女「社長さんじゃないですかぁ！ 最近来てくれないから寂しかったんですよぉ？」
社長「ははは、ごめんごめん。忙しかったんだよ」
女「そんなこと言って家族サービスしてたんじゃないですかー？」
社長「そんなことないったら。うちは冷え切ってるさ」ニコ
女「えーでも奥さんに優しい人って素敵だと思いますよぉ？」
社長「まいったなぁ」
女「えへへ、寂しかったからちょっと意地悪しちゃいました」
社長「来週も来るからさ」ニコニコ
女「嬉しいです！ 今日はなにを飲みますかー？」ニコ
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ガチャ
女「はぁぁぁ……」スタスタ
巻き髪「おつかれー。水飲む？」
女「ありがとうございまーす」
巻き髪「なしたー疲れてるじゃん」
女「ほらー、社長さん来たんですよ」
巻き髪「えーあの人優しいでしょ？」
女「結婚したいとか言い出してるんですよー？ しかも真顔で」
巻き髪「うわぁ。それはないな」
女「かわすのも限界がありますよぉ」
巻き髪「まーそんなこと言われてるうちが花だって」
女「巻き髪さんだってしょっちゅうプロポーズされてるじゃないですかぁ」
巻き髪「私の相手は皆冗談で言ってるもん。ノリだよノリ」
オーナー「おつかれー！」
女「お疲れ様です！」
巻き髪「お疲れでーす」
オーナー「今日も２トップは輝いてるなー！ 一杯稼いじゃってよ！」
女「巻き髪さんには背伸びしたって勝てないですよぉ」
巻き髪「ははは、そんなことないったら」
オーナー「あ、そうそう。明日新人来るから優しくしてやってね」
巻き髪「またスカウトしてきたんですかー？」
女「最近煩いから気をつけないと」
オーナー「はは、分かってるって。寮に住むことになってるから、女ちゃんよろしくね」
女「はい！」
オーナー「みんなおはよう！ ミーティングはじめるよ」
女「おはようございます！」
巻き髪「おはよーでーす」
茶髪「おはよーございまーす♪」
ケバ系「おっしゃーす」
オーナー「さっそくだけど新人紹介するよー」
茶髪「やっと私に後輩出来るんですね♪」
ケバ系「いや茶髪はいつまでも一番後輩だから」
茶髪「あはは、なんですかそれぇ♪」
女（ドキドキ）
ガチャ
女（……え？）
巻き髪（ヤギだ）
茶髪（ヤギだ）
ケバ系（ひつ――ヤギじゃね？）
ヤギ「ベッベェェェェ！！！！」もしゃもしゃ
女（え？ え？）
巻き髪（草？ 草なの？）
茶髪（はっぱ食べてる……）
ケバ（ヤ、ひつ、ひつｚ……ヤギか。ああヤギか）
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オーナー「今日から入店のメイちゃんね。ほら皆に挨拶して」
ヤギ「……」
女「……」
巻き髪「……」
茶髪「……」
ケバ「……よ、よろし――」
ヤギ「ベェェェェェ！！！！」
女「！」ビク
オーナー「あはは、元気いいなぁ！ 皆も負けないようにね！」
女「は、はい。はい？ はい」
とりあえず待ってるぞ
待ってますよい？
中年「はっはっは！ そんなに格好良くないって！」
ケバ「そんなことないっすよぉ！ ねぇ茶髪」
茶髪「はい♪ 今はおじ様がもてるんですよぉ」
中年「そうかい？ そうかなぁ、はは」ニコニコ
ヤギ「ベェェェ」
中年「え？」チラ
茶髪「……あー！ 中年さん香水つけてますー？ なんか良い匂い♪」
ケバ「あ、マジで良い匂いする！ これブルガ――」
ヤギ「ベェェェェェエ！！！！」
ホスト「マジだって。俺本気で巻き髪のこと好きだから」
巻き髪「うっそー。こわー」
ホスト「こわいってなんだよ、はは！ あ、なんか飲む？」
巻き髪「無理すんなって。顔みれるだけでまーまー嬉しいし」
ホスト「はぁー？ なんだよそれ」ニコニコ
巻き髪「なんだろーねー」
ホスト「よし、じゃあシャンパンいれっか！」ニコニコ
巻き髪「じゃあアフターでラーメン奢って上げる。豚骨ね」
ホスト「おー！ よく俺が豚骨好きって覚えてるな！ もしかして俺のこと好き？」
巻き髪「いや、別に好きなんて一言も言っ――」
ヤギ「……」モシャモシャ
ホスト「……ヤギじゃね？」
巻き髪「あ、うん。ヤギだよ」
女「……あの、オーナー」
オーナー「どうしたのー女ちゃん」
女「あの……あの……ヤギが、ヤギがホール歩き回ってます」
オーナー「ちょっとー、メイちゃんね！」
女「は、はい。メイちゃんが、メイちゃんがホールで草を食べてます」
オーナー「えー？ はっはっは！ 新人は顔覚えられるところからだからねぇ！」
女「え？」
オーナー「あれでいいのあれでいいの。女ちゃん面倒みてあげてね！」
ヤギ「ベッ！」ドンッ
女「キャッ！？ ごめんなさ……あ」
ヤギ「……」
女「……あ、あの――」
ヤギ「ベェェェェエエエ！！！！！」
女「キャアッ！！」
オーナー「ははは！ すっかり仲良くなったなぁ！」
もちろんヤギも