■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
男「コミュ障幼馴染がアイドルを目指す」
-
男友「怖い話してやろうか?」
男「なんだよやぶから棒に」
男友「いいから聞いてくれ。ってか聞け」
男「はいはい」
男友「知ってるか? 昔、夜の学校に忘れ物をとりにきた生徒がいたらしい」
男友「ひたひたひた。歩くたびについてくる不気味な足音」
男友「振り返るとやつがいた!」クルッ
幼馴染「…………」ヌボォー
男友「ぎゃあああああ! お化けええええ!」
男「ちがうちがう」
"
"
-
男「いたんなら声かけろよ」
幼馴染「…………」シュン
男「ま、いいけど。今日もいっしょに帰るのか?」
幼馴染「…………」コクリ
男「先に校門でまってろ。すぐ行くから」
幼馴染「…………」コクリ
男友「なんつーか貞子に似てるよな」
男「たしかに」
男友「前髪きればいいのになー」
男「…………」
-
男「じゃあ帰るぞ」
幼馴染「…………」コクリ
男「…………」テクテク
幼馴染「…………」トコトコ
男「…………」ピタ
幼馴染「…………」ピタ
男「…………」テクテク
幼馴染「…………」トコトコ
男「…………」ピタ
幼馴染「…………」ピタ
-
男「あのさあ、ひとつ質問。なんで後ろにいるの?」
幼馴染「?」
男「や、なんでって顔されてもこっちが困るっていうか」
男「話にくいだろ。隣にこい隣に」
幼馴染「!!」サッ
男「なぜ電柱に隠れた。出てこいコノヤロ」
幼馴染「///」
男「え、周りからみたら恋人みたいって?」
幼馴染「///」コクコク!
男「自意識過剰だバカ。だれもそこまで気にしてないって」
-
幼馴染「…………」ムスッ
男「なんでちょっと怒ってんだよ。ったく、怒りたいのはこっちの方だっつの」
幼馴染「…………」
男「え、俺がおまえのことどう思ってるかって?」
男「うーむ……」
男「手のかかる妹?」
幼馴染「〜〜〜!」ポカポカッ
男「怒ることないじゃん。なにが不満なんだよ」
幼馴染「〜〜〜!」ポカポカッ
男「つか背中叩くのやめろ。いたくないけどうざい」
"
"
-
男「新しいクラスになって友達できたのか?」
幼馴染「…………」シュン
男「そ、そうか。ま、気にすんなって。来年もある」
男「ってか前髪きれ前髪。おでこだすだけで全然印象がちがうぞ」
幼馴染「!!」フルフルフルフルッ!!
男「全力で否定することもなかろうに……」
幼馴染「…………」
男「え、似合わない? そんなの試してみなきゃわかんないだろ」
幼馴染「…………」フルフル
男「はぁ……」
-
男「なぁ幼馴染」
幼馴染「?」
男「心配だよ。おまえ、俺がいなくてもやっていけるのか?」
幼馴染「!!」
男「落ち着け、転校はしないって。でも、いつまでもいっしょにはいられないだろ」
男「高校卒業したらどうなるかわかんないし」
幼馴染「…………」シュン
男「すまん、言い過ぎた」
男(そうだよな。本人が一番よくわかってるよな)
男(このままじゃいけないってことくらい)
-
〜自宅〜
男(あいつだってコミュ障を治したいと思ってるはず)
男(でも最初の一歩を踏み出すのが難しいんだよな)
男(なにかきっかけでもあればいいんだけど)
男「テレビでも見るか」
ピッ
『さあ〜今年もやってきました! アイドルオーディション2016!』
『明日のアイドルはキミだ! たくさんの応募待ってるぜ!』
男「…………」
男「これだ!」
-
は?
-
よし。続けたまえ。
期待
"
"
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■