- 1 :名無しさん :2009/11/08(日) 21:20:23
- 作品を投稿するスレです。
- 144 :ピクセルリマスター記念 :2021/09/20(月) 02:53:52
- FINAL FANTASY IV #0683 最終章 決戦(5)
月世界の洞窟や山岳、クレーターを超えてたどり着いた、月の民の館は以前となんら変わらぬ静けさを保っていた。 「誰もいない」 以前フースーヤと出会った台座もがらんどうであった。 「フースーヤ達もここへきたのかな?」 「間違いないと思う」 静かすぎるこの場所にいささか拍子抜けしたのかリディアが疑問を振る。 月の中心にそびえたつ水晶造りの巨大な塔、ここには遥か昔に帰る星を失った月の民が眠っている。 そして蒼き星の混乱を招いたゼムス自身も彼ら月の民によって封印されている。 フースーヤ達がここからゼムスのもとにいったのだ。セシルは確信していた。 「奥は行ったのか?」 台座の奥を見ると水晶状でつくられた幅の広い階段が伸びている。 「行ってみよう」 敵の気配は感じなかったのだろう、戦闘時の隊列を考えず先頭を切って階段を上っていく。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 145 :ピクセルリマスター記念 :2021/09/23(木) 23:25:01
- FINAL FANTASY IV #0684 最終章 決戦(6)
ゼムスへと続く道は月の民の作った人造的な水晶宮から一転、ここまでに通ってきた 月の洞窟や山岳に近い、洞窟状の場所であった。 しかし地下深く続くその道のりは果てしなく長い、下へ下へ進む最中に覗いてみたところ底知れぬ闇が広がっているだけであった。 作戦は一刻をあらそうが消耗も激しい、幸運にも道中に身体を休める結界が張られている小部屋を見つけることができた。 結界内部にコテージを二つ張った。一つはセシル達男性陣、もう一つはローザとリディアのためのものだ。 片方のコテージからリディアが小さな姿を現す。 「リディアか。ローザはもう眠った?」 「あっ……うん」 月のクリスタルに道行かれたどり着いた中心核への道は、やはり激戦が待ち構えていた。 魔物の数も強さもこれまでとは比較にならないものであった。その中でメンバーの傷をいやすのは白魔道士であるローザである。 (ローザについてきてもらってよかった) 改めて彼女に感謝した。 (疲れているだろう……そっとしておこう) 彼女の眠るであろうコテージを一瞥しつつ、労いの言葉を心の中に留めておいた。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 146 :ピクセルリマスター記念 :2021/09/23(木) 23:26:01
- FINAL FANTASY IV #0684 最終章 決戦(7)
「リディアを育ててくれた幻獣界にいっただろう」 地底世界での一幕。ふと立ち寄った彼女の故郷。人間とは強く関わりを持とうとしない幻獣たちであったが、リディアが帰ってきたものだとわかると 幻獣王はその力を貸すとともにセシル達を歓迎の姿勢で迎え入れた。 宴とともに沢山の餞別を貰った。回復薬や魔道具といった実用的なものから幻獣たちのささやかな気持ちの込められた記念的なものなどさまざまな内容であった。 その中に「鼠のしっぽ」とよばれるアイテムがあった。魔力を込められた鼠の尻尾。一説によると勇気の証とも呼ばれている。 それは一見セシル達には無用の長物とすら思えた。 「アガルトにいっただろう。その尻尾ほしがる人がいたんだよ」 その話はリディアにも覚えがった。 「あの小人のおじさん」 ミスリル鉱石の発掘などで栄える小人たちの島。その小さな島の離れ小島にある一際小さな島。 アガルト地方に存在する鉱山の中でも危険とされるアダマン鉱石のとれる島には貴重なアダマンタイト鉱石を発掘して息巻いている小人の男がいた。 その鉱石を独占せんとばかりに周りから人を追い出していた男であったがセシルの持つねずみの尻尾をみるやいなや譲ってくれと懇願してきた。 尻尾を特に必要ないと思ったセシルはこれに応じると男はアダマン鉱石を僅かであったがセシルにくれたのである。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 147 :ピクセルリマスター記念 :2021/09/23(木) 23:26:48
- 「セシル……」
暖と灯かりを兼ねた焚き火が二人を照らしている。かつての記憶がよみがえる 「あの時、ダムシアンで初めて野営した時を思い出すね……テラと一緒だった」 自分は疲れ果てて寝ていたなとリディアの照れた一言。 「テラに魔法を教えてもらえたから……白魔法の方はローザに任せるけど、セシルの役に立って見せるからね!」 先ほどのククロ達の話に負けじと、幼き無邪気さを思い出させる無垢な様子で意気込む。 「それに、カインにローザ、あのバカにも負けないようにセシルの役にたってみせるからね!」 「うんよろしく頼むよ……」 「じゃあ……私はもう寝るね」 セシルの言葉に安心したのか眠そうな顔でコテージの方へと帰っていく。 「セシルは寝ないの?」 「カインを待つよ」 二人で積もる話もあるのかな? ふとリディアは思った。 (この戦いが終わったらセシルとローザは……カインはどうなるのかな?) 勝った後の事を考えるのは良くないと思いながらも一瞬浮かんだ (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 148 :ピクセルリマスター記念 :2021/09/24(金) 23:33:53
- FINAL FANTASY IV #0685 最終章 決戦(8)
月の地下渓谷、自然の岩場をくり抜いたようにつくった洞窟状を進んでい行くと景色は一変 開けた場所にやってくると急な明るさがセシルを襲った。 今までの薄闇を照らしていた松明も照明魔法も必要ないほどの明るさ 道行く道も地面一体がクリスタル状の通路で埋め尽くされていた 「カインの言った通りだったね」 月での時間の概念はわからないが、昨夜――セシル達の野営地へカインが帰ってきたのは、皆が寝静まってからほどなくしての事であった。 (向かったところに明るい場所がある)そんな事をいっていた。 「フッ……決戦が近いという事だな」 「へへっ……今までに比べて明るいって事はもうあんなに迷わなくていいって事だぜ!」 ここまでの地下へ向かう道は薄暗闇が支配し、幾多もの隠し通路に迷わされてきた。 見るとこの場所はクリスタルの通路は規則正しく作られた階段が結び、最深部へと案内しているようだ。 「ここに月の民のみんなは眠っているのかな……あのフースーヤおじいちゃんの仲間達が?」 透明なクリスタルの通路からは微かに最深部へと向かう深淵がのぞいて見えた。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 149 :名無しさん :2021/11/07(日) 02:35:36
- FINAL FANTASY IV #0686 最終章 決戦(9)
地下深くにつれ音が大きくなる。セシルの予想は間違いなかったようだ。 狭い道から開けた場所が見えてくる。最深部へ到着した、そう思って間違いないだろう。 音や振動の他、発光が追加され視覚的にも状況が見えてきた。 「フースーヤ……ゴルベーザ」 セシルは月の民と一瞬だけ戸惑って兄の名を呼んだ。 その姿を見るだけで安堵の気持ちが沸き上がるが、目前で繰り広げられている光景はすぐさまセシルの安心を打ち消す。 「あれが……ゼムス」 自分の考えに確認をとる小さな一声。目前では既に二人が戦闘態勢に突入している。 二人が対峙しているのは薄暗い青のローブを身にまとう一人の男、顔色の悪いその表情からは感情を察する事は出来ないが 戦いから一歩退いた場所であるセシル達の場所からでも、ゼムスと思われる男の悪意を感じ取る事は出来た。 (この悪意……この男がすべての混乱を生んでいた) 「よしそのままやっちまえ!」 重々しくゼムスを見ていたセシルの考えを、威勢のいい声が現実に引き戻す。エッジだ。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 150 :名無しさん :2021/11/08(月) 06:04:15
- FINAL FANTASY IV #0687 最終章 決戦(10)
「倒したのか……」 セシルと離れた場所でその光景を見上げていたゴルベーザが一言。 この場にいる誰もが思っていたであろう。これで戦いは終わったのか? という疑問。 しばらくの間、誰もが緊張の中で固唾をのんでいた。 「愚かな……」 最初に口を開いたのはフースーヤ。 「月の民として……素晴らしい力を持ちながら、邪悪な心に驚かされおって……」 その言葉はゼムスを憐れんでいるようであった。 フースーヤにとってはゼムスもこの月まで逃げ延びてきた同朋であるのだ。 「ヒャッホー!」 重い空気を打ち消すエッジの声。 それが引き金となり皆、戦いを終えた二人へと駆け寄る。 「おお……そなた達もきたのか……」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
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