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2018年度山崎ゼミ ゼミ外質問

1 : 中村賢輔 :2018/03/31(土) 09:42:15
此方はゼミ内でできなかった質問・意見などを書き込むスレッドです。

・ゼミの時には時間がなくて言えなかった
・ゼミ内では思いつかなかったけれど、終わってからふと疑問に思った
・今日出た議論について補足したい
・他人の発表について、参考になりそうな史料を見つけたから紹介したい
・発表内容について相談したい 

などなど、ゼミの研究についてご自由にお書き込みください。
質問や意見はどんなに些細な事でも構いません。
皆さんの思いついたその質問や意見が、よりよい研究を生み出すヒントになる可能性は大いにあります!
この場でも色々と意見を出し合って、お互いに研究を深めていきましょう。


※書き込みに関するルール
①「誰に宛てた質問・意見なのか」ということを明記する。
②質問・意見には、御礼と自分が確認をしたという意味を込めて、必ず回答を書き込む。


2 : 島田大輔 :2018/04/22(日) 00:53:16
島田です。
中村 凌太郎くんに対する追加のコメントです。
かなり長くなりましたが、ご寛恕下さい。

(1)日本の外交文書に関して

大鳥圭介の外交活動を知るためには、やはり外務省の史料にあたるべきです。
最終的には、アジ歴で原文書たる外務省記録を読むべきですが、一つの指標として編年体の編纂史料集である『日本外交文書』が役に立つのでは、と思います。

日本外交文書は、以下のURLで戦前期のほぼ全冊が閲覧可能です(Djvuというフォーマットの閲覧ソフトを入れる必要がありますが、ご自身で調べて下さい)。

日本外交文書デジタルアーカイブ
ttp://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/archives/mokuji.html

年ごとに綴じられていますので、大鳥が公使を務めていた時期の『日本外交文書』をピックアップし、まずは「日付索引」(収録文書が時系列順に整理されたものだが、宛先、送り主が書かれているので、大鳥と大臣の連絡関係が分かる)から、大鳥に関係するものを選び出す作業が必要だと思います。

索引なので、そこから実際の文書に当たれます。
それを通じて、大鳥がどのような活動をしていたのか見てみて下さい。
大鳥の名で出されていても、実際は下僚が書いているということもあるかと思いますので、全てが大鳥の考えとするのは危険で、一定の留保が要りますが、留保さえすれば、大鳥の考えと見なしても問題ないと思います。

まずは、大鳥から始めるべきですが、もし比較の視点を導入するならば、ほかの人物で同じ作業をしてみて下さい。


(2)清国側の外交文書に関して
台湾に中央研究院近代史研究所檔案館という史料館があります。
ttp://archdtsu.mh.sinica.edu.tw/filekmc/ttsfile3?10:1811151909:50:/data/filekm/ttscgi/ttsweb.ini:::@SPAWN
ここには、清国〜中華民国期の外交文書が多く含まれています。
何故台湾にあるのか、というと、蒋介石が台湾に逃れた際、中華民国政府の正統性を主張するために、重要な外交文書を持ち出したからです(残余の分は北京ないし南京にあります)。

大鳥圭介で検索したところ、27件出てきました。

見ると、大鳥圭介の名で清国に提出された外交文書、および、大鳥圭介公使宛てに出された外交文書で構成されていました。基本的にはルーチンワークに属するものです。対応するものが、先に触れた『日本外交文書』にあるかもしれません。

中でも気になったのは、出使大臣(駐日本公使)の黎庶昌が1889年9月に作成した「與日使大鳥圭介論東西大局及修約各事(訳:日本公使大鳥圭介と世界の大局と条約改正について論ず)」というものです。この一通だけでも読んでおけば研究はかなり広がると思います。

詳しい史料情報を下記転載します。

檔案描述
館藏號 01-25-026-02-004

資料類別
全宗 總理各國事務衙門
系列 朝鮮檔
宗 朝鮮檔
冊 朝鮮檔
件 與日使大鳥圭介論東西大局及修約各事

檔案描述
時間 光緒15年08月16日;1889-09-10
產生者 出使大臣黎庶昌
收文者 總署
資料型式 函
語文 中文
頁數 4
版本 抄檔
權威控制
職銜權威 出使日本大臣
人名權威 黎庶昌


清末の外交文書は、Web上で完結する利用登録さえすれば、日本からでも閲覧できる(島田は利用登録済み)のですが、閲覧ソフトがwindows10に対応しておらず、見られません。ただ、27件の検索はできますので、ご関心があれば、またゼミのあとの時間にでもお見せします。

清末外交史を研究している知り合い、あるいは、台湾在住の研究者の知り合いなどもおりますので、どうにか入手できるように折衝してみたいと思います。

なお、解読、翻訳の手伝いは出来ます(どうしても無理ならば、清末外交史の知人にも協力してもらいます)。


3 : 中村 凌太郎 :2018/04/22(日) 10:50:15
島田先生へ

ご丁寧にご教授ありがとうございました。
次のゼミの時間に見せて頂きたいと思います。
今後とも色々とご指導お願いします。
ありがとうございました。


4 : 島田大輔 :2018/05/12(土) 20:57:07
菊池さんへ

一泊二日の東京出張の帰路におります。今回、書店を回る中で、下記の書籍が最近出版されたことを知りました。

佐藤剛『ウェルカム! ビートルズ 1966年の武道館公演を実現させたビジネスマンたち』リットーミュージック、2018年
ttps://www.amazon.co.jp/dp/4845632071/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_.tT9AbXY0BN5X

ビートルズ招聘に関わった人々に関するノンフィクションです。研究書ではないですが、プロモーション関係に関して参考になるのではないかと思います。

それから、横浜に「世界で一番歴史が長い」と自称しているビートルズショップがあるようです。
ttp://www.getback.tv/smartphone/

真偽はともかく、非常に熱心なビートルズマニアであることは間違いないので、もし可能であればアクセスしてみる必要があるのではないかと思います。他のビートルズショップに関しても、調べてみて下さい。


5 : 菊地なぎさ :2018/05/13(日) 12:17:34
>>4
島田先生へ

大変有益な情報ありがとうございます。
教えていただいた本やお店について調べてみたいと思います。
また授業などの際にお話お伺いさせてください。
ありがとうございました。


6 : 布山雅裕 :2018/07/12(木) 13:51:53
松尾さんへ
研究室でレジュメを見させてもらいました。
ゼミ外ですが質問させてもらいます。

陶磁器業の研究とのことですが、明治初期はいわゆる近代の歴史を否定するところからスタートしたと認識しています。そのためいままであった文化財が破壊されるといったこともあったかと思います。
詳しいことはわからないのですが、伝統産業でもそうなのかなと思いました。
そうした中で先行研究を読ませてもらうと、明治初期であっても陶磁器産業はうまく時代の流れを捉えたのかなという印象を受けました。

実際のところは、どうなのでしょうか?

お役にたっていればいいのですが..


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