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【3月29日補講 (岡崎・松尾・岸・八木・田中) 意見・感想】
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授業に出席された方はこちらに意見・感想・アドバイス(先行研究や参考史料等)を書き込んでください。
なお、こちらに書き込むことで出席とみなします。〆切は3月31日(日)23:59までとします。
これを過ぎると出席点に加算されませんので、〆切厳守でお願いいたします。
今回は補講者が5人という事で以下の通りで書き込みをお願いいたします。
・報告者5人分で1投稿
・報告順に従い、①―さんへ
②〜さんへ
③・・・と⑤まで続いて書いて下さい。
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報告お疲れ様です。3回生の河嶋です。
①岡崎くんへ
「尊徳思想(仕法)」=「至誠」「勤労」「分度」「推譲」が、近世と近代に於いてその文脈が異なっており、近代(特に戦間・戦中期)では「国家主義」へ利用された事が通説であるが、星野定五郎の「尊徳思想(仕法)」は時代の潮流と共に変容していったのか、また、神奈川に於ける「尊徳思想(仕法)」の需要に於いてやはり、これも近世と近代で乖離はあると思われるので、近世・近代の棲み分けの2点が重要ではないかと思いました。
②松尾くん
橿原神宮や畝傍に焦点を当てるならば、その当時の奈良という地域がどういう地域だったのか、どういう扱いが為されていたのか、という点が重要だと考えられ、また、後、「聖地巡礼」とレジュメに書かれていたが、伊勢や橿原、熱田その他の神宮・神社・大社へのナショナリズム的利用がいつ起きたのか、国民はどのように反応したのか、それに対する大軌の経営戦略との関連を見るのも必要なのではないかと思います。後、桂さんが仰っていた通り、年代(明治・大正・昭和:1910・20・30・40年)の整合性・関連性・一貫性は明確にしなければならないと思いました。
*参考史料:大阪電氣軌道編『畝傍線名所案内』大阪電氣軌道、1923年3月
安達忠一郎編『肇国の聖蹟を巡る』大阪電気軌道百貨店部、1940年11月
③岸さん
講義内でも述べた通り、1960・70・80年代に於ける社会構造・変化の把握、そういった動きの中で「二次創作」活動がどうリンクされるのかが重要だと思いました。
④八木くん
「第196回国会 参議院 文教科学委員会 第12号 平成30年5月29日」の蓮舫参議院議員が「理事会においてということですけれども、その理事会のメンバー、構成要員の一人が内田監督ですから、そういう部分も含めてやはり私は相当慎重な対応を文科省としても見極めないといけないと思うんですが。日本版NCAA、私これは基本的には賛成をしています。ただ、これまでの日本版NCAAは余りにも大学のスポーツの連携、振興、発展、あるいは財政面での安定的確保をどうするかというところに視点が行き過ぎているんです。昨年三月、文科省が発表した大学スポーツの振興に関する検討会議最終とりまとめ、これでは、我が国の大学部活動は課外活動としてこれまで位置付けられていたから、体育会に積極的に関与する大学が少ないという現状に言及をして、そこで、大学スポーツに関する理解の醸成をしたいとして、例えば公益社団法人全国大学体育連合で平成二十八年に発表された大学スポーツ推進宣言、この学長による署名大学数を増やし、大学トップ層の理解を深める活動を紹介しているんですが、ここに署名をしているのは日本大学の学長なんですよ。何かもう、何というのかしら、明るい未来に対しても前提として安全だよねというところがすっぽり抜けて、今回のような事態が起きたときにどうするんだということになっているんだと思います。私、日本版NCAA、進めるのは結構だと思いますけれども、その前に、やっぱり決定的に安全確認、何かあったときに学生を守る、何かあったときに学生を切り捨てるというような姿勢ではないものを文科省としても指導してもらいたい。最後に、日大の理事長は私は会見して真摯に説明をするべきだと思いますが、大臣、いかがですか。」と発言してるのですが、ここで重要なのは「我が国の大学部活動は課外活動としてこれまで位置付けられていた」点であり、これは所謂、中学・高等学校の部活と同じレベルであるという事を意味しており、大学の法人化以外にも中高の部活の動き(例えば地域移行)と関連させるのも良いのではないかと思いました。
*参考資料:公益社団法人全国大学体育連合:機関誌『大学体育』
⑤田中くん
市村新田は、1704年に開発され、つまり、幕領による代官見立新田と言え、早期に開発された新田として非常に重要な特徴だと思い、その代官(庄屋)が三田家・寺田家ほかが輪番制の後、寺田家に一元化されたが、幕末期には小田原藩の領地として「海防」に関わっていた(土地柄「柏原舟」という水運が発達)という点は非常に興味深いので、海防と照し合せて、その市村新田の特異点を描くのが良いと思いました。
*先行研究:清水詩織『近世後期の海防と社会変容』勉誠社、2024年2月
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報告お疲れ様です。3回生の塚本です。
①岡崎くんへ
尊徳思想が移民に与えた影響について研究する上で、尊徳思想側が有していた、移民や移民先の国々・地域への認識を明らかにすることが必要であると思います。特に星崎定五郎は1899年に渡米して以降、日本人学童隔離問題(1906年)や外国人土地法成立(1913年)といった日本人移民に対する問題が発生したカリフォルニア州に在住していたため、この時期の移民問題は密接に関わってくると思います。
②松尾くん
ナショナリズムと鉄道経営とを絡めた研究である以上、大軌が旅客を呼び込む際に発行していた旅のしおりや、鉄道路線の鳥観図を参考にすることで、当時の大軌の宣伝方法や聖地がどのように認知されていたのかが、視覚的情報によって明らかになると思います。
なお当時の有名な鳥観図絵師として、吉田初三郎がおり、彼が『大軌電車沿線案内[大軌電車沿線名所図絵]』(大正名所図絵社、1927年)という作品を出しているとのことです。参考までにお知らせします。
③岸さん
質問時にも述べましたが、1970年代末に放送された『機動戦士ガンダム』などのアニメがなぜ、女性向け二次創作の広まりの契機になったのかをより明確化する必要があると思います。例えば、当時のアニメ雑誌や関連する雑誌(映画評論誌など)や新聞などで、そうしたアニメなどがどのような評価を受けているのかを見ることが、世間一般的な評価を知る上で参考になるかと思います。
④八木くん
報告を聞く限り、一つのスポーツに限定するのではなく、大学スポーツ全体の法人化について研究を進めるように認識しました。その場合、福田君や河嶋君が述べてた通り、政治サイドの法人化問題への取り組みについて目を向ける必要があるのではないかと思います。
最後に、質問時に述べた参考になりそうな研究論文を、参考までにお知らせします。
樋口俊多「日本の大学におけるスポーツビジネスの現状と課題:国立大学の体育会部活動団体の法人化に着目して」『日本文化論年報』(神戸大学大学院国際文化学研究科日本学コース、2022年)p81-124
⑤田中くん
報告で取り上げられた市村新田の独自性を打ち出していくことが、今後の研究における一番の課題のように感じました。当時の河内国における勢力図(幕領、藩領、旗本領など)の変遷を整理するとともに、その背景にある出来事をより一層明らかにすることで、市村新田に対する解像度も上がると思います。
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報告お疲れ様です。3回生の八木です。
①岡崎さんへ
もしすでに調査されていたら申し訳ございませんが、星崎は東京共同貿易株式会社を設立されています。その会社なら星崎の理念などが伺えるのではないかと思いました。
②松尾さんへ
現近鉄は圧倒的に奈良が主要な顧客です。ナショナリズム的利用のための路線を引くという観点のもと、京阪名方面からの顧客を奈良へ呼び込むという意思ではないと感じます。奈良の流動性の低い人々を近隣都市に運び込むという経営戦略です。あくまで井戸端会議な話ですが、奈良県ん学園前エリアにはそのような意思があるとされています。今後の研究で特急が走っている路線とその特急の車種を調べてみると良いと思いました。
③岸さんへ
素人意見とはなりますが、プラモデルは二次創作に分類されますでしょうか。ガンダムが女性向け二次創作の起点とおっしゃっていましたが、創作ではないかもしれませんがガンプラは女性でも結構やっていた人が多いと聞いたことがあります。
⑤田中さんへ
新田を開発するにおいて土地も重要ですが水も必要だと思います。治水やどこから水を引いているかを調べてみると取り巻く環境が浮き上がるのではないかと思います。
河嶋さんへ
ご意見ありがとうございます。課外活動としての位置付けという視点が自分は考えられてなかったのでご教示いただきありがとうございます。どこかで部活動はあって当然のものと考えていましたが、正課である学業と課外である部活として分別して研究する必要があると再認識できました。
塚本さんへ
質疑の際に教えていただいた研究論文を読みましたが非常に勉強になりました。ありがとうございます。このテーマが自分が思っていた以上に情勢・政治サイドがからんでいることが質疑・この論文から感じましたのでこれから精査していきます
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