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管理人さん、寂しかった?

814孤舟:2015/05/19(火) 11:01:55
>極めて少数とはいえ、内・中・外胚葉といった発生的な大きな分類(lineage)を横断して分化できる能力を持つ細胞があることが分かるにつれ、組織内の幹細胞の振舞いについても新しい見方が生まれた。例えば、胚性(embryonic)幹細胞と組織(organ-specific)幹細胞というような、幹細胞を取り出す組織による特徴づけよりも、その細胞がどれだけ広範に分化できるかという多能性によって細胞を特徴づけられる(生体組織の中にも多能性幹細胞が存在する)[46]、あるいは、幹細胞は多能性の度合いを環境に応じて狭めたり広げたりすることができ、血流などによって能力を変化させながら移動する幹細胞のプールが考えられる[47]、といったものである。
バカンティが2000年に、生体内にほとんどES細胞と同一視できる胞子様幹細胞(Spore-like stem cell)が存在するといった主張をしたのも、このような研究上の文脈においてであろう(やや際物的であったようだが)。また、理研調査報告書から、小保方がSTAP細胞を「カルスcallus」と呼んでいたことが明らかになった[48]。カルスとは未分化の植物細胞のことで、一細胞から個体発生が可能(全能性)であり、植物の組織培養などに利用される。「胞子」にしろ「カルス」にしろ、バカンティは植物との類比を好む傾向があったのかもしれない[49]。バカンティらの研究の中にも、STAP細胞への契機がなかったわけではない。しかし、それはむしろ組織幹細胞の可塑性plasticityを多能性に引きつけて考えたというように整理できよう[50]。




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