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【1月23日 補講日報告① (橋本・山際・陰地)意見・感想】
授業に出席された方はこちらに意見・感想を書き込んでください。
なお、こちらに書き込むことで出席とみなします。〆切は23日(木曜日)23:59 までとします。
これを過ぎると出席点に加算されませんので、〆切厳守でお願いいたします。
3回生の報告に入りましたので、以下の条件での書き込みをお願いいたします。
*報告者2人分(1コマ分)で1投稿 ・報告順に従い、
①―さんへ
②〜さんへ と宛名を明示してから本文を書き込む。
発表お疲れさまでした。3回生の鈴木です。
①橋本さん
疑問点の立て方が明確で、らしゃめんの中でも旧来の部分と新しい部分が混じり合っている傾向が強いらしゃめん遊女に注目している点はとても興味深いと思いました。外交官である外国人男性との関係で名前があがりやすいのは素人出身のらしゃめんが多かったように思えるため、ターゲットが異なっていたのではないかという点が思いました。
以下の論文は社会学的側面が強く、学士論文ではありますが、外国人向け遊郭が機能していた時期の前後を含めて、外国人男性と日本人女性に関することに関しての記述があります。確認したのがかなり前であるため、やや記憶が曖昧なところがありますが外国人の相手をする女性たち自身の方針についても考察されていた部分があったかと思います。
「国際結婚」の歴史社会学的研究 : 1636〜1899、嘉本伊都子、総合研究大学院大学、1997、甲第284号、博士(学術)
②山際さん
西宮、尼崎両市の働きかけが明確になっており、投票者の意見も取り上げられているため、片面からではあるものの状況が把握しやすくなっていると思いました。
一点気になりましたのが、合併に関するしこりがなくなったわけではないという史料がありましたが、合併先の選択も、合併自体も反対派がある程度いる中での感情についてです。聞き取りでも難しいところはあると思いますが、地方雑誌のコラムなどにある可能性が少しあるのではないかと考えています。
③陰地さん
前回から引き続き、今回もアンダーグラウンド化した背景として犯罪になった行為が挙げられている一方で、「性転換」手術が特殊な世界において商業的価値が向上するという背景がある点が興味深かったです。
「性転換」手術を性風俗従事者が活用して、商業的価値がつくという部分があるのであれば、元々イメージの良くない業界の活用しているものであるという点から、アンダーグラウンド化が進行しうる部分があったのではないかと思いました。
報告お疲れさまでした3回生の愛葉です。
・橋本さん
今回の報告を聞いて、らしゃめんが倒幕手段として利用された存在であることが非常に興味深いと感じました。史料3、6で取り扱われていた戸伏太兵(綿谷雪)の記述ですが、戸伏自身も1903年生まれで今回の報告の対象年代(1850年から1870年代)を生きたわけでないため、根拠とするには弱いのではと思いました。
・山際さん
今回の報告を聞いて、鳴尾村がどのように合併に進んでいくかの経過を知ることができました。難しいかもしれませんが、合併した当時のことを知る人がいれば、聞き取り調査などでより研究を深められると感じました。
・陰地さん
少し調べたところ、性転換手術に関する論文・研究が見受けられるので、まずはそこを当たってみると良いと思いました。
報告お疲れ様でした、4回の河嶋です。
①橋本さんへ
今回の報告において使用された史料の特質がいまいち掴みづらいものであり、同時代史料がほとんど無かったと思うので、そこの史料を探す必要があると思いました。特に明治初期の雑誌・新聞は少ないと思いますが、『横浜開港資料館所蔵新聞・雑誌目録』(立命館所蔵)であたるのがよいと思いました。後、居留地内遊郭がどこが母体であったのか、居留地自体と居留地内遊郭がいつまでその関わりがみられるのかもみる必要があると思いました。最後に、芸娼妓解放令は、明治政府要人の影響をかなりあったので、上における居留地内遊郭の捉え方をみるのもよいとおもいます。
②山際さんへ
鳴尾村に限定する意義がみえづらいのかなと思い、この鳴尾含めた五町村の合併は、1951年の早さにその特色があると思うので、1951年に於ける兵庫の合併としてみるのがよいと思いました。全体を俯瞰してみるならば、戦後復興の中での町村合併という見方がよいと思いました。
③陰地くんへ
「性転換手術」自体が、法律(制度)上において合法・違法が定められていない中で、「性転換手術」のタブー視(=イメージ)が広まったのかを見るならば、「性転換手術」に関する言説を集めるしかないと思いました。ブルーボーイ事件の裁判記録をもう少し精査する必要があり、史料1を見る限り「手続きの問題」だと思うので、日本社会に於ける「性」に対する捉えられ方という大きい見方で研究する必要があるともいました。
報告お疲れ様です。四回生の横山です。
①橋本さん
先生方も仰られておりましたが、同時代史料に目を通されると良いかと思いました。
②山際さん
合併に反対した人々の意見をどのように明らかにするかが課題だと感じました。1951年の合併の特殊性を強調するのであれば、戦後の住宅政策など、同時期の出来事と比較してみるのも有効かもしれません。
③陰地さん
前回報告ではほとんど触れられていないモロッコについて触れられていた点は良かった一方で、自身の考察や他の事例が不足しているように思います。
僕も人のことは全く言えないので、応援しています。今の時期なら遅すぎることはあっても、手遅れなことはないと思います。頑張ってください!
報告お疲れ様です。三回生の泉です。
① 橋本さんへ
「洋妾」という広いテーマの中から、従来あまり検討されてこなかった「らしゃめん女郎」に着目するということは、良いオリジナリティだと思いました。
ただ、何人の方もご指摘されていましたが、このころの時代背景や理解をもう少し入れた方が良いのかと思いました。(史料の発見が難しいかもしれませんが)
らしゃめん女郎が志士による非難の対象になっていた一方で、外国人の動向をさぐるために志士たちに大いに活用されていた、という史料をみたときは、非常に興味深いと思いました。攘夷志士たちの活動に、らしゃめん女郎が暗躍していたというのは、おもしろいことだと思います。ただ、全く矛盾したことが書かれている史料なので、志士がらしゃめん女郎を「良いもの」と捉えていたのか「悪いもの」と捉えていたのかがわかりませんでした。この点は、遊郭の近隣地域で活動していた志士たちの動向や情勢を把握することによって理解が深まるのではないかと思いました。
頑張ってください!
② 山際さんへ
西宮市と鳴尾村の市町村合併の経過の様子を知ることがわかりました。全体的によく整理されていて、先行研究や史料も多かったのでよく調べられたのだなと思いましたが、やはり歴史的文脈がなかったことが引っ掛かりました。「終戦から『昭和の大合併』までの間、逆コースによる再集権化という時代背景の中で行われた」ということが書かれているのに、個々の部分の分析を行っていないのはもったいない気がしました。次の報告にむけて頑張ってください!
③ 陰地さんへ
サイニーや図書館で献策さえすればもう少しヒットすると思うので、頑張ってください!また、前回で出てきたことは知っているのですが、「ブルーボーイ事件」や「一億円男娼事件」についての語句説明を注釈等で入れれば良いと思います。
報告お疲れさまでした。4回生の塚本です。
①橋本さんへ
らしゃめん女郎の役割・意義について研究するとの事で、大変興味深く聞かせていただきました。質疑応答でも述べたように、外国人とらしゃめん女郎との接点がまだ不透明な点もあるように思いました。交渉事に関わっているのであれば、外国人の接待に関与しているとの独自性があるため、もう少し外国人の記録を探って見られると良いと思いました。
②山際さんへ
今回は、鳴尾村をめぐる西宮市と尼崎市との対立を、鳴尾村の動向から追われていたと思います。今後は、当時の西宮市と尼崎市における行政の詳細を追うことで、当該地域全体における合併の意義について明らかにすることが出来ると思います。なお当時の両市の市政を率いていた市長(尼崎市:六島誠之助・阪本勝、西宮市:辰馬夘一郎)の事蹟については、六島・阪本は各人の伝記が、西宮市の方は『西宮現代史』があるため、参考になると思います。
③陰地さんへ
全体的に方針が未確定な点が多かったため、一度先行研究整理を仕直す必要があると思います。最近出版された本としては、伊藤元輝『性転師:「性転換ビジネス」に従事する日本人たち』(柏書房、2020年)が、性転換手術を行う人(性転師)に注目したものであり、性転師の世代分けをしていることから、性転換手術の内実が分かるかと思います。
報告お疲れ様でした。4回生の竹村です。
橋本さんへ
らしゃめん女郎が外交や倒幕に結びつくという観点が非常に興味深かったです。外国人側からの史料がさらにあったら調べてもらって、考察をより強くして欲しいです。
当時の外国人がらしゃめん女郎の人たちの唄や楽器、踊りに対して否定的だったことも気になりました。それがらしゃめん女郎たちの下手さへのものだったのか、そもそもの日本の文化へのものなのかの違いでまた見え方が変わるのかなと思いました。
山際さんへ
今後の課題のところで他県との比較をしていきたいと述べられていましたが、どういう観点で比較を行っていくのかが大事になると思いました。
比較をする上では鳴尾村の特異性を見出す必要があると思いますし、全国にいくつもある村からどこに対象を設定するのか気になります。
まずは、誘致があったという特徴を持っている村を探していったらいいのでは無いでしょうか。
陰地さんへ
はじめにで疑問を感じていた部分は良いと思いましたし、これからいろんな方向に論を展開していける可能性も秘めていると感じました。
まずは、研究を進めてなにを見ていきたいのか、またどんな意義がつくれそうかを意識してテーマを固めて行って欲しいです。
先行研究で扱っていた論文を今一度丁寧に読み込んで研究の潮流を掴んだり、扱われてる史料を自分なりの目線で見てみることも良いのではないでしょうか。
報告お疲れ様でした、3回の鬼木です。
【橋本さん】
外国人を相手取った娼妓としての洋妾に焦点を当てるにおいて当時の攘夷思想や諸外国との視点をしっかりと有することができていた点は、幕末期を見ている者としては非常に良かったように思われました。質疑の際にも少し話しましたが港崎遊郭に関しては外国奉行(特に神奈川奉行)が管轄に当たっており、新見正興やオランダ公使周辺を漁ってみると洋妾像的なところで何かしら新たな発見があるのではないかと思われました。
【山際さん】
他の方からもご指摘があったと思いますが、「なぜ鳴尾村なのか」という点に関連して、個人的には今回取り上げられていた塩瀬・山口両村についても同じ疑問が生じたように思われました。というのも、鳴尾と塩瀬・山口との相違点について合併条件の数的差異に関する視点からの言及がありましたが、鳴尾が西宮・尼崎両市との合併を選択し得たことをその根拠とするのならば、塩瀬・山口が西宮以前に神戸との合併案を有していた点はどのように説明されるのかが気になる部分でした。またこれに付随して、合併における両市の鳴尾に対する需要的な部分にも目を向ける必要があるように感じられ、競馬場や甲子園球場などといった、或る種で自明のように思われる以外の部分をいかに探れるか否かで、最初に挙げた「なぜ鳴尾村なのか」という点にも自ずと答えが見えて来るのではないかと思われました。
【陰地さん】
報告に関する内容は殆ど質疑の際に全て述べさせていただいた通りなのですが、まずは次の報告までに誰かしらに相談をすることが急務なのではないかと思われます。その上で、「手術のタブー化」や「社会的影響」や「メディア」などといった要素のどれに対してまずは手をつけ始めるのかを決めない限りは進展も著しいものになりかねないように思われますが、そこに関しても一人作業で完結するようなものではないので、やはり周囲の手や頭を借りるべきと言えるのではないでしょうか。
報告お疲れさまでした。4回の福田です。
①橋本さんへ
今回の発表では、横浜遊郭を事例に外国人相手の遊女を中心とした内容だと思います。
今回気になった点としては、素人女性とらしゃめん遊女の違いが公娼制における私娼のシステムとどのようにつながりがあるのかと思いました。
出島における接待の形式がどのように受け継がれたのか、逆に外国人相手の接待が西洋型の接待システムを持ってきたのではとも思われます。システムに目をつけてもいいかと思いました。
また、幕末の攘夷志士との関係性も社会的な立場を示すものとして有用なものだと思いました。
様々な角度から研究を進められると思うので、定めるのも大変だと思いますが、頑張ってください。
②山際さんへ
鳴尾村がどのように西宮市に合併していくのかという内容でしたが、尼崎市と西宮市の間で住民感情が、文化都市の西宮か税金のかからない尼崎かという意権に分かれるのはなるほどと思いました。
ここで、気になったのは西宮と尼崎の自治体による競争というよりも、そこに関わる利害関係だと思いました。阪急と阪神はこの地域の競争相手ですが、鳴尾村は元々阪神の影響力が強く、甲子園もあることから、合併に際しても阪神・阪急の関りもあるのかと思いました。
このように周辺の関係にも着目すると、より鮮明な研究になると思うので、頑張ってください。
③陰地さんへ
前回から焦点をしぼってモロッコにおける性転換手術に着目されましたが、史料やそこからどのように研究を進めていくか不十分でした。
問題意識としては、社会と男性同性愛者のコミュニティとの関係や、試みがどのようであったのか、であったり、90年代までに性転換がアングラ化したことからその当時の性転換希望者の状況はどのようなものだったのかなど、考えられます。
実際、カルーセル麻紀の時代では、美輪明宏や60年代では三島由紀夫など、芸能界だけでなく文化人も発信していたので、それらの言論が男性同性愛者の中にどう浸透していたのかなども考えようだと思います。
視点を定めてあとは史料を見ていく作業を頑張ることが第一だと思いますので、頑張ってください。
報告お疲れ様でした。3回生の陰地です。
橋本さんへ
個人的にはらしゃめんの特異性が今ひとつわからなかったので、次回までにより明確な定義がなさせるべきだと感じました。
山際さんへ
同時代のことを知る人の意見がから聞ければより良い発表になるのではないかと感じました。探せばまだ生きている方はいらっしゃると思いますので、諦めずに頑張ってください。
①橋本さんへ
個人的に、遊女というと経済的な事情などから不可抗力で就く人が多いイメージがあるのですが、彼女らが「らしゃめん」になることを拒めるような立場にあったのか、遊女になることは避けられずとも客層を選べたということなのか疑問に思いました。
②陰地さんへ
カルーセル麻紀がパリとモロッコに渡り性転換手術を受け、それにより「性転換手術=モロッコ」というイメージが定着したとのことでしたが、パリの方は有名にならなかったのか疑問に思いました。
また、モロッコにおける性転換手術がどのようなものであったのか、もう少し説明が欲しかったです。
報告お疲れ様です。3回生の下山です。
①橋本さん
らしゃめんという言葉、初めて聞きました。
外国人を対象とした公娼ということで、のちの幕末維新期に尊王攘夷運動に関係していたという部分が興味深かったです。時代背景的な部分を深掘りし、
②山際さん
とても綺麗にまとまっており、作業量を感じました。ただ、少々事実の羅列になっているように感じました。山際さんが、どのような着地点を持っているのか気になります。
木多先生がおっしゃっていたように、時代背景と照らし合わせ、西宮市どの合併の意義を見ると意義づけができると思いました。
また、個人的には阪急と阪神など民間企業の介入について調べたら面白そうだと思いました。
③陰地さん
先行研究整理に関して言及させていただきましたが、他にも探していただいた方が良いと思います。また、史料3に関しても「性転換の医師告発」というタイトルなので、本文で書かれている性転換男娼の取り締まりを示す史料ではないと思います。
時代背景的な部分を深掘りし、時系列を明らかにするとより伝わりやすいと思いました!頑張ってください!
報告お疲れ様です。3回生の上殿です。
①橋本さんへ
らしゃめん女郎の研究ということで興味深かったです。らしゃめん女郎と他を比べた特異性が、より明確になると、より良い研究になるのではないかと思いました。
➁山際さんへ
西宮市と鳴尾村の合併の内容について、非常に理解することができました。しかし、なぜ西宮市と鳴尾村の合併を取り上げる意義があるのかということを理解することが難しかったです。他の地域と比べるのであれば、兵庫県内の市区町村の事例や、昭和の大合併で有名な合併の事例を先行研究で拾っていく作業が必要なのではないかと思いました。
➂陰地さんへ
研究と関連する文献を広くあたっていくべきではないかと思いました。多くの先行研究を読めば、やりたいことも見えてくると思います。
報告お疲れ様でした、3回生の石山です。
・橋本さん
興味のあるテーマについて熱意が伝わる報告でした。遊廓に関して、現地調査では五番町なども有効ではないかと感じました。(橋本さんであれば既に調査されているかもしれませんが)
・山際さん
違い地域に住んでいる身からすると大変面白い報告でした。鳴尾市を合併するメリット、またそれを村民が理解していたのかが気になりました。
自村が持つ将来性を合併先に還元する考えが分かる史料があれば説得力が増すのではないかとか感じました。
・陰地君
性転換手術というニッチな分野に取り組まれており、研究テーマは非常に面白いと感じました。作業量は多くなると思いますが、興味がある研究と仰っていたので引き続き頑張ってください。
報告お疲れさまでした。4回生の岡﨑です。
・橋本さん
今もなおその面影が町に残るところもある遊郭に目を向け、さらにそれが外交に対する影響、さらに攘夷運動にも寄与していた側面があるという点は非常に興味深く、視点の向け方もよかったと思います。
「らしゃめん女郎」を主な視点として上げ、その特異点を考察するのは非常に整理されいてわかりやすかったのですが、その比較的な意味合いで出てきた形式上遊郭に籍を置き、商館に住み込んでいた素人女性はどのようなことをしていたのかを明確にすると、「らしゃめん女郎」の差異がより明らかになるのではないかと感じました。
・山際さん
端的にまとめると、事例研究を通して、合併史における意義を見出そうとしていたと報告を聞いていて思いました。その事例の一つとして、兵庫県西宮市と武庫郡の鳴尾村をあげられていました。研究の視点としては、非常に興味深いのですが、事例としてなぜそこを取り上げるのかということは示した方が、よりゴールが明確になるのではないかと思いました。同時に、報告全体を聞いていて、最終的なゴールをどこに置きたいのかがわかりずらかったように感じます。これは、なぜそこを事例として取り上げたのかというところにもつながると思うので、それがわかるとよいと思います。
また、史料に「神戸新聞」からの引用があったと思いますが、西宮市にそのような地域新聞があるのであれば、当たってみるとよりリアルに描けるのではないかと考えます。
・陰地くん
「日本の性転換手術をタブー視する」という点に対する疑問を抱くということは面白い視点だと思います。まず、「ブルーボーイ事件」や「一億円男娼事件」といった内容の本筋に関わるものに対しては、脚注をつけて説明した方が、聞いている側もわかりやすくなるのかなと思います。
また、今回の報告では、モロッコで性転換手術を受けてきた人からの影響があったということが述べられていたと思いますが、本当にそれだけが理由だったのかなという疑問を抱きました。これは現代では大きく取り上げられるジェンダーにもかかわる問題なので、それと照らし合わせながら研究を進める方がよいのかなと考えています。同時に、日本国内での「性転換手術」の歴史の全体像を先行研究もあると思うので、示した方がよかったかなと思います。その全体像からタブー視されていた期間を見ると、より面白い研究になるのではないかと思います。
報告おつかれさまでした。3回生の小林です。
①橋本さん
らしゃめんにたいして、生卵を投げられていたりいじめ?のような扱いを受けていましたが、海外との交渉の際には活躍していたというギャップが面白いと思いました。最後の部分で今後、5つの遊郭について調べていくと仰っていましたが、兵庫県の神戸にも居留置がありますし、調べてみると神戸港で外交もしていたそうなので、そこも見てみてると面白いかなと思いました。一緒に頑張りましょう!!
②山際さん
西宮市と鳴尾村の併合に関して、史料もデータもあり、とても分かりやすい報告だったと思います。講義中にも出ていたように、歴史的要素がすこし足りないように感じました。難しいとは思いますが、研究の意義などが追加されるとさらに良い内容になると思うので、これからも頑張ってください。
③陰地くん
カルーセルが何者なのかが明確にすることで、取り上げるべき人物も変わってくるのではないかと思いました。まずは、カルーセルがどういった人たちから人気で、テレビや雑誌などどの媒体で有名なのか。また元々有名で性転換したのか、それとも海外で性転換したことによって注目されたのか。それを調べるだけでもより深い分析ができるのではないかと思いました。就活もあって忙しいかと思いますが、研究頑張ってください!!
報告お疲れ様でした。4回生の安藤です。
①橋本さん
これまでの先輩方が行ってきた研究と似たような分類の研究ですが、自身のオリジナリティを醸し出しながら進行できており、感心しました。史料の関係もありますが、頑張ってください。
②山際さん
個人的に、とても面白そうな題目だと感じています。言われてみればの問題で、興味をひかされました。日本史研究の難しさについても突っ込まれていましたが、史料がカギとなるため、これからも頑張ってください。
③陰地君
ブルーボーイ事件を軸にした研究でしたが、見方によって新たな見解を持つことができるとても興味深い題材だと感じていました。興味があると言われていたため、作業は多くなると思われますが、頑張ってください。山崎先生の後押しもありますので、是非とも頑張ってもらえたらと感じています。頑張ってください。
報告お疲れ様でした。3回生の溝口です。
①橋本さん
先行研究で注目されてこなかったらしゃめん女郎に焦点を当て、日本人、外国人双方の目線から捉えるという試みは斬新で非常に興味深いものでした。名附遊女の制度が導入・活用されたということについて、外国人の愛人となった素人女性は誰に、どういったルートで把握されていたのでしょうか。また、外国人は売春や遊廓に悪感情を抱いていたのに、外国人向けの遊廓やらしゃめん女郎が存在したという矛盾点も注目すべき点なのかなと思いました。
②山際さん
西宮市の鳴尾村の合併の経緯を、様々な史料をもとに簡潔に示されていたように思います。塩瀬村・山口村と鳴尾村の差異が興味深かったです。ただ、全体的に事実を羅列しているように見受けられ、山際さん自身の問いと答えが見えづらくなっていたようにも思いました。
③陰地さん
研究テーマは個性的でおもしろいと思います。性転換手術だけにこだわらず、もう少し視野を広げて先行研究を収集すると、研究の方向性が見えやすいのかな、と思います。
ご報告お疲れ様でした、4回生の山田です。
①橋本さん
とりわけ研究対象として様々な研究がなされている遊郭等に関する研究のなかでも、らしゃめん女郎という居留地内遊郭の遊女に対象を絞っての研究で非常に面白いと感じました。
質疑応答の際にも言われていたように、外国人男性と特別な親交を深められる存在であったとらしゃめん女郎を定義する一方で、外国人から見たらしゃめん女郎は肯定的な印象が伺えない部分の史料のみの提示でしたので、肯定的な印象が伺えるものが提示出来れば、より分かりやすく定義しやすいのではないかと思いました。
また、個人的には同じ居留地内遊郭で国内向けと外国向けで分けられていた遊女の人数的割合の部分はどの程度だったのか気になりました。
②山際さん
まず、鳴尾村が西宮市と尼崎への合併投票の結果、西宮市に合併していますが、現在の旧鳴尾村の地域は全てが西宮市になっている訳ではなく一部が尼崎市になっている部分があるのでなぜその地域だけ尼崎市に組み込まれたのか研究を進めることが出来ればより見えてくるものもあるのではないかと思いました。
また、鳴尾村は、そこまで大きい地域という訳でもありませんが、甲子園球場や競技場、当時は阪神パークなど遊園地もあったことから、他の市にとっての魅力は思っている以上にあり特異的な地域だったのではないかと個人的には思います。
そして、レファレンス協同データベースの方で、1950年9月9日に起こった「鳴尾村事件」と鳴尾村の合併問題についての資料を提示しているものがあり、その情報を見る限り、ジェーン台風による被害に加えて鳴尾事件での暴動が競技場の収益減少に繋がったことも合併に非常に深く関係しそうだったので、調べてみると面白いのではないかと思いました。
③陰地さん
質疑応答の際に申し上げましたように性転換手術がタブー視されていることに焦点を当てるのであれば、当時の医者の方々のインタビューや自伝なども参考になるのではないかと思います。
和田耕治医師は、海外の医者を頼るのが主流となっていた中でも性転換手術を積極的に行っており、和田耕治、深町公美子共著で本も出版されているみたいなので、参考になると思いました。
報告お疲れ様でした。3回生の八木です。
・橋本さん
神戸単体に意義を見出すことに見切りをつけてから「らしゃめん遊女」に切り替えて研究を進めたのが良い判断だったのではないかと思いました。
洋妾の新定義としての「らしゃめん女郎」を辿るミクロの視点と、攘夷思想の攻撃の対象となって衰退を余儀なくされたというマクロの視点を両立して構造化していけばさらに広がりを持たせられるのではないかと思います。全体像としてはらしゃめん女郎の世界観を描き出した上で、居留地・外国人相手という特質ゆえ攘夷運動から攻撃されたという順で考えるのが妥当かなと思います。
史料に関してはまだ不完全な部分も多いと思うので引き続き探してみて下さい。これからも一緒に頑張りましょう。
・山際さん
それぞれの地域のメリット・デメリットという視点から市町村合併について論じられていたのはとても興味深いなと思いました。
ですがその分社会学に寄ってしまった傾向が感じられ、歴史学としてどうあるべきかが課題になるのかなとも感じました。あくまで近現代史という視点から研究を進めるのであれば一連の経緯を経て言えることについて明文化する必要があったのではと思います。
自分も学際研究を試みている身なので気持ちがわかるのですが、他部門の手法を援用するとできることが増える分結論が曖昧になりがちです。あくまで歴史学で締めるということを前提に考える必要があるのではないかと思います。ゆえに、「さいごに」で山際さんの思惑・意図がもう少し聞けたら良かったかなとも思いました。
これからも一緒に頑張りましょう。
・陰地くん
山崎先生の助言でモロッコの事例を取り上げた点は進展でしたが、それ以外では行き詰まってしまったのかなと拝察します。
まず現代史として性転換手術に着目する視点自体がオリジナリティにできますし、木多先生も仰ったようにジェンダー史に帰結できれば一つ形になるのかもしれないとも思います。その中で、春学期に取り上げていたブルーボーイ事件もその画期として組み込めるはずです。
やはり行き詰まったら誰かに相談するのが一番だと思います。先生方に研究相談をお願いするのはもちろん、それより気軽な手段としては同期に進捗を聞いてもらうのも手です。少なくとも自分は会った時でもLINEでも、話せるタイミングで声をかけてもらえれば全然相談に乗ります。これから大変かもしれませんが一緒に頑張りましょう!
報告お疲れ様です。3回生の渡邉です。
・橋本さんへ
先行研究で着目されてこなかった外国人の相手をする公娼遊女を「らしゃめん女郎」と名づけ、その定義づけや実態を探ろうという研究の目的や論点が明確にあり、考察されていたので、とても分かりやすかったです。横浜以外にも各地の居留地遊郭を調査するのは大変だと思うのですが、私自身聞いていてとても面白かったので、ぜひ頑張ってください。
・山際さんへ
鳴尾村の合併について、それより前に西宮市に合併された村の事例との比較や、宣伝合戦のビラ、住民へのインタビュー記事から考察されていたのが興味深く感じました。個人的には、西宮市と尼崎市の宣伝合戦の話が両者ともにアピールポイントが違っていて、とても面白く感じました。
・陰地さんへ
日本では法律で規制されていないのに性転換手術がタブー視されたことに対して疑問を抱き、テーマ設定をされているところがとても興味深く感じました。これから様々な先行研究や史料を見ていき、陰地さんなりの視点やオリジナリティを見つけられることを祈っています。
報告お疲れ様です。三回の三浦です。
①橋本さんへ
個人的には、「らしゃめん女郎」が外交面での役割を果たしたということが興味深いと思いました。外国人男性と親密な関係になることができるという点から導き出されることだとは思いますが、ただ単に外国人の機嫌を取っていただけなのか、上からの命令で機密情報などを聞き出していたのか、という視点でらしゃめん女郎の役割を詳細に分析すると面白いのではないかと思います。
②山際さんへ
鳴尾村が合併した経緯が詳細に分析されていて分かりやすかったです。ただ、鳴尾村が昭和の大合併という動きの中でどのような点で特異であったのかという、いわば鳴尾村を取り上げる意義がやや薄いように思えました。
③陰地さんへ
性転換手術というテーマから広げて優生保護法に関するものを見ていくのも良いのかなと思いました。旧優生保護法は昨年の7月に違憲判決(当時は不妊治療についてでしたが)を下されています。そのため、現在は優生保護法に関する研究はホットであると言えます。最新の論文は今月のものもあったので確認してみると良いと思います。
報告お疲れ様でした。3回生の片岡です。
①橋本さん
遊女という先行研究が多い部分で、らしゃめんに焦点を当てて、独自性を見出せる良いポイントだと思いました。あまり本筋と関係ないかもしれませんが、少し個人的に気になったのは、日本の歌は美しくないと評価されている一方で、下線等が付いていない部分で「快いメロディー」という記述があるのが気になりました。あくまで全否定ではなかった部分があって驚きでした。
②山際さん
歴史的な要素が足りないという話がありましたが、私は逆に歴史学的視点を強調した部分を突っ込まれてしまいました。塩梅が難しいと思いますが、なんとか歴史的な部分を取り入れていきましょう...。研究全体としてなぜこの研究をしているのか(意義など)が分かりづらいように思えました。大変だとは思いますが、お互い頑張りましょう。
③陰地さん
何がしたいかによりますよね...。例えばモロッコでの性転換手術にもっと焦点を当てるのであれば、カルーセル真紀さんの著書を読むなど、深掘りできそうです。必要なことは多いと思いますが、なんとか踏ん張っていきましょう...。お三方とも、お疲れ様でした。
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