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男「あれ、ここは…?」
-
男「たしか、コンビニに買い出しに来たはずなのに…」
男「…ここ、反対方向にあるスーパーだよな」
男「くっそ、流石に14連勤の後だから疲れてんのかな…さっさと昼飯買って帰ろ…」
??「…あの」
男「スーパーなら惣菜にすっか。唐揚げにするかチキンカツにするか悩むな…」
??「あの!」
男「!?は、はい!なんでしょうか?」
"
"
-
??「ようやく気付いてくれましたね」
男「え、あの…どこかでお会いしましたか…?」
男「(いきなり女の人に声かけられた!キャッチか?キャッチなのか!?)」
??「…いえ、初めましてです。でも私は貴方を知っています」
男「は、はぁ…?」
??「私は女と申します。男さん、貴方にお話があるのですが」
男「あ、すいませんそういうのは僕興味がありませんから…」ソソクサ
女「キャッチではありませんよ。大切なお話です」
男「ほんといいんで…ではすいません急ぎますから…」ダッ
女「あっ…」
-
男「あーびっくりした、女の人に声かけられるとか何年ぶりだろ…職場のババア除いて」
男「さて、チキンカツチキンカツ…あれ?」
男「このスーパー閉店するんだ…まあ、俺が生まれた時からあったからなぁ…」
男「…ちょっと寂しくなるなぁ」
男「…チキンカツ、早く買って帰ろ」
-
男「しっかしいくら疲れてるからって歩いてる最中に意識失うかね…いや、まあ14連勤は辛かったけど…」
男「さて、飯食ってさっさと寝よっと…ん?」ガチャ
男「か、鍵が…入らない!?」ガチャガチャ
男「なんでだよ!?家出た時は鍵閉めれただろ!?くっそ!」ガチャガチャガチャガチャ
「乱暴に回そうとしても回りませんよ」
男「あ?!」
「…私に当たらないでください。怖いです」
男「あ、すいません…ってあれ、貴女は…」
女「女です。忘れられていないようで安心しました」
男「えっと…僕になにか用ですか?すいませんが僕は貧乏人なので高ーい絵とかは買えないんですが」
-
女「貴方に貯金がないことは百も承知ですよ。…先ほどの話をお忘れですか?」
男「……?」
女「…大事な話があると言ったではないですか。立ち話もなんですから私の家に来ていただけませんか?」
男「…い、いや…あの…」
男「(なんだこの人…ヤバい人っぽいな…どうしよう…)」
女「…貴方は自分のおかれてる状況がわかっていないのです」
女「単刀直入に言いましょう。貴方は3年後の未来に飛ばされたのです」
男「ねーよ」
"
"
-
女「…どうやら信じて貰えないようですね」
男「あ、いやその…」
女「これは今朝発行された新聞です」スッ
男「…平成32年…ですか」
女「これで信じていただけますか?」
男「いやぁ…さすがにこれだけじゃ…」
女「ではお持ちの携帯で調べて見てください」
男「……」スッスッ
男「…!!」
-
女「信じていただけましたか?」
男「…俺を騙すために巧妙に仕掛けた罠…じゃ「ないですよ」」
女「私の家に来ていただけますか?」
男「……」
女「ちなみにこの部屋は今は空き家です。何時間いても目の前の玄関が開くことはありませんよ?」
男「……」ガチャ…ガチャ
女「……」
男「…行きます」
-
女「どうぞ、中にお入りください」
男「お、お邪魔します…」
男「(女の人の家に入るとか久しぶりだな…あぁ、なんか良い匂いがする…)」クンクン
女「適当に腰かけてください。今お茶を淹れますので」
男「お、お構い無く…」
男「(しかし、3年後の世界?なんでそんな事に…いや、待てよ…こういう展開は…)」
女「お待たせしました」お茶スッ
男「…ありがとう。さて、本題に入ろうか」
女「…?わかりました、では貴方のおかれてる状況を説明させていただきます」
男「ああ、俺は一体なにをすればいいんだ?何か俺しか持ってないものが未来で必要になったんだろ?まさか3年後の世界では過去と未来に行き来できるとは…いや、裏の世界でのみ運用されてるのかな?」キリッ
女「は?」
男「ん?」
-
女「…ああ、なにか勘違いされてるようですね」
男「…え?」
女「貴方が未来に飛ばされた理由は特にありま…いえ、強いて言うならば…私の気まぐれです」
男「…んん?」
女「私は神です」
男「…?」
女「神です」
男「……」ポカーン
女「……」
-
まだか
-
男「か、神…様?」
女「ええ、そうです」
男「…うっそだろ…」ボソッ
女「本当ですよ。その証拠に…」スッ
男「!?」
鴉「カー」
男「なにもないとこから鴉が!?てかなんで鴉!?」
女「今産み出しました。この3日間貴方のサポートを任せるつもりです」
鴉「……」ジー
男「あ、ああなるほど…って3日間!?」
女「はい、3日間です」
男「(時間制限があるのか…)」
女「僅かな時間ではありますが、貴方に決めていただきたいのです」
女「未来で生きるのか、過去に戻るかを」
男「は、はぁ…」
-
女「混乱するのも無理はありません。部屋を用意してありますので今日のところはゆっくり休んで明日から考えてみてください」
男「わかりました…考えてみます…ところで一つ質問があるんですが…」
女「なんでしょう?あと、敬語じゃなくてもいいですよ」
男「あ、そうっすか?では…あの、俺が選ばれた本当の理由を…」
女「貴方が選ばれた理由は先ほど話しましたが?」
男「気まぐれ、ですか」
女「はい」
男「ええー…」
女「古来より、神は気まぐれと決まっていますから」ニコッ
-
〜部屋の中〜
男「…いや、急に未来に飛ばされてここで生きるか過去に戻るか選べってどゆことだよ…」モグモグ
男「いやさ、百年後の未来とかなら一択だよ?でも3年後だよ?ほとんど変わらないじゃん…なに考えてるんだよ神様…」モグモグ
鴉「……」ジー
男「明日からどうしよ…てか3日間しか考える時間がないとか少なすぎでしょ…」モグモグ…ズズッ
鴉「さっきから文句ばっかだね」
男「ぶふぉ!?」
鴉「うわ、汚っ」ササッ
男「げほ、げほげほ!っうぇ…!!」
鴉「あーもー大丈夫?ほら、タオルタオル」
男「な、なんでしゃべ…!?」
鴉「そりゃ君のサポートをする為だよ。ただの鴉をサポートにつけるわけないじゃん」
男「なるほど…」フキフキ
鴉「まあ、短い間だけどよろしくね?」
-
男「は、はい…」
鴉「で、早速だけど色々な注意事項説明するから」
男「え?」
鴉「あのむ…いや、か…み様は大事な事を話さなかったからね」
男「大事な事?3日間の期限以外にまだあんの?」
鴉「そりゃそうだよ。君は過去から来たんだからね」
男「あー…」
鴉「ま、注意事項って言っても2つだけだよ。知り合いに関わらない、死なない。これだけ」
男「いや、前者を守るのは厳しいだろ…ここ地元だし」
鴉「まあ故意に会いに行ったりしなければ私がなんとかするから」
-
男「なんとかできるのか?」
鴉「神様パワーでちょちょいとね」
男「神様すげえ」
男「(…ん?)」
鴉「ま、この2つさえ守ってくれれば基本なにしてもいいから」
男「了解。じゃ、腹も膨れたし寝るか!」
鴉「え、ここは気分転換とか腹ごなしで散歩に行くんじゃないの?それか3日間何をするか考えるとか」
男「オレ14レンキンシタツカレテルトリアエズネタイ」
鴉「よくわからないけどおやすみ」
男「うん、おやすみ」
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おつ
"
"
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