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【場】『 歓楽街 ―星見横丁― 』
190
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』
:2016/10/15(土) 22:52:58
――PM15:00――
賑やかな通りを歩きながら、路地裏を覗き込む。
捜していた相手は、その奥に座っていた。
脅かさないように一歩ずつ、ゆっくり近付いていく。
「こんにちは、あいちゃん」
以前ここで出会った一匹の野良猫に、名付けた少年と同じ名前で呼びかける。
「この前は驚かせてしまってごめんね」
そう言って、自宅から持参した茹でた鶏のササミを地面に置いた。
しかし、彼女は警戒しているらしく、それを食べようとはしない。
彼女が食べてくれることを期待して、ゆっくりと後ずさる。
だが、それでも彼女はササミに近付こうとはしなかった。
暗がりの中で身を伏せたまま、じっとこちらの様子を窺っている。
しばらく待ってみたが、彼女の反応は変わらなかった。
もしかすると、こちらが立ち去った後に食べてくれるかもしれない。
やむなくきびすを返し、路地裏を出ていこうとした時、背後から微かな物音を聞こえた。
淡い期待と共に、その場で、そっと振り返る。
そこには、ササミにありつくあいの姿があった。
その光景を見て、穏やかな微笑を浮かべる。
少しの間、あいの姿を見守り、やがて路地裏を立ち去った。
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