。
甘い電流が背筋を奔る。乳首をしつこく責め立てられ、そのたびに身体は
はねる。
声が出ないように必死で唇をかみしめた。
いったん声を出してしまえば止められそうにもなく、そしてそうなることが
何よりも恐ろしかった。

270生の人:2006/07/15(土) 07:21:06
と、今回は此処まで
中途半端でスマソ orz

271名無しの勇者:2006/07/16(日) 01:15:44
wktkして続き待ってます

272名無しの勇者:2006/07/23(日) 23:11:53
>>264です。久々にここを覗いてみたら…

>>267-269
キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!(゚∀゚)キタ━━!!!!!

望みをかなえてくださってありがとうございますううううううう!!!!!!
表サマルがのんびり屋で子供っぽいだけに
裏サマルの魔性の魅力がたまらん(*´Д`)ハァハァ
続きを…続きを心待ちにしておりまする(*゚∀゚)=3


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板