八幡「……ん」
…ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ…ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ…
八幡「…ここは…電車？…なんで俺、電車になんか乗って……」
？？？「ようやくお目覚めですかな？」ぬぅ…
八幡「…！…うわっ！…誰だよアンタ！」ﾋﾞｸｯ！
イゴール「ベルベットルームへようこそ。私はこの部屋の主、イゴールと申します」ｽｯ…
"
イゴール「左様。夢と現実、あるいは精神と物質の狭間の場所とでも申しましょうか」
八幡（なんなのこの電波なオッサンは・・・）
イゴール「ところでお客様は占いはたしなまれますかな？」
八幡「え、いや、まあ朝のニュースで妹が見てるのを覗く程度には・・・」
イゴール「では失礼して・・・ ほう」
八幡「あの・・・なにか？」
イゴール「お客様は随分と興味深い運命をお持ちのようだ
貴方の現在を現すこのカード」
八幡「隠者の逆位置？ってぼっちかよ・・・」
イゴール「おや、お詳しいですな？」
八幡「中学生のときにちょっと興味を持っただけですよ」
八幡（中二の時にな！ いかん心の古傷が痛み出してきた・・・）
イゴール「そして未来をあらわすこちらのカード」
八幡「正位置の塔・・・ 意味は確か」
イゴール「困難、もしくは価値観の崩壊などを示します
どうやらお客様には試練が訪れるようです」
八幡「でもって核心を示すのが逆位置の審判・・・」
イゴール「行き詰まりなどを示すカードです
お客様はどうやら逆境の中での変革を迫られるのやも知れませんな」
八幡（いやいや・・・ないでしょ それに流されてたけどなにここ？ どんな状況なの俺？）
貴方は近くそうした運命が待っていることでしょう。」
八幡（契約ゥ！？ か、金なんか無いぞ!）
イゴール「では、再びお会いするときまで・・・ ごきげんよう」
八幡「ちょ、ちょっと待って説明を・・・」
・
・・
・・・ﾂｷﾞﾊｰﾆｼﾌﾅﾊﾞｼｰﾆｼﾌﾅﾊﾞｼｰ ｵｵﾘﾉｶﾀﾊﾜｽﾚﾓﾉｶﾞﾅｲﾖｳ ｼﾞｭｳﾌﾞﾝｺﾞﾁｭｳｲｸﾀﾞｻｲ ・・・
八幡「・・・夢？っていうか寝過ごした？」