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義妹「…………」
-
男「…………」
父「というわけでだ」
男「…………え」
父「今説明したろ、この子は今日からお前の妹だ」
男「全然面白くねぇけど」
"
"
-
義妹「…………」
父「冗談ではないんだよ」
男「この子の両親は?」
父「亡くなった。このあいだの飛行機事故で」
男「え!」
義妹「…………」
父「俺の古い友人でな、お互いに何かあった時には子供を引き取るって約束を交わしていた」
男「引き取ったってことか」
父「そうだ」
-
男「そう、か」
父「そうだ、それでこの子の元々住んでいた家からの引越しとか書類の事とか
この子の親戚への説明とかいろいろあってな、お前に会わせるのが遅れた。すまん」
男「…………」
義妹「…………」
男「わかった」
父「義妹ちゃん、今日からここが君の家だ。こいつが男、君の兄になる」
義妹「…………はい」
-
父「ぶっきらぼうだが、まぁ悪いやつじゃない。男手一つで育てたからまぁ多少女性の扱い方が下手だろうが許しておくれ」
義妹「い、いえ」
男「レディーの扱い方なら親父よりうめぇよ?」
父「ほら、こういうこと言っちゃう感じだ」
義妹「はぁ」
男「おい」
父「取り合えず明日学校へ挨拶に行こう。そして制服とかを用意して明後日から登校。いいかな?」
義妹「はい、分かりました」
-
父「じゃあ取り敢えず晩御飯にするか、材料は」
男「なんもないぞ」
父「スーパー行って何か買ってくる。お前は義妹ちゃんに家案内しとけ」
男「あー、わかった」
父「義妹ちゃん、ちょっと行ってくるね」
義妹「はい」
男「…………」
義妹「…………」
"
"
-
男「え、と」
義妹「…………」
男「改めて、男だ」
義妹「…………義妹です。よろしくお願いします」
男「おう、何才?」
義妹「15、です」
男「中3?」
義妹「はい…………えっと、男、さんは?」
男「17。高2」
義妹「も、もっと上かと思ってました」
男「老け顔で悪いな」
義妹「そ、そういうわけでは」
-
男「まぁいいや、来いよ。家の中案内する」
義妹「すみま、せん」
男「ここトイレ、あそこ脱衣所、風呂」
義妹「は、はい」
男「ここリビング、そこ飯食うとこ、キッチン」
義妹「はい」
男「んでここが君の部屋。横が俺の部屋」
義妹「隣……」
男「そうだな、いやか」
義妹「い、いえ…………その」
男「まぁ初対面でいきなり隣もな、気持ちは分かるがどうしようもない。ごめん」
義妹「す、すみません」
男「いいよ。イビキうるさかったらすまん。予め謝っとく」
義妹「! ふふっ、いえ」
-
父「シースー買って来たぞ」
義妹「シースー……?」
男「寿司だ、気にすんな」
義妹「はぁ」
男「醤油とって」
義妹「は、はい!」
男「わさび食える?」
義妹「あ、その…………えと」
男「おけ」
男「わさび抜き買ってこなかったのかこのクソオヤジ」
父「!…………め、面目ない」
義妹「い、いえその!すみません。私が食べられないのが悪いんです」
男「んなこたない。悪いのはリサーチ不足のこのおっさん」
義妹「え、えーと」
-
男「なにすき?」
義妹「え?」
男「寿司のネタ」
義妹「え、えーと…………マグロと、サーモン、とか?」
男「他には?ってかこの中から選んで」
義妹「えと…………」
義妹「い、いいです!自分でします!」
男「主役にわさびチマチマ取らせるのはなんか違うだろ」
義妹「で、でもあの、その」
男「まかせろ!ビニール手袋もして衛生面もばっちりやで」
義妹(何で関西弁……?)
-
10分後
男「どうよこの完璧なわさび抜き具合」
義妹「あ、あはは……」
男「職人と呼んでくれ」
父「頼んだぞ」
男「え?」
義妹「?」
父「わさび抜き。出前。あと10分で来る」
男「…………」
義妹「す、すみません。その…………えーと」
男「…………これ俺が食うから」
義妹「! い、いえ、折角してもらいましたし、私食べます」
-
男「よく考えたらビニール手袋してても他人が弄った寿司俺なら食いたくない」
義妹「そんなことは」
男「ま、気にすんな」
義妹(い、一度に食べちゃった…………)
父「ハムスターかお前は」
男「…………」
父「…………喋れよ」
男「…………もご」
父「飲み込めよ早く!はははっ」
義妹「…………ふふっ!あははっ!」
男「んふれいなやふらなな」
-
父「写メろ」
男「やふぇんか!」
義妹「ふふふふっ」
男「…………」
男(ま、いっか)
父「まぁ、寿司ももうすぐ来るし、改めて宜しくね義妹ちゃん」
義妹「はい。よろしくお願いします」
男「ん」
義妹「え?……(あ、握手?)」 ぎゅっ
男「ちげぇよおしぼり取ってくれ」
義妹「す、すみません」
男「ははっ」
義妹「…………ふふっ」
-
ここまで
-
うむ
-
うんうん
-
期待
-
男「……」
義妹「ひゃぁ!」
男「だれ!?」
義妹「あ、えと……その昨日からあのっ!」
男「ああ!!おけ思い出したぞ、おはよう」
義妹「お、おはようございます」
男「すげぇびびった。強調するけどすげぇな」
義妹「お、驚かせてしまってすみません」
-
男「いいよ。朝ごはん食おう」
義妹「あ、はい」
父「おはよう」
男「おはよ」
義妹「おはようございます」
父「よく眠れなかったかな?」
義妹「いえ、そんなことは」
男「クマできてる」
-
義妹「えっ!あ……」
男「まぁ、初日だしな」
父「お前のいびきの所為だろう」
男「あ……まじでごめん」
義妹「いや、あのその」
男「ちゃんと今日の夜から鼻と口とガムテでふざぐから」
義妹「それ死ん……ぁ」
男「あ」
父「この馬鹿」
-
義妹「……い、いえ」
父「ごめんな。馬鹿息子で」
男「……」
義妹「その……大丈夫です。ここ2週間ほどで、心は落ち着けましたので」
男「……」
義妹「ですから、気にしないでください」
男「わかった、気にしない」
義妹「……はい」
父「こらっ!」
男「気にしないけど、俺は……君の兄になる」
義妹「え?」
-
男「頼れる、兄になるわ」
義妹「……」
父「い、いやお前義妹ちゃん目ぱちくりして固まっちゃったぞ、どうするんだよ」
男「とりあえず」
父「とりあえず?」
男「メシだ」
義妹「…………兄……」
-
学校
父「というわけで、ここが君が通う学校だ」
義妹「は、はい」
父「緊張してるかい?」
義妹「……」
父「大丈夫だ、ここは中高一貫校でエスカレーターだよ」
義妹「そ、そういうことではないんですが」
父「あ、そうか。えへ」
義妹「……」
父「さて、職員室はこっちだよ。行こう」
-
職員室
教師「はじめまして、義妹さん。君の担任になる者です」
義妹「は、はじめまして。義妹です」
教師「話はお義父さんから伺っています。大変だったでしょう」
義妹「……はい」
教師「私たち教師からむやみにあなたのご両親の事について、生徒達に伝えることはしません」
義妹「はい」
教師「ただ、おそらくすぐに誰かからご両親の事を聞かれるでしょう。別の家族の家にいることは皆の興味を引きます」
-
義妹「わかっています。両親は……その、まだ考えていませんが、聞かれても言うか言わないか
その時の状況によって、自分で判断します」
教師「……わかりました。まぁこの学校には兄君もいます。頼りになるでしょう」
義妹「はい」
父「では、明日から登校しますので。よろしくお願い致します」
教師「わかりました」
-
父「じゃあ帰ろうか」
義妹「はい」
男「おーい」
義妹「あ」
父「あれ、お前授業は?」
男「腹痛くてな」
父「嘘だろ」
男「うむ」
父「うむじゃねぇよ」
-
義妹「どうしたん、ですか?」
男「見送り。あとさ、1分後に昼飯タイムだから生徒でごった返るぞここ」
義妹「え」
男「私服だし注目浴びるからはよ帰ったほうがいい、それを言いにきた」
父「なるほど、急ごうか」
義妹「は、はい」
男「まぁ…………もう遅いけど」
義妹「え?」
-
「誰だあれ」
「うわぁ……美人」
「なにあの子私服だけど」
「あ、もしかして転校生じゃね!?」
「おおお!!かわいい!!」
ざわざわ ざわざわ
義妹「ぁ……ぅ……」
グイッ
義妹「え」
男「さ、急ごう」
父「だな」
-
「誰だあいつ」
「父親だろ」
「違うわもう一人のほうだわ」
「2年の男じゃん、何してんだおい!」
男「なんでもねーよ」
「お前なに手握ってんだよ!!」
男「うらやましいだろ」
「説明しろー!!」
男「あとでな」
義妹「……」
-
校門前
男「窓から野次馬すげー」
父「校庭も野次馬すげぇ」
義妹「あ、あの早く帰りましょう?」
父「だな」
男「だな」
父「いやお前はだめだろ」
男「そこを何とか!もう一声!」
父「値切り客かお前は」
男「さて……早く帰れ」
-
義妹「あ、あの」
男「なに」
義妹「ありがとうございました、さっき」
男「なにが? とりあえず気をつけてな」
義妹「ぁ……」
父「んじゃ帰ろう、制服屋にも行かないと」
義妹「……は、はい」
-
男の教室
友「あれだれだよ!!」
男「あれどれ」
友「さっき校門前でお前が手つないでた可愛い子だよ」
男「よく見えたな」
友「んで誰」
男「妹」
友「いもうとぉ!?」
-
ざわっ
「いもうとって」
「どういうこと?」
男「んーー、遠い親戚で、うちに住むことになった」
友「なっ!?」
男「なんだよ」
友「てめぇぶっとばす」
男「なんでだよ!?」
-
ここまで
-
素晴らしい
-
prpr
-
乙 女神も見てる
-
女神ってなんだ
-
男「ただいま」
義妹「あ」
男「お!うちの制服じゃん」
義妹「はい、さっきやっと出来て、今試着していました」
男「似合ってるよ」
義妹「ありがとうございます」
男「敬語さ」
義妹「ぁ……はい」
-
男「兄妹になったんだから、やめようぜ」
義妹「…………」
男「まぁまだ、その慣れてないのはあるけど、まずは形からというか」
義妹「…………まだ、無理みたいです」
男「そっか」
義妹「すみません」
男「いいよ」
義妹「で、でも……努力はしますので」
義妹「お兄さん……って呼んでもいいですか?」
-
男「ああ、いいよ」
義妹「お兄さん」
男「なんだ?」
義妹「いえ、呼んでみただけです。その、なんでもないです」
男「もっと練習してくれたまえ、えへん」
義妹「ふふっ、そうですね」
男「ところで親父は?」
義妹「えーと、お仕事に行ってくるねって」
男「げ」
義妹「?」
-
男「もしもし、今度はどこだよ…………フランス!?アホか…………チッ」
義妹「フランスって…………まさか」
男「ジャーナリストなんだよ、これで1ヶ月は帰ってこない」
義妹「…………」
男「表情からなに考えてるかは分かるけど、大丈夫だ何もしないから」
義妹「い、いえ別に私はそんな」
男「とりあえずまぁ、頑張ってこう」
義妹「…………」
-
男「おはよう」
義妹「おはようございます、お兄さん」
男「とりあえず朝食は毎日俺が作るから安心してくれ」
義妹「え?これお兄さんが!?」
男「まぁ大したあれはないけど、3日ぐらいのローテになるのはご勘弁を」
義妹「ぜ、全然…………すごいです」
男「よしもっと褒めてくれ」
義妹「すごいですよ!」
男「だめだツッコミ役いねぇからフワッと終わっちまう」
義妹「?」
-
男「あ、納豆とか大丈夫?」
義妹「はい」
男「おけ、んじゃまぁ食って行くかね学校へ」
義妹「いただきます…………おいしいです」
男「いっぱい食べな」
「おい誰だよあれ」
「かわいい」
「あんな子いたか?」
「隣のあいつは」
「あれは2年の男」
ざわざわ
男(居心地わるいな)
義妹「…………」
-
男「大丈夫か」
義妹「はい、その……転校する度に、こういうことはあったので」
男「転校多かったのか?」
義妹「はい」
男「ふーん」
義妹「ですから、慣れてますから大丈夫です」
男(そういうもんか……)
-
男教室
男「うーす」
友「きたきた」
男「来るわそりゃ」
友「ちげぇよお前の妹さんだよ」
男「ん?」
友「もう写メ出回ってんぞ、すげぇ勢いで」
男「マジかよ断固やめさせろ」
友「無理に決まってんだろ芸能人並じゃねぇかよ」
男「まぁ美人だよなぁ」
-
友「他人事みたいに言ってんなよ!おめぇが1番ラッキー野郎なくせによ」
男「なこと言われてもなぁ…………妹をエロい目で見るわけにもいくめぇよ」
友「でも血繋がってないんだろ?」
男「それお前にしか言ってねぇんだから声出すなころころしちゃうぞ」
友「あ、ごめん」
男「ったく」
-
友「でもよぉ本当に話題騒然だぞ」
男「そら転校生だからな、本人も言ってたよ注目されるのは慣れてるって」
友「ブサイクな転校生なら注目されるかよ!やっぱあの容姿だからこそだよこの騒がれ様は」
男「へ?ああ…………あ、そういうこと?」
友「決まってんだろ」
男「すまん転校したことないからよ」
友「前に女が転校してきた時もすごかったじゃねぇか、超美人きたっつって」
男「…………だったっけ?」
友「だったべ!?」
-
女「私がこの学校へ来た時、男はインフルエンザで寝込んでたでしょ」
男「おはよ」
友「噂をすればだ。ってそうだったっけ?」
男「そうかそうだった気がする」
女「物忘れ激しいわね」
男「もう年かも」
女「早生まれのあんたがそれ言うと4月生まれの私どうなるのよ」
男「ばばあ?」
女「ぶっ飛ばすわよ」
友「女は見たか?こいつの妹」
-
女「見てない、特に興味もない」
男「まぁそんなもんだわな」
友「なんでやねん!興味出てくるだろうが、めっちゃ可愛いんだぞ」
女「そうなの?」
男「まぁ、美人だと思うよ」
女「ふーん」
男「なに」
女「襲うの?家で」
男「なんでやねん」
女「血繋がってないって友と私には教えてくれたから、襲う宣言なのかと」
男「お前らなら大丈夫だと思って言ったんだよ、変な発想に帰結すんな」
女「あっそ」
男「?」
友「先生きたぞ」
-
ここまで
-
乙
-
敬語義妹、ありです
敬語じゃなくなるのも全然ありです
-
パンツが...蒸発した...?
-
まだか
-
まだかいな
-
あくしろよ(見てるぞ)
-
ほすほす
-
まだ?
-
保守
-
これは良い作品になる
"
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