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様々な史料に触れられており、作業量の多さが伝わってきました。
授業中の質問でも言及されていましたが、公娼の種類によって料金が異なるのであれば、それが利用客となる外国人の層にも反映される(日雇い労働者、高官等)と考えられるので、らしゃめん女郎と娘らしゃめんとでどの程度料金面の差があったのか調べると良いのではないかと思いました。
多くの史料を取り上げており、丁寧な発表であったと思います。娘らしゃめんという存在についても、大変興味深いと思いました。らしゃめんと一括りに説明されていたものを史料を直接読んで読解しており、研究として良いものだと思いました。
授業内でご意見を述べられていた通り、遊郭を楽しんでいたとしてそれを直接日記に書くようなことは少ないだろうという点に関しては、複数の日記を踏まえた上で同意見です。また、当時下田には遊郭がなかったため、遊女への評価とは言えないものですがペリー提督の通訳官の一人、ポートマンが日本人女性を求めていた事例が史料として取り上げられている研究がありましたので、下記に記させていただきます。
吉田常吉『唐人お吉 幕末外交秘史』中央公論社、1966年
ご自身で公娼を分類し、その分類を基に膨大な史料を読む作業とても大変であったと思います。
しかし、分類ごとに的確にまとめられていて努力量を感じました。
ここまで細かく広く調べた中でさらに比較となると大変な作業とも思われますが、頑張ってください！
質問にも丁寧に答えてくださってありがとうございます。
私は、日本人専門の遊女や私娼に興味があったので、外国人から見た遊女や芸事が気味悪く、嘲笑されるような印象であったことを初めて知り、性風俗の視点だけではなく、文化的な視点もあって面白いなと思いました。質疑応答での溝口さんの質問と橋本さんの回答も面白かったです。自分の中で4つに定義づけし、原本にはあたれていないとのことでしたが、説得性もあり興味深かったです。最後に1つ質問があって、色々な要因が考えられると思いますが、なぜ日本人にとって、らしゃめん女郎に賎業イメージがあったのかが気になりました。発表が分かりやすかったです！お互い頑張りましょう！
史料の数も多く、洋妾について多角的に捉えられていると感じました。当時の新聞記事を調べると洋妾に関する記事がいくつか見られたので、参考になるかもしれないと思いました（時期がずれていたり求めてるものではなかったりしたらすみません）。
史料の多さから作業量を感じられ、また内容も分類がされていてわかりやすかったです。
質疑応答の中でも触れられていましたが、居留地とそれ以外でどのような違いがあったのかは気になりました。
またこれは個人の関心なのですが、外国人を相手にする女郎に外国語教育はされていたのかも気になりました。
今後も一緒に頑張りましょう。お疲れ様でした。
自分は遊郭について何の知識も持っていなかったので、「遊女」と一言にいっても様々な種類があることにまず驚きました。さらに数多くの史料を参照されており、この分野への熱意を感じました。
遊郭や遊女といった分野は、あちこちでよく耳にするものではなく、やはり自分から進んで取り組まないと分からないことが多い分野だと思いますが、今回の報告でもおっしゃっていたように、外交や商談が絡んでいることもあったことを踏まえると、政治史のような一見無関係に見える分野ともどこかでつながってくるように、さらに言えば他の分野の研究の手助けにもなり得るもののように感じました。
史料の数では今回の報告だけでもかなりの量だったため、今後も大変だと思われますが、頑張ってください！
らしゃめん女郎や娘らしゃめんを彼女らに対する政策や日本人、外国人からどのように見られていたかなど多くの視点から考察されているのが印象的でした。当時のらしゃめん女郎や娘らしゃめんの状況が非常にわかりやすかったです。また、私の研究テーマが海外に関わるものなので、モンブランやリヒトホーフェンの史料が挙げられており大変参考になりました。
報告お疲れ様でした。3回生の鈴木すみれです。
外国人を相手とした遊女である、らしゃんめ女郎の存在を初めて知りました。外国人との性的な接待というのが当たり前に存在していたことに驚きました。らしゃんめ女郎の世間での待遇が尊王攘夷運動でヘイトの対象であったことにとても興味が湧きました。
史料がたくさん引用されていてとても聞き応えのある発表でした。レジュメもわかりやすい構成で今後の参考になりました。
とても史料の種類が豊富でわかりやすく、面白い報告だったと思います！
質疑応答でも質問させていただきましたが、居留地にいる外国人の相手の立場？位？によらず、らしゃめん自体が罵倒されていたというところが面白いなと思いました。
らしゃめんの種類について区分けされておらず、大変な研究だとは思いますが頑張ってください！！
とても史料の種類が豊富でわかりやすく、面白い報告だったと思います！
質疑応答でも質問させていただきましたが、居留地にいる外国人の相手の立場？位？によらず、らしゃめん自体が罵倒されていたというところが面白いなと思いました。
らしゃめんの種類について区分けされておらず、大変な研究だとは思いますが頑張ってください！！
自分の知識が無いせいか、らしゃめん女郎について一つ気になる点があります。らしゃめん女郎は、①周りの日本人からは外国人を相手にしているから蔑視の対象であった②本人らも自分の仕事に誇りを持っている訳でもなく、むしろマイナスな感情であった③モンブランに代表されるように、らしゃめん女郎が顧客としていた外国人からも非難されていた。以上の３点を踏まえれば、何か皆が「不幸」になっていると思います。このような状況においてこそらしゃめん女郎の存在意義が明確になってくると思います。
また、モンブランはらしゃめん女郎を「不幸な女性たち」として同情する反面、道徳てきにありえないとしています。ここでいう「道徳」とは、モンブランの母国であるフランスの道徳なのか、モンブランが考える日本の道徳なのかを明確化した方が良いと思いました。もちろん、売春などはどこの国にとってもよくないことではあると思いますが。
遊郭の遊女（らしゃめん）や、それらを利用する外国人の人々の心情や当時の状況など、文章から読み取れる範囲で感情などに言及しているのは、すごいなと思いました。
らしゃめんと一口にいっても、質疑応答で言っていたように、どのようならしゃめんであったのかをできる範囲で確定させたうえで、らしゃめんという個別の名前がつけられた人々の特異性がわかっていけばいいのかなと考えます。
質疑応答の時間でもありましたが、娘らしゃめんの特質を掴むことで、らしゃめん女郎の性格というのが見えてくると思いました。
また、吉原などの国内の遊郭と比較するのも良いと思います！頑張ってください！！
一括りにされがちだった「洋妾」という存在に対して、明確な分類と定義を与え、「らしゃめん女郎」という新たな視点からその実態に迫ろうとする試みは、歴史の中で見落とされてきた女性たちの存在を丁寧に掬い上げるものであり、学術的にも意義深いと思いました。
また、史料の多さからも熱意が伝わって、とても参考になる報告でした。
公娼であるらしゃめん女郎より、私娼である娘らしゃめんの人気が上回りらしゃめん女郎が衰退していったという点が興味深かったです。
台湾の公娼制度においても、遊興税という税が導入されたことで景気が悪くなったという事例が見られますので、愛人のような立場であった娘らしゃめんの方が安価であるならばこういった面も要因となり得るのかなと思いました。
また、らしゃめん女郎を抱える遊廓の楼主などは、この問題をどのように捉えていたのか気になりました。
先行研究を踏まえた上で「洋妾」について細かく分類されており、らしゃめん女郎の実像が鮮明に伝わりました。私娼である娘らしゃめんの方に人気を奪われた悲哀や、攘夷派からの侮蔑など、当時の苦しい立場だった姿が窺えました。先行研究などでは明るみにされなかったらしゃめん女郎の実像を、卒論を通じて是非明らかにして欲しいと思います。大変お疲れ様でした！
いくつかの遊廓を用いて、比較されていて、それぞれの遊廓でらしゃめん女郎への施策が行われていることがわかりました。当時の日本人や利用する側の外国人から見たらしゃめん女郎は、批判する点が異なっていたが、どちらにも好意的に受け止められていなかったという印象を受けました。
春休みの留学など様々な事情がある中で、多種多様な史料を用意し新たな考察に至れた経緯は素晴らしかったと思います。
昨年秋の準備の段階から「居留地内遊廓５つの比較」という視点で構成しようとされていたようですが、そろそろ絞ってもいいのかなとは思います。橋本さんの扱うテーマが「らしゃめん女郎」「女らしゃめん」であるならあくまでその事例検討の題材として５遊廓の史料を扱う、というように気軽に考えて良いのではと感じました。
論点としては、「近世：らしゃめん女郎」→「脱近世：女らしゃめん」という構図が取れたのは秀逸であったように感じます。だからこそ、「らしゃめん女郎の衰退→女らしゃめんの台頭」という経緯に「近代化」を見出すことができればなお意義深い研究にできると思います。だからこそ、今後も「衰退の原因」、「台頭の原因」を両面でブラッシュアップしていくことが重要になると思います。
また、「らしゃめん」自体の歴史的な定義づけをするためにも同時代の一般的な遊廓を事例に「らしゃめん」の特異性を見出すことも今後重要になってくるかと思います。ただその全てを見るのも難しいので、やはり十河先生が仰っていたように吉原遊廓に絞って事例比較ができたらやりやすいかもしれません。
あとは横浜での史料調査にかかる部分が大きいかと思いますが、各作業を着実に積み重ねていきましょう。
自分でらしゃめん女郎を4つに分類して研究し、的確に考察している点について研究の参考にしていきたいと思いました。らしゃめん女郎がどのように見られていたのか、前提知識がなくても理解できるような説明の仕方で参考になりました。
質問もしましたが、実際のところ居留地の外国人が、らしゃめん女郎や娘らしゃめんをどれほど利用していたのかが気になりました。
また、史料27,28の史料の筆者達はそもそも売春自体が許容できない姿勢を見せているため、居留地の遊女に対して好意的な印象は読み取れないというのは違うように思いました。
多様な史料を使っていますが、らしゃめん女郎たちが残した日記や遊郭側の史料があれば、さらに研究が進むと思います。遊女の中でも目立った取柄のない女性が洋妾にされたとあるので、その多くが文盲だった可能性もありますが、遊郭を管理する帳簿などは残っているかも知れません。
一つ一つの史料をしっかりと読み込んだ報告だったと思います、本当にお疲れ様です。