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忍者「忍法で更衣室を覗く」

1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:28:35 j89PIGJM
忍者「ウホッ」


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2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:33:56 j89PIGJM
忍者「とはいえ最近の高校はセキュリティーがちゃんとしているしな」

キョロキョロ

校長「ムッ?」

忍者「!」

校長「君は見かけない顔だな…そもそも今は授業中の筈だが?」

忍者(くっ、まさか校長が校内を歩いているとはな)

校長「君、答えたまえ。何者かね」

忍者「俺は…」


3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:36:37 j89PIGJM
シュパッ

忍者「忍者だ」

校長「忍者…なるほど、ならその姿も納得できる」

忍者「にん」

校長「だがここは高校。忍者がいていい場所なんかじゃあ無いんだがね」

忍者「ならば校長、忍者がいていい場所は…どこだ?この現代社会に、忍者がいていい場所は…どこだ?」

校長「ぬっ、それは…」


4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:39:41 j89PIGJM
忍者「答えられぬ、か。仮にも学校の長が…恥さらしもいいとこであるな」

校長「ぬっ、言わせておけば!」

忍者「ふん、感情をコントロールできない教師はゴミだと教えてやろう!」

ヒュッ ヒュッ

校長(!)

校長(しゅ、手裏剣!)


5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:42:22 j89PIGJM
校長(この軌道…私の目と喉を狙っている…しかし今から避ける余裕は無い…!)

校長(ならば別の部位で受け止めるしか…ぬっ、左腕はくれてやるか!)

スッ

忍者「!」

ザクッ ザクッ

校長「ぐぬぅぅぅ!」

忍者「なっ、左腕を捨てたか!?」


"
"
6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:46:40 j89PIGJM
ズキッ

校長(この痛み…骨に食らいつきよったか)

忍者「左腕を捨て命を拾ったか…瞬時にそんな判断ができるのが校長か…ふん、やりおる」

校長「昔、少々命を粗末にしている時期があってな…そのおかげでいくらばかりかの戦の心得がある」

忍者「ただの校長ではない、という訳か…」


7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 17:49:24 j89PIGJM
校長「さて、改めて訊こうか。君は何者だ。この高校に何の用だね」

忍者「ふん、忍者だと言っている。通りすがりの、な」

校長「ふむ。ではその通りすがりの忍者がなぜ高校に侵入している」

忍者「それは…」


8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 20:20:11 j89PIGJM
校長「それは?」

忍者「…それは」

校長「それは?」

忍者「…フフ、教えてしんぜよう、その体に!」

ヌギィ

忍者「忍者の裸体は初めて見るかね?」

校長「…」

ゴクリ


9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 20:24:07 j89PIGJM
忍者「あらゆる忍法を会得する為、血の滲む修行をしてきた…その結果がこの鋼の肉体だ!」

ギンッギラギン

忍者「腹筋、背筋…太もも、ふくらはぎ…喉仏さえも鋼!」

カチーン

忍者「この肉体…そうさ、持て余しているのさ、俺は!」


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 20:26:44 j89PIGJM
校長「持て余して…いる…?」

忍者「だってそうだろう…この肉体を忍法だけに使うのは勿体ない…ならば、だ」

忍者「使うしかあるまい?」

ニジリ

校長「つ、使う…?」

忍者「もはや知らぬ存ぜぬは通じぬ…なぁ、校長?」

ニジリ

校長「ち、近寄るな…近寄るなぁぁぁ!」


11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 20:30:09 j89PIGJM
忍者「フフ…なつかない子猫を撫でるような気分だ…まるでな」

ニジリ

校長「あ…う、あ…」

忍者「抵抗してもいいんだぜ…抵抗しろよ…なぁ…しろよ」

ニジリ

忍者「しろよぉぉぉ!」


12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 22:22:02 j89PIGJM
ポロ

ポロポロ

校長「…」

校長「君は…泣いている、のか…?」

忍者「俺が…涙を…?」

校長「そうか…いくら強靱な肉の鎧をまとっても、心は年相応なのだ…よく見たら君は…うちの生徒と同じくらいの年齢じゃないか…まだ少年…心は繊細なのだ…」


13 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 22:36:38 j89PIGJM
忍者「な、何を…」

校長「心が体を追い越すことはありえない…安心したよ、君は…ただの少年だ。ニュータイプでも新しい人類でも…異星からの侵略者でもない。心の歪んだだけのただの少年だ!」

忍者「校長の言う事かぁー!」


14 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 22:40:30 j89PIGJM
忍者「俺は忍者だ…忍者でたくさんだっ!」

シャキィン

校長「刀だって!?どこからそんな物を!」

忍者「しかも脳波コントロールできる!」

フワフワ

校長「念動力…まさか君は!」

忍者「そうさ…この国がやっている悪行の落とし子が、俺なんだよ!」

校長「君は…君は!」


15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/25(木) 22:44:30 j89PIGJM
忍者「俺は…俺には忍術さえあれば十分だった…なのにこの国は…日本という国は…俺に無理矢理…こんな能力を植え付けやがったのさ!」

校長「念動力…サイキッカー計画、か…」

忍者「本当に狂ってやがる…国が主導であんな事をやるなんて…そしてそれを受け入れる国民もだ…!」


16 : East :2016/08/26(金) 13:42:19 yH7EJA5o
期待!


17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/28(日) 18:41:13 53Iznw26
校長「だがサイキッカーの存在によりわが国は救われた…なんやかんやで景気が回復し、他国との国交も正常化した」

忍者「確かに…確かに日本は再び先進国として返り咲く事が出来た…だがその裏に、何万人もの犠牲があったことを知る者は少ない」

校長「この国は情報操作が得意だからな…聞こえの良い部分しか報道しなかったのだ…」

忍者「俺もその犠牲者の一人だ…だから!」


18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/08/28(日) 18:42:01 53Iznw26
校長「だから?」

忍者「更衣室を覗くくらい…許されるだろう…?」

校長「そ、それは…」


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