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【7月4日 2限 意見・感想】

1 : 河嶋直 :2024/07/04(木) 11:19:54
授業に出席された方はこちらに意見・感想を書き込んでください。 なお、こちらに書き込むことで出席とみなします。〆切は7月4日(木)23:59までとします。これを過ぎると出席点に加算されませんので、〆切厳守でお願いいたします。
3回生の報告に入りましたので、以下の条件での書き込みをお願いいたします。
*報告者2人分(1コマ分)で1投稿 ・報告順に従い、
 ①―さんへ  
 ②〜さんへ と宛名を明示してから本文を書き込む。


2 : 宮島夏音 :2024/07/04(木) 12:19:26
①片岡さんへ
報告お疲れ様でした。三回生の宮島です。
興味深いテーマでした。歴史学的にも深堀りの余地が多くありそうな雰囲気がして、今後の展開の仕方はいくらでも幅があるのではないかな
と思いました。日本酒に関する個人的な感覚なのですが、やはり日本酒は気軽に飲めるものではないなと思っています。味が得意かどうかも
あると思うのですが、なによりブランド感があるというか、気軽にぐびぐび飲むものじゃないという印象が強いです。今回の日本酒離れに関
しては、那波さんも仰られていましたが酒の種類の増加も相対的な飲酒量の変化に影響がありそうだなと感じました。またこれは別の視点に
もなりますが、昔の飲酒と聞いたときの私の印象の一つが、今と違って未成年飲酒への取り締まりが緩かったというものがあります。ただや
はり違法にはなりますので、万引きなどもよく横行していた印象です。お酒の消費量や、山崎先生の仰ってた「あなたの酒史」を書いてもら
ったりしたら、こういった要素も出てくるのではないかなと思いました。

②山際さんへ
報告お疲れ様でした。三回生の宮島です。
報告者本人の熱意の伝わる一回目にしては重厚な発表だったと思いました。今回テーマとなっている西宮市と鳴尾村の合併の概容に関しても
非常に把握しやすかったですし、今後どういった方面に発展していくのかが楽しみな研究だなと思いました。直接的には研究に関わりがない
ような気がする純粋な疑問なのですが、そもそもなぜ鳴尾村は単独市制を望んでいたのかが気になりました。私に郷土愛の心があまりないの
からわからないだけかもしれませんが、教えていただけたら嬉しいです。


3 : 陰地竜暉 :2024/07/04(木) 13:03:46
①片岡さんへ
報告お疲れ様でした。3回生の陰地です。
一つ気になったことがあるのですが、ワインなどの洋酒の影響にあまり着目されていないのはなぜなのでしょうか?
日本酒消費の原因の一つとして洋食の流入などによる食生活の多様を挙げられていましたが、そうであるならばその影響で洋酒が特に消費を伸ばしたのではないかと考えました。また、日本酒の値上げの記事でも洋酒の拡大について触れています。
少なくとも、焼酎やビールの売り上げ推移に着目しているのだから、洋酒もそれに併記するべきだったのではないかと考えました。

②山際さんは
報告お疲れ様でした。3回生の陰地です。 
住民投票での合併の賛成率と西宮市への合併を望んだ人の割合が具体的にどのぐらいであったのかが気になりました。


4 : 泉晴輝 :2024/07/04(木) 13:39:35
① 片岡さんへ
私も日本酒が好きなので、興味深い研究だと思いました。何人かの方々がすでにご指摘されていましたが、お酒を造る側と買う側の両方からアプローチしたらよいと思いました。
特に、日本酒は個人でつくられている方が多いので、各地方のお酒を造られている方に聞き取り調査を行っていけばよいと思いました。たとえば、私は福井県でつくられている「黒龍」という日本酒が好きなのですが、「黒龍」をつくっている方々のお話を聞いたり、それが地域の方々にどのように受け入れられていったかなどを調べることができればいいと思います。このような調査を全国的にやっていくことで成果やターニングポイントとなった時期を発見することができると思いました。

② 山際さんへ
合併史に関してはあまり詳しくはないのですが、レジュメが非常にまとまっていて、内容が充実していると思いました。山崎先生が少しおっしゃっておられましたが、自分は伊勢の近くの出身です。伊勢市史と、山際さんが研究の対象とされている西宮市と鳴尾村とを比較すると、似たような性格をもつ側面が得られるのではないかと思いました。


5 : 塚本遼平 :2024/07/04(木) 13:54:00
①片岡さんへ
 日本酒の消費量減少について、各酒類の消費量や日本酒の価格動向などから、概観されていた報告であったと思います。
 報告を聞き、日本酒の原料である米に対する生産・消費の動向について注意深く見ていく必要があるかと思いました。
 特に1960〜70年代は、日本国内における米の生産量が増大し、コメの過剰が問題となり減反政策が取られる一方で、日本人の小麦消費量も伸びていった時期でもあります。特に減反政策は、日本酒の原料である米の生産量の減少を図るもののため、従来通りの日本酒造りが難しくなったように推察されます。そのため、こうした農業政策面からのアプローチも考えられると良いかと思いました。また、この当時に書かれた酒造業に関する学術書に、近藤康男『酒造業の経済構造』(東京大学出版会、1967年)があったので、当時の酒造業を取り巻く状況を確認するのに使えるかと思いました。
 それと米の生産・消費とは異なりますが、1961年に寿屋(現・サントリーホールディングス)が打ち出した、「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」キャンペーンがありました。こういう企業側における日本酒以外の消費促進の風潮を踏まえると良いとも思いました。

②山際さんへ
 「昭和の大合併」期に先駆けて行われた、兵庫県西宮市と武庫郡鳴尾村の合併について、当時の社会情勢や「昭和の大合併」期における他地域の合併事例をもとに、分析しており、すごく興味深かったです。
 “おわりに”で書かれていたように、当時の住民感情が合併の成否を左右していたという視点は、戦後の民主化の中で、住民投票という形で変化していた地方政治の研究史に位置付けることの出来る可能性を感じました。十河先生が述べられた通り、当時の鳴尾村等の住民構成を細かく見ることで、住民感情の内実などがより明らかになるかと思います。


6 : 三木詩織 :2024/07/04(木) 16:08:22
報告お疲れ様です。3回生の三木詩織です。
・片岡さんへ
日本酒の日本史というテーマが、まず面白そうだなと感じました。近現代の日本酒離れを扱うということですが、まず日本酒の役割が変わってきているということも関係が考えられるので、そのあたりを見てみるのもいいかなと思いました。

・山際さんへ
西宮市に対してあまり知識が深くないのですが、西宮の知識がたくさん詰まっていて、すごく重厚な発表だなと思いました。


7 : 河嶋直 :2024/07/04(木) 17:28:06
①片岡君へ
報告お疲れ様でした。4回の河嶋です。
講義内でも言いましたが、「日本酒離れ」の観点は、消費側と生産側の2つがあり、今回は前者に焦点を当てられていたが、両点を踏まえつつも主軸をどっちに置くかは、先ずは明確にすべきだと思いました。山崎先生が仰っていた様に、「日本酒離れ」(両観点)から或る意味脱却しようとした中で、日本酒の「ブランド」化が重要だと思い、現在だと国際化や特に「獺祭」(元安倍首相の影響もあったが、、、)は頑張っており、ブランド力=日本酒のアイデンティティーとなる転換点が1970年頃から見られると面白いと感じました。以下参考文献です。
〇加藤慶一郎『清酒業の社会経済史:19/20世紀の眺望』御茶の水書房、2022年3月

②山際さんへ
報告お疲れ様でした。4回の河嶋です。
講義内でも言いましたが、鳴尾村と同時期に西宮市に合併した塩瀬村・山口村を比較するとより鳴尾村の意義が出て来るのではないかと思いました。後、レジュメに「戦後の民主化」と「昭和の大合併」の関係を考察するとあったが、「戦後の民主化」の観点は非常に重要であると思い、1947年に日本国憲法や民法などの六法、地方自治法など新たに改変された法律とかも出て来るので、その中での合併作業を見るのは面白いなと思いました。以下参考文献です。
〇衛藤彩子「「鳴尾村関係文書」 「鳴尾村関係文書」について」『研究報告』7、2005年3月31日、1-34頁(西宮市立郷土資料館所蔵)


8 : 内藤貴也 :2024/07/04(木) 17:46:07
報告お疲れ様でした。3回生の内藤です。
①片岡さん
日本酒離れが起きた原因についての研究とのことで、非常に興味深く、面白そうなテーマだと思いました。
自身があまり日本酒をはじめ、お酒をそこまで好まないということもありますが、そういうネガティブな側からの意見としては、
アルコール度数が高いことや、小さい頃から慣れ親しんでいないことが挙げられかなと思います。発想の一端になればと思います。

②山際さん
自身の知識がないのですが、どうして合併地区を欲しがるのかという点を疑問に感じました。鳴尾村に関しては、そこまで大規模な反対運動は
見られていないように感じましたが、その他の市区町村ではどちらが吸収するかという点で対立していたように感じました。
吸収するメリットなどがあるのならその点で他の合併された市区町村との分類につながるのではないかと感じました。


9 : 山際こころ :2024/07/04(木) 18:51:50
報告お疲れ様です。三回生の山際です。

片岡さんへ
日本史学の観点からの日本酒研究ということで、新鮮で興味深かったです。
私も兵庫県西宮市の出身で、小学生の頃灘の酒について学んだ記憶があり、楽しく聞かせていただいておりました。
西宮市に酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)という日本酒の博物館がありますので、参考になるか分かりませんが、一度足を運ばれてみてはどうでしょうか。


10 : 木全諄 :2024/07/04(木) 19:02:43
報告お疲れ様でした。4回生の木全です。

①片岡くんへ
質疑の際にも述べさせていただきましたが、当時の民衆という曖昧な対象をもう少し明確にしていくことと八木君が追加で補足してくれたお酒の役割の変化(嗜好品か贈答品かなど)について考える必要があると思います。
また、お酒(日本酒)離れが進む要素として簡単に考えてみると、先行研究にもあったような洋酒・焼酎ブームの誕生に伴う代替品の存在、値上げに伴う金銭的・経済的な余裕の減少、現代的に現れた考え方である「ソバーキュリアス」というお酒を飲まないというある種リスク回避のような価値観の誕生などがあげられるかと思います。
そういった点から単純なお酒離れではなく、各々要素を区切りながらまとめていくとより鮮明な背景が見えてくるのではないかと思いました。
あと、いつから設定されていたかについては調べていないのでわかりませんが、日本酒にはランクが設けられており、純米や醸造などで分けるだけでも様々存在するのでその辺を一括りにすることは中々難しいのではないかと感じます。

②山際さんへ
「昭和の大合併」を単独での市制施工を目標とした鳴尾村から見るという研究非常に興味深いものでした。
それぞれの市との合併過程や構想、合併までの流れがしっかりと説明されていてわかりやすかったです。
そこで気になるのは、那波さんが指摘されていたような合併に伴うメリット・デメリットといった影響の部分かと思います。
大合併の一事例から鳴尾村を選択されたということは当然ほかの事例もあるので、具体的にどのような事例があるかまでは把握していませんが、類似する事例などあればそこでのメリット・デメリットなども見てみて鳴尾村における特異性を打ち出すことに繋がるのではないかと思いました。


11 : 溝口当子 :2024/07/04(木) 19:36:00
報告お疲れ様です。3回生の溝口です。
①片岡さんへ
直結する先行研究がなかなか見つからないということで研究しづらそうだとは思いますが、今までにあまりなかった観点から日本酒を捉えるという点が斬新で興味深かったです。私自身お酒はまったく飲まず、割と私の周りも飲まない人が多いのですが、飲酒をする人の数は時代を経るにつれて減っているということはないのでしょうか。

②山際さんへ
本文レジュメ・史料レジュメに加え、表レジュメまでついていたので、発表内容が理解しやすかったです。時代背景についても詳しく解説してくださり、この分野にまったく明るくない私でも興味をそそられる発表でした。個人的には西宮市と尼崎市がお互いに行っていたネガキャンが気になりました。


12 : 鈴木琴葉 :2024/07/04(木) 19:58:00


片岡さん
発表お疲れ様です。とても面白い研究テーマだと思いました。時期によっては3種類のどれかに分類しづらい酒が流行ったり、おっしゃられていたように材料としての酒であった可能性もあるため、当時の広告や、あればアンケートなども参考になるかもしれないと思いました。

山際さん
発表お疲れ様です。合併の可否の投票自体はイメージがありましたが、合併の際にどちらがいいか投票があり、それで決めたというのは興味深かったです。住民たちがどのような心境で選んだのかということが気になりました。


13 : 大西知明 :2024/07/04(木) 20:19:21
三回生の大西です。

①片岡さん
報告お疲れ様です。日本酒の消費量減少に関して、一つ値段という答えを導き出せていたのは大変良かったと思いました。質疑でも触れられていたことなのですが、他のワインやウイスキーにもしっかりと触れておくべきだったのではないかと思いました。単に値段が上がっただけではなく、零細の酒蔵の減少や、地方の過疎化ともつながっているように感じられたので、有名な酒造だけでなくもっと地方の酒造事情も深堀りしていくと、生産する側の事情が見えてくるのではないかと思います。
②山際さん
報告お疲れ様です。昭和の大合併の草創期の事例として、鳴尾村を取り上げ、合併の理由がシャウプ勧告や台風による被害と、ある程度まとめられていて良かったと思います。僕と同じく大合併を取り扱うということで、議事録は大変参考になるのではないかと思います。平成と昭和では、かなり事情や背景は異なりますが、神戸新聞などの地方紙も民意を知る上では割と使いやすいのかなという風に思いました。


14 : 山内葵生 :2024/07/04(木) 21:08:29
発表お疲れ様でした。3回生の山内です。
片岡さんへ
日本酒という個人的に親近感のあるテーマで研究されるので凄く興味深く聞いていました。
皆さんの意見でもありましたが、需要側、供給側で見方だ違うテーマになるなと思います、歴史的な意義についてはあると思うので今後の報告が楽しみです。

山際さんへ
郷土史で、しかも私の出身地でもあるので興味深く拝聴しました。
1点発表の後にもお伝えはしたのですが、村民感情という点では、なるお義民の言い伝えがあり、瓦木町、西宮市との繋がりが見れる事象があるので少し時代は遡りますが感情に焦点を当てるのであれば調べてみてもいいのかなと思いました。


15 : 横山真太郎 :2024/07/04(木) 21:23:28
報告お疲れ様でした。4回生の横山です。
①片岡さん
日本酒離れ、酒離れをどのように説明付けるか。他の皆様方も仰っていたことではありますが、まず何を以て日本酒離れ・酒離れとするか、次に様々な観点から時代の背景を調べるが肝要だと思います。
酒という嗜好品の在り方の変化がこれからの研究における軸になっていくのならば、そのきっかけをどこに求めるかというところが今後のポイントではないでしょうか。

②山際さん
鳴尾村の合併に就いての話ということで、非常に面白い内容でした。
今回は合併に至るまでの経緯がわかりやすく理解の助けになりました。
他の事例と照らし合わせて「なぜ」鳴尾村なのかという点について明らかにしていくのが当面の課題だとおもいます。頑張ってください!!


16 : 愛葉一真 :2024/07/04(木) 21:35:11
報告お疲れさまでした。3回生の愛葉です。

片岡さんへ
日本酒離れに関する発表でしたが、根本的なお酒離れもあると思いますが、お酒の種類が乱立するようになったという背景もありそうな気がします。生産者、消費者など多角的に捉えると新しい発見があるのではと感じました。

山際さんへ
今回の発表は兵庫県内の市町村合併の話でしたが、兵庫県以外の自治体の市町村合併の例とも比較すると、鳴尾村の特徴が見えてくるのではと感じました。


17 : 八木宣大 :2024/07/04(木) 21:44:09
報告お疲れ様でした。3回生の八木宣大です。

①片岡くんへ
 日本酒の研究とのことで、先行研究の少なさに苦慮されている様子が伺えました。おそらく「日本酒」というテーマをもとにどこへ研究を向かわせるのかで苦心していたのかと推察します。
先ほども少しお話ししましたが、日本酒は純粋なアルコール飲料という意味以上に神聖視される文化があることは消費の実態を明らかにする際に重要なのではないかと思います。神社では「御神酒」として祭祀に使われますし、地域のお祭りなどでも飾られたり縁起物として用いられたりとシンボル的な使われ方も多いので、そこから消費の実情に迫るのも面白いのではないかと感じました。
視点としてはとても面白いと思います。さまざまな方面に広げられるテーマであると同時に絞りづらいのが悩みどころなのでしょう。お酒の話をするのは好きなので全然話してください。これからも一緒に頑張りましょう。

②山際さんへ
 とてもまとまったレジュメだなというのが第一印象でした。昭和の大合併をテーマにしつつも範囲が定まっているので散らばった印象も受けず、必要な視点を的確に論証されているように見えました。少し気になったのは、公営ギャンブルが市の財政にどれだけ寄与していたのかという点です。他にも甲子園球場などのレジャー施設がどれだけ地域経済に貢献していたのかが知りたいと思いました。


18 : 八木大輔 :2024/07/04(木) 22:22:10
報告お疲れ様でした。4回生の八木です。
①片岡さん
質疑の際に先生方がおっしゃっていたようにどこにターゲットを置いて縮小と捉え得るのかが重要だと感じました。ドイツのビール離れの話もありましたが、最近見たニュースでは今日本酒は海外の人々に非常に人気で、外国人消費量は年々増加傾向にあるとされています。そのため相対的に国内消費が目立たなくなっていると感じました。それと地域性もあると感じます。日本は軟水で良い水質の地域が多く点在したことから日本酒の製造も行いやすかったでしょうが、昔と比べると水質汚濁がちらほら話題に上がるなど日本酒製造が行いづらい環境が経済成長に伴い現れていると考えます。


②山際さん
非常にまとまっていて発表内容が理解しやすかったです。少し研究内容と外れるかも知れませんが阪急について調べてみるとヒントがあるのではと思いました。阪急不動産は西宮や尼崎、宝塚などの阪急線の沿線付近の開発に力を入れた結果が今の環境です。高級住宅街のブランドや沿線の商業施設・百貨店は阪急の主力であり、それにあやかる形で各市町村が形を成して行ったという話を聞いたことがあります。なので民間の特に不動産系を調べてみるのもいいのではないかと思いました。


19 : 山本駿介 :2024/07/04(木) 22:38:19
お二人とも、報告お疲れ様でした。4回の山本です。
① 片岡君
 今後の研究の糸口になることを願って、以下数点質問です。
 P3の「4. 各酒類の消費量の動向」に関して、ここでは消費"量"が減ったことを取り上げていますが、消費"割合"はどうだったのでしょうか。ビールの項目に書かれているような「酒離れ」を考慮すると、量での比較はあまり意味が無いかも知れません。更に言えば、1970年代の日本の経済状況はどうだったのでしょうか。家計において、酒類全般がどれほどの割合で購入されていたのか、気になるところです。
 次に、抑々人々は「酒」に何を求めているのでしょうか。お酒は一応嗜好品ですし、値段が上がっても他の種類と比較した消費割合は変わらないのでは?というのが、勝手ではありますが、個人的感想です。単純に「酒」なら何でも良いという心理で最も安いお酒(ビール?)を飲んでいる可能性もあります。しかしでは何故ビールが安価なのか、逆に日本酒は安価にはならないのか(一応カップ酒やパック酒はありますが、それらの人気が出ないのは何故か)、といった疑問が湧きます。
 それから、70年代当時の人々はどこでお酒を飲むことが多かったのか。お店であれば、日本酒を提供する飲食店の数や割合の変動を;家で晩酌するならば、そのお酒はどこで手に入れていたのかを見ると、何か研究の手掛かりが見つかるかも知れません。
 最後に、川嶋君が質問の際に言っていた「企業側の目線」を考えた時、そういえば日本酒のCMって見ないな、と思いました。見るものといえばほぼ全てビールで、しかも大手企業のもののみです。何故日本酒の広告は殆ど作られることが無いのか、また現在ビールを宣伝することの多い大手企業が日本酒に手を出さないのは何故か、という点が疑問に思います(これは飽くまで現在の話なので、70年代は日本酒の広告を目にする機会が多かったのかも知れませんが)。
 実は私も日本酒を研究材料にしようかと悩んだことがあった(日本酒大好きなため)ので、片岡君のことはとても応援しています。是非頑張って下さい。

② 山際さん
 旧鳴尾村域を地図上で確認しました。そこで思ったのですが、当時の鳴尾村の西隣には西宮市が接しています。南はもう海ですし、北側に西宮程の街はありません。間違いなく西宮市がこの地域の「中核」でしょう。そして村の直ぐ東には、武庫川というやや大きめの川が流れており、尼崎はそこから更に離れています。こうした地理的状況を鑑みると、寧ろ西宮市に編入されない方がおかしいと個人的に思います(私は完全に部外者なので、地元の感覚は全く分からず話していますが……)。となると、「何故西宮市に編入されたか?」というテーマで論を進めていくのは、少々厳しいように感じます。
 そこで視点を変えて「何故独立町制を敷こうという声が上がったか?」という点に焦点を当ててはどうでしょうか。上記の通り合併しない方がおかしいというのが私の持論ですし、報告内にあった財政面の憂慮を考えれば、合併へのインセンティブは十分にあります。それを少しでも跳ね除けられるような動機、つまり「鳴尾」というアイデンティティはどこにあったのか。その点を調べれば、研究に繫がる可能性があるかと思います。
 助けとなるかは分かりませんが、自分の地元の事例を書いておきます。静岡県駿東郡に「長泉町」という町があります。明治時代の町村制施行以来、一度も合併をせず存続している自治体なのですが、この町の両隣りには、静岡県東部の中心的都市である沼津市と、新幹線の駅があり且つ三島大社で有名な三島市があります。これらの二大市に挟まれているにも拘わらず、頑なに合併していないということです。ところで件の長泉町、実は金持ち&教育熱心として有名です。つまり同町には、単独町制を敷けるだけの財源があり、文教地区としてのプライドが有るわけです(因みにこのせいで沼津市民は長泉町民を僻んでたりします)。鳴尾に話を戻して、同村における「プライド」形成について論じれば、1つの研究になるかも知れません。
 長くなりましたが、地元意識や帰属意識というのは私の関心が深い観点です。良い研究になるよう、願っております。


20 : 橋本明日香 :2024/07/04(木) 23:05:02
①片岡くんへ
 「日本酒離れ」というテーマを日本史学的視点から研究してみる試みがおもしろいと感じ、片岡くんならではの研究になると感じました。「日本酒離れ」と一言で言っても量や種類、目的など広く定義づけられると思うので、自身の研究したい「日本酒離れ」を言語化できるといいかなと思いました。今後、製造の視点・消費の視点など絞って研究する必要が出てきますがより深くおもしろい研究になっていくのが楽しみです。

②山際さんへ
 鳴尾村の編入について、詳細な史料を基に考察を述べていた点から熱心さが伝わってきました。先輩方からの意見であった通り、当時の鳴尾村の村民の意見や主張がはっきりとわかる史料が見つかると山際さんの研究がより良いものになると思いました。


21 : 片岡巧月 :2024/07/04(木) 23:53:02
報告お疲れさまでした。3回生の片岡です。
皆さん、温かい意見をありがとうございます。まだ整理しきれていませんが、少しずつ咀嚼していきます。

山際さんへ
自身のことで手いっぱいであまり込み入った話ができなくてすみません。レジュメがまとまっており見やすい印象でした。授業内で述べられていた通り、当時の合併について詳しく知っている方への聞き込みによる調査が大切だと感じます。兵庫県南部は私鉄、JRなどの鉄道路線が複数通っている、地理的にも面白い土地なので、歴史以外の根拠もあるかもしれませんね。


22 : 鬼木翔大 :2024/07/04(木) 23:53:25
報告お疲れ様でした、3回生の鬼木です。

【片岡さん】
よくお酒を呑む側の人間としては、今回の報告テーマは非常に興味深く拝聴させていただきました。講義中にも質疑の際にお話ししましたが、1970年代に日本酒が生産ピークを迎えたのち、新たにブームとなったのは1970〜80年代の舶来ウイスキーのようです。1971年のウイスキー輸入自由化によって拍車の掛かったブームでしたが、1983年に値上げ、翌84年に増税と、やはり一般的にはウイスキー熱もその衰えを見せていた事実があります。需要側と供給側のどちらから見るかによって研究の視点が異なってくるとは思いますが、「需要側にとってのブーム」という面で言うと日本酒の過剰生産期に次ぐ形で流入してきたウイスキーブームは、国産の日本酒と対を成す海外のお酒としてのウイスキーという点で面白いのではないかと思われました。また、ブームに関してはスタンリー・リーバーソンという方が詳しく研究をされているそうなので、ぜひご覧になってください。まあ、行き詰まったら一緒に一杯呑(や)りながら語らいましょう!(笑)

【山際さん】
報告内容が理路整然ときっちりまとめられており、非常に理解しやすかったように思います。やはり鳴尾村の合併に関しては尼崎と西宮の2択ということと、住民投票の事実があるので、今後重要になってくるのは当時の住民感情の部分であるように思われました。西宮市郷土資料館の存在についてお伝えしようとしていたのですが、質疑中に先に上げられていたので、ここでは「西宮市役所総務課」(どうやら郷土史に特化したチームがあるらしいです?)と「兵庫県公館県政資料館」という2つの場所を情報提供とさせていただきます。何かしら史料調査の一助となれたら幸いです。


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