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魔王「我が国は深刻なエネルギー危機に陥っているのだ」
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魔王「幹部の諸君、この忙しい時期に揃って呼び出して、すまなかったな」
火幹部「なぁに、発電の効率が少し落ちるだけっすよ!きにしないでくだせぇ!」
水幹部「暑苦しいぞ火幹部・・・。だが、その通りです、魔王様。我々の部下は優秀ですので、いつでもお呼びください」
風幹部「で、結局呼び出しは何のようなんだよ」
魔王「うむ。実はな、例の鉱山の事なんだが・・・」
光幹部「確か、旧魔族時代に様々な鉱物が取れたとして、当時の財源の中核を担っていた鉱山ですな。しかし、それが何か?」
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魔王「その奥でな・・・未知の物質を発見したのだ」
火幹部「マジっすか!?」
闇幹部「その鉱物、如何なる物なのでしょうか」
魔王「まぁ待て。・・・これがその物質だ」
水幹部「これは・・・黒くて、硬くて、よくわかりませんね」
風幹部「だが、俺たちを呼び出すほどのものとは思えないが」
魔王「まぁ、見ていろ。試しに魔力を込めてみると・・・ハアッ!」
火幹部「うおー!スッゲー!光ってる!めっちゃ光ってる!!」
水幹部「うるさいっての」
光幹部「これは・・・」
闇幹部「物質の中で、魔力が高められている・・・!」
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土がいない
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火「マジパないッスね!」
魔王「……で、これどうすれば良いと思う?」
闇「未知の物質故……色々と調査せねばならぬかと」
光「そうですね。……旧鉱山跡から発見されたと言うのも気になりますし」
魔王「だよねぇ……」
水「ねえ、風?あの黒い石なんで直ぐに使わないの?」
風「そりゃお前、あんな訳わかんねえ物おいそれと使えねえだろうよ。万が一があるかもしれねえしよ」
水「万が一……って例えば?」
風「例えば……吹きすさぶ風が良く似合う9人の戦鬼が復活しちゃったりするかもだぜ?」
水「……あっそ」
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魔王「んん……」
光「魔王様、あの鉱山跡は破棄されて長い事近寄る者も居なかった筈。……そこからこの鉱石を発掘なさったのですか?」
魔王「………」
光「……他にも我が国を救うエネルギー源があるのかもしれないのにわざわざ破棄された鉱山に行ったのは何故でしょう?」
魔王「………」
水「確かにおかしいわね?」
風「魔王だからだろ?」
光、水「んん?魔王だから?」
闇「風よ……余計な事は言わぬ方がよろしいぞ」
風「あ……わりぃ魔王」
魔王「いや……いいんだようん……」
光「……どう言う事でしょう?」
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光「アアアアア……」
水「………」
光「な、なんなんですか!魔王様のあの態度は!そんなに私達に言えない事をなさっていると言うんですか!」
水「まあ、落ち着きなよ……」
光「落ち着いてなどいられません!魔王様が部下に対して隠し事など……ここから我が国の崩壊に繋がらないとも限らないんですよ!」
水「……そこまでは無いんじゃないの?」
光「あります!ありえますとも!もうぅぅぅぅッ!」
水「………」
光「それにですよ!風と闇が魔王様の秘密を知っている様な感じなのも納得いかないんですよ!」
水「それはそうねぇ……そんなに私達に知られちゃ不味い事でもしているのかしら?」
光「まさにそれなのでしょう!……ならば明かさなければなりませんね」
水「………」
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光「フフフフ……」
水「………」
光「誰がよろしいかしらね……?誰が簡単に口を割るか……」
水「………」
光「私達、四天王の間での隠し事など断じて許すわけにはいかないのです……」
水 (5人いるけどね……)
光「私のこの溢れかえる思いも伝わる事でしょう……きっと!」
水「………」
光「さあ行きましょう……」
水「……え?私も行くの?」
光「もちろん。お供なさっていただけますよね?」ニタァ……
水「う、うん!行くよ!大丈夫!」
光「そう言って言っていただけると思っておりました。行きましょう……」
水「………」
光「清廉なる四天王の結束を固める為にぃ!」
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ー
魔王「むはぁ」
闇「……自身の拠り所に身を委ねられるからと気を抜き過ぎぬ様に」
魔王「固いなぁ君は。こうでもしないと魔王をずっとしてないといけないだろ!」
闇「………」
魔王「むはぁああ!」
闇「魔王様……」
魔王「あー、二人だけの時はいつもみたいで良いよ?」
闇「……承知」
魔王「で?何かな?」
闇「件の物質……あれは一体?」
魔王「あれね……」
闇「………」
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魔王「内緒よ?あれね、元いた世界の物なんだよ」
闇「ふむ。魔王がおられたと言う『地球』と仰られていた所のですか」
魔王「そうそう。本来ならこんな力は無い物なんだけど……こんな事に……」
ピカーン!
闇「………」
魔王「いつも間にやら魔力に反応したりやら……」
闇「むむむ……先程よりも魔力の高まりを感じますな……」
魔王「一体なんでだろうね?」
闇「それはこちらが聞きたい故なのですがね……」
魔王「んん……わからないなぁ」
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闇「………」
魔王「むむむ……むむむ……」
……ミシッ
闇「………」
……ミシッ!
闇「……ッ!」
魔王「んんんー?」
闇「ま、魔王!何やらその物質が過剰に反応をして……」
魔王「え?」
ミシミシミシッ!
魔王、闇「………」
ブワッ……!
魔王「だだだ大丈夫なのこれ!」
闇「だからそれはこちらのセリフ故!」
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ー
魔王「………」
闇「……如何か?収まりもうしたか?」
魔王「君ね……」
闇「ややや!魔王様!御無事でなりより!」
魔王「御無事にって……人を盾にして逃げといて……」
闇「それは……その……」
魔王「………」
闇「魔王なら何が起きても乗り越えられる力を有している故!はははは!」
魔王「笑い事じゃないよ!」
闇「悪うござんしたってぇ……」
魔王「………」
闇「……して、かの物質は如何に?」
魔王「……暴走っぽいのは治まったよ」
闇「それは良かった!うむ!うむ!」
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