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【場】『自由の場』 その1

1『自由の場』:2016/01/18(月) 01:47:01
特定の舞台を用意していない場スレです。
他のスレが埋まっている時など用。
町にありえそうな場所なら、どこでもお好きにどうぞ。

603ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 01:14:00

    ザザァァァ……

本格的に海水浴が始まる前の初夏の海。
海岸から少し離れた海面に『何か』が浮いている。
毛むくじゃらの塊のようなものだ。

          プ カ ァ

それは一頭の『ラッコ』だった。
『海獣』――海に適応した『水棲哺乳類』。
そして、霊長類以外の哺乳類の中で、
唯一『道具』を用いる生物としても知られている。

                   ゴソ

脇の『ポケット』から、『石』を取り出す。
ラッコは『お気に入りの石』を持っており、
ずっと同じ石を使い続ける習性がある。
お腹の上に石を乗せたラッコは、
持っていた『貝』を振り上げた。

         ガ ツ ン ッ !

勢いよく貝を石に叩き付けると、
割れた所から器用に『中身』を取り出す。
最近この町で、『野生のラッコ』の『目撃例』が、
チラホラあるらしい。
しかし、そんな事実を『彼』は知らない――。

604氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 19:40:37
>>603

  ヒュンッ・・・

    チャプン!  チャプン! チャプン! チャポン・・・・

『ラッコ』・・・が浮かぶ海面の近く
海辺に座りながら、一人の少女が石を投げている
石は何度かの跳躍を行った後に水面に沈む・・・・・『石切り』である

『オイオイ・・・イイ加減ニ元気出ソウゼェ〜〜〜あきはちゃんヨォォ』
「はぁ・・・・そんなに簡単にはいきませんよ、『さんずさん』
結局私は・・・あなたをちゃんと活躍させられなかったんですから
『さんずさん』の力をちゃんと発揮出来ていれば、もっと面白いものが見れたのに・・・」
                ヴィジョン
よく見ると少女の隣には半透明の『 像 』が佇んでいる
―――『スタンド』である

『ハァァァ〜〜〜〜コリャカナリ重症ダナ
・・・・・・・オッ? オイ見テミロヨ アリャア何ダ? 
石ヲ持ッタ変ナ「かわうそ」ガイルゼ?』

「石を持った『かわうそ』?
はは・・・それじゃあまるで『ラッコ』じゃないですか・・・・」


      ジ―――――――・・・

「――――『ラッコ』だ
すごい!あれラッコですよ!」

    ウキウキ
             ウキウキ

突然海面に見えたラッコの姿にうきうきとしながら近づく
はしゃいでいるのだ

605ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 20:58:25
>>604

そういえば、最近この辺りで、
『ラッコを見た』という噂があるとかなんとか。
普通『ラッコ』は何処にでもいる生き物ではないが、
目の前にいるのは『ラッコ』にしか見えない。
少なくとも、十人中十人が『ラッコ』と答えるくらいには。

       ムシャッ
              ムシャァッ

『彼』にとって、この辺りが住みやすかったのは意外だった。
食事には困らないし、強力な敵もいない。
波も穏やかだ。

                 …………ピクッ

貝を平らげたラッコは、つぶらな瞳で周りを見渡した。
急に『人の声』が聞こえてきたからだ。
それも『二人分』。

    グルッ
                ――――ザボンッ

『二人』の姿を認めたラッコが、不意に体勢を変えた。
水の中に自ら頭を突っ込み、そのまま『潜水』していく。
瞬く間に、その姿が見えなくなる。

          ザバァッ

数秒後、ラッコが再び姿を現した。
『人間とスタンド』の2mほど近くに。
見かけによらず、意外と肝が据わっているのかもしれない。
それとも、単に警戒心が薄いだけか。
とにかくラッコは、
『あきはちゃん』と『さんずさん』に興味を抱いたようだ。

606氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 21:17:38
>>605
>    グルッ
>               ――――ザボンッ

「あっ!潜っていきました! 驚かせちゃったのかも」
『ア〜〜・・・・惜シイナ逃ゲラレタカ?』

>          ザバァッ

「と思ったらこっち来ましたよ!凄い人懐っこい!」

一瞬、波打ち際近くまで来たラッコに驚くが
次の瞬間には喜色をあらわにする 動物は好きだからである

「ラッコといえば近年では絶滅危惧種に指定されるくらい数を減らした希少動物ですよ
ペットとして飼うなんてありえないし、水族館にいた子が逃げ出したなんて話も聞かないし
北の方から流れ着いたんですかね」

『・・・・・・詳シイナ』

もう少し近づいたら触れそうな距離だ
靴と靴下を脱いでちょっとずつ海に入っていく

「冷たっ」

607ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 21:48:24
>>606

通常、ラッコは冷たい海で暮らしているにも関わらず、
他の海獣と比べて皮下脂肪が少ない。
その秘密は『体毛の密度』にある。
毛の間に空気を保持する機能が高く、
これによって『保温』と『浮力』を維持しているのだ。
一説によると、『ラッコの毛皮』は、
『ミンク』よりも上質だとされている。
そのせいで『狩猟対象』となった事が、
世界的に数を減らした一因でもあった。

         ジィッ…………

だが、彼にとっては関係ない事だ。
今まで人間と近くで遭遇した事がなかった彼にとって、
『あきはちゃん』は非常に珍しい存在だった。
もちろん『ハッピー・スタッフ』以外のスタンドも見た事はない。

         ミャー
                 ミャー

ラッコが鳴いた。
『声』を掛ける事で、
どういう相手か探ろうとしているのかもしれない。
そして、その鳴き声は『猫』に似ていた。
姿を見ていなければ、猫だと思ったかもしれない。
しかし、紛れもなく『ラッコ』だ。

             ミャー

徐々に近付いてくる『あきはちゃん』を見上げる。
逃げ出そうとする気配はない。
手を伸ばしたら触れそうだ。

608氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 21:59:45
>>607
「・・・・・ゴクリ」

手を伸ばせば届くところまで来てしまった
上質なラッコの毛皮はかつては高級品としてもてはやされた程だ
その触り心地・・・・如何程のものか

「で、でも、ラッコの毛皮は体温保持・浮力維持の点でも重要な存在で
かつて石油タンカー事故の際には毛が油で汚染されて凍死した子が何匹もいるとか!
そんな大切なものに面白半分で手を出すわけには!
人間社会と野生動物がうかつに関わると双方にとっても悪影響が出るとか言いますし!」

  ・
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・

「あははは〜〜〜ラッコちゃんだ〜〜〜〜!」

数分の葛藤の後!
そこには理性とか野生動物への配慮とかそういうのをすべて頭からフッ飛ばした氷山の姿が!
ふわふわの毛皮に手を伸ばす!

609ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 22:26:59
>>608

『あきはちゃん』の心には、真摯な葛藤があった。
種族の垣根を越えて、お互いを尊重しようとする精神は、
とても尊いものだ。
そんな考えを理解しているとは思えない表情で、
『あきはちゃん』を見上げるラッコ。

    ソッ…………

伸ばされた手が毛皮に触れた。
その瞬間、『高級絨毯』を撫でているような感覚が、
指先を通して伝わる。
『ミンク以上』と称された手触りは――――
まさしく『至高』のものだった。

           ミャー

ラッコにとって、毛皮を清潔に保つ事は『死活問題』。
ゆえに、入念な『グルーミング』は欠かせない。
とはいえ、それは自分の手で行う事であって、
こんな風に他人の手に触れられる機会は少なかった。
まだ『幼獣』だった頃は、
『母親』に『毛繕い』して貰っていたものだ。
昔の事を思い出して、
何となく『懐かしい』ような気持ちになってきた。

                  チラッ

そうこうしていると、ラッコの視線が、おもむろに動く。
その先には『さんずさん』がいた。
もしや、『見えている』のだろうか?

610氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 22:40:33
>>609

   ふわっ さぁ・・・

「あぁ!」

ラッコの毛皮には1平方cmあたり10万本以上の毛が含まれている
哺乳類の中でも破格の密度を誇るこの体毛は至高のふわっふわっ感を持つとともに
中心部では空気を蓄え、断熱効果を生む


  じわっ・・・・


ゆっくりと手を沈ませると、中心部から細かい空気の泡が滲み出る
それらはラッコの体温で程よく温められ、撫でる氷山の手から多幸感を伝わらせた!


>                  チラッ

『ン? ナア、あきは、サッキカラコイツ俺の事ヲ見テルミタイダガ・・・
「見えて」ルンジャネエカァ?コイツ』
「ん〜〜〜〜〜〜〜・・・? 何かいいましたぁ〜〜〜〜・・・?」

最高の毛皮の質感に目を細める氷山を横目に
さっ さっ と『エド・サンズ』はちらちらと左右に反復横跳びをする
ラッコの視線の方向が気になるのだ

611ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 23:04:44
>>610

ラッコは『地球上で最も毛むくじゃらな生物』とされている。
その全身を覆うのは、二種類の体毛だ。
硬い『ガードヘアー』と柔らかい『アンダーファー』。
前者は身を守るために役立ち、
後者は体温維持や浮力維持において重要な役割を果たす。
そして――今は『あきはちゃん』に極上の手触りを与えている。

          チラッ チラッ

横跳びする『さんずさん』を目で追うラッコ。
『人型スタンド』だ。
それも『意思』を持っている。
『ハッピー・スタッフ』と同じように。
内心そのように思いながら、ラッコは触られ続けている。

            ゴソ

ふと、ラッコが再び『石』を取り出した。
ラッコの脇には『ポケット』があり、とても便利なのだ。
もう片方の手には、
一緒に『ポケット』に入れてあった『貝殻』が握られていた。

612氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 23:17:17
>>611
『ヤッパリダゼ・・・・サッキカラ俺の事ガ見エテルミテェダゼ
ソウイエバ、コノ前ノ「喧嘩場」ノ時モ動物のスタンド使いガイタ・・・
マサカ・・・・・コイツモ・・・・「スタンド使い」ナノカ!?』

「へぁ〜〜〜〜何か言いましたぁ〜〜〜?」

>            ゴソ

『!?』
『オイ!何ヲ取リ出ソウトシテヤガルンダァ―――ッ!?』

動物のスタンド使いと勘づいて警戒心を露わにする『エド・サンズ』
それと対照的に氷山はラッコの毛皮の手触り感に骨抜きにされている!

石を取り出そうとするラッコに思わず声をあげる『エド・サンズ』だったが――――

「もう!この子の前で大きな声を出さないでくださいよ!
ラッコの脇にはぷるぷるにたるんだ皮膚があって、間に物が入れられるんですよ!
それに『石』だってどうでもいいわけじゃないのに・・・・驚いて落としちゃったらどうするんですか!?」

『・・・・・スマン』

613ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/29(金) 23:39:33
>>612

ラッコにとって、『石』は『最重要アイテム』だ。
うっかり『お気に入りの石』をなくしたラッコは、
とても落ち込んで物凄く悲しい気分になってしまう。
そうならなかったのは幸運だった。

「――――?」

『あきはちゃん』と『さんずさん』を交互に見つめるラッコ。
少し驚いたようだが、
どちらかというと不思議そうな顔をしていた。
やがて、その手に持った『石』と『貝殻』を、
『拍子木』のように打ち合わせる。

       カツンッ 
               カツンッ

軽い『音』が響き、一瞬の静寂があった。
続いて、ラッコの後方に『大きな何か』が出現する。
ラッコの体と比べると、その全容は『かなり巨大』だ。

    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…………

現れたのは一隻の『ミニボート』だった。
海であれば特に違和感もない代物。
しかし、それは普通のボートではなかった。
船内には『人型スタンド』が乗っている。
『ボートのスタンド』だ。

614氷山『エド・サンズ』:2020/05/29(金) 23:53:16
>>613
「はぁ〜〜〜 私、野生のラッコの食事風景初めて見ましたよ〜〜」
『ソ、ソウカ・・・ヨカッタジャネエカ・・・』

ラッコが手に持った石で貝を叩くあまりにも有名な1シーン
本物の食事風景を見て、氷山は幸福そうに目を細める

>    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…………

『ナ・・・・コレハ・・・・・オイ、コイツ・・・・・「スタンド」ヲ出シヤガッタ!
オイ、お前! マサカあきはヲ攻撃スルタメニワザト近ヅケタンジャ・・・・!?
「何者」ダ、お前―――――――ッ!』

突然、出現したスタンドに再び警戒心を掻き立てられる『エド・サンズ』!
一方、氷山の方はラッコの食事風景を眺めるのに忙しく、『ボートのスタンド』は一瞥するだけだ!

   ブゥゥン・・・

いつの間にか『エド・サンズ』の手には
時代劇で見るような(もっともラッコは時代劇など見ないだろうが)『捕獲縄』が握られていた
何かを縛るわけではないが、両手に握ったまま『ボートのスタンド』を睨みつけている!

615ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/30(土) 00:12:45
>>614

『さんずさん』の対応は至極当然だろう。
『見知らぬラッコ』が『見知らぬスタンド』を出したのだ。
警戒するには十分すぎる光景と言っていい。

               ブォォォォォォォォォォ…………

          ブォォォォォォォォォォ…………

    ブォォォォォォォォォォ…………

しかし、『攻撃の兆し』は一向に見えてこない。
出現した『ボート』は、
本体であるラッコと近くにいる『あきはちゃん』の周りを、
ただグルグルと旋回し続けている。
乗っている『人型スタンド』は、
『さんずさん』の方には全く注意を払っておらず、
ラッコと『あきはちゃん』の触れ合いを見守っている。
その様子は、まるで『水族館の飼育係』か何かのようだ。
この瞬間――海辺は『ふれあい水族館』と化していた。

           ミャー

向こうが出していたから、『こちらも出してみた』。
ラッコとしては、それだけの考えに過ぎなかったらしい。
本体とは異なる自我を持つ『さんずさん』に、
『自分のスタンド』と似たものを感じたというのもある。

616氷山『エド・サンズ』:2020/05/30(土) 17:24:17
>>615
『オ、オウ!?来ルノカ!? 仕掛ケテクルカ、ココデ!』

息を巻いて『ボートのスタンド』を威嚇する『エド・サンズ』
怪しすぎるやつだ!

               ブォォォォォォォォォォ…………

          ブォォォォォォォォォォ…………

    ブォォォォォォォォォォ…………

しかし、予想とは異なり一向に近づいてくる様子がない
中心部では氷山とラッコのふれあいが続いている・・・・

『ドウイウ事ダ、テメェ!
黙ッテナイデ何トカ言ッタラドウナンダ!?』

相手が攻撃してこない以上、こちらも敵対するわけにはいかない
しかし、とてつもなく怪しい!
ひとまず誰何してみる事とした もっとも、普通はスタンドに話しかけたところで意味はないのだが・・・

617ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/30(土) 18:27:48
>>616

《『サンズサン』――――》

《モウスコシ オシズカニ オネガイシマス》

《ビックリ シテシマイマスカラ》

《――――『ラッコサン』ガ》

            ブォォォォォォォォォォ…………

『さんずさん』の怒鳴り声に対して、
『人型スタンド』が不意に反応を見せた。
一方、本体は『捕獲縄』に注目していた。
ラッコは『時代劇』を見た事はなかった。
そもそも『テレビ』を見た事がない。
さらに言うと、テレビという言葉が、
『何を意味するか』も知らなかった。

         ブォォォォォォォォォォ…………

《ミンナデ 『ラッコサン』ヲ ミマモリマショウ》

《モット チカクデ ゴランニナッテハ イカガデスカ?》

《『ラッコサン』ハ コワクナイデスヨ》

    ブォォォォォォォォォォ…………

『飼育員』さながらの丁寧な口調で、
『人型スタンド』が語り掛けてくる。
その話しぶりからは、『攻撃の意思』は感じられない。
ただ、片手に『銛』を携えていたが。

618氷山『エド・サンズ』:2020/05/30(土) 21:00:38
>>617
『何・・・ダ・・・・コイツ・・・・・喋ッタゼ・・・!?

 ・・・・
「俺ト同ジ」・・・・「意思を持ったスタンド」カ!?

オイ、あきは!コイツ、不気味ダゼ・・・・・!』

>《ミンナデ 『ラッコサン』ヲ ミマモリマショウ》
「そうです みんなで『ラッコさん』を見守りましょう」

>《モット チカクデ ゴランニナッテハ イカガデスカ?》
「『ラッコさん』の動きが愛くるしくて、近くで見るともっとかわいいですよ?」

>《『ラッコサン』ハ コワクナイデスヨ》
「『ラッコ』さんは 怖くないですよぉ・・」
「うふふふ・・・・あはははははは・・・・・」



       ゾ・・ゾォォ〜〜〜〜〜〜ッ!

『あきは・・・お前、ヤバイゼ!
マサカこの「ボートのスタンド」に頭ヲヤラレタンジャネェダロウナ・・・・』

『ハッピー・スタッフ』とともにラッコの愛くるしさにやられ頭がトリップする氷山
・・・・・それを見て、顔色を青くする『エド・サンズ』(もっともスタンドに顔色などないが)
この状況においてはそれも無理もないことか


不意に『銛』を携えた『ハッピー・スタッフ』を見る

『オ、オイ、お前! その「銛」ヲドウスル気ダゼ!?』

619ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/30(土) 22:12:16
>>618

『意思』を持つスタンド――決して多くはないタイプだ。
『ボート』に乗った『人型』は、
間違いなく『さんずさん』と同じく『自我』を備えている。
他者の精神に影響を及ぼすような能力を、
このスタンドが持っているかは定かではないが。

《――――『コレ』デスカ?》

《『モリ』ノ ツカイカタハ 『ヒトツ』シカ アリマセン》

         カツンッ
                カツンッ

その時、ラッコが『石』と『貝』を打ち合わせた。
響く『音』が合図であるかのように、
『スタンド』――『ハッピー・スタッフ』が腕を持ち上げる。
腕の先には、鈍く光る『銛』が握られている。

               ――――――ドスゥッ!

素早く精密な動きで、
『ハッピー・スタッフ』が水面に『銛』を突き立てる。
やがて引き上げられた先端部には、
『何か』が突き刺さっていた。
どうやら、小さな『イカ』らしい。

    ポォォォ――――ンッ

             ザバァッ
                   ――――パシッ

『ハッピー・スタッフ』が銛を振り、イカをラッコめがけて放る。
大きく伸びをしたラッコが、
投じられたイカを器用に両手でキャッチした。
当然のように、そのまま食べ始める。

《――――コレガ 『モリ』ノ 『ツカイカタ』デス》

銛を下ろした『ハッピー・スタッフ』は、そのように締めくくった。
ラッコは美味しそうにイカを食べている。
『あきはちゃん』と戯れながら。

620氷山『エド・サンズ』:2020/05/30(土) 22:27:22
>>619
『ソノ「銛」ダゼ! ギラリと尖ッタ穂先・・・俺達ヲ攻撃スルツモリジャ・・・・
何ィィィイイイ――――――――ッ!』

おもむろに『銛』を突き立てる『ハッピー・スタッフ』
その先端に突き刺さった『イカ』を注視する

『餌ヤリ・・・・・ノヨーニ見エルナ・・・・』

余りにも平穏な『銛』の使い方に拍子抜けする
こいつ・・・・・本当に攻撃する気はないのか? 警戒心が少しずつ薄れていく

「妙ですね・・・・・
ラッコは1日に体重の30%も食事を取る動物であり、貝類以外にもイカや海藻なんかも食べるかわいい動物です
でもこんな浅瀬であれほど新鮮なイカが取れるなんて・・・・・まさか!」


   ゴゴゴゴゴ・・・・



「でもかわいいからいっか〜〜っ!」


もはや人間と野生動物の境界とか、遠慮とかそういうのがどうでもよくなった
ラッコを抱きかかえて もっふ と両手でホールド

621ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2020/05/30(土) 22:49:53
>>620

ここは海だ。
しかし、こんな海岸近くで『イカ』は採れない。
そう、『普通』なら。

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

あらゆる『水面』から、『水棲生物の死骸』を得る。
それが『ハッピー・スタッフ』の能力だった。
本体であるラッコは、
『食事に便利な力』程度にしか認識していないが。

          モ フ ッ

ラッコは、いとも簡単に抱き締められた。
『極上の毛皮』の感覚が、『あきはちゃん』に伝わる。
ラッコを抱っこした経験のある人間は、きっと少ないだろう。
ラッコにとっても、人間に抱きかかえられるのは、
初めての体験だった。
でも、まぁ悪くはないかな。しょっちゅうは困るけど――
そんな風に、ラッコは思った。

《ソウ 『エサヤリ』デス》

《コレハ『ヤリ』デハナク 『モリ』デスガ》

一人と一頭を見守りつつ、『ハッピー・スタッフ』が喋る。
『ジョーク』のつもりらしい。
…………今日も、海は至って『平和』だ。

622氷山『エド・サンズ』:2020/05/30(土) 23:05:27
>>621
>《ソウ 『エサヤリ』デス》
>《コレハ『ヤリ』デハナク 『モリ』デスガ》
『アァ・・・・ソウネ・・・・ウン、ナカナカ面白カッタ、カナリ大爆笑』

『平和』でふわふわした時間が流れる中、
唯一張りつめていた『エド・サンズ』の精神もゆるふわに堕ちていく

「あははははははは!」
『ハハハハハハハハ!』

そうして、一人と一体のスタンド使いは
日が暮れるまでラッコと遊んで心が癒されたとさ


めでたし   めでたし




氷山あきは『エド・サンズ』⇒落ち込む事もあったけどラッコと遊んで元気が出た
              『再起可能』!


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