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銀魂小説
2
:
あおりんご
:2017/10/21(土) 22:19:32 ID:GnH0yXqg0
『一本の煙草』(この話は主に土方中心です)
[真選組屯所]
「近藤さん」
「お、総悟どうした?」
「土方のヤロー、最近調子おかしいと思いやせんか?」
「まぁ……だけど、トシにもなんらかの事情があるんだろう。そっとしといてやれ!」
「……そうですねィ。ま、あいつが弱ったれてんのはこっちからしたら好都合なんで。(遠くを見るような眼差し)」
___そういって沖田は近藤の部屋から出た。
沖田side
そう、最近ヤローの調子がおかしい。
長年一緒にいた俺と近藤さんならわかる。
なんていうか、いつも瞳孔開きっぱなしで毎日鬼のような目もここ数日澄んでるし
俺の悪戯に対してもいつものような異常なツッコミさえしなくなった
それと、いつも飯にかけるマヨネーズも少ない。
ま、それが常識なんですがねィ。
用は、前のような輝きを失った感じでさァ。
四六時中土方暗殺方法しか考えてない俺もさすがに少しは心配だ。
何だかんだ言って近藤さんと3人でここまでやってきたんだから。
少しは話してくれたっていいんじゃないんですかィ?土方さん____。
銀時side
「じゃ、ちょっくら出るわ」
「銀さんどこ行くんですか?」
「あー………食費代稼ぎに。」
「絶対パチンコだろ!!!」
「銀ちゃぁん、玉遊びしてくるついでに酢昆布買ってきてヨ」
「はいはい、じゃ ガキ共は家で大人しく豆パンでも食って待ってろよ〜」
「だれがあんなもん食うか!!!」(新八)
今日は晴れ。てことだし、こっちの方も今日は晴れっかなぁ(パチンコの事)
そんなことを考えながら
丁度ババアの店を過ぎた時
「あ」
土方くんと出くわした。
「え、なに。歌舞伎町見回りですか?この町危ないよ?いくら幕府の使い手でも手に負えねぇって〜さっさと帰んな、なんせこの町マヨネーズ禁止法でくくられてっから」
「なんだよマヨネーズ禁止法って!それまんま俺じゃねーか!」
「マヨネーズはここじゃ毒物なの!マヨネーズで出来てるオメーもこっちにとっちゃ毒物みてぇなもんだから、さっさと出ていけコノヤロー!」
「だーれーが体内マヨネーズだ!しょっぴくぞ!!…………はぁ…生憎今日はお前とガーガー言う気分じゃねーんだ。」
「あっそ、生憎俺も忙しくてね。じゃ、気をつけてけーれよお巡りさん〜」
そう言って土方くんにひらっと手を振り再び歩き出した
「待てよ万事屋」
「んぁ?なんなの?まだなんか文句あんのか?」
「…………あー…なんだ…っと…、………ん。」(大金を手渡す)
「…………は?」(驚く)
「らしくねぇが、てめぇに頼みがある。」
「や、ややや…やっべぇだ、ろ!うっひょー!すっげぇ!」(興奮してる)
「おい聞けやクソ天パ」
「いっやぁ〜依頼とはなんでしょうかトシくん!」
「気安くトシ呼ばわりすんじゃねぇ!!…………その……なにかあった時によ…真選組…守って欲しいんだ…。」
「……………」
「ほんとになにかあった時でいいんだ。………俺しばらく出張でよぉ…っ……なにかあった時とかすぐに駆けつけてやれねぇから…。だから…俺がいねぇ間、真選組を頼む。」
「……………出張って何日間だ?」
「…半年くれぇだ。だが長引く可能性の方がデカい。だからその間頼んだ。」
「……………あーそうかぃ。わーったよ」
「あぁ……………。万事屋」
「ん?」
「…………色々と世話になったな。」
土方くんの微笑みに違和感しか持てなかった
清々しいようでどこか悲しいような
認めたくねーけど俺とあいつは似た者同士だ。
だからあいつの気持ちがわかる。
………そう、なにか隠してんのも知ってる。
さっきまで晴れてた空が、一気に曇天に包まれた。
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