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男「意識を分離する機械?」
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男「意識を分離する機械?」
?「そう、その名も分離機」
?「人間の意識を肉体から分離させる事から我がそう名付けた」
男「それを使って何が出来るんだ?」
?「電脳世界に理想の世界を生み出してそこに意識を飛ばせる」
男「それ、理想の世界じゃないと思うが」
男「いや、2次元の世界の住民になれるって考えると理想かもしれん」
?「そうだろう、どうだ行ってみたいと思わないか」
男「気になるけどなんで俺なんだ、つか君は誰?」
?「何、科学者だぞ、お前の美少女クラスメイトの」
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男「いや、俺この学校に来てまだ1週間だし」
男「つか美少女って」
科学者「容姿には自身があるからだ」
科学者「それで理由だがな、それは簡単だ」
科学者「お前がこの分離機を使うに値する理由があるからだ」
科学者「後は分離機の最終テストもしたいし」
男「実験体かよ!誰がやるかそんなもん」
科学者「まあ、そう言うだろうな、使いたくなったら放課後にここに来るがいい」
男「多分もう来ないぞ」
科学者「いや、お前は来るよ、きっとな」
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保護者「おかえりなさい、貴方の幼馴染が来てるわよ」
男「ただいま、また来てるのか」
保護者「心配なんでしょ、貴方が」
男「俺は赤子か、まったく」
幼馴染「おかえり、怪我してない?」
男「してない、するわけないだろ」
?「当然だな、お前だけの体じゃないしな」
男「...友人よ、何故ここにいる」
友人「親友と呼んで欲しいんだが」
男「すまんな、それは無理だ」
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幼馴染「その話、私も混ぜてくれないの?」
友人「無理だな、俺とお前のこいつに対する思いが違うからな」
友人「という事で帰る、親友になるのを待ってるぞ」
男「そんなに俺が嫌いか、あいつは」
幼馴染「そんな事言わないであげて、彼だって」
男「わかってる、でもお前も心配しなくていいんだぞ?」
幼馴染「それでも私は貴方の世話がしたいの、駄目?」
男「いや、俺からは駄目とは言えない」
幼馴染「ならいいでしょ」
男「よくないと思うんだがな」
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友人「で、どうだ、何かあったか?」
男「学校で会うなりそれか、何もない」
友人「そうか、ならいいや」
友人「何かあったら俺は何か覚醒してしまうかもしれんからな」
男「何かって何だよ、つか覚醒するのか」
友人「何たってあの超絶美人で気立ての良い娘」
友人「お前が世話されるという状況すら俺は許せん」
友人「だが何も無かったなら問題ない、今後も頑張ってくれ」
男「行ってしまった、本当にそれしかないのか」
男「とは幼馴染と何かあるわけがないのにな」
男「そういえばあの科学者、教室にいないな」
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科学者「ん、それで我に会いに来たのか」
男「いや、分離機の説明が聞きたくなっただけだ」
男「それを使えば本当に俺でも電脳世界にいけるのか?」
科学者「やはり気になっていたか、答えは多分だ」
男「多分かよ、とはいえ誘うからにはそれなりに確証はあるんだよな」
科学者「勿論だ、現状での成功率はほぼ100%だ」
科学者「ただ問題は一つある」
男「何だよ問題って」
科学者「帰ってこれない」
男「欠陥品かよ!」
科学者「貴様に問題あるか?」
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幼馴染「もしも理想の世界にいけるなら?」
男「あぁ、まあ実際は電脳で作った世界だけどな」
幼馴染「もしあったとしても私は今を生きるよ」
男「...強いのか弱いのかわからないな」
幼馴染「弱いよ、だから今貴方とこういう関係なの」
男「こういう関係?」
幼馴染「お世話する人とされる関係」
男「確かに、強かったらきっと違う関係だろうな」
幼馴染「...それで彼とはちゃんと話したの?」
男「自称親友とか?」
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幼馴染「そ、彼、貴方の身体の事をいつも心配してるのよ」
男「なんか言葉だけ聞くとちょっとホモっぽいな」
幼馴染「彼、本当に心配してるんだから怒るわよ?」
男「出会って2週間の男に心配されても」
幼馴染「・・・」
男「悪い、でも」
幼馴染「それ、彼に言っちゃ駄目よ」
男「ごめん」
男「そうだよな、それを言うなら幼馴染であるお前もそうだしな」
男「と、言えるわけがないよな」
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科学者「それで我に相談か、我に相談するとは友達いないのか?」
男「いっぱいいるよ、いっつも俺の事心配してくれる」
男「俺が大丈夫だと言ってもな」
科学者「それはそうだろう、俺が言っても意味はないからな」
男「お前、知っていたのか?」
科学者「君の友人達が君を心配する理由をかい?」
科学者「当然だ、だからこそ我は君を選んだ」
科学者「私と同じくこの分離機を使うに値する君を」
科学者「誰でもなく君を選んだのだ、周りと違い君をな」
男「...ありがとうな」
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男「それで、お前もこの機械を使うのか?」
科学者「むしろこの機械は元々我用だ」
科学者「ただ失敗出来ないから実験がしたいのだ」
男「それで俺に実験させたいってわけか」
科学者「そうだ、この分離機は既に完成している」
科学者「後は確証だけあればいい、分離できるという確証が」
男「そういうものか」
男「そういえば、俺、お前を教室で見かけた事ないんだが」
科学者「教室は我のいる場所ではないからな」
男「変わった奴」
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科学者「君ほどではない」
科学者「幼馴染、あんな娘と家族公認の仲なのに手を出さないとは」
男「出せるわけないだろ、公認だからこそ」
科学者「律儀だな、男なら据え膳食うものだと」
男「俺を何だと思ってるんだ」
科学者「ますます君はこの分離機を使うべきだな」
科学者「誰もが君に好意的で誰もが君を心配する」
科学者「だが誰1人として君を求めてない」
科学者「この世界は君には厳しすぎるだろ」
男「...否定はしない」
男「でも俺は生きていたいからな」
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科学者「だからこそ君はこの分離機を使うべきだと思うがね」
科学者「我は君に死ねと言っているわけではない」
男「でも帰ってこれないだろ」
科学者「ただそれだけだ、住む場所が代わるだけだ」
男「俺は、俺はここで生きていたいんだ!」
男「なんで誰も俺を認めない!」
科学者「認めているからこそ勧めるのだが」
科学者「まあいい、だが本当に危なくなったらここに来るといい」
科学者「何せ君は」
科学者「何だ、もう行ってしまったのか、最後まで聞けばよいものを」
科学者「何故なら君は、我と同じ幻なのだからな」
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男「なんであいつにあんな事言われなきゃならないんだ」
男「あいつなら、俺を」
男「家の鍵が開いてる、今日は誰もいない筈だが」
男「俺の部屋から音がするな、誰かいるのか?」
?「...寂しいよぉ、寂しいよぉ」
幼馴染「xx」
男「僕は...」
男「!?、俺は、俺は!」
男「...一旦、家を出るか」
男「あいつのあんな顔を見たらもう、」
男「明日、あいつに頼むか」
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友人「誰か探しているのか、教室に来てからずっときょろきょろしてるが」
友人「あまり女漁りとかしないでくれるかい、君は」
男「俺だけのものじゃないって言うんだろ?」
男「クラスメイトの1人に用事があるだけだ、あ、いた」
男「よお、今日の放課後も屋上にいるのか」
科学者「放課後の屋上、という事は貴方が」
男「何だ、いつもと話し方が違うな」
科学者?「それはそうですよ、貴方と会っていたのは」
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科学者?「それより今日の放課後ですね、ちゃんと聞いてると思いますよ」
男「お前、何言ってるんだ?」
科学者?「そういえば貴方は知らないんでしたね、何せ」
科学者?「親友の彼が貴方の事を睨んでいますが大丈夫なのですか?」
男「俺の親友じゃない」
科学者?「そうですね、貴方の親友じゃありません」
男「...」
科学者?「それでは放課後に、きっと私の事も教えますよ」
友人「お前、あの娘と何かあるのか」
男「少しな、お前の心配する事はないから安心しろ」
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科学者「ふむ、待ったかな?」
男「お前、別に一緒に屋上に行けばいいじゃないか」
科学者「他人から見て君と恋人同士に見えるのは問題がある」
科学者「我と君が恋人であるのには問題ないが」
男「問題ないのかよ...」
科学者「我となら問題ない、我とならな」
男「お前、もしかして」
科学者「察したのか?それは凄いな」
科学者「で、我に何か聞きたい事でもあるのか、それとも」
男「分離機を使いたい」
科学者「...いいのか、もうここでは生きれないぞ?」
男「電脳の世界で生きれるんだろ、それに俺はもう」
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男「僕を思い出しそうなんだよ」
科学者「記憶が、戻りそうなのか」
男「そうだ、そして俺は僕に上書きされると思う」
男「所詮俺は、2週間前に生まれた存在なんだから」
2週間前、僕は事故にあった。理由は事故車両から幼馴染を守って、らしい
というのも俺の記憶は事故から目覚めてからしかないのだから
幼馴染である彼女は記憶を失くした事に悲しんだ、でも俺の世話をする事を決めた
幼馴染「お願い、少しでも、少しでも、一緒にいたいの、貴方が彼じゃなくても」
そう言われては俺に断ることなど出来なかった、俺の身体は僕のものだから
俺の友人は僕の親友だ、だからこそ僕が戻ってくると信じている
僕を失くして俺に依存する幼馴染には共感は出来ないのだろう
僕の親友にとって俺は望まれてない、だから俺を監視する
学校の友人は僕の心配をしている、ただ誰も俺を見てはいなかった
だからこそ俺を見てくれるあいつを俺は友人と思っている
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男「正直このままでもいいと思った」
男「いつかはあいつも俺を見てくれるのではないかとそう思ったから」
男「でもあいつは、幼馴染のあいつにはやっぱり僕が必要だ」
男「昨日聞いてしまったから、僕の名前を呼ぶ彼女を」
男「だからこそ俺はここで生きてちゃいけない」
男「この身体を僕に返す必要があるからだ」
科学者「それでこの分離機で俺を電脳世界に、か」
科学者「でもこの分離機で僕まで電脳世界に行ったらどうするのだ?」
男「この機械の名前、それと教室のお前とここでのお前を見てふと思った」
男「お前がこの機械を使う理由ってもしかして」
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科学者「そう、我は二重人格だ、正しくは私が、だが」
科学者「だから我はこの機械を作った、幸いに我には才能があったからな」
男「そしてお前も」
科学者「我も消える、もう我もこの放課後の少しの時間しかいられないからな」
科学者「だが我は死にたくない、だからこそ分離機を作った」
科学者「さあ、どうする?ここまで聞いてもまだ使いたいか?」
男「決意は変わらない、彼女のためにも俺はここで生きてちゃいけない」
科学者「そうかなら少し待て、我にも準備がある、それに」
男「なんだ?」
科学者「おい、そこにいるのはわかっているぞ」
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男「いたのか」
幼馴染「ごめんね、気になって」
男「話、聞いてたのか?」
幼馴染「私のせいなの?」
男「お前のためだ、気にするな」
幼馴染「...ごめんなさい」
男「気にするな、仕方ない事だ」
男「すぐに僕は帰ってくる」
幼馴染「違うの!私は今、うr」
男「言ったろ、気にするなって」
男「出会って2週間の奴より長年の幼馴染の方が大切なのは当然なんだからさ」
幼馴染「...うん、ありがとう」
科学者「という事で準備完了だ、では早速実行だ」
科学者「ではまたな、その時には名前を教えて貰おう」
男「また?、う!?」
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男「電脳世界に来て数日、確かにある意味で理想の世界だな」
男「とりあえず色々な事をしてみたが大体が実現出来たな」
?「それなら十分じゃないか」
男「お前の再現だけは出来なかったな」
科学者「当然だ、我もこちらに行くと行ったではないか」
男「それもそうか、同じ人間が2人いたら困るか」
科学者「それでだ、聞かせてもらおうか」
男「それはいいが、お前の名前も教えてもらおうか」
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科学者「ん?何故だ」
男「傍にいてほしいから、寂しすぎる」
科学者「我を選ぶとは、というよりも我しかいないか」
男「で、返事は?」
科学者「言ったろ、恋人でも問題ないと」
男「恋人か、それならまずは自己紹介からだな」
科学者「いいだろう、では」
男「俺の名は」科学者「我の名は」
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これにて終了です、書き溜めなので一瞬で終わりです
何か性格変わってね?と思うかもしれませんがそこは許して下さい
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乙
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乙
面白かった
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意識とはウゴゴゴゴ乙
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