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【11月2日4限 意見・感想】

1 : 深山玲於奈 :2023/11/02(木) 16:41:35
授業に出席された方はこちらに意見・感想を書き込んでください。
なお、こちらに書き込むことで出席とみなします。〆切は11月8日 (水)23:59 までとします。
これを過ぎると出席点に加算されませんので、〆切厳守でお願いいたします。


2 : 河嶋直 :2023/11/02(木) 17:20:13
報告お疲れ様でした、3回生の河嶋です。
「国民国家批判論」の構造・その検証に対する批判・論点、「社会構成主義」という方法論の批判・論点が今回の報告で示されていたと思います。この「国民国家批判論」に対する日本史学者による批判・論争と上野千鶴子氏が指摘した「社会構成主義」に対する批判・論争の棲み分けが必要ではないかと思いました。
犬飼裕一「社会的構築の彼方―自己言及性から社会構成主義・社会構築主義、そして社会修辞学―」『研究紀要』(日本大学文理学部人文科学研究所)、097、2019-02-28、97-116頁を参考文献として挙げたい思います。


3 : 塚本遼平 :2023/11/02(木) 18:09:25
報告お疲れさまでした。3回生の塚本です。
「国民国家批判論」に対する日本史学会の反応とその時代的背景について、今回の報告では述べられていたと思います。
報告内で述べられた卒論の焦点として、”ソ連=国民国家の一類型”との仮説が挙げられていました。恐らく従来の説通りの”ソ連の崩壊=マルクス主義歴史館の崩壊”という単純的構図に修正を加えるものであると思うため、同時代的なソ連の崩壊についての認識に関する記述を取り上げた方が論の補強に繋がると思います。


4 : 白井岳歩 :2023/11/03(金) 00:49:53
報告お疲れ様でした。
3回生の白井です。
ソ連が国民国家の一類型かどうかに関しては、『スターリン全集』 特に第13巻が参考になるかと思います。
スターリンによる一国社会主義化総路線の認識が重要ではないかと感じました。


5 : 白井岳歩 :2023/11/03(金) 00:51:07
>>4
訂正
一国社会主義化→一国社会主義への歪曲


6 : 中田駿亮 :2023/11/03(金) 07:17:19
(良い発表で大変長くなってしまったので、2つに分けて投稿します)
報告お疲れ様でした。3回生の中田です。春学期に続いて聞き応えのある発表でした。
主観ですが、学部生で本格的に史学史を学んでいる学生は少ない印象があるので、院進を目指すのであれば、それだけでアドバンテージになると思います。題材も修論で完成させる事を目指すのであれば、多少裾野を広げて前後の史学史的論争にも触れてみるとより理解が広がると思います。口頭でもお伝えしましたが、日本ファシズム論争に関する論文・書籍は、報告者の問題意識や関心と照らし合わせても一読の価値があると思います。詳しくは送信したレジュメの該当範囲をご覧ください。

内容についてです。挙げられていた問題点は、それほど気にする内容では無いと感じます。史学史の題材を扱う以上、先行研究整理と本論の論争の内容が被ってしまうのは仕方ないと思います。加えて、歴史に対する捉え方の実証性もその時代を経験した教授方に聞き込みを行い、同時代の言及している論文を探せば、とりあえずのクリアはできると思います。ただし、1つ気になった点としては、言語論的転回や構成主義を国民国家批判の衰退に位置付けるのは、残り時間との兼ね合いも考えてどこまで立証できるのか不安に思います。後ほど示しますが、これらの範囲を理解して論に組み込むには膨大な書籍を読む必要があり、現実的ではないので修論に組み込むべきかと思います。そのため、質問にもあったと思いますが、まずは報告者による国民国家批判に対するスタンスを明らかにして、それを立証することに力点を置いた方が良いと思います(レジュメにおける「国民国家批判論の評価」の部分)。春学期の際、私は「フェアに論争を俯瞰したい」旨を報告から感じたため、呼称の変更を提案しましたが、論文の体を為す以上、報告者の意見提示は必要条件だとは感じていました(史学史の卒論を小関先生や猪原先生が難しいとする理由です)。難しい要求ですが、方法としては、春学期のような教授への聞き取り調査や論文を軸に立証を行うのが現実的かと思います。その上で、修論(もしくは博論)で今回の発表で広げた裾野を回収する作業に出るのが現段階における最善かなと考えました。


7 : 中田駿亮 :2023/11/03(金) 07:18:18
念のため、構成主義や言語論的転回について、役立つかもしれない書籍・論文を紹介しておくので、参考になれば幸いです。言語論的転回や構成主義に対する歴史家の反応及び論争は、遅塚忠躬『史学概論』(東大出版会)、野家啓一『歴史を哲学する』(岩波現代文庫)に詳しいです。また、上記の本よりも読みやすい書籍として小田中直樹『歴史学ってなんだ?』(PHP新書)があります。先述した野家啓一の書籍として、『物語の哲学』(岩波現代文庫)も構成主義の立場を取る「歴史の物語り論」について説明しています。その「物語論」に対する限界性を示す事を目標としたのが、貫成人『歴史の哲学』(勁草書房)ですが、私個人としては懐疑的です。海外の議論をまとめ、イギリスの研究事例ですが、長谷川貴彦『現代歴史学への展望』(岩波書店)は第三部が参考になりそうです。また、言語論的転回への反応を一本にまとめた論文として小田中直樹「「言語論的転回」以後の歴史学」『岩波講座哲学11 歴史/物語の哲学』(2009年)があり、ここに挙げられている著作は最終的に全て読むべきかと思います。後は『思想』1994年4月号と2018年3月号も関連しそうです。二宮宏之「歴史の作法」『歴史を問う〈4〉歴史はいかに書かれるか』(岩波書店)もよくまとまっている印象です。

長々と雑な引用で紹介しましたが、現在私の手元にある本の中から、読みやすく内容がまとまっている物や一読の価値がある物を主観で述べました。そのため、内容等に偏りはあると思うので複数人の教員の方や院生、友人などにも聞いてみてください。全てを残り時間で読むのは難しいですが、貴重な残り時間をリサーチする手間に取られてしまうのが勿体無いと感じたため、大量に紹介しました。また、私が所属している小関ゼミの卒業論文として、自由主義史観に基づく新しい教科書を作る会について考察した論文もあるので、興味があれば一読してみてください。

最後になりましたが、質疑応答の際に先生方が仰っていた「乗り越えてほしい」という要求はとてつもない高い壁ではあると思いますし、簡単には突破できない物ですが、挑む価値は十分にあると思います。私も史学史の論文を修論まで寝かしている段階ですので、研究の進展はとても楽しみにしています。残り時間は短いですが、卒論の執筆頑張ってください。


8 : 加納誠也 :2023/11/03(金) 13:22:04
4回生の加納誠也です。報告お疲れさまでした。
史学史(論)という、一般的に学部生によってあまり触れられない分野に関して、今までの研究の蓄積を1つの形に示した発表だったと感じました。
第1章の内容と先行研究整理の内容とが重複している点を問題点とされていますが、内容を差別化する上でも、まず導入で先行研究整理を今回よりも簡単に行い、第1章で自身の考えを少しずつ出していくのが、1つの手なのかなと思います。


9 : 赤坂知哉 :2023/11/08(水) 10:44:30
報告お疲れ様でした。3回生の赤坂です。
「国民国家批判論」に対する批判とその時代的背景についての今回の報告だったと思います。発表時間の都合上カットされているだけかもしれませんが、論文ですので幡鎌さん自身が国民国家批判に対してどう考えているのか、というところをもっと重点を置く必要があるのではないかと感じました。


10 : 横井来季 :2023/11/08(水) 21:31:47
 4回生の横井来季です。報告お疲れ様でした。
 今回の報告ですが、史学の歴史について、ひとつの形として示せたのが成果だと感じました。
 史料7で與那覇が、単一のものとしての『日本史』などというものは70年代初頭には揺らいていたという指摘をしていましたが、こうした動きの背景には、吉本隆明の『共同幻想論』(1968)が影響しているのかなと聞いていて思いました。たぶん、国民国家批判論者の中には、吉本に影響を受けている人もいるかと思うので、触れてみてもいいかもしれません。
 今後も研究を頑張ってください。


11 : 横井来季 :2023/11/08(水) 21:33:17
 4回生の横井来季です。報告お疲れ様でした。
 今回の報告ですが、史学の歴史について、ひとつの形として示せたのが成果だと感じました。
 史料7で與那覇が、単一のものとしての『日本史』などというものは70年代初頭には揺らいていたという指摘をしていましたが、こうした動きの背景には、吉本隆明の『共同幻想論』(1968)が影響しているのかなと聞いていて思いました。たぶん、国民国家批判論者の中には、吉本に影響を受けている人もいるかと思うので、触れてみてもいいかもしれません。
 今後も研究を頑張ってください。


12 : 松尾 樹 :2023/11/08(水) 22:15:48
報告お疲れ様でした。3回生の松尾です。
国民国家を構成する前提の部分にナショナル・アイデンティティを共有している国家とありましたが、報告を通して日本の近代から現在に至るまでのナショナル・アイデンティティにおいてどのような物や要素が該当するのかがあまり分からなかったので、もし分かっているのであればソ連など他国におけるナショナル・アイデンティティとの相違点などを考えてみると、国民国家論そのものの国ごとに異なる背景や特徴と共にそれに対する批判論の本質を見つけやすくなるのかなと感じました。


13 : ZHU Yiqi :2023/11/08(水) 22:45:35
3回生のシュです。報告お疲れ様でした。
今回の報告では「国民国家批判論」に関する報告でした。報告中ではソ連の国民国家論を取り上げましたが、自分のイメージ中では共産主義運動が国民国家を批判する傾向があり、今中国の天安門広場に掲げているスローガンの一つ、「世界人民大団結万歳」も国民国家批判論を代表できると思いますが、旧ソ連も中国も共産主義路線を掲げていても、事実上ナショナル・アイデンティティが共産主義国家としても国家形成の重要な一部でした。このような国民国家論批判に巡る理論と実践の矛盾から考えても良いではないかと感じました。


14 : 岸愛深 :2023/11/08(水) 22:57:38
報告お疲れ様でした。3回生の岸愛深です。
今回は、「国民国家批判論」に関する時代背景や批評についての報告だったと思いますが、このような史学史を研究している方は比較的少ないと聞きました。今回の報告はとても聴きごたえがあるとともに、興味深く聞くことができました。
卒論まで後少し、頑張ってください。


15 : ZHAO WENBO :2023/11/08(水) 22:58:09
報告お疲れ様でした。4回生のZHAO WENBOです。
今回の報告は興味深く聞かせていただきました。「国民国家批判論」に対する議論をよく理解できました。また、国民国家批判論に関する複雑なコンセプトを簡潔に解説できてとてもすごいと思います。
卒論が完成するまで、頑張ってください。


16 : 戸川 湧太 :2023/11/08(水) 23:45:44
報告お疲れさまでした。4回生の戸川です。
国民国家批判論についての考察ということでしたが、正直なところ内容が難しくて理解するので精一杯という感じでした。報告の内容から「史学史」というのを、歴史を究めている人たちの議論の積み重ねについての歴史ということなのだろうと解釈しました。歴史家たちの主張も、時の政治動向や社会情勢に影響を受けるのだということを痛感せられた報告で、とても聴き応えがありました。
稚拙なコメントですみません、卒論完成に向けてお互いに頑張ろう!


17 : 安藤大輝 :2023/11/08(水) 23:52:10
報告お疲れ様でした。3回生の安藤です。
内容は少々理解するのが難しかったのですが、興味をそそられる内容に感じました。時代の変化につれ変わる論理が整理されており、理解しやすかったです。
複雑な内容かもしれませんが完成まで頑張ってください。


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