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管理人さん、寂しかった?

812孤舟:2015/05/19(火) 10:56:16
>どのような論文でもそうだが、Tissue論文もその分野の研究伝統にそってデータが集められ、論述が行われている。Tissue論文の基礎にあるのは、組織幹細胞の多能性を調べる研究である。組織の中には、決まった形態や機能を持ち分裂をしない成熟した細胞と、特徴的な形態を持たず分裂を行う未熟な細胞があり、後者を幹細胞と呼ぶ。およそ2000年前後から、幹細胞にはその娘細胞が考えられていたよりも様々の組織に分化するものがあることが分かり、どの程度の能力を持っているのか研究が進んだ。幹細胞はどのような抗原を持ち、どのような条件で培養できるのか、また、多能性はどのような実験を行えば示されたことになるのかといった判断基準が、試行錯誤の中で確立された。大まかにどのような組織の細胞に分化するかによって、幹細胞にも神経幹細胞、造血幹細胞、間葉系幹細胞などの括りがあるが、例えば間葉系幹細胞について、間葉以外にも内臓中胚葉、神経外胚葉、内胚葉といった各組織に分化することのできるMAPC(多能性成体前駆細胞Multipotent Adult Progenitor Cell)が見出された[45]。この研究はTissue論文で引用されているが、MAPCは骨髄から取り出し、CD45を抗原に持ち、Oct4やRex1を発現し、細胞は直径8-10μmと小さく相対的に大きな核を持つなど、スフェア細胞やSTAP細胞と共通する点も多い。多能性については、人工的な環境で三胚葉に分化させるほか、キメラマウスを作製しどの部位に部分的に寄与したかを調べている。なお、テラトーマは形成されない。キメラマウスが作製できるというよりも、作製したキメラマウスにおいて胎児のすべての組織に分化していることが重要であり、ES細胞のようなテラトーマを形成することはかなり強い多能性の指標なのだ、といったことが理解されよう。




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