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穂乃果「最高の倍返し」
-
おばちゃん「出て行けこの泥棒!」
おばちゃん「見せてごらん!一体何を盗んだんだい?」
おばちゃん「……これをどうするつもりなんだい!?」
おばちゃん「言いなさい!」
???「ママに、あげたくて……」
"
"
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穂乃果「ちょっと待ってくださいおばちゃん」
おばちゃん「何よ穂乃果ちゃん、この盗人を庇う気?」
穂乃果「おばちゃん、この子の話を聞いてあげようよ」
穂乃果「ねぇ、一体どうしたの?話してごらん」
???「ママが病気で……、とても苦しそうだったから……」
-
穂乃果「……ねぇ、おばちゃんこの子が盗んだ物、穂乃果が代わりに支払います」
おばちゃん「え!?何言ってんだい穂乃果ちゃん!」
穂乃果「お願いしますおばちゃん、どうか私の顔に免じて許してください」ペコリ
おばちゃん「……わかったよ、穂乃果ちゃんに免じて許してあげようじゃない」
おばちゃん「但し、もう二度とこんなことするんじゃないよ!」
-
穂乃果「雪穂!おまんじゅう持ってきて!」
雪穂「……はいどうぞおねえちゃん」
穂乃果「これよかったらお母さんと一緒におまんじゅう食べてね!」
穂乃果「お母さん、よくなるといいね!」ニコッ
???「……///」サッ
穂乃果「あらら、行っちゃった」
雪穂(へんなこ〜)
-
〜20年後〜
子供A「穂乃果お姉ちゃーん!おまんじゅうちょーだい!」
子供B「わたしも〜」
穂乃果「はいはーい今日の新作の穂むまんだよ!たくさん食べてね!」
子供A「わーい、穂乃果お姉ちゃん家のおまんじゅうだいすきー」
子供B「すっごくおいしいよね〜」
穂乃果「うふふ、ありがとうまたきてね」
子供A「バイバーイ」
子供B「またね〜」
穂乃果「気をつけて帰るんだよ」
雪穂「……ちょっと、お姉ちゃん」
穂乃果「ヒィ!ゆ、雪穂」
"
"
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雪穂「まーたお店のお饅頭をタダであげたでしょう!」
穂乃果「ご、ごめんなさい」
雪穂「ウチは貧乏なんだからタダであげる余裕はないんだからね!」
穂乃果「だってぇ〜、あんな笑顔で頂戴って言われたらね〜、あげたくなっちゃうじゃん?」
雪穂「はぁ、もういいよ、それよりさお姉ちゃん」
穂乃果「何、雪穂?」
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雪穂「そろそろ結婚はしないの?さすがにアラサーはまずいでしょ」
穂乃果「またその話ですか……」
雪穂「お姉ちゃんは笑顔がイイし、モテるはずなんだけどな」
穂乃果「穂乃果はその、恋とかまだよく分からないからさ!」
穂乃果「それより雪穂はどうなの?好きな人いるの?」
雪穂「い、いるよ……」
穂乃果「嘘!?ホントに!?」
-
雪穂「ホントだよ、てか私付き合ってるし」
穂乃果「マジですか!全然気付かなかったよ」
雪穂「もし恋人がいるって言ったらお姉ちゃんはきっと『結婚はしないの?』って言うんでしょ?」
穂乃果「わお、雪穂ってエスパー??」
雪穂「はぁ、やっぱりね……」
穂乃果「じゃあ、聞いても「聞かないで!」」
穂乃果「ぶっー、雪穂のケチ」
-
穂乃果「じゃあどんな人か教えてよ、それならいいでしょ?」
雪穂「んー、そうだなぁ……可愛いところかな」
穂乃果「へ?可愛い?」
雪穂「うんすごくね」
穂乃果「ちょっと待って、質問なんだけど、ちなみに相手の性別は?」
雪穂「……女性、です」
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穂乃果「Oh!これまた吃驚だね」
雪穂「やっぱり変かな?同姓でお付き合いするのは……」
穂乃果「そ、そんなことないよ!」
雪穂「でもお姉ちゃん、すごく動揺してない?」
穂乃果「してないよ!……コホン、告白は雪穂からしたの?」
雪穂「違うよ向こうから」
穂乃果「なるほどね、その子とは結構付き合い長いの?」
雪穂「付き合ってもう5年くらい」
穂乃果「5年!?」
-
穂乃果「―――ねぇ雪穂、恋ってどんな感じなの?」
雪穂「う〜んそうだなぁ、上手く言えなんだけど」
雪穂「その人の事を思うだけで、凄く幸せな気分になるかな」
穂乃果「そっか、ありがとう雪穂」
雪穂「ごめんね、あまりうまく説明できなくて」
穂乃果「そんなことないよ、凄く分かりやすかったよ!」
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チャリーン
穂乃果「あ、お客さんだ行ってくるね」
雪穂「お、お姉ちゃん!」
穂乃果「ん?」
雪穂「機会があったらさ、結婚しない理由をちゃんと話すよ」
穂乃果「ホントに!?約束だよ!」
雪穂「うん、約束」
-
雪穂(―――もう10年経つんだね)
雪穂(お父さんとお母さんが亡くなってすぐに、お姉ちゃんは高校を中退して)
雪穂(一人でずっとお店で仕事してて)
雪穂(私が手伝いたいっと言っても、「雪穂は学校に行ってて」って断れるし)
雪穂(毎日、朝早くから夜遅くまで仕事して、疲れた素振りも見たことない)
雪穂(そんなお姉ちゃんは私にとって自慢の姉です)
雪穂(……お姉ちゃんには早く結婚して幸せになって欲しいな)
キャーキャー、ヒトガタオレタゾ、ダレカキューキューシャ!
雪穂「……なんだろう、店が騒がしいな」
雪穂「お姉ちゃん、一体何のさわ……」
雪穂「……っ!?、お姉ちゃん!!」
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_________
______
___
看護婦「先生!急患です!」
???「身元は?」
看護婦「えーと、和菓子屋を経営してる方で名前は「高坂 穂乃果」さんです」
???「それ本当!?」
看護婦「は、はい!」
???「それでいつ来るの?」
看護婦「もう間もなくです」
???「わかったわ、手術室の準備をお願いできるかしら」
看護婦「分かりました」
???(これでやっと貴女に―――)
-
亜里沙「雪穂!!」
雪穂「亜里沙!来てくれたんだね」
亜里沙「当たり前だよ雪穂、こんな非常時に仕事なんてしてられないよ」
亜里沙「それで、穂乃果さんの容態は?」
雪穂「お医者様がね、お姉ちゃんは脳内出血してて、成功する確率は低いんだって……」
亜里沙「そ、そんな!」
雪穂「どうしよう亜里沙、もしお姉ちゃんが死んだら私、私……」
亜里沙「ダメだよ雪穂!悪い方考えちゃ!手術が成功するよう神様に祈ろう、ね?」
雪穂「グスッ・・・うん、そうだよねごめんね亜里沙」
雪穂(神様どうか、お姉ちゃんを助けてください)
-
〜手術開始から8時間〜
ガチャ
???「・・・・・・ふぅ」
雪穂「先生!!お姉ちゃんは助かりましたか!?」
???「無事、手術は成功です」
雪穂「!?」
亜里沙「よかった〜」
???「あなたのお姉さんには一ヶ月こちらで入院させてもらいます」
雪穂「分かりました」
???「暫くお姉さんの側にいてあげてください」
雪穂「はい!」
???「お大事に」
雪穂「先生、本当にありがとうございました!」
-
亜里沙「亜里沙はこの事を、お姉ちゃんや穂乃果さんのお友達に連絡するね」
亜里沙「雪穂、また何かあったらすぐ連絡してね」ギュッ
雪穂「亜里沙、ホントにありがとう」
亜里沙「それじゃ雪穂またね」
看護師「―――では、お部屋にご案内致します」
-
海未「ここが穂乃果の入院してる病院ですか」
ことり「はぁはぁ、待ってよ〜海未ちゃ〜ん」
海未「遅いですよことり、体力が衰えてませんか?」
ことり「ことりは仕事が忙しくて、運動する暇なんてないよ!」
海未「さて、中に入りますよ」
ことり「ちょっと海未ちゃん!?すこし休ませてよ〜」
海未「え〜と、穂乃果がいる病室は……たしか」
ことり「10階の1号室だよ」
-
海未「ふむ、それにしても今日は人が多いですね」
ことり「そりゃ日曜日だし?」
海未「エレベーターを使いたいところですが、階段で行ったほうが早いかもしれませんね」
ことり「え!?10階まで階段でいくのぉ!?」
海未「えぇ、早く穂乃果の顔が見たいですしね、行きますよことり」ガシッ
ことり「いやぁ〜、エレベーターがいい〜」
-
ことり「……はぁはぁ、もうだめ、一歩も動きたくない」
海未「さて穂乃果がいる病室はどこですかね?」
ことり「地図見た限りだと……はぁはぁ、階段をあがって
右側の突き当たりが、穂乃果ちゃんがいる病室だよ」
海未「分かりました」タッタ
ことり「ちょ、ちょっとおぉ〜 ことりを置いていかないで〜」パタパタ
海未「……どうやらここですね」
ことり「だね」
コンコン
雪穂「ハーイ」ガチャ
-
海未「こんにちは雪穂」
ことり「やっほー雪穂ちゃん」
雪穂「海未さんにことりさん!お久しぶりです!」
ことり「えへへお久しぶり」
海未「穂乃果の具合はどうです?」
雪穂「順調に回復してますよ、さぁ早く中へどうぞ」
ことり「お邪魔しまーす」
海未「お邪魔します」
雪穂「まだお姉ちゃん眠ってるんでお静かにお願いしますね」
海未「分かりました」
-
ことり「ねぇ雪穂ちゃん、穂乃果ちゃんはいつ目を覚ますの?」
雪穂「お医者様がね明日には目を覚ますだろうって」
ことり「そっかぁ、海未ちゃん?どうしたの穂乃果ちゃんの顔をじっと見つめて」
海未「……昔のままですね穂乃果は」
ことり「そう、だね……」
ことり「でも変わってなくてホッとしちゃったよ」
海未「私もですよ」
雪穂「二人はお姉ちゃんと会うの久しぶりなんですか?」
-
海未「直接会うのは久しぶりですね、いつも電話ですこし話すぐらいで」
ことり「ことりもだよ、穂乃果ちゃん仕事が忙しくて長くは会ってないからね」
雪穂「そうなんですか…」
コンコン
雪穂「あ、ハーイ」
看護師「高坂雪穂さん、すこしお時間よろしいですか?」
雪穂「ハイ、すぐ行きます」
看護師「こちら医療費の明細書です」
雪穂「はいありがとうございます」
看護師「では、失礼します」
雪穂「……」
-
ガラ
海未「雪穂、おかえりなさい」
ことり「おかえり、どうかしたの?」
雪穂「い、いえ何でもありません」
海未「申し訳ないですが雪穂、私とことりはもうこの辺でお暇させていただきますね」
ことり「長く居られなくてごめんね」
雪穂「ううんそんな事ないよ、海未さん、ことりさんお見舞いに来てくれてありがとう!」
海未「どうかお大事に」
ことり「何かあったらすぐ連絡してね!」
雪穂「はい!お気をつけて!」
-
雪穂「……はぁ」
雪穂(治療費300万かぁ……)
雪穂(お姉ちゃんまた二人で頑張ろう)
雪穂(きっと二人なら乗り越えられるよ)
雪穂(私頑張るからね、お姉ちゃんに辛い思いはもう二度とさせないからね)ギュッ
雪穂(ふふ、お姉ちゃんの手暖かいなぁ……)
雪穂「―――う、うぅん、あれいつの間に寝てたんだろう」
雪穂「ん?何、これ?手紙?」
「支払いは既に20年前に頂いております、お薬とおまんじゅう二個です」
Dr.西木野 真姫
-
雪穂(え?……嘘でしょ!?)
雪穂(20年前?、……あっ)
〜回想中〜
雪穂(それじゃ、お姉ちゃんを手術してくれた先生って……)
雪穂(こうしちゃおられない!)ダッ
ガラッ
雪穂「先生!!」
-
真姫「どうかしましたか?」
雪穂「手紙、読みました……」
雪穂「なんとお礼を申し上げたらよいか」
真姫「ふふ、いいのですよ」
真姫「本当はもっと早くお礼をしたかったのよ」
真姫「遅くなってごめんなさい、雪穂さんのお姉さんが無事で本当によかったです」
雪穂「先生……」
真姫「そうだわ、雪穂さんお願いがあるのだけど」
雪穂「はい?」
-
真姫「私の事、お姉さんに言わないで欲しいの」
雪穂「え!?どうして?」
真姫「ふふ、それは秘密」
雪穂「すご〜く気になるけど、分かりました」
雪穂「それじゃ私はお姉ちゃんの病室に戻りますね」
真姫「まって、雪穂さん」
真姫「今日は家に帰りなさい」
雪穂「え?」
-
真姫「あなた、三日三晩ずっとお姉さんの看病してるでしょ?」
真姫「無理しているとそのうち倒れますよ」
雪穂「でもそしたら、誰がお姉ちゃんの看病するんですか?」
雪穂「もし意識が戻って、知らない部屋にいて周りに誰もいなかったら」
雪穂「きっとお姉ちゃんは不安がります」
雪穂「だから意識が戻るまで傍に居たいんです」
真姫「もし雪穂さんが倒れたりしたら、あなたのお姉さんが悲しむわ」
真姫「あなたのお姉さんは、私が手厚く看病するわ信じて」
雪穂「……分かりました、先生」
真姫「お姉さんの意識が戻ったらすぐ連絡入れるわ」
雪穂「はい先生、どうかお姉ちゃんをよろしくお願いします」
真姫「ええ、それじゃ気をつけてね」
-
真姫「―――ふぅ、今日の仕事は終わりね」
真姫「さて、仕事も終わったし早くあの人の看病しないとね」
ガラッ
真姫「失礼します」
穂乃果「……」スヤスヤ
真姫「ふふ、可愛い寝顔」
真姫「早く目を覚ましてくださいね」
真姫「そしてまた、あなたの笑顔を見せてください」
-
穂乃果「……んっ、んんー、……あ、れ?」
穂乃果(ここは……、どこ?)
真姫「おはようございます高坂さん」
穂乃果(っ!?、うわぁ、すごい綺麗な人……)
真姫「高坂さん?」
穂乃果「は、はい!」
真姫「もしかして、気分が優れませんか?」
穂乃果「い、いえ!そうじゃないんですが……ただ、ここはどこかなって……」
真姫「ここは病院ですよ、高坂さんが眠ってる間、色々とあったんですよ」
-
穂乃果「―――そうだったのですか」
真姫「無事に助かって本当によかったです」
穂乃果「西木野先生には、感謝の言葉がみつかりません」
真姫「ふふ、いいんですよ、それに堅苦しい言葉を使わなくて大丈夫ですよ」
穂乃果「いえ、そんなわけには……」
真姫「私は、高坂さんとは個人的にそのぉ、仲良くなりたいですし///」
穂乃果「え///」
-
真姫「だからその、私のことは先生じゃなく名前で呼んでくださると嬉しいです///」
穂乃果「え!?、じゃあ、あのあの……、真姫、ちゃんも私の名前で呼んでくれるかな///」
真姫「わかったわ、ほ、穂乃果///」
穂乃果「///」
真姫「あ、そうえばもう朝ごはんの時間ね!私取ってくるわね!」
穂乃果「は、はい!」
穂乃果(何なの、この胸のドキドキ)
穂乃果(真姫ちゃんに名前呼ばれただけなのに)
穂乃果(どんどん、鼓動が早くなってるのが分かる)
穂乃果(一体なんだろうこの気持ち……)
穂乃果(真姫、ちゃん……)
-
真姫「おまたせ、穂乃果」
穂乃果「真姫ちゃん、ありがとう」
穂乃果「わぁ〜、おいしそうなご馳走だね」
真姫「ふふ、自慢じゃないけど、うちの病院食はとても評判いいのよ」
穂乃果「ホントに!?それじゃ、さっそく……あれ?」
穂乃果「あの真姫ちゃん、お箸が見当たらないのですが……」
真姫「わ、私が食べさせてあげるわ///」
穂乃果「ええー!?」
-
真姫「な、何よ嫌なの?」
穂乃果「いや、その何て言うかこの年になって恥ずかしいです///」
穂乃果(嘘、実はうれしいです)
真姫「穂乃果は病人なんだから、大人しく私の言うことを聞きなさい」
真姫「ホラ、口開けて」
穂乃果「あ、あーん///」パク
真姫「どう、おいしい?」
穂乃果「……うんうん、イイ!すごく美味しいよ!」
真姫「そう、それはよかった///」
-
穂乃果「―――ご馳走様でした」
真姫「はい、じゃあ私は食器片付けたらそのまま仕事に戻るから」
真姫「何かあったら、ナースコール押すのよ」
穂乃果「うん!ありがとう真姫ちゃんお仕事頑張ってね!」ニコ
真姫「そ、それじゃ///」
穂乃果(……穂乃果。一体どうしちゃったんだろう)
-
コンコン
雪穂「お姉ちゃん!!」
穂乃果「雪穂!?」
雪穂「うわーん、お姉ちゃんお姉ちゃん!」ダキッ
穂乃果「わわっ、もう雪穂ったらうふふ」
雪穂「グスン、さっきね西木野先生から連絡があってね
お姉ちゃんの意識が戻ったって聞いて急いで来たよ」
穂乃果「ごめんね雪穂、色々と迷惑掛けちゃって」
雪穂「ううん、お姉ちゃんは悪くない」
雪穂「お姉ちゃんの体調不良を見抜けなかった私が悪いの……」
穂乃果「もういいんだよ雪穂、お姉ちゃんは元気になったし、ほら笑顔笑顔!」ニコ
雪穂「お姉ちゃん……、えへへ」
-
亜里沙「失礼します」
穂乃果「亜里沙ちゃん!久しぶりだね!」
亜里沙「穂乃果さんお久しぶりです、お体の方はもう大丈夫ですか?」
穂乃果「うんもうバッチリだよ!それより亜里沙ちゃん今日はお仕事のはずじゃ?」
亜里沙「大丈夫です長期休暇を頂いたので、それにいつ穂乃果さんに
お見舞いに行けるよう準備はしてたので」
穂乃果「どうもありがとう亜里沙ちゃん」
亜里沙「……その、穂乃果さんに大事な話があるんです」
穂乃果「ん?何かな?」
-
亜里沙「私と雪穂がお付き合いしてるのはご存知ですか?」
雪穂「っ!?あ、亜里沙!」
穂乃果「いや、雪穂に恋人がいるのは知ってるけど、もしかして
雪穂の恋人って亜里沙ちゃんなの!?」
亜里沙「はいそうなんです、実は前々から穂乃果さんにお聞き
したい事があるんです」
穂乃果「う、うん」
亜里沙「私と雪穂に結婚を前提にお付き合いをしていて
去年、雪穂にプロポーズしてOKを頂いたのですが」
穂乃果(プ、プロポーズ!?)
亜里沙「けど、雪穂は式はまだしたくないと言ってるんです
私は早く結婚して、雪穂と二人で暮らしたいのですが
穂乃果さん、何か心当たりありませんか?」
穂乃果(心当たりって言われても……)
雪穂「亜里沙待って!」
亜里沙「……雪穂」
-
雪穂「……全部話すよ」
雪穂「私がまだ結婚したくない理由はね
お姉ちゃんが心配だからなの!」
穂乃果(わ、私!?)
雪穂「お姉ちゃんは家事は全然できないし
子供たちに店の商品をタダであげちゃうし
そんなお姉ちゃんが一人でちゃんと生きていけるか
心配なの!」
穂乃果「そうだったんだ……」
雪穂「それにね、私だけが幸せになっちゃっていいのかなって……」
穂乃果「……雪穂、ごめんね」
雪穂「え?」
穂乃果「穂乃果のせいで二人の幸せを邪魔してるんだよね」
雪穂「違うよ!そんなつもりで言ったんじゃ……」
穂乃果「亜里沙ちゃん、妹を宜しくお願いします」
亜里沙「は、はい!お任せください」
-
雪穂「でもお姉ちゃん!、もしまた倒れたりしたら……」
穂乃果「大丈夫だよ雪穂、もう無茶はしないから安心して」
雪穂「……信じて、いいんだよね?」
穂乃果「雪穂は心配性だなぁ、大丈夫だって!」
雪穂「お姉ちゃん、……ありがとう」
穂乃果「うん……、幸せになるんだよ雪穂」
亜里沙「では穂乃果さん、お大事に」
雪穂「それじゃお姉ちゃんまた来るね」
穂乃果「ありがとう二人共、式の日程が決まったら教えてね」ニヤニヤ
雪穂「もぉ、お姉ちゃんのバカ……///」
-
穂乃果「―――とうとう雪穂は結婚かぁ」
コンコン
穂乃果「ん?はーいどうぞ」
真姫「こんにちは穂乃果、気分はどうかしら?」
穂乃果「ま、真姫ちゃん!?」
真姫「ちょっとぉ、驚かれると結構傷付くんだけど……って!?」
穂乃果「ん?」
真姫「穂乃果どうして泣いてるのよ!?」
穂乃果「え!?う、嘘!?」
真姫「……穂乃果」ギュッ
穂乃果「っ!?」
-
真姫「落ち着くまで抱きしめて、あげるわ///」
穂乃果「……真姫ちゃん、ありがとう」ギュッ
穂乃果(なんでかな、真姫ちゃんに抱きしめられるとすごく安心する)
穂乃果「……もう大丈夫だよ真姫ちゃん」
真姫「そ、そう?」
穂乃果「ごめんね、服汚しちゃって」
真姫「いいのよ」
穂乃果「えへへ、真姫ちゃんは優しいね」
真姫「べ、別に普通よ!これくらい!」
真姫「それより汗かいたでしょ、清拭するわよ」
穂乃果「ありがとう真姫ちゃん、お願いします」
-
真姫「それじゃ、服を脱がすわね……っ!?」
穂乃果「どうしたの?」
真姫「な、なんで下着つけてないのよ!!」
穂乃果「ん?あ、ホントだ」
真姫「と、とりあえず下着を買いに行くから、サイズ教えなさい」
穂乃果「別に穂乃果は平気だよ真姫ちゃん、むしろ着けてない方がイイ」
真姫(いや、私にとって刺激が強すぎて……)
真姫「わ、わかったわ、……後ろ失礼するわね」
真姫(とりあえず意識しないよう注意しないと、私の理性が……)
-
真姫「それじゃ腕から始めるわね」
穂乃果「うん」
真姫(……穂乃果の腕、とてもぷにぷにして柔らかいわね)
穂乃果「……んっ」
真姫「な、なに!?」
穂乃果「いや、ちょっと……くすぐったくてエヘヘ」
真姫(まったく変な声ださないでよ///)
真姫「穂乃果、熱くないかしら?」
穂乃果「うん、ちょうどいいよ真姫ちゃん」
真姫「……よし、次は前を拭くわね」
穂乃果「は〜い」
真姫「前に移動するわよ」
真姫「……」ゴクリ
真姫(穂乃果の胸が今私の目の前に……)
真姫「……はぁはぁ」
-
穂乃果「真姫ちゃん大丈夫?なんか息が荒いよ?」
真姫「な、何でもないわ!」
真姫(落ち着きなさい私!清拭に集中しないと!)
真姫「それじゃ穂乃果、脇を拭くから腕を軽く上げてくれないかしら」
穂乃果「うん」
真姫「……」フキフキ
穂乃果「んっ、んー……」
真姫(お願いだから、あまり声を出さないで///)
真姫「……それじゃ次はむ、む胸を拭くわね///」
穂乃果「……う、うん」
-
穂乃果(さっきからずっと真姫ちゃんの顔が赤いけど大丈夫かな?)
真姫「……」ジー
真姫(穂乃果って子供っぽい顔してるのに、結構胸は大きいのね……)モニュ
穂乃果「ま、真姫ちゃん!?」ビクッ
真姫「なにかしら?」モミモミ
穂乃果「え〜と、どうして穂乃果の胸を触ってるのかな〜っと……」
真姫「……………………っあ」
-
真姫(私ったら何やってるのよ!)
穂乃果「胸を揉むのって清拭に関係あるの?」
真姫「そ、そうよ関係あるわ!」
真姫(実は、まったくもってありませんハイ)
穂乃果「……」ジー
真姫(視線が物凄く辛いわ)
穂乃果「……穂乃果は医療行為に関してまったくわからないけど」
穂乃果「真姫ちゃんの事信じる///」
真姫「穂乃果、信じるって……」
穂乃果「だから、真姫ちゃんの好きなように揉んでいいから///」
真姫「―――」ブー
-
穂乃果「真姫ちゃん!?なんで鼻血でちゃってるの!?」
真姫(穂乃果……、貴女はとっても恐ろしい子ね……)ガクッ
穂乃果「うわーん、真姫ちゃんしっかりして!!」
穂乃果「えーとどうすれば……そうだ、ナースコール!!」
看護師「……はい、これで清拭は終わりです」
穂乃果「ありがとうございます」
看護師「……それにしても、西木野先生がミスをするなんてね〜」
真姫「……」ズーン
看護師「次からは気をつけてくださいね」クスクス
真姫「本当に申し訳ございませんでした……」
看護師「謝るなら高坂さんにね」
真姫「穂乃果、本当にゴメン!」
穂乃果「あはは、いいよ真姫ちゃん穂乃果は気にしてないから」
-
看護師「では私は仕事に戻りますね」
真姫「それじゃ私も戻るわね」
穂乃果「あ、待って真姫ちゃん」
真姫「ん?」
穂乃果「穂乃果はあとどのくらいで退院できる?」
真姫「そうねぇ、検査とかまだ色々あるから、早くて三日かしら」
穂乃果「……そっか、ありがとう」
真姫「それじゃ穂乃果」
-
ごめんなさい、今月の更新はお休みします
年内には終わらせる予定です
-
年内w
もっと早めに出来ないのかな?
でも期待して待ってます!
-
穂乃果「むぅ〜それにしても暇だな」
穂乃果「何か面白いことないかな……」
穂乃果「夕飯の時間までまだ余裕あるし……」
穂乃果「そうだ、せっかく病院にいるんだし院内散策でもしよう!」
穂乃果(病院の中に入るなんて滅多にないしね!)
穂乃果「おっと点滴スタンドは倒れないよう、ゆっくりと歩かないとね」
-
穂乃果「ふんふふんふーん」テクテク
穂乃果「ん?あれはなんて書いてあるんだろう?」
穂乃果(ナースステーション?って何だろう?)
看護師「あら?高坂さんどうかしましたか?」
穂乃果「えーと、部屋に居ても落ち着かないのでぶらぶらと歩いてます」
看護師「そうですか、でもなるべく運動は控えてくださいね」
看護師「高坂さんは大手術したばかりなんですから……」
穂乃果「分かりました、ねぇ看護師さん」
-
穂乃果「ここ、ナースステーションってどんなところですか?」
看護師「ここはですね、看護師さん達の仕事場みたいなもんですよ」
看護師「よく患者さんが遊びにきて話相手になったり
または悩み相談する患者さんが多いわね」
穂乃果「へぇ〜」
看護師「何かご相談事などございましたらお気軽にどうぞ」
穂乃果「ん〜、そうだ西木野先生はどこにいますか?」
看護師「西木野先生なら確か、お遊戯ルームにいますね」
穂乃果「お遊戯ルーム?」
-
看護師「そこは入院してる子供たち専用の遊び場なんですよ」
穂乃果「じゃあ、西木野先生はそこで子供たちと遊んでるんですね!」
看護師「はい」
穂乃果「ありがとうございます!」
穂乃果「ーーーここがお遊戯ルームだね」ガチャ
-
男の子「わーい俺のかちー」
女の子「ホント西木野せんせーってババ抜き弱いよね」クスクス
男の子「四捨五入したら30歳だしなー、だからババ……ぐえぇっ!?」
真姫「それは、関係ないんじゃないかしら……ウフフ」グリグリ
男の子「ひぎぃぃ、やめてくれ先生!!頭が割れる〜〜」
女の子「あー先生暴力いけないんだー」
真姫「違うわ、これは教育よ」
女の子「うぅ〜先生目が怖い……、あれ?お姉さんだあれ?」
穂乃果「初めまして、高坂穂乃果と言います」
女の子「はじめましてー」
-
真姫「穂乃果!?貴女なんでここにいるのよ!!」
穂乃果「だって〜暇過ぎて退屈なんだもん!」
男の子(イテテ、あやうく気絶するところだったぜ、ったく子供に容赦な……っ!?)
真姫「穂乃果、早く自分の病室にもど「おねえさん!」」
穂乃果「ん?何かな?」
男の子「貴女のお名前を聞かせてくれませんか?」
穂乃果「高坂穂乃果です、よろしくね」ニコ
男の子「」ズッキューン
真姫「」ズッキューン
-
男の子(て、天使―――)
真姫(穂乃果の笑顔はいつみても素敵ね///)
男の子「……」チラッ
真姫「??」
男の子「穂乃果さーん、だっこー」
真姫「っ!?」
穂乃果「ん?いいよ〜、ホラおいでー」
男の子「わーい」モギュ
男の子(おぉ、やはり俺の思ったとおり、穂乃果さん結構胸が大きいぜ!)チラッ
真姫(このガキ……、子供の特権をフル活用してやがる!!)
-
女の子「ずるーい私も!!」
穂乃果「はーいどうぞー」
女の子「わーい」ギュー
穂乃果「ふふ、子供は可愛いね〜」
男の子「ふぅ〜、いや〜満足満足」
真姫「……ねぇ、遺言があったら……どうぞ」ニコニコ
男の子「!?」
穂乃果「そろそろ夕飯の時間になるから、穂乃果は部屋に戻るね〜」
女の子「わかった〜、お姉さんまた遊ぼうね〜」
穂乃果「うん!また遊ぼう!」
真姫「それじゃ穂乃果、一緒に戻りましょうか」
真姫「悪いけど女の子ちゃん、男の子くんの面倒みてあげてね」
女の子「はーい」
男の子「」チーン
-
穂乃果「楽しかったね真姫ちゃん!」
真姫「ふふ、そうね」
穂乃果「真姫ちゃんは、よく子供達と遊んでるの?」
真姫「まぁたまにね、これも仕事みたいなもんだから」
穂乃果「そうなんだ」
真姫「穂乃果、夕飯持ってくるから先に病室戻ってなさい」
穂乃果「はーい」
-
コンコン
真姫「穂乃果入るわよ」
穂乃果「どうぞー」
真姫「今日の夕飯は鮭のムニエルよ」
真姫「デザートはいちごのショートケーキよ」
穂乃果「わーいケーキだケーキ!穂乃果ケーキ大好き!」
真姫「穂乃果、まるで子供みたいに喜ぶわね」
穂乃果「そうかな?」
真姫(そんな子供っぽい穂乃果も私は好きよ///)
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穂乃果「真姫ちゃん顔赤いけど大丈夫?」
真姫「へ、平気よ!それより早く口をあけなさい」
穂乃果「あーん」パクッ
モグモグ
穂乃果「うん、おいしい!!」ニコ
真姫(穂乃果の笑顔は最高ね、仕事の疲れが一気に吹き飛ぶわ)
穂乃果「真姫ちゃん、手が止まってるよ?」
真姫「ご、ごめんなさい、ほらあーん」
穂乃果「あーん」パクッ
モグモグ
真姫(穂乃果っておいしそうに食べるわね、うふふ)
-
穂乃果「ごちそうさまでした!」
真姫「穂乃果、消灯時間まではまだ余裕があるからゆっくりしていってね」
穂乃果「うんありがとう」
真姫「それじゃまたあとでね///」
穂乃果(またあとで?)
-
穂乃果「消灯時間までまだ2時間ある、どこか時間潰せる場所ないかな……」
穂乃果「そうだ!ナースステーションに行ってみよう」
穂乃果「こんにちは」
看護師「こんにちは高坂さん、どうか致しましたか?」
穂乃果「消灯時間まで何か時間潰せる場所ってありませんか?」
看護師「そうですね……あっ」
看護師「それなら図書館はどうです?」
穂乃果「え?病院なのに図書館があるんですか?」
看護師「はい、うちの病院の図書館は色んな本があるんですよ」
穂乃果「場所はどこですか?」
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穂乃果「―――ここが図書館」
穂乃果(ひ、広すぎるよ!まるで外国の図書館みたいだよ)
女の子「あれ穂乃果さん?」
穂乃果「君たちはあの時の!」
男の子「穂乃果さん!二度も会うなんて運命みたいです」
女の子「男の子君、少し黙ろうね」ニコニコ
男の子「……はい」
穂乃果「あはは……」
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女の子「穂乃果さんは何しにここへ?」
穂乃果「穂乃果はね、時間つぶしにここへきたんだよ」
女の子「私達と一緒だー」
穂乃果「へぇ〜君たちもなんだ」
女の子「そうだ穂乃果さん!読み聞かせして〜!」
穂乃果「うんいいよ!」
女の子「わーい」
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男の子「いいんですか穂乃果さん?」
穂乃果「穂乃果はね一度、子供たちに読み聞かせとかしてみたかったんだ」
穂乃果「だから全然問題ないよ」
男の子「ありがとうございます」
男の子(穂乃果さんに膝枕してもらいながら聞こうっと)ニヤニヤ
女の子「……」ジー
男の子「女の子ちゃんの隣にすわっていいかな……」
女の子「うん!」
穂乃果「二人は仲がいいんだねそれじゃ始めるよ」
穂乃果「むかーしむかしあるところに―――」
-
アナウンス「消灯時間5分前になりました、各自速やかにお部屋にお戻りください」
穂乃果「あら、もうそんな時間かぁ」
女の子&男の子「……zzz」
穂乃果(子供の寝顔はかわいいなぁ、このままずっと見てたいけど……)
穂乃果「ほら二人共起きて」
女の子「ん、んー」
男の子「あれ、いつのまに俺は……」
穂乃果「二人共もうすぐ消灯時間だから部屋に戻ろう」
女の子「うん……」
-
男の子「穂乃果さーん、おん……っ!?」
女の子「……」ギロッ
穂乃果「ん?どうかしたの?」
男の子「いえ、なんでもありません……」
女の子「穂乃果さん読み聞かせありがとう、また遊ぼうね!」
男の子「穂乃果さん、おやすみなさい」
穂乃果「二人共おやすみなさい」
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ガラッ
穂乃果(ふぅ、今日は充実した一日だったな……)
真姫「遅かったじゃない穂乃果」
穂乃果「ま、真姫ちゃん!?どうして穂乃果の病室に?」
真姫「どうしてって、今日一緒に寝るから」
穂乃果「えぇ〜!?」
真姫「ちょっとうるさいわよ、何よ私と一緒に寝るのいやなの?」
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面白い内容でした。
次回が読みたいです。
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続きは気長にお待ちください……
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……
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