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貴族「昔から奴隷(あなた)ってほんと反抗的ね、別に良いけれど」

1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:42:10 eYIjr.oo
奴隷少年「―――」シャリシャリ

貴族少女「………」

奴隷少年「――…」シャリ…

貴族少女「……―」ペラッ

奴隷少年「…なあ」

貴族少女「…なにかしら」

奴隷少年「邪魔なんだけど」

貴族少女「…邪魔してないけれど?」

奴隷少年「お前がいるだけで邪魔なんだよ!」


"
"
2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:42:56 eYIjr.oo
奴隷少年「つか、本読むなら他の所いけよ。なんでわざわざ俺のところに…」

貴族少女「…いつものことじゃない」ペラッ

奴隷少年「ああ、そうだな。そしてその度「どっか行け」って言ってるよな、俺! このやり取り何度目だよ!?」

貴族少女「…何百度?」

奴隷少年「お前、マジでそろそろ聞き分けろよ…」

貴族少女「…あなたもそろそろ妥協なさい」

奴隷少年「…この分からず屋め」


3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:44:37 eYIjr.oo
貴族少女「…――」サワッ

奴隷少年「おい」

貴族少女「きれいに剥けてる」

奴隷少女「さわんな」

貴族少女「昔と全然違うのね」ナデナデ

奴隷少年「いじんな」

貴族少女「なめてもいい?」

奴隷少年「…我慢しろ」

貴族少女「このりんご、とても良い香り」


4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:45:58 eYIjr.oo
貴族少女「皮を剥くの、下手だったのに」

奴隷少年「いつの話だよ、それ」

貴族少女「私とあなたが喋れなかった頃」

奴隷少年「…はっ」

貴族少女「発音も上手くなった」

奴隷少年「そりゃどーも」


5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:46:38 eYIjr.oo
貴族少女「…ねえ?」

奴隷少年「なんだ?」

貴族少女「あなたが最初に口にしたここの言葉、覚えてる?」

奴隷少年「………」

貴族少女「どう?」

奴隷少年「さあな。忘れたよ」

貴族少女「…あら」


"
"
6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:47:15 eYIjr.oo
貴族少女「その言葉、誰が教えたかも?」

奴隷少年「先生か?」

貴族少女「…違うわ」

奴隷少年「じゃあ誰だ?」

貴族少女「……ほんとうに、覚えていないの?」

奴隷少年「嘘ついてどうすんだよ」

貴族少女「………」


7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:48:20 eYIjr.oo
貴族少女「むー」

奴隷少年「なんだよ」

貴族少女「やっ」

   シュッ――パシッ

奴隷少年「――おい」

貴族少女「ふっ」

   クルッ、シュッ――パシッ

奴隷少年「あ、あのな…」

貴族少女「はぁぁ――りゃっ、りゃっ、りゃっ」

   ピシッ、ピシッ、ピシッ

奴隷少年「やめんか!」


8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:49:13 eYIjr.oo
奴隷少年「なぜ何度も叩いてくる」

貴族少女「頭に衝撃を与えれば、思い出すかもしれないでしょ?」

奴隷少年「んな訳あるか!」

貴族少女「叩かれるのが嫌なら、ちゃんと思い出しなさい」

奴隷少年「どんな理屈だよ、それ…」

貴族少女「そりゃ」ピシッ

奴隷少年「あーのーなー!」

貴族少女「…あなたは私のものなんだよ」


9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:49:44 eYIjr.oo
貴族少女「だから、私の許しなく忘れていいことなどありません」

奴隷少年「…アホか」

貴族少女「忠誠心が足りない」

奴隷少年「あってたまるか」

貴族少女「あと頭も足りない」

奴隷少年「ちょっと待て」

貴族少女「どこで育て方を間違えたのかしら…」

奴隷少年「俺とお前は同い年だろうが!?」


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 23:50:22 eYIjr.oo
また後で更新する。


11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 00:24:39 WvqKTW9w
続きに期待


12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 00:25:15 ioW5Ihps
がんばれ


13 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 16:48:11 CRX4q8EE
素晴らC


14 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:54:02 .IgFEFok
貴族少女「けど、私の方が年上みたいじゃない?」

奴隷少年「そのちっけえ体で年上って言われても説得力ねえよ」

貴族少女「ほら、精神的に」

奴隷少年「どこがだ」

貴族少女「私があなたを導いてきた」

奴隷少年「わがままで振り回してきたの間違いだろ」

貴族少女「…私があなたの頭を振り回せば思い出す?」

奴隷少年「ねえよ! ってか何だその話題の戻し方!?」

貴族少女「ねえ」


15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:55:26 .IgFEFok
貴族少女「さっきから手が止まってるわよ?」

奴隷少年「それはお前が話しかけてくるからだろうが!」

貴族少女「…なんであなたって、そんな怒りやすいのかしら?」

奴隷少年「そいつは大体お前のせいだな」

貴族少女「やっぱり私の育て方が…」

奴隷少年「だからそのボケはもういい!」

貴族少女「…うーん」


16 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:56:04 .IgFEFok
貴族少女「これは手詰まりかしら?」

奴隷少年「つか、なんでそこまで拘るんだよ」

貴族少女「だって大事な思い出じゃない」

奴隷少年「………」

貴族少女「……あ」

奴隷少年「ふーん」

貴族少女「えっと」

奴隷少年「…なあ?」


17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:57:51 .IgFEFok
奴隷少年「それって、誰にとってって意味だ?」

貴族少女「………」

奴隷少年「………」

貴族少女「……―」ダキッ

奴隷少年「は!?」

貴族少女「―――」ギュー

奴隷少年「お、おい?」

貴族少女「――ねえ」

奴隷少年「な、なんだ―――」

   ガツッ!

奴隷少年「〜〜ッ」

貴族少女「…バカ」


18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:58:25 .IgFEFok
   バタン

奴隷少年「ってぇ…」

奴隷少年「いきなり頭突きすんなよ」

奴隷少年「たく…」

奴隷少年「………」

奴隷少年「あの頃ねぇ」


19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 23:59:41 .IgFEFok
次回はちょっと時間かかる。


20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 00:08:09 ceW0.ank
了解!


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 00:11:19 bHphJz52



22 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/02(日) 23:28:26 o8kXBS3k
   部屋の外

貴族少女「………」ウズクマリー

傭兵長「よお。嬢ちゃん」

貴族少女「…こんにちは、傭兵長」

傭兵長「頭抱えてどうした?」

貴族少女「…少し、頭が痛くてね」

傭兵長「そりゃ大変だな。二日酔いか?」

貴族少女「…私、まだお酒で馬鹿する気はないわよ」

傭兵長「わっはっは」


23 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/02(日) 23:29:17 o8kXBS3k
傭兵長「冗談だ、冗談。で、マジでどしたん?」

貴族少女「…頭をぶつけたの」

傭兵長「おっ、珍しくドジ踏んだな。何にぶつけた?」

貴族少女「…石、かしら」

傭兵長「転んでぶっけたか?」

貴族少女「…いいえ。立った状態で」

傭兵長「…随分と器用な真似するな、嬢ちゃん」

貴族少女「はぁ…」


24 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/04(火) 01:49:57 bxSo4jaw



25 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/09(日) 23:11:13 TERl/tsk
貴族少女「それで、今日はどうかしたの?」

傭兵長「ああ。旦那に報告があってな」

貴族少女「お父様に?」

傭兵長「家庭教師の嬢ちゃんがな」

貴族少女「先生が?」

傭兵長「街に使いに出てたろ」

貴族少女「ええ」

傭兵長「そこで、憲兵にしょっぴかれたらしい」

貴族少女「…また?」

傭兵長「まただ」


26 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/09(日) 23:12:15 TERl/tsk
傭兵長「ウチの客分ってのは先方に伝えたが、どうにも信用されないらしくてなぁ」

貴族少女「短剣は?」

傭兵長「ああ。嬢ちゃんに渡してあった、家紋の入ったアレか?」

貴族少女「ええ。あれなら身分を証明するものとしては申し分ないでしょう?」

傭兵長「あれなら忘れてったみたいだぞ」

貴族少女「」

傭兵長「あの嬢ちゃんも、妙なとこで間が抜けてるよな。いや、まったく」


27 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/09(日) 23:47:33 TERl/tsk
傭兵長「報告ってのはそういうこったな。とりあえず書状の一つでも送れば問題ないんだが…」

貴族少女「何か問題が?」

傭兵長「ウチの傭兵(ろくでなし)どもは、調練の関係で今は動かせないんだよ」

貴族少女「あら」

傭兵長「書状を届けさせようにも、生憎ヒマなやつがいない状況でなぁ」

貴族少女「ふむ…」


28 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/09(日) 23:52:08 TERl/tsk
傭兵長「なあ嬢ちゃん。ヒマそうなやつで、誰か心当たりいねえかな?」

貴族少女「いるわよ」

傭兵長「おお。そいつは助かる。で、誰だ?」

貴族少女「はい」ピョコ

傭兵長「………」

貴族少女「はい」ピョッ

傭兵長「…なあ」

貴族少女「なに?」

傭兵長「そりゃ嬢ちゃんが単に街で遊びたいだけじゃねえ?」

貴族少女「うーん。まあ、そうかも」

傭兵長「」

貴族少女「ダメかしら?」


29 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 12:31:31 ww1r4HrY
まってた


30 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/12(水) 04:53:26 gik921w6



31 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/22(土) 00:36:53 zcLaY4Tg
傭兵長「んー。嬢ちゃんが誠意を見せてくれるなら、可にするぜ」

貴族少女「…お土産に、氷湖産の火酒でどう?」

傭兵長「を、2本な」

貴族少女「うーん…」

傭兵長「くっくっく。嬢ちゃん、人の上に立つ者ってのは気前が良くなくちゃ駄目だぜ?」

貴族少女「わかったわ」

傭兵長「」ニヤリ

貴族少女「買うのは2本、渡すのは1本」

傭兵長「…は?」

貴族少女「それでどうかしら?」


32 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/22(土) 00:39:06 zcLaY4Tg
傭兵長「あと1本は?」

貴族少女「最初の1本を飲んだ後に渡してあげる」

傭兵長「へ? それなら最初から2本とも渡してくれよ」

貴族少女「ダメ。傭兵長のことだから、それでは飲み過ぎるでしょう」

傭兵長「」

貴族少女「どう?」

傭兵長「ったく…。嬢ちゃんには負けるよ」

貴族少女「? 何の話?」

傭兵長「いーや。了解した。それでいい。旦那には俺から言っとく」

貴族少女「ありがとう」


33 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/22(土) 01:24:29 zcLaY4Tg
傭兵長「じゃあ護衛は奴隷の坊主でいいよな?」

貴族少女「………」

傭兵長「あいつなら馬にも乗れるから、嬢ちゃんは後ろに乗っけてもらえ」

貴族少女「…ええ」

傭兵長「あいつにも俺から言っとくわ。んじゃ、頼むぜ嬢ちゃん」

貴族少女「ええ。こちらこそよろしくね」

傭兵長「おー」スタスタ

貴族少女「………」

   『それって、誰にとってって意味だ?』

貴族少女「はあ…」

貴族少女「なんで私って、こんなに器が小さいのかしら…?」


34 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/22(土) 02:06:57 v7QhULPY
お、いいぞぉwww


35 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/22(土) 15:34:52 5PWUx7OE
おつ


36 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/24(月) 00:55:15 3et3KFMQ
傭兵長「って訳だ、頼むぞ坊主」

奴隷少年「って訳じゃねえよ、おいこら」

傭兵長「なんだ不満か?」

奴隷少年「使いなら俺一人で十分だろうが。あいつが行く必要ねえだろ」

傭兵長「…バカかお前」

奴隷少年「あ?」

傭兵長「せっかく嬢ちゃんと二人きりにしてやるんだから、もうちょい素直になれよ」

奴隷少年「馬鹿はてめえだ!」


37 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/24(月) 00:55:51 3et3KFMQ
傭兵長「そういやお前、おっぱい膨らんでるのが好みだったか?」

奴隷少年「他人の話聞けよ、おい」

傭兵長「たしかに嬢ちゃんはなぁ。顔はともかく、胸は日照りでやられた果実もかくやって程に潰れ―――」

   ―――チャッ

傭兵長「うおっ」

奴隷少年「話を聞くのと、このまま首をえぐられるの。どっちがいい?」

傭兵長「こええからやめろ、バカ」

奴隷少年「けっ」スッ

傭兵長「冗談の通じないやつめ」


38 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/27(木) 08:44:12 J45yFyow



39 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/28(金) 02:00:40 8/hyoXEY
乙乙


40 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/30(日) 23:40:26 H5U6otMo
奴隷少年「で、あいつが一緒に行く必要性…はあるのか? 一人で行けば十分なことに、二人で行くのは合理性に欠けると思うが?」

傭兵長「そういう難しいこと聞くなよ。頭が痛くなんだろ」

奴隷少年「どこまで馬鹿なんだてめえは!」

傭兵長「ただの使いにそこまで頭使ってもなぁ…」

奴隷少年「つ、か、え! 大体雇い主を護るのはてめえの仕事だろうが! 俺に押し付けんな!」

傭兵長「なるほど」


41 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/30(日) 23:46:28 H5U6otMo
傭兵長「つまりお前さん、嬢ちゃんと二人っきりで照れてる訳か」

奴隷少年「うわ殺してえ」

傭兵長「しょうがねえなぁ。いい店紹介してやっから、夜にそこ行って気持ちに余裕作ってこい」

奴隷少年「…何の店だ?」

傭兵長「娼館」

奴隷少年「いらんわ!」

傭兵長「嬢ちゃんには黙っててやるぞ?」

奴隷少年「そういう問題じゃねえ」

傭兵長「おっぱい好きだろ?」

奴隷少年「死ね」


42 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/01(月) 23:37:48 Ui2tPxoE



43 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/12(金) 23:41:59 zcQZAUEc
傭兵長「お前、まさか嬢ちゃんを…」

奴隷少年「な訳ねえ。絶対ねえ」

傭兵長「それはそうだな。お前にそんな甲斐性ねえもんな」

奴隷少年「節度と言わんか! …ったくてめえの頭には酒と女だけしかねえのかよ」

傭兵長「馬鹿言うなよ。あと金のことだって俺はいつも考えてるぜ」

奴隷少年「………」

傭兵長「とにかく嬢ちゃんのこと護ってやれよ」


44 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/12(金) 23:55:57 zcQZAUEc
奴隷少年「おい、話はまだ―――」

傭兵長「文句あるなら、嬢ちゃんに直接言えよ」

奴隷少年「」

傭兵長「ちなみに嬢ちゃんはすげえ楽しみにしてたぞ。何せお前と二人っきりでの旅だからな」ニヤニヤ

奴隷少年「…ウソつけ」

傭兵長「ウソじゃねえさ。んじゃ、俺との話は終わりでいいな?」

奴隷少年「………」

傭兵長「馬の方は手配しとく。出発は早めで頼むぞ」

  バタン


45 : 殺伐としたスレに一筋の希望の光が、、、いぬのたまご参上! :2014/12/15(月) 20:28:00 bOp/Fepo
まとまったお金が欲しい人はこちらへ

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46 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/15(月) 21:47:20 2nbcsiaw
こういう微妙な関係性は大好物だ。


47 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/18(木) 16:39:57 XgnSW7xY
奴隷少年「…余計なことしやがって」

奴隷少年(あいつに、直接ね)

   『…バカ』

奴隷少年(誰が馬鹿だ、誰が)

奴隷少年(………)

奴隷少年「はあ…」

奴隷少年「明日の弁当でも拵えてやるか」スッ

   ギイッ、バタン…


   ………………


   …コンコン


48 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/18(木) 16:40:31 XgnSW7xY
   ガチャッ

貴族少女(…いない)

貴族少女(仕事、かしら?)

貴族少女(探しに行っても良いけれど)

貴族少女(急ぐことではないし)

貴族少女(それに、あの子と話すとしたらやっぱり場所は…)

貴族少女(………)

貴族少女「…うん」

貴族少女「待たさせてもらうから」ボフッ


49 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/19(金) 00:33:51 B4HP.Qu2



50 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 01:35:34 YHJrFMlE
貴族少女(………)

貴族少女(………)

貴族少女(……―)…ウト

貴族少女(―――)

貴族少女(――…)ハッ

貴族少女(…あぶない)

貴族少女(………)

貴族少女(珈琲…)

貴族少女(………)

貴族少女(あの子のいれた、こーひーがのみ、たい、な…)



   ………………

   ………………

   …バフッ
   
   スゥ、スゥ…


51 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/27(土) 23:45:26 YHJrFMlE
奴隷少年「………」

貴族少女「」スースー

奴隷少年(なんでいるんだ、こいつ)

奴隷少年(つーか、また勝手に部屋に入りやがって)

貴族少女「」スースー

奴隷少年(呑気な顔で寝やがって)

奴隷少年(………)

奴隷少年(…毛布、となりの部屋にあったよな)

   キイッ、バタン


52 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/12/28(日) 09:06:53 8o3cGxwY
乙乙


53 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/01(木) 23:40:21 VI0NRMtQ
   ガチャ――パタン

奴隷少年(かったりい)

貴族少女「」スー-スー-

奴隷少年(…そういや、今夜は俺どこで寝ればいいんだろ)

貴族少女「」スー-スー-

奴隷少年「………」

   『お前、まさか嬢ちゃんを…』

奴隷少年「――ッ」ブンブン


54 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/01(木) 23:43:21 VI0NRMtQ
奴隷少年「…な訳ねえ。絶対ねえ」バサリ

貴族少女「」スー-…

奴隷少年(…しばらく様子見て、起きないようなら運べばいいか)スッ

貴族少女「…―――」…ジッ

奴隷少年「」

貴族少女「―――」チラッ

奴隷少年「………」

貴族少女「ねえ」

奴隷少年「…なんだよ」

貴族少女「毛布、かけてくれないの?」

奴隷少年「ッ! め、目覚めたならさっさと起きろ、この馬鹿!」


55 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/04(日) 03:55:41 Dsx1A86A
新年早々いいね


56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/04(日) 07:16:46 Xy2agcik
乙乙


57 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/04(日) 22:34:03 kcGau.WU
貴族少女「おはよー」

奴隷少年「…いま夜だぞ」

貴族少女「あー…」

奴隷少年「ほら、さっさと――」

貴族少女「おやすみー…」バフッ

奴隷少年「寝なおすな!」

貴族少女「えー…だめ?」

奴隷少年「お前がここで寝ちゃ、俺が寝れないんだよ」

貴族少女「そっか」

奴隷少年「わかったら、いい加減に――」

貴族少女「じゃあ一緒に寝る?」

奴隷少年「アホかてめえぇ!?」


58 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/04(日) 22:39:10 kcGau.WU
貴族少女「あほかなぁ…」

奴隷少年「アホだよ、アホ。ったく、お前は…」

貴族少女「昔のことずっと覚えてる私って、やっぱりあほなのかなぁ…」

奴隷少年「………」

貴族少女「今日あなたとお話ししたよね?」

奴隷少年「…ああ」

貴族少女「あのときね、あなたが『忘れた』って言ったときね」

貴族少女「…私ちょっと腹が立ったの」

貴族少女「あなたが忘れたことは、私にとっては大事な思い出だったから」


59 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/04(日) 23:12:35 kcGau.WU
貴族少女「ねえ…」

貴族少女「あなたが思い出してくれるなら、私は何でもするよ」

奴隷少年「…主が奴隷に言う台詞じゃねえぞ、それ」

貴族少女「そう?」

奴隷少年「そうだ」

貴族少女「そっかー」フフフ

奴隷少年「?」

貴族少女「…何でも、してあげる」

奴隷少年「」

貴族少女「えへへ…」


60 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/06(火) 02:29:40 a4VaXtPE
お、佳境っぽくなってきたな。


61 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/07(水) 02:37:15 DIk7nv5s

貴族少女「こういう言葉って、私らしくないかな?」

奴隷少年「…でもねえよ」

貴族少女「そう?」

奴隷少年「ああ。寝惚けたお前なんて、いつもこんな感じだ」

貴族少女「ふふふ。…それ、奴隷が主に言っていい言葉じゃないよ?」

奴隷少年「何を今更」

貴族少女「うん。私は寛大だね」

奴隷少年「…ばーか」


62 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/07(水) 21:25:32 WME2pyvE
ええぞ


63 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/08(木) 02:38:09 sL5sMEWM



64 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 03:24:11 1LuraLig

奴隷少年「…何でもするって言ったよな?」

貴族少女「うん」

奴隷少年「じゃあ、もう寝ろ」

貴族少女「………」

奴隷少年「明日は早いぞ」

貴族少女「…ねえ」

奴隷少年「なんだ」

貴族少女「ごまかしてる?」

奴隷少年「………」


65 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 03:26:17 1LuraLig

奴隷少年「いや」

貴族少女「どうしたら、あなたは思い出してくれるの?」

奴隷少年「今、言ったろ」

貴族少女「私が寝たら、思い出してくれるの?」

奴隷少年「どうだろうな」

貴族少女「………」

奴隷少年「………」

貴族少女「…そう」…シュン


66 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 03:37:10 1LuraLig

貴族少女「寝るわ」

奴隷少年「…明日は、俺が起こしてやるよ」

貴族少女「え?」

奴隷少年「朝になったら、名前を呼んでやる」

貴族少女「………」

奴隷少年「それでいいだろ」

貴族少女「…ねえ」

奴隷少年「なんだ」

貴族少女「それはどういう意味?」


67 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 03:38:02 1LuraLig

奴隷少年「そのままの意味だ」

貴族少女「…もしかして、最初から?」

奴隷少年「なにをだ」

貴族少女「最初から覚えてたの?」

奴隷少年「…だから何をだよ」

貴族少女「………」

奴隷少年「………」

貴族少女「…いじわる」


68 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 03:57:31 1LuraLig

貴族少女「意地が悪いわ、貴方」

奴隷少年「けっ。それこそ今更だ、バカ野郎」

貴族少女「うん。ばか」

奴隷少年「…そりゃ、どっちがだ」

貴族少女「どちら、かしらね…わかる?」

奴隷少年「…さあな」

貴族少女「ふふふ…」


69 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 04:20:34 1LuraLig
貴族少女「そっかぁ。えへへへへ」

奴隷少年「気持ち悪ぃ」

貴族少女「…――」…オホン

奴隷少年「?」

貴族少女「『なにかあったら、私の名前を呼んで』」

奴隷少年「!」

貴族少女「『いつでもどこでも、私はそれに応えてあげる』」

貴族少女「『私は貴方の主』」

貴族少女「『だから私は貴方を絶対に独りにしない』」

奴隷少年「………」

貴族少女「この言葉、覚えてる?」


70 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 04:45:51 1LuraLig

貴族少女「もっとも昔はこんなに流暢に喋れなかったけれど」

貴族少女「あの時は苦労したわ。貴方、こっちの国の言葉全然しゃべれないんだもの」

奴隷少年「………」

貴族少女「不思議ね。あの時は、あなたのために教えた言葉だったのに、今は私の方がこの思い出を大事にしている…」

貴族少女「ふふふ。こういうのも、馬鹿っていうのかしら?」

奴隷少年「…へったくそ」

貴族少女「え?」

奴隷少年「今の言葉の発音だよ。何が流暢だ、全然なっちゃいねえ」

貴族少女「そ、そう?」

奴隷少年「ったく…」


71 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 04:51:41 1LuraLig
奴隷少年「あの時と、全然変わってねえのな、お前」

貴族少女「そんなことは―――え?」

奴隷少年「………」

貴族少女「あの時?」

奴隷少年「………」

貴族少女「あの時のこと、覚えてるの?」

奴隷少年「……―」フン

貴族少女「わあ」


72 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/13(火) 04:52:24 1LuraLig

貴族少女「どうしよ。寝たくない」

奴隷少年「寝ろ」

貴族少女「や」

奴隷少年「おい」

貴族少女「ねえ」

奴隷少年「だから…」

貴族少女「今夜、ずっと貴方と一緒にいたい」

奴隷少年「は?」




奴隷少年「―――はぁあ!? なななぬぁにゆってんだてめえはっ!?」


.


73 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/15(木) 09:07:41 lbiRXJNw
はよ


74 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/20(火) 21:22:13 G9y/jkG6

砂糖吐きそう。


75 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/21(水) 00:10:14 t7U4cAGA
貴族少女「ねっ。いいでしょ?」

奴隷少年「何をトチ狂ってんだてめえ!?」

貴族少女「昔のこと、話そっ」

奴隷少年「」

貴族少女「ねえってば」

奴隷少年「…だよな。お前はそういうやつだ」

貴族少女「?」

奴隷少年「いや、すまん。気にするな」


76 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/21(水) 00:10:51 t7U4cAGA
奴隷少年「じゃねえ。寝ろ」

貴族少女「あら、いいじゃない」

奴隷少年「明日起こしてやらねえぞ」

貴族少女「構わないけど?」

奴隷少年「あのなぁ…」

貴族少女「詰めを誤ったわねー」

奴隷少年「…明日の朝、お前寝てたら置いてくが、それでもいいのか」

貴族少女「あら、平気よ」

奴隷少年「お前、朝弱いだろ」

貴族少女「うん。けど、この寝台であなたと一緒に寝れば大丈夫でしょ?」

奴隷少年「」

貴族少女「」ドヤァ


77 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/01/21(水) 21:57:34 EjQKUSSg
乙!


78 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/02/26(木) 05:41:59 /EuuY7Pg
まだかね?


79 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/08(金) 01:10:54 M18nhdTk
マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン


80 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/17(日) 23:39:09 YCZpAla.
age


81 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/17(日) 23:50:59 5ptEDZTE
うむむ……


82 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/08/02(日) 20:45:23 HuskyKA2
待機


83 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/08/19(水) 00:28:32 xRiaMO9Q



84 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/12/11(金) 17:01:26 TwKKUGys



85 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/02/10(水) 19:18:53 TjqG3Jl.
一年超


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