西木野王国の片田舎、オトノキ村に住む少女穂乃果は村を荒らす竜を退治する最中、“四騎士”英玲奈と出会う。
「世界を旅しておいで」
両親の言葉を受け、海未とことりと共に王都へと向かう。
村とは何もかもが異なる王都に驚く三人。
そんな中、穂乃果は観光の道中に出会った占い師の希に『光にも闇にもあなたは染まる』と意味深な占いを告げられる。
英玲奈を訪ねて顔を出した王宮では四騎士たちの仲違いを目にし、ひょんな事から四騎士のツバサ、あんじゅの任務へと同行する流れとなる。
任務へと向かう直前、王宮の深部へと迷い込んだ穂乃果は王女の真姫と友達になる。
街で出会った蘭花と騎士見習いの亜里沙を一時的な仲間に加えての道中。砦で過ごす夜、穂乃果は亜里沙が死者の人肉を食らっている現場を目撃してしまう。
驚く穂乃果へ、偶然に居合わせたあんじゅが「あの子のせいではない、あれは王の罪」と告げる。
穂乃果は困惑するも、亜里沙の屈託のない笑顔を信じてみようと思いを固める。
翌日、任務の内容は軍から離反したテロリストの処分だと知らされショックを受ける穂乃果たち。人と殺し合うのは初めての経験だった。
ツバサとあんじゅが圧倒的な力を見せる中、穂乃果たちは不殺の姿勢で戦いを繰り広げる。
だが、最後の一人…気の迷いからか穂乃果は拾った剣で首を刎ね、殺めてしまう。
自分の中に蠢めく暗いものを自覚し、落ち込む穂乃果。
ことりと海未は穂乃果を支える決意を新たにし、蘭花と亜里沙と別れた一行は旅の決意を新たにした。
穂乃果たちは西の街にあるという闘技場に興味を示し、気ままな列車旅で西へと向かう。
列車の中は闘技場の会話で持ちきり。
と、突然にモンスターが列車へと襲撃。同時に車内でテロリストが蜂起する。
彼らは「龍皇教団」というカルト宗教の信者だった。
穂乃果たちが戦闘を繰り広げていると…様子が一変。見た事もないような巨大な龍が列車へと攻撃を仕掛けてくる。
龍を神と奉ずる龍皇教徒。その一人が龍を指し、“十二卿龍”の『疫龍パーシヴァル』と呼称する。
パーシヴァルは酸と呪いの強力なブレスを吐き、列車を後部から順に溶かして乗客たちをアンデッドへと変貌させていく。
悪意に満ちた龍に憎悪を燃やしつつ、穂乃果たちは逃走の果てに車両上部へと登り龍と対峙する。
穂乃果が最初の戦いで会得した炎のブレスを極大の炎として吐き出し、パーシヴァルをも驚かせる。
≪貴様は危険だ！今ここで殺す！≫
穂乃果めがけて吠え猛る龍の前に立ちはだかったのは四騎士の絵里。
穂乃果たちの乗る列車を逃し、聖槍と氷の大魔術を駆使してパーシヴァルを圧倒。あんじゅとの共同戦線で見事討伐に成功する。
やっとの思いで西の街へと辿り着いた穂乃果たちは絵里と親交を深め、酒場でオトノキ村の友人ヒデコと再会し旅の仲間へと加える。
ふらふらと街中を歩いていると、召喚士の花陽と出会う。
何か事情を抱えた様子の花陽が気になりつつも、穂乃果は闘技場へと出場。
チャンピオンである凛と出会い、同時に彼女が闘技場に身を縛られた奴隷であると知る。
花陽は語る。闘技場の奴隷は闘士として戦わされ、負ければその夜に競売に掛けられるのだと。
花陽は幼馴染の凛を救うために召喚獣で芸をして金を稼いでいるのだという。
しかし、チャンピオンであり、容姿も優れた少女であり、かつ“雷猫族”という希少種族と人間のハーフである凛の価格は既に破格の値への高騰が予想されていた。
このままでは凛が邪な目的の者の手へと渡ってしまう…悲しむ花陽に、穂乃果が協力を申し出る。
凛は母親と共に囚われており、母親を置いては逃げないはず。
穂乃果とことりが奴隷となり潜入。ことりの魔術で一時的に洗脳を施し、母親を見捨てて凛だけでも助け出すべきだ。と主張する穂乃果。
非人道的な提案に仲間たちから非難を受けるが、他の手段があるわけでもなく時間もない。
確実性はなくリスクも大きく、何よりもモラルに欠けている計画だが…
海未も同行し、母親と共に救う方法をギリギリまで模索するという条件付きで計画は実行へと移される。
穂乃果は計画通り、順調に牢屋を抜け出すも、怪物との死闘で左腕を食い千切られてしまう。
凛の母親は既に白骨と化していた。凛は幻術を掛けられ、牢の中で母親の白骨へと楽しげに話しかけている。
それを見たことりは激昂。人間へと絶望し、暴走する。
人間は酷い事をする。それなら誰かが
≪管理してあげなくちゃ≫
白マナの翼を纏い、敵の悉くから思考能力を奪い心を赤子へと戻す、その様はさながら天使であり怪物。
凛から“母親に関する全ての記憶を奪う”という歪んだ形で幻術から解放する。
人間の所業に怒りを抱いた穂乃果は龍炎を暴走させ。ことりは白光を暴走させ。
≪皆殺しに≫≪管理を≫
『駄目です』
遅れて辿り着いた海未が打ち消しの魔術を使い、二人の暴走を沈静化させる。
海未だけが偶然に知っている事実がある。
高坂家で育てられた孤児は海未とことりだけではない。本人も知らないが、穂乃果も拾われ子なのだ。
穂乃果とことり、二人は何者か。素性は知れないが…しかし、そんな事は海未には関係のない事だった。
（わかっているでしょう？二人が何者かだなんて。 私の、最愛の親友です）
海未と、正気に戻った二人。それに朦朧としている凛。
脱出口で待つ花陽とヒデコと合流した四人は街からの脱出に成功。凛の救出を遂げたのだった。
王宮の姫君、真姫に呼び出され、王宮から出る事を禁じられ、自由を奪われた彼女から脱走の相談を受ける。
「このまま王宮にいれば真姫は殺される」
そんな占いの結果に、希は“怪盗スマイル”こと、にこの協力を取り付け、真姫を王宮から脱出させるべく計画を実行する。
夜陰の王宮へと忍び込み、にこの活躍もあり、ようやく真姫の部屋へと到達。
脱走の決意を固めた真姫と共に三人で王族専用の隠し通路を進む。
しかしその先には四騎士の英玲奈、そして真姫の父親である西木野王と兵士たちが先回りしていた。
真姫を連れ戻すべく剣を抜く英玲奈、だが希は英玲奈の瞳に迷いの色を見出す。
王宮で育った英玲奈と真姫は、互いに姉妹のような好感を抱いていた。
自由を奪われ目から光を失った真姫の様子に、英玲奈も心を痛めていたのだ。
希はそれを見逃さない。目敏く揺らぎを突いてみせる。
口八丁手八丁とでも言うべき話術で英玲奈を説き伏せ…ついに剣を引かせる事に成功する。
希とにこ、そして真姫は兵士たちとの戦闘を経て…どこかからか放たれた龍のブレスで足場が崩れ、地下水脈へと逃れる事に成功する。
「優れた器となれ」
水脈へと消えた真姫への王の言葉に底知れない悪意を感じ取った英玲奈は翻意。
王を裏切ってでも真姫を守るべく、追って水脈へと身を投じたのであった。
凛を取り戻す戦いで失った左腕を機械の義手へと換えた穂乃果。
幻肢痛に悩まされもしたが、幸せそうに笑い合う凛と花陽を見ていると（本当によかった！）と思うことができた。
闘技場を崩壊させた指名手配犯としてスラムのボロ宿に潜伏する穂乃果ら一行。
ちょくちょく差し入れを持ってきては遊んでいく亜里沙を交えて談笑を楽しんでいるところへ…四騎士ツバサが急襲！
慌てて応戦するも、花陽、凛、海未に亜里沙、さらには先にやられていたヒデコとことりと次々に気絶させられていく仲間たち。
穂乃果は左腕の義手を駆使して立ち向かうが、ついにツバサの剣を喉元へと突き付けられてしまう。
死を覚悟し、目を瞑るが…浴びたのは剣ではなくキス。
全ては指名手配の解除を伝えに来たレズ…もとい、ツバサの気まぐれだったのだ。
英玲奈の失踪により戦力を欠いた王国は、闘技場を潰す戦闘力を持った穂乃果たちに白羽の矢を立てた。
手配を取り消す代わりに十二卿龍との戦闘に参加しろという話だった。
湖畔の砦、『茫龍ケイ』との戦闘を選んだ穂乃果たちは、絵里を伴い戦場へと赴く。
茫龍ケイは残虐な幻術と圧倒的な魔術を操る龍だったが、穂乃果たち全員の奮闘と絵里の力、さらに海未の覚醒もあり、誰一人欠ける事なく戦いを終える事に成功する。
戦勝に浸る穂乃果たち。絵里の元へ届いた一通の機密書類に記されていたのは…
四騎士の一人、優木あんじゅが龍皇教団に所属しているという情報だった。
王宮からの脱出に成功した希ら一行は、合流した英玲奈を交えて閑静な農村で英気を養っていた。
使われていなかった廃屋を借り受け、束の間の共同生活。
食事に就寝、鍛錬に趣味の時間。共に過ごす時間は四人の絆を着々と深めていく。
だがいつまでも休んでいるわけにもいかない。
真姫の目的は父王の真意を知り、世界の真実を知る事にある。そのためにはいずれ王都へと戻らなくてはならないのだ。
軍人たちが集っている酒場へと入り込んだ希とにこは、近隣にあるという財宝の洞窟についての聞き込みを行う。
すると、隣席から同年代の少女が話しかけてきた。
快く会話に応じようとすると…絢瀬絵里！！
王女誘拐で指名手配されている希たちにしてみれば四騎士は最も出会いたくない相手だ。
だが、幸い絵里は気付いていない様子。
偽名を名乗りつつ、おっかなびっくり会話を進める希とにこ。酒場の隅から見守る真姫と英玲奈。
だが、ふとした拍子に酒場中の兵士たちに希とにこの正体がバレてしまい、絶体絶命に…！
が、絵里が希とにこの身元を保証し、兵士たちを撤収させる。
そして二人の耳元で「また会いましょう、希とにこ？」と本名を囁いてみせる。
絵里は二人の正体、そして酒場の片隅の真姫と英玲奈に気付いていたのだ。
真姫と英玲奈の無事と幸福を祈る…
それが絵里の想いだった。
そんな危機一髪を経て、時刻も遅くなったからと家へ戻る四人。
だが、村の様子がおかしい。警戒しながら夜を過ごしていると…人狼へと化した村人が襲撃を掛けてきた！
高い敏捷性と数の多さを武器とした人狼を前に、にこが掠り傷を、希と英玲奈が負傷してしまう。
人狼の爪牙に毒があったのか、苦しむ希。
立て続けの戦闘を経て、四人は辛うじて村の教会へと逃げ込む。
教会の神父は人狼の爪牙で傷を負った者は同様に人狼へと変貌してしまうのだと語る。
二箇所に傷を負った英玲奈が人狼になりかけるが、神父に提供された抑制剤を注射して事なきを得る。
希が持ち前の話術で神父から話を聞き出し、人狼は人体実験の結果。村人たちは多額の金銭と引き換えに人狼化の実験体となったのだと聞かされる。
希たちは教会を探索し、地下の研究室への階段を見つけ出す。
抑制剤の効果が切れ、怪物へと変貌した神父から逃げるように地下へと駆け込む。
そこで目にしたのは、西木野王がこの醜悪な人体実験の主導者であるという事実だった。
衝撃を受ける希たち。そこへ、固く閉めたはずの鉄扉が開き怪物と化したままの神父が姿を表す。
驚く希たちへ、神父は「逃げろ」と告げ、銃撃を受けて絶命する。
撃ったのは軍人たち。
王の直属部隊である「狩猟部隊」の三人だった。
入り乱れての激戦の末、英玲奈らの呼びかけにより希が隠していた闇の力を解放し、辛うじて勝利を収める四人。
地下道から抜け出したところで、炎に包まれ焼け落ちる村の姿を目撃する。
王への怒りを燃やす真姫。戦いの決意を固め、四人は歩き出すのだった。
亜里沙を介して雪穂との再会を果たし、十二卿龍の討伐の報奨金で大散財。
装備を充実させるも、一行は空前の金欠状態へと追い込まれる。
酒場の依頼をこなそうというヒデコの提案を受け、懐事情を改善すべく、あくせくと連日のモンスター退治に勤しむ！
その二日目。
初日の負傷で海未を欠く中、一行は玄関先に血が撒かれているんだという相談を受ける。
依頼者、貴族の男の顔には死相。咳をすれば喀血。
魔物が現れるという夜を待つ間、花陽が口を開く。
その魔物は母親の召喚獣、死を告げる闇の妖精『デュラハーン』のはずだと。
そして現れた首なしの騎士。
パーティーは総力戦で当たるも、圧倒的な実力を前に、手加減を受けながらも雪穂、凛を庇ったヒデコと気絶させられてしまう。
しかし旗色は変わる。
花陽と凛の母と共に旅していたデュラハーンにとってはその娘の二人は自身の娘にも近い感情を抱く存在だったのだ。
母の記憶を失くした凛を指導するような戦いの末、凛が母の技を会得してデュラハーンへと一撃。そしてついに花陽が強制契約を成功させる。
あの日失った母の召喚獣の一体を、ついに花陽が取り戻したのだ。
亜里沙は一人、自室で苦しんでいた。
絵里が長期の任務に出ておよそ半月。人肉でしか空腹を満たすことのできない亜里沙へ、露見しないルートで食事を用意してくれていた絵里の不在は、亜里沙にとっての絶対的な飢餓を意味していた。
気が狂うほどの空腹。健気に、痛ましく耐える亜里沙だが…ついに限界を迎え、着の身着のままで夜の街へと姿を消してしまう。
翌日、穂乃果らはツバサを介して亜里沙の失踪を知る。
雪穂を始め全員が心配するも、現状どうしようもない。
気掛かりなままに向かった依頼は破格の報酬50000G、海の怪物クラーケンの退治だ。
しかし、大富豪である海運王からのその依頼は予想していたよりも遥かに危険かつ劣悪化のものだった。
それぞれが命の危機を感じる中…穂乃果の提案で、一行はあっさりと船を抜け出し、怪物に沈められる船を尻目に王都へと逃げ帰る事に成功する。
その夜。穂乃果は雪穂と二人、亜里沙を探すべく夜のスラム街を放浪する。
二人はウロウロと、危険地帯を渡り歩く。
そして訪れたのはスラムの中でも最も治安の悪い地区。
そこで二人は昼の依頼者、海運王の部下たちに襲われてしまう。
不意を打たれ、雪穂が人質に取られてしまった状況。絶体絶命のそこへ…
亜里沙が乱入。雪穂を拘束する男を半狂乱で惨殺し、自らの食欲に必死で抗う様を見せる。
「雪穂、見ないで」
「知ってたよ、亜里沙」
雪穂は亜里沙へと自らの肉を与え…亜里沙を保護する事に成功した。
一方、希たちは王都へ向かう道中、宿で一時の休息に身を浸していた。
とりとめもない雑談の中、孤児である英玲奈の名付け親は西木野王であるという話が出る。
真姫はその話を聞きながら、あの冷酷な父が与えた名には何らかの悪意が秘められているのではないかと危惧を抱く。
同じ頃。
亜里沙を保護するために街の探索を手早く切り上げた穂乃果たち。
あんじゅの助言に従い警戒を深めていると、部屋へと得体の知れぬ暗殺者が急襲してきた。
亜里沙を狙い始末しようとする刺客に決死の応戦。ヒデコの活躍もあり、無事の撃破に成功する。
暗殺者の体は機械でできていた。飛散した部品の中に《E-08》というナンバーを見つけ、穂乃果らはその正体に疑念を深めるのだった。
自身を犠牲にしてでも十二卿龍を討伐しようとしているあんじゅ。
穂乃果らは協力して教団へと潜入すると告げ、頑なに秘されたあんじゅの心を開かせる事に成功する。
その後、海未が妖刀村正を手に入れるなどを経て…
龍皇教団の迷宮を抜け、十二卿龍を見事に討伐。
そして王都地下の決戦、西木野王や理事長との戦い。
穂乃果は龍皇の力に覚醒して暴走、しかしツバサの奮闘により本来の人格を取り戻す。
理事長とことりの正体が天使であることも明かされ、ことりは人であることを諦める。
耀龍ランスロットを宿した絵里、人類を管理する天使であることり。
龍と天使、二人のどちらを選ぶかという問いを前に、
穂乃果は「選べない」どちらをも切り捨てないという選択をする。
穂乃果と海未の呼びかけ、凛の告白。そしてことりが人の側へと舞い戻り、絵里をも呼び戻そうとするが…
王の妨害により、穂乃果が奈落の底へ。追って真姫、にこも奈落の底へ。
憤怒のままに全てを焼き払う火術『世界火』を発動させようとする王を前に、希は自身と海未を除く仲間たちを行き先のわからないテレポートで逃がす。
希と海未。逃げられなかった二人が友情を交わし、語らう中…
『世界火』が全てを焼き払った。
故郷『オトノキ村』 ことり、凛、ツバサ
闘技場の都『西の街』 英玲奈、雪穂、亜里沙
遺跡都市『古騎士の街』 ヒデコ、あんじゅ
共存の地『隠れ里コイズミ』 花陽、フミコ、ミカ←進行中シナリオ
国土南部『西木野王の要塞』 海未、希、絵里
王宮地下？『真姫の母の部屋』 穂乃果、にこ、真姫
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1443023253/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part2
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1443864610/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part3
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1444320925/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part4
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1444835503/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part5
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1445421892/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part6
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1445790203/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part7
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446116967/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part8
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446368799/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part8※（実質9）
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446826399/
【SS】穂乃果「龍狩りだよっ！」 Part10
ttp://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1447286111/
職業：炎の魔術師
装備：大火の杖、蜃気楼のローブ、スピリチュアルなお守り、義手
スキル：火球、大火球、鴉火、癒しの炎、火龍哮(ほのファイア)、火龍刃(ほのバーナー)、焔(ほむら)、亜空灼火法(インプロージョン)、義手強打、マナバースト、龍殺炎(ほのブラスター)
ステータス：価格交渉、キスの心得、殺人の記憶、サバイバー、ジゴロ
●海未
職業：侍
装備：和弓、千五村正(封印中)、浦島虎徹、菊一文字則宗、退魔の鎧、蒼の指輪、暗器(爪先の仕込み刃)、聖革のブレスレット
スキル：ラブアロー(部位)シュート、蒼術・刀剣技『転移』、魔断の太刀、無明剣、追の太刀、迎の太刀
ステータス：決断力マイナス、刀剣適性、一刀両断、レズ
●ことり
職業：僧侶
装備：祝福のメイス、理のローブ
スキル：ヒール、魅了(チャーム)、祓魔、白翼の恩寵(ディストピア)、庇護の羽衣、白の聖縫(メルヒオール)
ステータス：上級職『召喚士』の素養
鋭龍トリスタン
●花陽
職業：召喚士
装備：花舞の召喚杖、蜃気楼のローブ
スキル：召喚・軍団ゴブリン(20体)、召喚・ワルパカ、召喚・キンモクセイ、召喚・おばけナイト、召喚・ラミア、上級召喚・デュラハーン
ステータス：高速召喚、判断力プラス
●凛
職業：忍者
装備：起雷の衣、帯電ブーツ、暗器(袖口の仕込みクナイ)
スキル：雷速、雷震、雷勁、散華雷脚、瞬打四連、御雷槌(ミカヅチ)、凛ちゃんサンダー、ビリビリキック
ステータス：最速行動、投擲武器適正、スネークアイ
●希
職業：賢者
スキル： 式符・囮、式符・消、式符・炸、式符・斥、式符・癒、八封陣、符術遁甲、三連式・炸、式符・影、紫罰(アーダ)
ステータス：近接戦適性、口八丁手八丁、ダブルディール
●にこ
職業：盗賊？(怪盗スマイル)
装備：二丁拳銃(スパイダー)
スキル：ラブにこショット、ラブにこストーム、ラブにこストライク
ステータス：シルバーバレット、サバイバー
●真姫
職業：姫(？)
装備：大剣フランベルジェ
スキル：スマッシュ改、炎閃(フレイムタン)
●絵里《輝龍ランスロット》
職業：聖騎士(四騎士)
装備：聖槍アルタキエラ
スキル：聖零の世界(ラグナレイ)、玻璃の神霜(フラジャイル)、色葬(サーキュレイト)、氷星剣(エルシエル)、輝氷陣(ミスティール)
職業：狩人
装備：コンポジットボウ、影のマント、あんじゅのナイフ
●亜里沙
職業：騎士見習い
装備：ボウガン、ロングソード、鉄盾
●ヒデコ
職業：戦士
装備：キラーアクス、炎波の盾、輝星の鎧
スキル：スマッシュ改、クロスブレイク、ファイアガード改、アローガード
ステータス：戦術眼
●フミコ
職業：僧侶
装備：守護者のメイス、マナ式ショットガン、上級戦闘服
スキル：ウインドヒール、追風の戦陣、エアバレット
ステータス：銃器適性、エリアヒール
●ミカ
職業：魔術師
装備：雷雲の杖、マナ式ショットガン、上級戦闘服
スキル：サンダーボール、プラズマボム、雷撃付与
ステータス：銃器適性、魔力譲渡
●英玲奈
職業：重砲士(四騎士)
装備：龍砲(？)、輝剣エクセリオン
スキル：六連龍砲フルバースト(現在使用不可)、牙狼斬、人狼化
ステータス：犬耳、尻尾付き
●あんじゅ
職業：呪術士(四騎士)
装備：黒泥の魔導書、理のローブ
スキル：呪式・縛、呪式・緋色、呪式・詠、呪式・深泥、禁式・泥濘奈落、禁ノ弍・天地玄黄
ステータス：告死天使、フラタニティ、召喚士の素養、レズ
●ツバサ（マナ封印中）
職業：魔剣士(四騎士)
装備：七星剣、天羽々斬
スキル：爆熱の檻(レイヴレイド)、黄金雨(ルーエングラム）、爆炎槍（スティンガー）、亜空灼火法(インプロージョン)、爆散せしは死の運命（イリアレイア）、スーパー翼斬り
穂乃果・あんじゅ：闇篝
海未・ヒデコ：双翼斬
雪穂・亜里沙：スパイラルアロー
ヒデコ・フミコ・ミカ：トライアングルアタック
穂乃果の所持金：11000G
回復薬：1個
【敵】
●理事長《熾天使》
職業：枢機卿
装備：？
スキル：白夜病(インソムニア)、枯渇（デプレション）
●西木野王《暁龍ガウェイン》
装備：レガリア
スキル：世界火（レーヴァテイン）
海未の好感度
90
ことりの好感度
90
花陽の好感度
30
凛の好感度
50
絵里の好感度
20
真姫の好感度
40
希の好感度
10
にこの好感度
10
雪穂の好感度
60
亜里沙の好感度
40
ヒデコの好感度
40
フミコの好感度
10
ミカの好感度
10
英玲奈の好感度
10
あんじゅの好感度
80
ツバサの好感度
20
昼の里には花陽、フミコ、ミカの三人がランニングをする声が響いている。
高低差の激しい地形だ。
ゴツゴツとした岩山が連なった地形に沿って築かれた街並みが、岩山の中に広がっている…
なんとも奇妙な話だが、実際そういった形なのだから仕方がない。
岩にすっぽりと覆われているのだが、真昼になれば陽光が街並みを照らす。
それは実際の太陽ではなく、里長たる聖龍ボールスの強大な魔力によって空に生み出された加護の聖光。
と、本質はどうあれ感覚的には日差しと変わらない。
程よい暖かさの中、特殊部隊上がりのフミコとミカが軽やかに石段を駆け上がり、その後を死にそうな顔で花陽が必死に追っていく。
ミカ「お先にゴール！」
フミコ「花陽ちゃんファイトファイト〜」
この一ヶ月というもの毎日のように一緒に練習をこなしているのだが、一時期とはいえ仮にも軍人だったフミコとミカと、後衛職かつインドア派の花陽では体力差は大きい。
冷やかしか暇潰しか、昨日契約を結んだばかりのラミアがスルスルと滑るように花陽の後を追って『ほらがんばれ』と軽い調子で応援を。
石段の上には、たまには外で伸び伸びしてほしいと花陽が呼び出したデュラハーン。
特性ドリンクを片手に花陽の完走を待ち受ける。
デュラハーン『花陽お嬢様ー！あと17段です！頑張って！』
花陽「うぐへええ…！ダレカタスケ…ェェ…！」
今にも吐血しそうな顔で、口癖すら満足に言い切れずに、重金のように動かぬ足を引き上げ…！
フミコ「ゴール！！」
ミカ「おめでとー！！」
デュラハーン『花陽お嬢様…！偉いですよ！』
ラミア『お疲れー』
花陽「し、死ぬ…凛ちゃぁぁん…！」
汗と涙と鼻水と、全身の筋肉をギシギシに軋ませながらも初の完走！
花陽の魔力を高めるための手段は二つ。体力の向上と契約数の増加！
少しずつ少しずつ、戦うための力を得ていく花陽たち。
離れた場所からその様子を眺めながら、老人…聖龍ボールスは保護者の笑みを浮かべ。
≪さて、何日残されているか≫
……と、静かに呟いた。
花陽「ミカちゃんのハンバーグ美味しかったなぁぁ…！」
ミカ「お粗末様ー。喜ばれると嬉しいねぇ」
いつものように。
ボールスを交えた四人での夕食を終え、そして花陽たちは武器を手に取る。
体調は万全。昼間のトレーニングの消耗も、フミコの治癒魔術で回復済みだ。
そこへ、ボールスが白髭を撫ぜながら花陽へと木箱を手渡す。
花陽「ボールスさん、これは？」
≪うむ、花陽が使っておる杖はあまりに粗末じゃからな。少しだけマシな物を探しておいたぞ≫
花陽「わぁ！ありがとうございますっ♪」
ボールスから受け渡されたのは花舞の召喚杖。王都の武器屋で見かけた中級品だ。
花陽が最初から使い続けている特殊効果の付属していない杖に比べれば随分と上等。花陽は満面の笑顔で礼を言い、ありがたく使わせてもらうことにした。
【花陽の武器が花舞の召喚杖に変更されました】※契約時に8%上昇補正が掛かります。
１ “雑魚ではない”
『強ゴブリン』
２ “不吉フラグ”
『ワイバーン』
３ “処女厨”
『ユニコーン』
４ “スピードに長けた双頭の魔犬”
『オルトロス』
５ “氷結の巨怪鳥”
『フレスベルグ』
６ “炎を操る悪魔”
『バルログ』
７ “色欲の大悪魔”
『アスモデウス』
８ “里の長”
『聖龍ボールス』
花陽「杖が良くなったし、中級召喚のラミアちゃんも加わったし…今ならどれにでも行けるはず…！」
フミコ「け、堅実に堅実に…」
ミカ「契約に関してはギャンブラー気質ね…」
安価>>323
→7
対して。
里の最下層、岩山を抉るように下へ下へ、長く長く地下へと下っていく階段が一つ存在している。
“アスモデウス！！！！”
と魔の文字で。
存在感たっぷりに、デカデカと派手派手しく、どぎつい蛍光色のネオンサイン。さながら風俗店の看板だ。
平和温厚、恋愛事情も奥手にほのぼの。そんな里の中で異彩を放つその入口。
その奥底に潜むのは…
漆黒の長髪、髑髏と黒炎、牛や山羊の頭部をモチーフとした衣服…悪魔的に際どい衣服を身に纏った妙齢の美女。
背後には地獄の魔龍を従え、傍らには邪気揺らめく魔槍と軍旗。
里で第二位の実力者、“色欲の大悪魔”アスモデウス！！！！
アスモデウス『レズ以外は帰れ！！！！』
花陽「ピャアア！！？」
人とは異なる悠久の時を生きる大悪魔たる彼女の外見年齢に意味はなく、好きに気ままにその時折の趣味によって外見を変えている。
その本来が女性であったのか、そもそも性別の概念があるのかも定かでなし。
だが少なくとも、今現在は女性であり20代の後半ほどの妙齢。
いかにも妖女の代表格とばかりの豊満、かつ戦闘的に引き締まった肉体をしている。
邪悪と淫猥、そして奸智を秘めた瞳。
その眼光はたちまちのうちに花陽、フミコ、ミカ。三人のノンケ性を見抜き、そして一笑に伏す。
……彼女も、初めからレズだったわけではない。
かつては真面目に。事が事だけに“真面目に”と表現するべきかは微妙だが、女性の淫性を引き出し男性との情交を結ばせる。そんな感じにいかにも色欲の悪魔的な邪悪を働いていた。
しかし長い長い年月、平凡なヘテロセクシャルばかりを見ていたのでは…飽きる！！！
圧倒的に飽きる！！！
結果、たどり着いた真理は同性愛こそ至高。邪悪究極最強の百合厨として里の深淵に君臨しているのだ。
故に、もう一度。
アスモデウス『レズ以外は帰れと言っている！！！！』
花陽（ど、どうすれば…！）
【行動を選択してください】
１ 大人しく帰る
２ レズですと嘘をつく
３ 関係ありません！勝負ですっ！
安価下
→１
う、嘘じゃないし…
ミカ（身の危険しか感じない…）
花陽「か、帰ります！帰ります…」
アスモデウス『さっさと失せろ！』
充満した邪気に押し出されるように、花陽たちはそそくさと岩窟を後にする。
レズ以外は去れなどという狂気じみたセリフを素面で言う相手に踏み込むのは避けるのか賢明だろう。
花陽の脳裏によぎったのはまずあんじゅ。次にツバサ、海未、そしてことり、最後に…
花陽（穂乃果ちゃんもかなぁ…）
早期退散、鐘楼が鳴るまでにはまだ時間がある。
ここは挑む相手を選びなおすとしよう。
１ “雑魚ではない”
『強ゴブリン』
２ “不吉フラグ”
『ワイバーン』
３ “処女厨”
『ユニコーン』
４ “スピードに長けた双頭の魔犬”
『オルトロス』
５ “氷結の巨怪鳥”
『フレスベルグ』
６ “炎を操る悪魔”
『バルログ』
７ “里の長”
『聖龍ボールス』
怪我はしないけど、貞操の危機だし仕方ないか。
しゃーない
心地の良い温度が保たれた隠れ里。
しかし中心部から離れていくごとに、冬の海と通じている外気の寒さを徐々に体感できるようになっていく。
そして、岩肌に狭く開いた出入り口の付近…
青みがかった翼を持つ一羽の巨鳥が羽ばたき、花陽たちへと寒風を吹き付ける！！
花陽「うひゃあ…寒い！」
と、花陽たちが身を竦ませると。
フレスベルグは申し訳なさそうな表情で羽ばたきを緩める。
鳥が故に言語の疎通はできないが、しかし優しい心根は里の住人たちに同じ。
しかし今は契約がため、闘争の時。
雰囲気が変わり…争いのために巨鳥は再び、寒風を生じさせる！！
花陽「勝負です！！」
花陽は上空に羽ばたく鳥を静かに観察する。相手が高所にいる以上、近接戦が主体のゴブリンたちは役立たないだろう。
花陽（相手は飛んでて、羽ばたきで嵐と氷を巻き起こせる。私が取るべき行動は…）
【花陽の行動を選択してください】
１ ワルパカさんを召喚！
２ おばけナイトさんを召喚！
３ ラミアさんを召喚！
４ デュラハーンさんを召喚！
５ まずは様子見ですっ！
安価下
『任せるがいい！』
初手、おばけナイト。花陽の選択は堅実にして賢明だろう。
ここまでの旅路、花陽の手持ち召喚獣には遠距離戦に長けた者が少ない。
ラミアもデュラハーンも、いずれも主な攻撃手段は近接だ。
そんな中、おばけナイトが周囲に顕現させる武器には銃、そして弩が存在している！
『巨鳥とて、以前のワイバーンどもとさして変わるまいよ』
頼もしげにそう嘯き、甲冑は両手に武器を構える！
その様を見て、自身の戦術を思考するフミコ。選択は…
【フミコの行動を選択してください】
１ エアバレット！風弾で上空への攻撃を狙ってみようか！
２ 回復のために待機、堅実にね。
３ ショットガン…最適距離ではないけど、届かないこともないね！
安価下
フミコは片手にメイスを持ったまま、眼前に腕をかざして寒風を凌ぎつつ、じっくりと戦況を見守る。
冷静さと慎重な思考。フミコの性格は戦況を支える回復役に適していると言える。
フレスベルグの氷嵐が襲いくる時、サポート役たる彼女の役割が来るだろう。
その脇、三人目。
ミカはフレスベルグを見据えてマナを練る。遠距離戦は魔術師を主体に。
戦闘のセオリーだ。
ミカ（どうしようかな）
【ミカの行動を選択してください】
１ サンダーボールで狙い撃つわ！
２ 低速弾、だけど高威力のプラズマボム！
３ ここはショットガンで撃ち落としてやる！
安価下
同時におばけナイトも両腕、構えた飛び道具の狙いを素早く定め…
しかしフレスベルグは速い！
空を舞うモンスターに特有の素早さで、花陽らよりも先んじて羽ばたき！雹混じりの豪風を巻き起こしてみせる！！
花陽「す、すごい風！？」
ミカ「氷の礫が混ざってるから当たると痛いよ…！」
フミコ（ブレス、風系を打ち消せる『追風の戦陣』を使うべき？連発はできない。ここは我慢して機会を待つ…？）
【行動を選択してください】
１ よし、打ち消すよ！
２ いや、まだ機会は来るかも…ここは我慢だ！
安価下
でも代替手段が思いつかんぞ俺
ランダム性持った要素なんかあるかな
ここでやれば
酉付けるキーは毎回>>1が適当に決める感じで
仕組みあんま知らんから見当違いならゴメンな
タイトル変えてパート控えれば目も付けられないんじゃない？
いい加減気づかないものか
別に埋め立てが来てもコンマ判定はできるし、あそこならスレを使い捨てまくっても問題ないし
また明日の8時ごろからやると思うからよろしく
楽しみに待ってます
三択くらいなら、奇数・偶数・00とゾロ目(技閃き用)で良いとは思う。
例え1秒間隔でも、安価殺到する中で狙って書き込むのは不可能に近いんじゃないかな？
このスレ流れ早いから駄目なら次スレから他移ってもいいし
↓偶数な
>>1に任せとこうぜ
判定はここを使うかも
そこスレタイと逸れてるけど使って大丈夫なの？
2日前に立てられてからとっくに放棄されてるスレだしね
ホント毎日楽しみにしてるから頑張ってくれ
田中に包まれる安心感とかなんやねんw
続き待ってます
ミカ「うう、了解っ！」
花陽「き、気合を入れなきゃ…！」
フミコは続く戦闘を視野に、防御の風を起こさずに寒風を受けることを選択する。
甲冑姿のおばけナイトに風の攻撃は効果はないが…
布地の服の下に生身の体、花陽ら三人にとって魔氷含みの寒風は皮膚を裂く恐るべき攻撃となる！
それぞれにフードを被り、襟を立て、眼を傷付けないよう顔を覆っての防御姿勢だ！
花陽（耐えるっ！）
コンマ01〜25 軽傷 ※それぞれの防具の効果で10%上昇
コンマ26〜00 回避
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
花陽>>6
フミコ>>7
ミカ>>8
蜃気楼のローブに秘められた魔力は空間をゆらりと歪ませ、ぎゅっと小さく身を縮めた花陽の体に氷塊、礫が当たり傷付けるのを防御する。
しかし残る二人、フミコとミカ。
首に頬、細かに露出した皮膚には氷の粒が裂け傷を刻む。
「痛っ…！」「うう冷たいー！」
それぞれに小さく悲鳴。大きな負傷でこそないが、ヒリリと皮膚を裂く痛みがミカの集中を妨げる。
そして練り上げていたマナ、サンダーボールの術式が消滅！
花陽「二人とも！だ、大丈夫っ…！？」
フミコ「気にしないで！すぐに治療するから！」
ミカ「せっかく準備した魔術がー…」
『こちらの手番だ！』
がらんどうの甲冑に反響、威厳のある声が花陽たちを頼もしく鼓舞する。
おばけナイトが両手、遠距離武器を構えてフレスベルグへと射ち放つ！！
01〜40 攻撃成功
41〜00 攻撃失敗
判定>>9>>10
大口径、旧式の軍銃が火を吹く！
怪鳥フレスベルグは大空を舞う魔物らしく、高速での飛行と回避を得意としている。
飛び回り、撹乱し、氷風で間接攻撃を加えて隙を作り出しては嘴と鉤爪による大突撃で仕留める。それが得意にして必勝の戦術だ。
だが、王国兵たち。英霊の魂の集合体たるおばけナイトの戦闘経験は伊達ではない。
幾千幾万の魔物との戦いの記憶は、岩山の中だという戦場と怪鳥の巨体。
二つの条件から飛行軌道の予測を可としてみせる！
放たれた銃弾が、見事！
フレスベルグの片翼を撃ち抜いて負傷を与えてみせる！
やるな…とばかりにおばけナイトを見据える鳥の眼光、しかしその一射で終わらない！
逆腕、構えた大弩を狙い澄まし…！
『鳥撃ちは割に得意でな』
射撃！強力無比の矢が怪鳥の巨体へと突き刺さる！！
花陽「二発も！流石おばけナイトさんっ！」
フミコ「隙ができたね、もう一発でとりあえず強制契約狙えるかな…？」
ミカ「動きが鈍ってる！私たちの出番ね！」
【フミコの行動を選択してください】
１ まだまだ、次の風攻撃に備えて待機だよ。
２ 風の魔術で攻撃を狙ってみようか！
３ ここはショットガンだ。散弾で狙うよ！
安価下
そして楽しい！面白い！ありがたい！！
相手の動きが読めない以上、ヒーラーが不確定な行動をすべきではないと判断する。
それを見てミカ、
（だったら攻撃は私ね！）とばかり、つばさの負傷に速度をわずか落として舞うフレスベルグを睨み上げる。
【ミカの行動を選択してください】
１ もう一度！今度こそサンダーボールで！
２ 大技、プラズマボムを狙ってみる…？
３ ショットガンで弾丸をばらまくわ！
安価下
ミカは部隊仕込みの素早い動作で上空の怪鳥へと狙いを定める。
有効射程はもう少し近接だが、ある程度の遠距離にも対応した取り回しの良さこそがショットガンの真髄。
ショットガンの元を辿れば鳥獣を狩るための猟銃。
おばけナイトが単発式の銃で弾丸を当ててみせたのだ。
まして負傷で飛行速度が鈍っている今、当てられない道理はない！
ミカ「当たれええ！！」
01〜65 攻撃成功
66〜00 失敗
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>13
ミカは肩腰をしっかりと固定した構え。
流石の部隊上がり、正式な訓練を受けた経験値は教科書通り。
いや、軌道予測までを含めた応用射撃！
しかし、フレスベルグも実力者！
二箇所の負傷程度でその本領を失いはしない！
射撃の直前、羽ばたきを強引に制止。
故意に浮力を失することで、その軌道を沈ませながら散弾を回避！！
ミカ「しまった！」
フミコ「ドンマイ、ミカ！」
『来るぞ、気を付けろ！』
おばけナイトの警鐘！
フレスベルグは沈む飛行軌道のまま、巨大なグライダーのように滑空しつつ、並び立つフミコとミカへの突撃を敢行する！！
01〜45 負傷 ※10%上昇
46〜00 回避
フミコ>>14
ミカ>>15
フミコ「ミカっ！？」
怪鳥の突撃。とっさに左右へと飛び退いた二人のうち、フレスベルグは攻撃役のミカを厄介と見る。
風切羽を傾け、軌道をずらし、そして大羽！
大質量が速度を伴い、ミカの脇腹を打ち据えて吹き飛ばす！
悲鳴を上げて転がされつつも、受け身を取って重傷、行動不能の負傷は防ぐ。
しかし全身を打撲。部分によっては骨にヒビが入っているかもしれない。
心配する花陽へと眼差しで健在を伝えるミカ。フミコは回復の魔術を唱える。
治癒の前に次の一撃を受ければ戦線離脱は免れない。勝利のためにはミカを守らなければ！
おばけナイトが両手の武器を撃ちつつ牽制、怪鳥を上空へと追いやり間断を作り出す。
手番は花陽、おばけナイトを召喚後から溜めていたマナはそれなりの量を残している。
上級召喚のデュラハーン以外なら呼び出す事も可能だろう。
花陽（どうしたらいいかな…？）
【花陽の行動を選択してください】
１ 使い方がわからないけど…ワルパカさんを召喚！
２ おばけナイトさんとの連携を…ゴブリンさんたちを召喚っ！
３ 新戦力！ラミアちゃんを召喚！
４ まだ、まだマナを練ります…次のターンでデュラハーンさんを召喚できる…！
安価下
すぐ召喚できるヤツのほうがよくね？
フミコ「わかった！」
ミカ「オッケー…！」
花陽は依然マナを練り続ける…
手持ちの中で最強、闇の眷属たるデュラハーンを呼び出し、確実な勝利を狙うために！
おばけナイトが発砲、射撃。
フレスベルグも回避に必死だ。命中はなかなかしないものの、戦線を繋いで好機を待つ。
うずくまるミカも戦意は途切れず。
フミコは回復を施しつつ、フレスベルグの動向に目を光らせ…
『キァアアァァ！！！』
怪声が一帯に響き渡る！！
再び、フレスベルグの翼に凍てつくマナが集中…氷風による全体攻撃だ！！
次、未だ負傷の癒えないミカが一撃を受ければ離脱は免れない。
フミコ（ここは…！）
【フミコの行動を選択してください】
１ 『追風の戦陣』で攻撃を打ち消すよ！
２ まだフレスベルグに奥の手、大技がある可能性も…連発はできない。温存だね！
下3レス多数決
鋭く短く、端的なチャントは対抗魔術の特性が故。
巻き起こされた暴風の乱流！
そこへ逆風、緑聖の快風が発生し、氷礫ごと打ち消し吹き消し、怪鳥を驚かせてみせる！
そして作り出された好機！
おばけナイトは攻撃に備えて待機…未だ動かず。
何故なら、花陽のマナが溜まっている！！
花陽「いきます…！静黒、路果ての来訪者よ。大禍、寂光、鷺の遠星に伽藍の帳を下ろせ！『デュラハーン』さんっ！」
『お任せください。お嬢様！』
スルリと降りる闇幕…
それを振り払うように現れるデュラハーン。
以前とは違う。
中級のおばけナイト、上級のデュラハーンの同時召喚。花陽は明確に進化している！
現れてすぐさま、デュラハーンの眼光が見開かれる。
相手は生物、以前に対したE-ナンバーズのような非生物とは異なり…
眼光の拘束が通用する！！
01〜30 回避される
31〜80 短時間拘束に成功
81〜00 気絶させる
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>17
空を舞うフレスベルグの肢翼へと不可視の錠が施され、翼と体を硬く固定されて墜落する！
フレスベルグも高い魔力を誇っている。
デュラハーンの拘束を延々受け続けるのではなく、その魔力を以って強引に跳ね退ける事も不可能ではない。
しかし！
飛ぶ魔物の大きな弱点が一つ。飛行を止められてしまえば当然ながら墜ちる！
そしてその巨体の体重がそのまま、フレスベルグの体へ落下ダメージとして刻まれる！！
轟音、砂塵！
落下したフレスベルグへと駆け寄る二体。
幽玄の武人おばけナイト！
寂暗の麗人デュラハーン！
花陽への忠誠心、毅然とした心根。
二体の相性はなかなかに良好。
クレイモアとハルバード、対手を近接武器へと持ち替えた甲冑と、闇黒のランスを顕現させた闇の精！
拘束を強引に振り払った怪鳥が空へ飛翔せんと焦る、そこへ！息の合った二撃が迫る！！
01〜80 攻撃成功
81〜00 攻撃失敗
二体なので判定二回
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>19>>20
強者二体の攻は、静止した相手を逃すほどに甘くはない！
羽、首、胴！連続して叩き込まれた斬突は怪鳥の体力をしても大打撃。
鮮血が洞窟を染め、苦痛の声を上げつつ空へと逃れる怪鳥！
ダメージは甚大、となれば当然！！
『今だマスター！』
『お嬢様！』
花陽「強制契約っ！！」
怪鳥の身に既に傷は深く、花陽の陣が鋭く追う！！
コンマ01〜78 契約成功 ※花舞の召喚杖で8%上昇
コンマ79〜00 契約失敗
判定
>>23
氷鳥はそして高らかに、誇り高く啼く！！
花陽「しまった…！」
『この里の者たちはそうそう甘くありませんよ、お嬢様』
そう、心優しくはあれど勝利への執念は別！
魔物たちの行動理念は共通して、人間に比較し戦いへの誇りを持っている。
闘争。それが全ての軸であり、その意味では文明を築いてなお野生を残している。
フレスベルグは満身創痍、しかしまだだ。
大空を飛べる彼は、花陽たちの挑戦をこれまでに三度退けている。
彼に秘められた底知れぬ体力は、戦闘不能に追い込まれるまであと一撃の猶予を残している！
フレスベルグは…悠と、地上を睥睨する。
フミコ、治癒術師の少女。
魔術師の少女…ミカと言ったろうか。その治療を終え、再び三者が揃い踏んでいる。
二体の召喚は恐るべき戦闘力。特に闇精の眼光は厄介この上ない。
しかし、最後の賭けに備えて魔力を滾らせた怪鳥の体はその呪力を弾き、耐え…
そして！！
「コアアァアアァ！！！！」
誰の目にも明らかに！！
フレスベルグの最強最大、あらん限りの魔力、冷気を込めた特大の暴風が花陽へと牙を剥く！！
フミコ「ごめん！まだ打ち消しは使えない！」
ミカ「きっとラスト一撃！耐えるしかないよ！」
花陽「凌げば…勝てますっ！！」
コンマ01〜50 重症 ※10%上昇
コンマ51〜00 回避
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
花陽>>25
フミコ>>26
ミカ>>27
今までの氷風、礫混じりのそれとは異なり。
氷柱、いや…氷の槍。
明確な殺傷力を持つ…いや、先端を尖らせてはいない。
そこは誤って殺してしまわないようにとフレスベルグの優しさなのだろうが、しかし直撃すれば確実に重症。戦闘不能は免れない。
全員の戦闘不能、それはここまで積み上げてきた戦闘が全て無に帰す事を意味している。
ここまで来て…最後の一撃にひっくり返されてたまるものか！！
花陽「絶対に…耐えますっっ！！！」
吹き飛ばされまい、氷塊の直撃を受けまいと。
三人は身を固く、祈るように身を屈めて耐え…そして嵐が過ぎ去る！！
フミコ「よし…っ、無傷だよ！」
ミカ「私も大丈夫！花陽ちゃんっ！」
花陽「私も大丈夫ですっ！」
おばけナイトが遠距離の構え、デュラハーンは槍を投擲せんと身を沈め。
そして花陽は召喚杖を握りしめ！
……優しく語りかける。
花陽「フレスベルグさん、私たちに…力を貸してくださいっ！お願いしますっ！！」
花陽らしく、真心の込められた素直な言葉。
そして低空を舞うフレスベルグの瞳を見据え、深々と一礼。
脇に武力を控えながら、当人はあくまで優しげな少女。
そのアンバランスに怪鳥は脱力し…人であれば笑っていたのだろう。
実際、戦況は決している。
追い込み、攻撃ではなく対話。それは花陽の暖かな人柄をはっきりと表していて、フレスベルグはその母。
大召喚士たる彼女のふんわりとした笑みを思い出し…さらに、その奥底の威厳を思い出す。
そして舞い降り…頭を垂れ。
言語は異なれどはっきりと、花陽への忠誠を示してみせた。
花陽「わぁ…！」
フミコ「やった、やったっ…！」
ミカ「これで飛べる！みんなのところへ行けるわね！」
花陽「ありがとう！フレスベルグさんっ！」
【花陽が召喚『フレスベルグ』と契約しました！】
重要な要素持ってるみたいなこといってたから出来るだけ召還しておいた方がいいと思う
勝利の後。
花陽たちは祝福を受け、ボールスから労いの言葉を受け。
風呂で勝利の喜びに浸り、そして寝室。
三人布団を横並びに、今後の方針についての相談を交わしていた。
フミコ「空は飛べるようになったわけだけど、すぐに戻るべきかな？」
ミカ「迷うよねー…花陽ちゃんはどう？」
花陽「私は…」
花陽は言葉に詰まり、ううんと唸って逡巡する。
現在、迷うべき判断要素は三つだ。
一つはもちろん仲間たちの事。
安否がわからない現状、すぐにでも外界へ飛び戻って消息を掴みたい。
二つ目、これは留まるべき理由。
外へ出るならいずれは理事長を始めとする天使たち、そして王に…場合によっては絵里。
戦うべき相手が多い。ならば、留まり戦力を高めるべきでは？
そして三つ目…不確定要素。
花陽（ボールスさん…ボールスおじいちゃん。最近、なんだか様子がおかしい。すごく考え込んでる）
もはや花陽たち三人からして、ボールスは身内にも近い感覚。
その老人が何か悩んでいるとあれば、当然気になるのが人心だ。
しかし仮にも十二卿龍。
病だとか寿命だとか、そんな様子はまるでなく…花陽たちごときが心配するような相手ではないと。そんな気もする。
花陽（どうしようかなぁ…）
【行動を選択してください】
１ 準備は万端、少しでも早くみんなのところへ帰らなきゃ…！
２ まだまだ。もう少し修行してから戻ろう！
※ルートが大きく変化する選択肢です。
多数決下5レス
かよちんやさしい…
そして花陽ははっきりと決断する。
花陽「もう少し残って、修行していきたいかな」
フミコ「うん、いいと思うな」
ミカ「私も賛成よ」
様々な考慮すべき要素があったにも関わらず、三人の意見はすんなりと一致した。
その根底には仲間たちへの篤い信頼がある。
花陽は凛を筆頭に、フミコとミカはヒデコを筆頭に。
仲間たちの実力を、生命力を、悪運の強さを信じている。
わずか数日、花陽たちの帰還が遅れたからといって生存を左右されるほどに軟弱な仲間たちではない。
であれば、今は少しでも力を高める時！
方針が決まれば和気藹々。
しばらく他愛もない話を交わし、そして勝利の充実感と心地の良い疲労に眠りへと落ちる花陽たち。
……深夜。
静まり返った邸内にボールスはいない。
里の中の集会所、人魔の実力者や責任者たちが集っている。
その会話は、迫る国軍の侵攻に備えるべく。
……戦いの時が、ひたひたと足音を響かせている。
ボールス邸には古風な縁側がある。
老人が飼っているわけではないのだが、近所から野良の猫が数匹訪れてはゆるりと身を伸ばして寛いでいく。
そんな猫の一匹が板敷きの上、丸くなって陽光の温もりを甘受している横に花陽は腰掛け、猫の背を撫でながら、のほほんとお茶を飲んでいる。
猫を挟んで老龍。
同様に寛ぎ、わずかに眠そうに。煎餅を齧りながら茶を啜っている。
フミコとミカは買い出し中。今は邸内に花陽とボールスだけだ。
花陽「猫さんを撫でてると凛ちゃんに会いたくなるなぁ…」
≪いつも言っておる、猫っぽい友達だったかな？≫
花陽「うん…可愛くて、とってもいい子で…はぁ〜、元気にしてるかな…」
信頼していようが、やはり安否は気になる。
ヒデコのようなしっかり者ならともかく、危なっかしいところのある凛だ。心配でないわけがない。
ボールスは少しばかり気遣わしげに花陽を見やり…
祖父が孫にするように、好々爺の笑みを向ける。
≪どれ、もう少し修行をしていくのなら…少しだけヒントをやろうか≫
花陽「ヒント、ですか？」
≪目を付けている契約相手はいるのじゃろ。特別に、戦い方のヒントをな≫
花陽「わぁ！ありがとうおじいちゃん！」
ナチュラルに無意識に、おじいちゃんと呼ぶ花陽。
普段はボールスさんと呼んでいるのだが、嬉しさに本音の親しみが顔を出した格好だろう。
その言葉に老龍が喜ばないはすがない。この素直さ…シニアキラーとでも呼ぶべきか。
≪なんでも聞きなさい≫
【対策を聞く相手を選択してください】
１ “雑魚ではない”
『強ゴブリン』
２ “不吉フラグ”
『ワイバーン』
３ “処女厨”
『ユニコーン』
４ “スピードに長けた双頭の魔犬”
『オルトロス』
５ “単眼巨身の怪力兵”
『サイクロプス』
６ “炎を操る悪魔”
『バルログ』
７ “色欲の大悪魔”
『アスモデウス』
８ “里の長”
『聖龍ボールス』
≪うん？うむ、おじいちゃんと呼んでくれて構わんよ≫
ボールスはにっこり。今にも頭を撫でて小遣いを渡さんばかりの表情だ。
花陽もにっこり。老龍の顔を正面から見据えて笑顔、そのまま二の句を継がず。
（……で、誰の倒し方を聞きたいのだろう？）
と、老龍は花陽の言葉を待つ。
だが質問を急かしはしない。日差しはゆらら、暖かに穏やかに。少女の熟慮を待つだけの時間は十分にある。
……？
ボールスは疑問を抱く。
花陽は笑顔、猫に片手を添えつつこちらを見てきている。考慮している様子はない。
と、なれば。もう質問は終えている？
聞き逃しただろうか。
いやいや、そこまで耄碌してはいない。
花陽が言ったのはただの一言。「じゃあ、おじいちゃんで！」と。
≪何ぃ！？≫
花陽「えへへ。おじいちゃんの倒し方、契約の仕方を教えて欲しいな？」
目の前に座した人畜無害を装った少女に舌を捲く。
侮っていたわけではない。
差を数えることすら億劫な遥か年下、なれど一定の敬意は抱いていた。
しかし…それどころの話ではない。
いかにボールスが敵意を持たぬとはいえ、十二卿龍の威圧を感じられないほどに愚かな娘ではない。
この二日で契約数を増やし、徐々に魔力を高めつつある花陽。応じて魔力感知力を高じているはず。ならば以前よりもさらにボールスの力を感じ取れるようになっているはずだ。
その上で！
≪王将狙いとはな…≫
花陽「おじいちゃんと契約できたら素敵だな、って思うから…」
事もなさげに言ってのける。
ボールスは認識を改める。眼前に座しているのは常人ではない。
明確に！あの大召喚士の血統を引く娘なのだ。
約束した以上はと真剣に、ボールスは自身の弱点へと思索を巡らせ…
困る。
（弱点、弱点…これといって…）
まさか自身が質問の対象となるとは思ってもみなかった。
あの問題児、アスモデウスの倒し方に対する回答まで準備をしていたのだが、自分についてだけは考えていなかった。
悩むのも無理もない。近年ついぞ、苦戦というものに巡り合っていないのだ。
唯一、花陽の母との初対面。戦いを交えそうになった時には身の危機を覚えたものだが…
しかし。互いに悪意、敵意の欠如をすぐさま感じ取り、戦闘へは至らなかった。
だが、答えないわけにはいかない。
古い古い記憶、遥か彼方の記憶へと手を伸ばし、そしてやっと思い出す。
≪おおそうだ。“聖龍”などと呼ばれるだけあってな、闇にはあまり強くないな≫
花陽「あ、そうなんだ！じゃあデュラハーンさんで…」
≪闇の側も聖力には弱いがの≫
花陽「え、ううん…そうかぁ…」
花陽「なるほどぉ…奇襲で！」
≪それも、お前たちが挑んでくる時間は決まっておるからの。問題にならん≫
花陽「そっかぁ…」
どうにも勝ち目を見出せず、シュンとする花陽。
ボールスは可哀想になるが…しかしもう弱点が思い付かないのだから仕方がない。
十二卿龍とは基本的には絶対強者。
そう易々と与し得る存在では決してないのだ。
約束は約束、質問は一つ。
孫と接するような甘さで里の者全員の弱点を教えてやりたいぐらいだが、それではあんまりにあんまり。
そもそも他人の弱点を教えようとする時点で甘々に過ぎるのだ。
肩を落とす花陽に後ろ髪を引かれながらも、ボールスは強い意思で質問タイムを打ち切り、花陽に軽く笑み掛け、腰を伸ばしながら縁側を立ち去っていった。
……残された花陽は、猫を撫でながら呟く。
その瞳にはナチュラルに。母譲り、秘められた強かさの光！
花陽「奇襲…奇襲かぁ…」
フミコ「えええっ！？？」
ミカ「で、出た…！花陽ちゃんの大物狙い癖！」
時刻は夕食の前。
花陽から二人へと突然の提案に、まったく思考が追いつかずにフミコとミカは目を白黒とさせて戸惑う。
追って、花陽がボールスとの会話を説明。
そして、やるとすればのプランが提案される。
花陽「里の人たちは親切だし、決めてくれた時間外に戦わないっていうのは守りたいから…寝込みを襲うとかはなしかな」
フミコ（そもそもその発想が出るのが怖いよ花陽ちゃん！）
花陽「だから、その1！お食事に睡眠薬を混ぜて、眠らせて襲いますっ！」
ミカ（は、花陽ちゃん…！恐ろしい子！）
花陽「眠っているところに全力で奇襲をかけて、向こうが起きて攻撃してくる前に契約しちゃえば…！」
フミコとミカが戦慄する中、花陽が言葉を続ける。
フミコ「お、そういうの待ってたよ！」
花陽「時間より前に私ができるだけたくさんの召喚獣さんたちを召喚しておいて、家のすぐ外に隠れてもらってて。鐘が鳴った瞬間に一斉攻撃！」
ミカ（割と卑怯だー！？）
花陽「ボールスおじいちゃんはご飯の後はゆったりしてるから、成功の可能性もあると思うんだ。一気に！一気に！！」
フミコ「ひえ…！」
花陽「どっちか…やってみるのはどうかなぁ？もちろん、失敗して負けたら一日無駄になっちゃうけど…」
フミコ「うーん…絶対なし、ではないかなぁ」
ミカ「むむむ…けど上手くいくかしら…」
【行動を選択してください】
１ 食事に睡眠薬を混入作戦！
２ 鐘と同時に一斉攻撃作戦！
３ やっぱりやめておこう…他の魔物に挑戦で。
多数決
先に3票集まった選択肢で進行します
アスモデウスをぜひゲットしたい
まだはやい
じいさんがアスモデウスの弱点も用意してたし、絶対勝てない相手ってわけじゃなさそうだよな
経験豊富だろうし嘘ついたってすぐバレるだろ
最終的にはおじいちゃんも狙いたいけど
フミコ「……」
ミカ「……」
花陽「や、やめとこっか…」
フミコ「ん、だね…」
ミカ「迷ったけどね…」
一瞬、フミコとミカも作戦2に少しばかり乗り気だったのだが…
しかし、やっぱり。どうにも成功のイメージを確立できず。
結局は三人同意の上、聖龍ボールスへと挑むのはまた後日という結論に至る。
ノーリスクで契約に挑める十二卿龍。
なかなかに得難い存在であり、先々の戦いを乗り越え世界を救うためには乗り越えて協力を得なければならないのは間違いない。
だが、それは今日ではない。
闇耐性が低く、奇襲に弱いという情報だけを脳裏に刻み込み。
そして花陽たちは夜の戦いに備え、夕食へと帰宅する。
１ “雑魚ではない”
『強ゴブリン』
２ “不吉フラグ”
『ワイバーン』
３ “低消費、属性攻撃。コスパの鬼”
『カマイタチ』
４ “処女厨”
『ユニコーン』
５ “スピードに長けた双頭の魔犬”
『オルトロス』
６ “単眼巨身の怪力無双”
『サイクロプス』
７ “炎を操る悪魔”
『バルログ』
８ “色欲の大悪魔”
『アスモデウス』
※ボールスは先ほど戦闘を回避したため表示されません。
多数決
先に2票集まった選択肢で
おやすみ
ﾊﾉ´ヮ｀)
スピード系ほしい
脚の速そうなの入ったら凛ちゃんと連携出来そうだな
5 8 3 4 (4) 4 5
連投の4が無効でも、直後に4があるから先に2票集まったのは4
ごめんなさいは？
ドラクエ型ならいらないけど
ユニコーンやオルトロスの方が100%動物じゃん
処女厨はすげーキモい予感がするけど
9時ごろからやるよ
花陽「ま、まく？」
『その反応もいいですね、実に良い』
フミコ（うわぁ…）
ミカ（なにこの馬…）
花陽たちは一角を持つ聖獣ユニコーンの住処へと訪れていた。
里の中、中層にはごく狭い範囲だが森が生い茂り、泉が湧き出ている箇所がある。
非常に清らかな水で、里の生活用水としても用いられている。
が、この偏屈な性…聖獣が住み着いているが故、泉の水を汲むことが出来るのは清らかな乙女のみ。要は処女のみだ。
何せこの馬、非処女が訪れるや否や八つ裂きにせんばかりの勢いで暴れ出すのだ。
ついでに男にも良い顔はしない。
まあ水場はここだけではないのでボールスら里の住人たちも好きにさせているが、それにしてもほんのりと厄介者の類ではある。
めでたくユニコーンから処女認定を受け、困惑する花陽、ドン引きするフミコとミカ。
三者の様子を意にも介さぬマイペースで、パカラパカラと蹄を鳴らしてユニコーンは歩く、歩く。花陽の周りをグルグル歩く。
『召喚士たる貴女は特に良い。さながら両の頬に初心と書いてあるが如しだ』
花陽「ほ、褒められてる…のかな？」
花陽はそっと、ユニコーンの白く美しいたてがみを撫でる。
聖獣だけあり毛並みは美しい。見た目はいいのだ。見た目は。
だが性格は…お察し。花陽の手の感触に歓喜の色も露わ、鼻息を荒くブルルと鳴らす。
花陽（ユニコーンさんの力を借りられれば心強いんだけどなあ…）
聖なる魔力を持つユニコーンは、その角と脚力を用いた突撃の他に回復と防護の力を有している。
それは現在の花陽に欠けている要素であり、契約できれば…！
さてユニコーン。
今の所は花陽を大変に気に入っているようで、フミコとミカの二人にも好感触を示している。
当のフミコとミカは顔を引き攣らせているのだが、ユニコーンは気にせず。
相手の反応を伺うような神経を持っていればそもそも処女厨をやっていない。
花陽「ユニコーンさん、私たちに力を貸してくれませんか？」
花陽は問いかけてみる。
かなり気に入られている事はわかる。なら、戦闘を介さずに力を貸してくれるのでは？と考えたのだ。
『ふむ…』
花陽たちに力を貸す前には戦闘を介するのが里の取り決めだ。
まだまだ未熟な彼女たちに、安全な形で実戦経験を積ませようというボールスの考えがある。
だがユニコーンはマイペース。
まあボールスの考えは悪くないと思うが、その辺りは他の者たちに任せておけばいい。
インスピレーションに従う。この愛らしい召喚士に付き従い、力を貸し、守るのも悪くはないだろう。
一から全、寄り付くありとあらゆる異性を跳ね除け、刺し貫き、この清らかで良い匂いのする少女に生涯純潔を守らせるのだ！！
……だが、ユニコーンは迷う。
過去のトラウマが彼を迷わせる。
彼はかつて花陽の母の召喚獣だった。
花陽と同じ、ふんわりと花のような芳香がする彼女の母が大好きだった。
ユニコーンがある程度目を光らせていたにも関わらず！！
花陽の母はどこぞの輩と…嗚呼！嗚呼！！！
まあ当然ながら、それがなければ花陽はここにいないわけだが。
ともかくユニコーンの胸にはその事実を知った瞬間の絶望が深く深く深く深く刻み込まれている。あんな思いをするならば花や草に生まれたかった。
知った日に花陽の母とは決別した。
血涙を流しながら袂を分かった。
まあ、別れ際に優しく勧められて隠れ里に住み着いた辺り、まるで未練を捨てられていないのだが…それはともかく。
花陽に流れる母の血を信用しきれないユニコーンは条件を追加する。
同性ならオッケーか
誰だよこんなのと契約したいって言ったの！
花陽「うん、住み心地は良いって聞くけど…」
『男の存在は我慢しましょう。ですが…そこに非処女がいるならば我慢ができない！』
花陽「え、ええ…？」
『貴女の手持ちに非処女がいないのであれば力を貸しましょう。でなければ…戦うのみ！！！』
フミコ（ええー…）
ミカ（終始キモいなぁ）
花陽（ど、どうしよう。女の子はラミアちゃん、デュラハーンさん…）
【花陽の行動を選択してください】
１ 契約してる女の子たち…うーん、大丈夫じゃないかなぁ…？
２ なんか面倒だし…先制攻撃しちゃいます！
下5レス多数決
お、俺は寝落ちしなかったらアスモデウスさんに入れてたぜ！
２
三人は視線を交わし合い…奇しくも。ピタリと意思は一致する。
『さあ！さあ！』
鼻息、鼻息。
荒く嘶き、花陽の手持ち召喚獣たちの純潔チェックを行わんと目を爛々とさせる聖獣…もとい性獣ユニコーン。
ごく常識的な判断基準を持つフミコとミカからすれば当然の如く。あの心優しい花陽でさえも…
フミコ（はい先制攻撃で）
ミカ（いいわよね、キモいし）
花陽（うーん、ちょっと…気持ち悪いかなぁ…？）
問答無用！無慈悲な先制攻撃だ！！
【花陽の行動を選択してください】
１ ワルパカさん召喚！
２ ゴブリンさんたちを召喚！
３ ラミアちゃんを召喚！
４ おばけナイトさん召喚！
５ デュラハーンさん召喚！
安価>>273
それはそれで頼りになるが
『おや、処女チェックのトップバッターはデュラハーンですね！』
ユニコーンはまだ花陽たちが臨戦態勢な事に気付いていない！
眼光を滾らせチェックの構えだ！
花陽「お願いしますデュラハーンさんっ！！」
花陽が杖を草むらに振り下ろす。
いつものように闇幕が花陽を包み、そしてデュラハーンが現れる！！
『合格！！！』
ユニコーンが叫ぶ！デュラハーンの眼差しが聖獣を捉える！
いつも冷静なデュラハーンにしては珍しく、不愉快げに苛ついた様子でユニコーンを見据えて動きを留める！！
『何！？動けない！』
『私は闇の精。処女がどうだとか、その手の概念は有していませんので』
フミコ「チャンス！！」
【フミコの行動を選択してください】
１ 風の魔術を！エアバレット！！
２ ショットガンだ！散弾を食らえ！
安価下
フミコがショットガンを構えてユニコーンへと向ける！
同時、ミカも動き出している！
ミカ（私も行くよ！）
【ミカの行動を選択してください】
１ 基本術！サンダーボールよ！
２ プラズマボムで大技だー！
３ フミコと一緒に！ショットガンで行く！
安価下
8スタが前に作ってたアニメの未アニメ化部分に省エネ化して
丸いのに手足と角つけたユニコーンが･･･
アレは確か穂乃果みたいな声の白魔女が彼女の雪穂みたいな声の黒魔女も乗れたっけ
アスモデウスさんで正解だったなｗｗｗ
ラミアの例からいって、この里の住人は契約してもこの里に住んだままなのかと思ってたんだけど
変態の勘違いじゃない
フミコ「オッケー！ミカ！！」
デュラハーンの眼光に静止しているユニコーン、そこへマナの散弾！
位置は接近、その距離はまさに有効射程！
二人して肩を並べて訓練を積んできたフミコとミカ、とりわけショットガンを持たせれば、その連携は磐石にして完璧！！
連携！！
『散弾掃射！！！』
圧倒的な弾丸の嵐！！
躊躇も容赦もなし。変態性を露わに、少女たちの怒りを買った愚かな聖白馬へと無慈悲な攻撃が浴びせられる！！
『ぐおお！！一体私が何をしたと…！！』
『いやいや』
聖獣の嘆きを冷たくデュラハーンが否定する横、花陽がまずはとばかりに契約を狙う！！
花陽「強制契約！！」
コンマ01〜68 契約成功 ※8%上昇
コンマ69〜00 失敗
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>30
あ、そういやデュラハーンとは知り合いじゃなきゃ変だな
まあユニコーン関連は場のノリで書いてるから適当に流しといてね
まあ、もともとかよちんママの召喚獣の数が多いから
あんまり面識なかったって脳内補完しとけば大丈夫だと思う
花陽母と契約してた時にも盛大にやらかして召喚獣達からハブられてたとかな。
いやまあ指摘して申し訳ないけど花陽母が結婚してユニコーンが去ってからデュラハーンと契約したってことでどうだろ…
それだとデュラと凛ママの盟友せっていがあれになるんじゃないか？
まあ>>1に任せよう
ホントだ
大して重要なことでもないし>>1に任せて控えます
情けない声を発し、ユニコーンは花陽の陣に捕らわれる。
そしてごくごくあっさり。
バチンと光が弾けて、花陽とユニコーンの契約が結ばれた。
が、いつものように契約から即座に異空間に飛ばされるわけではない。
ラミアの例と同じように、亜空間に近いこの里の中ではユニコーンはそのままそこに。
花陽が里を離れれば亜空間へと移動する事になるのだが…
『………』
フミコ（あ、このままいるんだ…）
ミカ（不意打ちした後だし気まずい…）
花陽「よ、よろしくお願いします…！」
ぺこりと頭を下げる花陽。
ユニコーンは心なしか憮然としているが…
しかしなんだかんだで花陽には甘いようで、文句は言ってこない。
と、口を開く。
『こうなれば…』
花陽「こ、こうなれば…？」
『貴女を守ると誓いましょう！今度こそ！今度こそ生涯処女を貫かせてみせる！！』
フミコ（は、花陽ちゃん…）
ミカ（可哀想に…変なのに目をつけられて…）
花陽「あ、あはは…」
ともあれ、契約完了だ！
【花陽が召喚『ユニコーン』と契約しました！】
久々に会ったから失ってないかチェックしたんだと思ってた
花陽ら三人は歩きながら、残り時間で誰に挑むべきかを相談する。
戦闘を始めてしまえばその一戦が終わるまで鐘は鳴らない。
なので、強者に挑むことも可能だ。
デュラハーンを召喚した事で花陽のマナは消耗していたが、ミカの魔力譲渡である程度の回復を見ている。
花陽（どうしようかなぁ…）
【挑む相手を選択してください】
１ “雑魚ではない”
『強ゴブリン』
２ “不吉フラグ”
『ワイバーン』
３ “低消費、属性攻撃。コスパの鬼”
『カマイタチ』
４ “スピードに長けた双頭の魔犬”
『オルトロス』
５ “単眼巨身の怪力無双”
『サイクロプス』
６ “炎を操る悪魔”
『バルログ』
７ “色欲の大悪魔”
『アスモデウス』
多数決
先に2票集まった選択肢で
ユニコーンと戦った位置からごく近く、花陽たちは同じ森の中に住まうカマイタチの元を訪れる。
花陽「カマイタチさーん！」
『キュ！キュキュッ』
微風。
敵意を感じさせない風がフミコの頬、ミカの首筋と優しく撫で、そして花陽の腕にするりと止まる。
灰の毛並みにつぶらな瞳。
風を操る妖の類、カマイタチだ。
里の魔物たちの中ではかなり動物寄り。
花陽もフミコもミカも、しきりにしなやかな毛並みを撫でて楽しむ。
フミコ「私こういう感じの動物好きなんだよね、フェレットとかさ」
ミカ「毛並みがいいね〜…ふさふさしてる」
花陽「可愛いよねえ…カマイタチさん、力を貸してほしいんだけど…」
花陽の言葉に、カマイタチは再び風と化す。
そして三人の眼前、旋風に包まれて浮遊し、かかってこいとばかりに挑戦的な眼差し！
小柄だが、どこぞの聖獣よりもよほど気概を持っている！
花陽「うん、勝負ですっ！」
【花陽の行動を選択してください】
１ ワルパカさん召喚！
２ ゴブリンさんたちを召喚！
３ ラミアちゃんを召喚！
４ おばけナイトさん召喚！
５ ユニコーンさん召喚！
６ デュラハーンさん召喚！
安価下
どうでもいいけど
いろんなもの無視すれば変態でレズを突き刺すしかない気分になってきた
新鮮だ
『ンメ゛ェェ』『ブェェェェ』
花陽の召喚に応じ、黒と灰色の毛玉。雌雄二体のワルパカが現れる。
そして花陽は期待する！
花陽（デュラハーンさんによればワルパカさんたちは力を秘めてるはず！さあ、お願いしますワルパカさん！！）
『エ゛ェェェェ』『ンベェェェ』
花陽の願いに応じ、二体のワルパカが疾駆！！
そして敵たるカマイタチめがけて怒涛の突進を見せる！！
が、空を舞うカマイタチには届かない。
まあ、当たればそれなりの威力のある突進ではあるのだが…当たらなくては仕方がない。
花陽「そ、そんなぁ…」
【ワルパカたちからの信頼度が上昇した】
フミコ（花陽ちゃんの召喚は空振りかな…？じゃあ私は）
【フミコの行動を選択してください】
１ 相手は飛んでるし、風の魔法だ！
２ 回復に備えて待機だね。
３ ショットガンで撃ち落とすよ！
安価下
すいません１で
ミカ（ワルパカは届かなかった。フミコは待機。となれば私の出番よ！）
【ミカの行動を選択してください】
１ 定番！サンダーボール！！
２ プラズマボムを狙ってみる？
３ ショットガン！私なら当てられるわ！
安価下
おおよそ直径は1メートル。
荷電粒子の球体をマナにより形成し、低速で撃ち出す。または地面や宙空に留めて地雷や浮遊機雷と化す。
比較的珍しい魔術だ。
撃って威力を出して終わりな技が多い中、長時間に渡りその形態を保ったままに維持し、罠として用いる事ができる。
ミカの緻密なマナコントロールによって成せる特殊な技術だ。
狩猟部隊への加入にはこの魔術が評価された節も大きく、故に。ミカはプラズマボムに大きな自信を持っている。
ミカ「稜威の戯号、曲離する電界。御厨の終域に青々と爆ぜろ！『プラズマボム！！』」
青白く不気味に、電光を放つ球体が放たれる！
そして空を飛び回るカマイタチへと、低速のままに迫る！！
コンマ01〜30 攻撃成功
コンマ31〜00 失敗
判定
>>32
無音で迫る球体に不気味を感じつつ、カマイタチは風に乗って高速で移動する。
しかしミカはそれを悔やまない。
マナを操作し…留めて。回避された電塊をそのまま、浮遊させたままに設置する。
いわばカマイタチの行動を阻害する空中爆弾だ。
最高速に乗れば目にも留まらぬ速度で空を裂くカマイタチ。
しかしプラズマボムがプレッシャーを与えている。どうにかそこへと誘導してしまえば甚大な一撃を与える事が可能になるだろう！
と、ここでカマイタチが攻撃の姿勢に入る。
一行を見据え…花陽へ！
斬撃の旋風と化して突撃する！！
花陽「きゃあ！？」
コンマ01〜55 負傷
コンマ56〜00 回避 ※防具で10%上昇
判定>>33
とっさに身を転がし、そしてカマイタチの突撃を回避！
花陽はあまり運動神経、反射神経などに優れた方ではない。
しかし、フミコやミカとの日々の運動と訓練が少しずつではあるが、花陽の運動能力を高めつつあるのだ。
花陽は負傷を避けた。
とあれば、回復のために待機していたフミコが動くことも可能だが…
【フミコの攻撃を選択してください】
１ 相手は風だけど…あえて！エアバレットで狙いに行くよ！
２ まだまだ、焦る必要はないよ。落ち着いて待機…
３ よし、ショットガンで狙ってみようか！
安価下
最高速での突撃を終えた直後、一時的にだがその速度はわすかに鈍っている。
フミコは背からショットガンを回し、狙いも大まかにすぐさま引き金を引く！！
状況判断は的確。
正確な狙いを定めるよりも、射程内に収まっているうちに散弾をばらまく方が今は有効！
フミコ「当たれっ！！」
01〜20 大ダメージ
21〜50 攻撃成功
51〜00 回避される
>>35
しかし、わずかに早く。
カマイタチは再び加速、鋭く空を切りながら上空へと舞い上がる！！
ミカ「なかなか当てにくそうだね」
フミコ「うーん、器用な子だなぁ…けど、花陽ちゃんが契約できたら！」
花陽「うん、とっても戦力になってくれそう！」
ほんの数秒の間断、会話を交わす三人の見解は同じ。
カマイタチは鋭く疾く、そして中々に強い！
再度、風が渦を巻き…
今度はミカへ！斬風の突撃が迫る！！
01〜55 負傷
56〜00 回避
判定>>36
常に出てるわけでもないし
口調は慌てた様子ながら、花陽よりは安定して。
飛び退いて突撃を回避し、すぐさま起き上がって体勢を整え、上空へと飛び去ったカマイタチを見据える。
カマイタチの攻撃は速い！
だが、動物だからそれほど深い思考はないのだろうか。
直線軌道で突っ込んでくるため、よく見ていれば躱せないことない。
ミカ（けど、いつまでもみんなして避けてられる保証はないわ！）
花陽ら三人とカマイタチ、双方に決め手を欠くまま。
戦闘は２ターン目とでも呼ぶべき局面へと移行する！
花陽（ワルパカさんたち召喚のマナ消費は少ない。また誰かを呼ぼうかな？）
【花陽の行動を選択してください】
１ ここは様子見、私は待機で！
２ ゴブリンさんたちを召喚！
３ ラミアちゃんを召喚！
４ おばけナイトさん召喚！
５ ユニコーンさん召喚！
６ デュラハーンさん召喚！
安価下
oh…本当だ
すまん、次から入れとく
>>367は安価取ったのにごめんね
口調は慌てた様子ながら、花陽よりは安定して。
飛び退いて突撃を回避し、すぐさま起き上がって体勢を整え、上空へと飛び去ったカマイタチを見据える。
カマイタチの攻撃は速い！
だが、動物だからそれほど深い思考はないのだろうか。
直線軌道で突っ込んでくるため、よく見ていれば躱せないことない。
ミカ（けど、いつまでもみんなして避けてられる保証はないわ！）
花陽ら三人とカマイタチ、双方に決め手を欠くまま。
戦闘は２ターン目とでも呼ぶべき局面へと移行する！
花陽（ワルパカさんたち召喚のマナ消費は少ない。また誰かを呼ぼうかな？）
【花陽の行動を選択してください】
１ ここは様子見、私は待機で！
２ ゴブリンさんたちを召喚！
３ ラミアちゃんを召喚！
４ おばけナイトさん召喚！
５ ユニコーンさん召喚！
６ フレスベルグさん召喚！
７ デュラハーンさん召喚！
安価下
フミコ（花陽ちゃんが召喚準備に入った。じゃあ私は…）
【フミコの行動を選択してください】
１ 風で飛んでるからこそ、風の魔術をぶつける！
２ 攻撃が鋭いし…今回も回復準備を！
３ もう一度銃で狙ってみよう！
安価下
ミカ（お、フミコは魔術か…私はどうするかなー）
【ミカの行動を選択してください】
１ ここはサンダーボール。堅実に！
２ まだマナは残ってる。ここはもう一発プラズマボムを置くわ！
３ 私もショットガンで狙ってみようっと。
安価下
花陽が詠唱、そして茂みへと杖を打ち下ろすと同時。
濃い靄が花陽の周囲を包み込み…
シュルルと長い蛇体がその体へと巻きつき。そして美しい女性の上体が花陽のそばに現れる。
その手には大剣、妖気を漂わせつつもさっぱりと。
『これからよろしくね』と花陽へ告げて、ラミアが現れる！！
フミコ「当たって！『エアバレット！！』」
ミカ「二発目行くよっ！！『プラズマボム！！』」
高らかに迅速に。
フミコの触媒からは風の弾丸、ミカの触媒から電の球弾が放たれる。
空を舞うカマイタチを捉えんと、二つの魔術が追う！！
フミコ
01〜25 大ダメージ
26〜55 攻撃成功
56〜00 失敗
判定>>37
ミカ
01〜30 攻撃成功
31〜00 回避される
判定>>38
そうでもなかった ごめん ねるわ
振るわれたメイスの先端から鋭く、回転を伴い放たれた空気弾は真っ直ぐに。
カマイタチの飛行軌道の癖を見抜いたフミコは、点ではなく線で。見えている三秒先の位置を予測して捕捉！そして…着弾！！
フミコ「よしっ！！」
『ギキュッ！』
エアバレットは決して威力の高い術ではない。
どう当てても殺傷力まではなし、鎮圧がせいぜいの魔術だが…
しかし、風を纏わせて飛ぶカマイタチに風の弾丸が当たれば当然、乱流が起きて掻き乱され、そして浮力を失い落下する！
カマイタチは驚き、しかし慌てない。
風を取り戻すまでに数瞬と要さない。地上に落ちるより早く、飛ぶ体勢に戻ることは可能だ。
だがフミコはほくそ笑む。狙い通りと笑顔を見せる！
フミコ「落下先注意だよ！」
そこには浮遊機雷、ミカのプラズマボム！！
接触、爆雷！！！
二人は阿吽、片方がアクションを起こせばもう片方がそれを補い、その連鎖は繰り返されて万全。
これにヒデコまでもが加われば全知全能…とまでかはわからないが、少なくとも自分たちでは負ける気のしない、ヒフミトリオ揃い踏み！となるのだが。
しかし二人でもコンビネーションは抜群！
そして連携は一度で終わらない。だからこそ並び立つフミコとミカ！
フミコのサポートによってカマイタチを捉え、電撃の塊と化したプラズマボムへ！
ミカ「もう一発追加よ！！」
さらに！！雷球が接近、着弾！！
カマイタチの小柄な体躯へと爆発的な電撃を走らせる！！
『うっわ、アレは食らいたくない』
出てきたはいいが出番がなく、観戦モードのラミアが顔をしかめている。
花陽はカマイタチの安否を心配しつつ、戦闘を収めるために杖を振り下ろす。
花陽「強制契約！！」
01〜88 契約成功
89〜00 失敗
判定>>41
契約陣は綺麗にカマイタチを捕捉する。
フミコのサポート、そしてミカの強力な電撃攻撃を二撃も浴びたのではカマイタチに抗う余力は残っていなかった。
抵抗なく契約の光が弾け、そしてようやく雷球の中から解放されたカマイタチは『キュウ』と小動物の鳴き声。
フミコ、そして寄ってきた治癒術を持つ里の者たちの回復を受けつつ、傷を癒しながらに花陽へと頬擦りを。
花陽「わ、えへへ。協力してくれるんだね。嬉しいな…」
その様を微笑ましく見つつ、フミコとミカはそれぞれに成長の実感を得る。
フミコ（エアバレット、高速で飛び回る相手にも完璧に当てられたなぁ。今ならもう少し改良できるかも）
ミカ（サンダーボールもプラズマボムも、完璧に使いこなせるようになったね。次の術を狙うのもありかも！）
そこで鐘の音が里の中に鳴り響いた。
あわよくばもう一戦…そう思っていたが、少しばかり戦闘が長引いた。
今日の戦いはここで終わり。
ともあれ、二体との契約は大きな収穫だ！
【花陽が召喚『カマイタチ』と契約しました】
【フミコが新術のヒントを得ました】
【ミカが新術のヒントを得ました】
明日も楽しみにしてる
今日はドン引いたり小動物に癒されたり忙しかったなぁ（白目）
コスパ良いみたいだし隙さえあればどんどん召喚していきたいね
とりあえずパカとイタチが鉄板になるかもね
ﾚ(っ'ヮ'c) ﾊﾗｼｮｵｫｫｫ
50パーセント越えの怪我率でもガンガン避けてて本番での揺り戻しが怖い
多分その分は穂乃果(普段)と海未ちゃん(復帰したら)の方に行くんじゃない？
いつも楽しく読ませてもらってます
夜明けと共に、一機の巨大な軍船、飛空戦艦が空へと舞い上がる。
甲板には強風が吹き荒び、その尖形の舳先には人影。
雲間には暁光、照らされ…美しい金髪がたなびく。
他の三騎士を失した今、西木野王の主戦力たる“耀龍ランスロット”絢瀬絵里だ。
怜悧な眼光は空先を見据え、その手には聖槍の輝き。
身中に龍力が疼く。
向かう先、待ち受けるは聖龍ボールス。
ランスロットの魂が疼く。旧友との再会、容赦なき開戦に備えて。
絵里（私が直接知っているわけじゃないけれど、あまり…いい気持ちはしないわ。それでも、王命とあらば討つまで）
天使との戦いがため、あらゆる戦力を求めるべき今。
戦いへの不干渉を公言する聖龍を討ち、魂を器から解放して自軍の戦力へと組み入れる。
それが西木野王の公算…とは、しかし建前。
実際には野に放たれた龍魂が器へと宿るまでには長いタイムラグが生じるのが常であり、絵里の身にランスロットを宿すことに成功したのも長い研究と準備が故だ。
目的の本質は天使との戦を制した先に控える世界征服のため、不確定の大戦力である聖龍ボールスの排除。
加えて、飛空戦艦を始めとする新戦力の試験運用だ。
「発進シマス」
絵里「……ええ」
絵里は親友英玲奈の姿に生き写しの機械兵たちが好きになれない。
絵里自身の本来的な感情は深層へと沈んでいるが、それでも消えたわけではない。
敬愛すべき仲間が冒涜されているような…そんな気分に不快を抱く。
だが、些細な事だ。
「斬りたい、斬りたいと。村正が疼いています…クク」
「カードは『刑死者』…絶好の処刑日和やねぇ！」
新たな戦力と共に。
絵里「向かいましょう。国果ての隠れ里へ」
轟音。
巨大な飛空戦艦が、空へと滑り出した。
よしまだ大丈夫！
フミコ「そ、そんな…！」
ミカ「王の軍隊が来るって、しかもボールスさんを殺しに…」
花陽「……っ…」
ボールスの用意した簡素ながら温かな朝食を終え、日課の鍛錬を始めようとした三人に、老龍は改まった様子で話を切り出した。
聞かされたのは里の危機、そしてボールスの危機。
ここは世界で最も争いと無縁な場所。
そう思っていた花陽たちにとって、それは青天の霹靂とも言える話だった。
≪……話さずに、理由を付けて、戦が始まる前に里から出そうかと思った。だがお前たちは立派に自身の考えを持っている。それを尊重すべき…そう思ってな≫
そう告げ、ボールスは苦慮を浮かべる。
孫にも等しい三人。危険に巻き込みたくないのが本心だったろう。
それが騙すような真似をして追い出し、そして戻ってきてみれば里は壊滅…
そんな事になれば、この娘たちの心には深い傷が刻まれてしまう。
とりわけ、花陽にとっては亡き母の面影を感じられる場所。忘れ形見にも等しい場所なのだ。
……状況を伝えるのはボールスを始め、里の者たちで話し合った結果だ。
子供ではなく個の人間として認め、自己の意思で選択をさせるべきだと。
そして当然ながら。
フミコ「戦うんですよね？私たちも協力します！」
ミカ「今度は私たちが里を助ける番ね！」
花陽「絶対に、絶対に！おじいちゃんは私たちで守りますっ！！」
花陽たちは憂慮なく、強い瞳で申し出る。
そう答えるだろうとボールスはわかっていた。
里の総意とはいえ、巻き込むことを知っていながら伝えてしまったのが辛い。
だが、そもそも負けるつもりはない。
老いたとはいえ力は健在。里の者たちも強者揃い！
長らくぶりのランスロットの復活、十二卿龍最強のかつての盟友の強大な力により居場所を気取られてしまったが、今は亡き花陽の母のためにも負けられない！
（里長として、外敵は討ち払わねばな…！）
【初級】
ワルパカ 物理突撃
軍団ゴブリン 20体、物理、おばけナイトと連携可
キンモクセイ 小回復、状態異常回復
カマイタチ 風属性魔術
【中級】
おばけナイト 遠近物理、指揮官スキル
ラミア 近物理、霧、麻痺
ユニコーン 物理、中回復、防護壁
フレスベルグ 飛行、氷属性魔術
【上級】
デュラハーン 闇物理、眼光（拘束、気絶、即死）
昨日までの平穏とは打って変わり、防戦に備えての準備が着々と進められている。
里を放棄し、脱出してしまえばいいのではないか？
そんな意見も一度は出たらしい。
しかし千人規模のコミュニティ、子供に老人、病身の者も存在し、フットワーク軽く逃げ出すというのは中々に難しい。
何より、この地に愛がある。
結局のところ満場一致。留まり防衛戦をと結論に至ったようだ。
フミコ「予想される敵の侵入ルートは三箇所…」
ミカ「上層の隙間、中層にある正規の入り口、下層の水場からね」
フミコ「私たちは三人でどこかの防衛に参加する形かな」
花陽「えっと、おじいちゃんの側で護衛を、ってのもあるよね」
ミカ「四択だね…どうしよっか」
花陽「うーん……」
【防衛位置を選択してください】
１ 上層
２ 中層
３ 下層
４ ボールスの側
※重要な選択肢です
多数決
先に3票が集まった選択肢で進行します。
フミコ「うん、悪くないと思う。敵の目的はボールスさんだからね」
ミカ「最終防衛線、ってわけね…頑張らなくちゃ」
緊張の面持ちを浮かべるフミコとミカ。
だが、花陽の中には少しばかり角度の違う意図も存在していた。
召喚士特有、一線を引いた冷静な思考…花陽は二人へと語る。
花陽「もしおじいちゃんがやられそうになっちゃったら…私が横から強制契約を狙ってみようかなって」
フミコ「な、え…そこで狙うの！？」
ミカ「お、恐ろしい子…！」
花陽「あ、ええと！でもそしたら他の空間に逃がせるし、後は私たちがやられずに逃げれば…」
フミコ「確かに…賢いのかも？」
ミカ「花陽ちゃんって策士よね…」
花陽「今の段階で契約空間に逃げてって言っても、里の者たちを見捨てて逃げられないって言うだろうし。なら、狙います！」
花陽たちは決意を定め、そしてボールスの邸宅に。
老龍のそばに控え…戦いの時を待つ。
壁と回復で相手の出方を見る時間作ってくれそうだし
夕刻。王国の巨大な飛空戦艦が隠れ里の外、海上へと現れる。
水平線に落日が赤く、戦艦の側面には大量の砲門。挨拶代わりにと火を噴く！！
花陽「きゃあっ！？」
フミコ「砲撃！！」
ミカ「き、来たのね…！」
≪大丈夫、頑丈な防護の魔術が張られている。龍のブレスでも岩山に損傷を与えることはできんよ≫
ボールスの言の通り。
盛大な砲火が続くも…岩山に損傷はなし。轟音と振動が恐怖を煽るが、しかし実害は今の所ない。
里の上空には魔術に長けた者たちによって外の映像が投影されている。
不安げに眺める花陽たち。やがて砲撃は止まり…看板へ、絵里が姿を現す。
絵里≪宣告の通り。聖龍ボールスを討ち取りに来たわ≫
花陽「絵里ちゃん…」
防護部位はプレートアーマーのようには多くない。
分類するなら軽鎧の類だが、しかしその壮麗な様は覆われていない部分にも魔術的な防御力を有しているに違いない。
手には以前と変わらず、聖槍アルタキエラの輝き。
その強さを知る花陽は、敵に回った絵里を目の前に…体が震えるのを感じる。
絵里はおそらく花陽がここにいるのを知らないだろう。だが、対した時に手心を掛けてくれるとは思わない方がいい。
そう、今はあの優しくかしこい絵里ではなく、賢く冷酷なランスロットなのだ。
……その背後、二人の影。
投影された映像には夕陽に逆光だったのだが、しかし。
歩み出ると共にその相貌が露わになり…そして花陽は息を飲む。
花陽「う、海未ちゃん！？それに希ちゃん…！」
俺的には、このポンコツ三人が最強の闇レズさんに残酷な方法でレズられても一向に構わないと判断してる
お仕置きは必要だね！
こちらが映像を見ていると把握の上なのだろう。
フミコやミカの者よりもさらに上等、特級軍服に袖を通した希が、あの穏やかさを失し、悪戯心に邪智をコーティングしたような顔で語りかけてくる。
希「ボールスを除き！今なら降伏した者は命は助けたるで〜？男は強制労働！女の子はウチが丁重にワシワシや！！」
欲望も露わに言い放ち、ウヒヒとばかり笑み！
嗚呼、なんということか…百合はアカンと言っていた面影はどこにも残っていない！
と、その横。
同じく特級軍服に身を包んだ海未。同じ服なのに、希とは胸元の窮屈さが随分と異なっているが…
それはともかく刀に手を掛けつつ、眼光鋭く言い放つ。
海未「巨乳は斬りますがね」
花陽（う、海未ちゃん…村正に乗っ取られて！だけどなんだか巨乳を斬るの意味合いが変わってる気が！）
海未に刻まれたコンプレックスは根深い！
絵里に囚われたあの日、海未は意識を失ったままに、村正の妖気と精神を深くリンクさせる施術を受けさせられてしまったのだ。
同時に、絵里が施されているのと同じく。
王への忠誠を刻み込む洗脳を受け、そして海未は西木野王に忠実な殺戮機械へと変貌を遂げてしまった…！
そして妖刀村正に秘められた巨乳斬殺願望は海未のコンプレックスと結び付く！
先日の侍のような巨乳好きとしてではなく、反して巨乳を深く忌み憎み、恐るべき殺人剣士が誕生してしまったのだ！！
海未「巨乳は斬ります…巨乳は斬ります…死ねばいいのです…私は貧乳ではありません…」
希「ちょ、海未ちゃん…ウチを睨まんでよ怖い怖い」
絵里（……締まらないわね）
ミカ「うーん、緊張感がいまいち…けど村にいた頃から強かったし、敵としては怖いなぁ…」
海未との付き合いに関しては、花陽よりもフミコとミカの方が長い。
なにせ同世代のごく少ない小村、片手で数えられる年齢からの友達だ。
同じ家で育った穂乃果、ことり、海未、そして雪穂の繋がりは特別に深いが、ヒデコフミコミカだって親友に間違いない。
故に、かねてからの海未のコンプレックスと現在の邪気溢れる様を見て取り、なんとなくの状況を理解する。
フミコ「と、とりあえず。油断はできないね！」
ミカ「どうにか捕まえて正気に戻したいけど…」
花陽「手強いだろうな…」
絵里らは少しの間、黙して反応を待つ。しかし、降伏を名乗り出る者はいない。
男は強制労働、女はワシワシ。
まあワシワシはともかく、降伏したところでロクな扱いを受けないのは間違いない。
そして降伏者が出ないのを見て取り…絵里は告げる。
絵里「……時間切れね。残念だけれど」
絵里≪聖龍ボールス討伐戦を開始します≫
まあ村にいるなら変わらんか
落下傘もなしに、続々と岩山めがけて落ちていく兵。
兵士たちの大半は恐ろしげなマスクと上級軍服、そしてショットガン！
フミコ「狩猟部隊！」
ミカ「数が多い、本気ね…！」
その中に混じり、おおよそ十数体。
見覚えのある全身鎧たちもまた岩山へと目掛けて降下する！
花陽「英玲奈さんの…！」
そのまま落ちたのでは防壁に阻まれ弾かれ冬の海へと落ちるだけだ。
しかし、無策なわけがない！！
海未「私が生来持つ青のマナ。そこに村正、闇のマナが結合することでより強く。魔力よ…消え失せなさい！！」
海未の指、蒼の指輪が強く激しく輝き！
強力無比な無効化の魔力が空に渦を巻く！
≪……防壁をかき消したか≫
防壁に大穴！
海未が通過するほんの短時間を経て穴は再び収縮していくが、しかし降下した兵士の全てが防壁内への侵入を成功させる！！
絵里は上層、希が中層、海未が下層へとそれぞれに降り立ち、そして兵を率いて内部へと！！
フミコ「来るっ…！」
ミカ「準備をしなきゃ！」
花陽（守るんだ、絶対に！）
難しいところやな
絵里が暴れてたら海未ちゃん転移できそうだし
下層だったら、勝てる可能性が高いね
ラミアにフレスベルグ、カマイタチ、それにあの変態ユニコーンまでがそれを望んだ。
しかし…ボールスが認めない。
≪お前たちは確実に生き残り、花陽の力になるのだ≫
召喚士を通して呼び出された魔物は『影体召喚』となり、たとえ致命撃を負っても消えて空間に戻されるだけ。死ぬ事はない。
なので、ボールスは戦うために留まりたいと主張するラミアたちを花陽の空間へと避難させる。
花陽は迷いながらも、ボールスの考えを受け入れる。
≪それでいい。何があるかはわからんからな≫
花陽（おじいちゃん、自分が死ぬ可能性も考えてるんだ…させないからね）
里の中、入り口の方からは戦闘の音が聞こえてくる。
上方、遠くに巨大な氷塊が形成されたのが見える。あれはきっと絵里だろう。
中層には濃密な闇の力が漂い、下層からは剣戟と悲鳴が聞こえてくる。
花陽（まだ距離は遠いけど…マナの温存は考えず、もう誰かを召喚しておくべき？それともまだ…）
召喚を呼び出せば、維持している間にも少しずつではあるが花陽のマナが消費されていく。
なので、戦闘毎に戻す。それが召喚士の基本だ。
だが今は柔軟に動くべきか…どうするべきか。
【花陽の行動を選択してください】
１ 召喚しておこう！
２ 焦らないで、まだ温存します…！
下3レス多数決
あっ、1で
うわ
【行動を選択してください】
１ 下級を召喚
２ 中級を召喚
３ 上級を召喚
>>417参照
安価下
ミカの魔力譲渡もあるし、覚醒もするやも知れん
コツコツ召喚し続けて、惜しまず使い切るのが最善手よの
花陽（下級…どの子がいいかな？）
【行動を選択してください】
１ ここは信じて…ワルパカさんお願いしますっ！
２ 防衛戦は数で勝負です！軍団ゴブリンさんたちを召喚！
３ 今のところ下級では最強の、カマイタチさん！お願いっ！
４ 攻撃はできないけど、キンモクセイさんを呼んでみる…？
安価下
ワルパカ召喚はどんどんしていきたいからいいんだけど
召喚杖が室内の床を突き、そして『エ゛ェェ』と若干気の抜ける鳴き声を発しながら二体のワルパカが現れる。
これというプランがあるわけではないが…しかし、花陽は二体の毛玉めいた魔物たちを信じてみることにする。
花陽「お願い…ボールスおじいちゃんを守りたいの。力を貸してね…」
『ヴメェェェ』『ンベェェェ』
【ワルパカの信頼度が上昇した】
上、中、下層の全てで、戦いは拮抗しているようだ。
敵勢の戦闘力は凄まじいが、しかし味方もさるもの。そして数で押している。
ボールスと共に庭で待機する花陽たち。ミカが双眼鏡で遠方の様子を伺いながら、「まだ大丈夫みたいね」と口にする。
≪里の者たちは強い。簡単には負けんよ≫
老龍はカララと笑う。
自身の危機だというのに、その目に不安や動揺の色はない。
そこには彼自身の老成だけでなく、仲間たちへの深い信頼を見て取ることができる。
しかしふと、老龍は怪訝げに。
≪あまりにも侵攻が遅いな≫
花陽たちは知らない。
絵里、希、海未…三者と配下の兵士たちはいずれも、住民たちを“殺さずに”捕らえているが故に時間を要しているのだ。
そしてそれは慈悲ではない。邪悪な実験の礎とするために…
……上層、絵里が呟く。
絵里≪目標数は確保できたわね。じゃあ…終わりの時間よ≫
高く美しく、伸びやかに、冷ややかに。
里の全域に響き渡った鳴き声は例えるならば、まるで天上の楽器の音色のようで。
その声が名乗った訳でもないのに関わらず、花陽はすぐにその麗声が絵里の、“耀龍ランスロット”の龍体の物であると認識する。
そして…！
凍てつくブレスが耀き、上層の広域を凍結させ、里の全域へと冷気を行き渡らせる！！
フミコ「な、なにこれ…！」
ミカ「こんなに距離があるのに寒いっ…！」
花陽「絵里ちゃん…本当に、龍に…」
庭先の植物まで薄っすらと凍り。
ボールスは軒先に腰を下ろしたまま、膝の上へと逃げ込んできた野良猫の背を撫でながら首を傾げる。
≪ここまで大威力のブレスは、ランスロットとはいえ流石にマナを浪費してしまうはずだが…≫
それは濃縮、凝結し、凍気を成した青のマナが薄っすらと可視化したことにより発生する現象であり、絵里のブレスの凄まじさを語るには十分の現象と言える。
……不意に。
花陽はボールスが語った、彼の弱点を思い出す。
聖は闇と、相互に弱点関係にある。
また老い故に、力の始動が遅く奇襲に弱い。
空間には青のマナが満ち満ちている。
居揃った面々の中で、花陽だけが知っている。
海未が持つ、水気を辿る瞬間移動の剣技を！！
花陽が振り向く、老龍の背後を見る…
そこには音もなく海未！冷徹の瞳！！
ボールスが不得手とする闇の妖刀、村正を神速に煌めかせ…！
海未（終わりです）
花陽「ワルパカさんっっ！！！」
『ン゛エエエエ！！！』『ヴメエエエエエ！！！』
素早く二頭が海未へと突進する！！
コンマ01〜40 攻撃成功
コンマ41〜00 攻撃失敗
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
ワルパカが二頭いるので
>>43>>44
おまけに大事な局面で育ってないワルパカ出すという糞采配
安価取った馬鹿は反省しろ
脇差ではなく両手に刀を有した海未が、ワルパカたちを躊躇いなく切って捨てて掻き消す！
二頭の突撃は鋭かった。当たっていれば吹き飛ばし、あるいは気絶させて無力化に成功していただろう。
しかし！海未の反応は迅く、刀身を翻してワルパカたちの影体を消滅させる！！
同時！
抜け目なく、確実に…闇を纏わせた村正、その切先が、ボールスの背から胸へ。深々と刺し貫いている。
海未「ああ、久しぶりですね花陽…生きていてくれて安心しました」
花陽「おじいちゃんっっ！！！」
フミコ「そんなっ、そんな！！」
ミカ「ボールスさん…！！」
海未「フミコにミカも。良かったです。花陽の胸は豊かですが、貴女のことは大好きなので殺しません。……胸肉を、削ぎはしますがね？」
某氷雪系最強みたいといわれていたがここまでとは・・・ｗ
闇を祓う浄化の光だ！闇に染まった海未はそれを受けるのを嫌い、背後へと人間離れした跳躍を見せて距離を置く。
≪花陽は孫のような物でな。その身を削ぐと言われては黙っておられん≫
花陽「おじいちゃん…！」
海未「ああ、困りましたね。一刀で仕留めたつもりだったのですが」
手にした村正には鮮血。
顔の前に翳し…舌先で、血を舐めて悪虐の笑顔。
海未「男の、それも老人の血。あまり良い味とは言えませんね…クク」
ミカ（めっちゃ小物っぽい事してるー！？）
フミコ（それじゃ安い悪役だよ海未ちゃん！！）
花陽の呼びかけがボールスに瞬時の気付き、猶予を与え、そしてワルパカの突撃が海未の挙動をほんのわずかに遅らせた。
老龍は口から血を漏らしながらも…
しかし、刺突の瞬間に背中の急所へと重点的に、魔力による防壁を張り巡らせていた！
故に致命は避けている。
しかし傷は深く、傷口からはとめどなく溢れる龍血、共に流出する魔力…！
あっ(察し
もう片手の刃をゆらりと掲げ、嘲笑の仕草を見せて海未。
フミコの治療を受けながらも満足にマナを練れずにいるボールスへと刀を突き付ける。
海未「傷が癒えないでしょう。私の今のマナ…打ち消しの青と、光を遮る黒。二つを併せた私の斬撃は治癒を遅らせます」
≪なるほど、人の身にしては中々…≫
フミコ「回復の効きが悪いと思ったら…」
ミカ「元々強い海未ちゃんにそんな力が…」
それぞれに会話を交わす中、花陽は一歩引いた目で戦況を眺める。
ボールスが死んだかと動揺したが、即死でなかったとなればすぐに頭を冷やせるのが長所だ。
そして花陽は疑問を抱く。
（どうして海未ちゃんは自分の能力を解説しているのかな…？）
前から海未は、能力だどうだという講釈話を好んではいる。
その手の話に格好良さを感じる年頃を引きずっているのだろう。
…だが、あれだけ殺気を発して職務に忠実さを見せている今の海未が、趣味で無駄話をするだろうか？
っていうか危機だな…
全滅コースお疲れ様
あわよくばボールス契約狙っちゃおうと考えてる奴誘導するなんて作者さんもやるね
…理解できるが、しかしボールスの傷もゆっくりではあるが癒えている。
会話での場繋ぎにも限界はある。そのデメリットに見合うだけの時間を稼げるとは…
花陽（……なんで村正を地面に刺したの？）
花陽は疑問を抱く、疑問を抱く。
先制撃を浴びせたとは言え、十二卿龍ボールス、花陽とフミコにミカ。
敵の四人を前に、片方の刀を動かし辛い状態にする意味とは…
村正からは妖気、闇のマナが漏れ出している。
闇、希…？薄く高く、狼煙のように立ち登り…
花陽「フミコちゃん！ミカちゃん！村正を地面から抜かせないと危ない！！」
ミカ「えっ！？」
花陽「もしかしたら…希ちゃんがテレポートしてくるかも！！」
フミコ「そうか、固定した村正をビーコンにして…！」
海未（チ、鋭いですね…）
花陽「止めなきゃ…！！」
【花陽の行動を選択してください】
１ 下級を召喚
２ 中級を召喚
３ 上級を召喚
>>417参照
安価下
特に4選んじゃった人
花陽『デュラハーンさん！！！』
迅速に召喚動作を終え、花陽の体をデュラハーンが登場するための闇幕が包み込むその横、フミコもまた行動を開始している！
【フミコの行動を選択してください】
１ 考えてる暇はない！エアバレット！！
２ 私はこのままボールスさんの治療を！
３ 相手が海未ちゃんでも…ショットガンで撃つよ！
安価下
呼び出せれば頼りになるが吉と出るか凶と出るか…….
よっぽど全滅させたいようで
フミコは口早に詠唱、そして風が渦を作り出す。
ミカもまた自身の行動を選択する！
【ミカの行動を選択してください】
１ とにかく速く！サンダーボール！
２ そこを動けないなら…プラズマボムよ！
３ ショットガンで撃ってあげるわ！！
安価下
やっぱり安定のデュラハーンさんも心強い
ださずにおわれる相手じゃないっす！
ここ変な煽りをすると結構すぐアク禁になるぜ
それより低威力の魔術一発だと打ち消されそうだからミカで攻撃当てたいな
フミコとミカのマナが結集し、出の早い魔術が放たれようと…！
海未「ふむ。ミカ、貴女のは『駄目です』」
海未が指輪を翳して青光！
打ち消しの魔力がたちまちのうちにミカのマナを撹乱して消し飛ばす！
ミカ「しまったっ！？」
フミコ「私のはまだあるよ！『エアバレット』！！」
フミコのメイスから空弾が放たれる！！
しかし海未は避けず、片手の刃を構えて渦巻く風の弾丸を待ち受ける…！
海未『魔断の太刀』
スパ…と。華麗に断ち切られた風はその威力を消じてそよ風へと変わる！
フミコ「くっ…！」
花陽「まだです！デュラハーンさん！」
指輪、そして『魔断の太刀』
二度の打ち消しを連続して放てる海未に、しかし攻撃の三！デュラハーンの眼光が鋭く光る！
『なるほど。あれが話に聞く闇の妖刀…相手にとって不足はありません』
海未（チッ…呪力の類ですか、厄介な）
海未は闇に耐性を有しているが故に効き目は少しばかり劣るが、しかし拘束、あわよくば気絶の効果を狙える技だ！！
コンマ01〜40 拘束成功
コンマ41〜55 気絶
コンマ56〜00 回避される
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>47
マナ練れるなら瞬間移動してにげられちゃいそう
海未「ぎ…っ、体が…！」
『花陽お嬢様！！』
花陽「うんっ！！」
デュラハーンとの呼吸は万全、素早く反応して駆け出す花陽！
首なしの騎士はマナを結集させ、そのまま三秒での意識の刈り取りを狙う。そして花陽は村正へ駆け寄り…！
海未「舐め…るなっ！！」
花陽「やああっ！！」
自身のマナで強引に拘束を解き放った海未は、脇を駆ける花陽へと片手の刀を振り抜く！
しかし一瞬速く！花陽が召喚杖で村正を叩き、地面から抜き飛ばして地表に転がし、そして海未の剣を掻い潜って駆け抜ける！！
花陽「希ちゃんは…よし！まだ来てない！」
『流石ですお嬢様！』
デュラハーンの判断は召喚士である花陽を危険に晒すものだった。
しかし危険へと飛び込んだ事により、まずは一局面での勝利を収める。
愚断ではない。花陽を一人の召喚士と、その母と同じく一人前の召喚士と認めたからこその連携なのだ。
フミコとミカはそう期待するが、しかし王国の施術はそう甘くはない。
村正が手元から離れた程度でその洗脳は解けず…
全身に闇と打ち消しの力を纏わせ、デュラハーンの呪力へと抵抗するための薄膜を形成する。
海未「貴女を侮っていました、花陽」
花陽「このまま…海未ちゃんを倒してみせるよ」
決意を秘めた花陽の眼差しに、海未はフ…と、小さく柔らかく笑む。
それは花陽の成長を喜んでいるような、以前の優しい海未のようで…
しかし右手を水平に、笑顔のままに新たな術式を唱える海未に、その洗脳は浅くないことを花陽たちは思い知らされる。
海未「村正が離れたのならば、他の剣で相手をしましょう」
右手のそばに闇が渦巻き…
その中から、ぬるりと。幾本もの美しい刀剣が姿を現す。
海未「まずは天下五剣に正宗。膝丸、髭切、長曾祢虎徹、和泉守兼定…フフ、物干し竿なども風変わりで良いですね。さて…どれで相手をしましょうか？」
花陽にもわかる。凄まじいまでの名剣ばかりだと。
刀剣の知識を有するボールスは息を飲む。よくもまあ、集めに集めたり。
増援を諦めた海未の瞳に、本格的な開戦の光が宿る。
戦いが始まる！！
ﾘ"(p＞ヮ＜)q
やっぱ園田を確実に洗脳解除するには穂乃果の深い愛(レズ的な意味で)がいるかな？
敵になると強い
打消しと迎の太刀+魔断で魔術は入りにくそう。電気切ったら感電しそうだけど
もう一体召喚したら楽そうだけど弱いと切り捨てられてマナ無駄にしそうで怖いな
希は残念そうな口ぶりで、しかしそれほどの落胆を浮かべずに戦場を闊歩する。
その背後には死屍累々。いや、死んではいない。得意とする闇の術『紫罰』を惜しげもなく連打して次々に里の戦力を麻痺させては捕らえ、麻痺させては捕らえ…
「はあああ！！」と気勢、切り掛かってきた人間の剣士に一瞥もくれず。
希「はいはい寝とき」
と、無慈悲に。
影術で縛り上げ、即座に自由を奪う。
後背に従えた狩猟部隊に機械兵たちが、続々と麻痺した住人たちを縛り上げて連行していく。
その様を横目に見送りながら、ぽつりと呟く。
希「ふーん、海未ちゃん苦戦してるみたいやね？」
背に続く狩猟部隊に機械兵たちにと、ゆったり落ち着いて指示を出す。
希「男子は適当にボコしてええよ、女子はひっとらえるんや。可愛い子は丁重に」
劫！と、希の道先が炎に揺らぐ。
現れたのは二体の魔物。
炎を全身に纏わせ、全身を鋼鉄の鎧で固めた魔人イフリート。炎の眷属としては最も高名な類、間違いなく強者だ。
もう片方はオーガ。ただし単なるオーガではない。大量の武具を背負い、力任せではなくプラス技術。達人の気配を漂わせている。
眼前に現れたそんな二体を、希は陽気に昏く笑って迎える。
希「わぁ、鬼みたいなんが二体も。ウチみたいな可愛い女の子相手にムキになりすぎやって〜」
希『式符・囮』
ペタタと二枚、迅速な仕草で放つのは囮の式符。しかし相手は強者、簡単には符を受けはしない。
イフリートは炎でそれを瞬時に焼き、オーガは手にした薙刀で切って捨てる。
そしてすかさず攻撃の姿勢へと移り…
しかし、希は疾く。
既に次撃の詠唱を終えている。
希「祝筵、聖櫃、菫の刑架。無窮なるは教理、不可視の鬼手にて裁かれよ」
希『鬼吼葬（エンケルヘイル）』
炎に雷、風などの属性現象が起きるでもなく、闇や影が膨れ上がるでもない。
ただ単に、二体の魔物が絶叫と悲鳴を上げ、その体躯に巨大な爪痕が残される。そこに漂うのは闇の瘴気。
『鬼吼葬』
その詠唱が通り、放たれるのは不可視の怪撃。
希の全身を染めるは闇のマナ。思考を飲まれまいと抗っていた以前の姿、賢者の面影は既になく…今は呪術師の色を濃く宿している。
それも、あんじゅのように闇を受け入れ制御しているのではなく。ただただ闇が催す暴虐の波動に身を浸している。
海未に同様、身中に秘めていた闇のマナを活性化させる施術を受けて洗脳を施された結果だ。
海未に比べ、明るく軽妙な雰囲気を保っている印象があるが…
実際には、自らが有していた要素なだけに洗脳の根が深い。
敵を昏倒させ、掌を頭部へとあてがい嗤う。
希「………たすけて…」
漏れた一言、奥底に沈められた心の悲鳴は誰の耳にも届かない。
発作が引くようにケロリとした顔で、痙攣している二体の魔物を眺めて笑顔。
希「お、生きてるやん！偉い偉い。運んどいてな〜」
指示に従い狩猟部隊たちが魔物を運んでいく。
心なしか…彼ら部下たちの仕草に畏れが入り混じっている気もする。だとしてもおかしくはない。それほどに、今の希の闇は濃い。
希は歩き、悠然と歩き、彼女の術に絡め取られたハルピュイアを見つける。
年齢は希たちと同じほどだろうか。その顔立ちは愛らしく、そしてなかなかに豊満だ。
背中に手を添えて上体を起こさせる。そして…
猛虎の如く！！胸を揉みしだく！！！
『いやあああああ！！！』
希「大人しくしいや！ほうらワシワシ〜！」
希の顔は満足げに楽しんでこそいるが、遊んでいるわけではない。
呪術師として開眼した希のワシワシには魔力の吸奪効果が付随しているのだ。
魔物の少女から乱暴に魔力を奪い取り、自身のマナを大幅に回復させた希は、あくまで軽やかに。
希「はいごちそうさん。ほな、奥行こか？」
にこ 「にこぉ!?」
希 「これは!?板…」
洗脳解除はこれやろなぁ…
「妙ね」と。
戦火の中、絵里は海未が聖龍を瞬殺できなかったことを不思議に思い、力を辿る。
そして花陽らの存在を知り…海未のしくじりに得心する。
生半な魔物がボールスの護衛に付いていたところで、海未は問題なく聖龍を即殺せしめていただろう。
しかしそこにいたのは花陽。故に防がれた。
実力が問題なのではない。海未を止め得る天命の強さを、意思する魂の力を持っている。
絵里はフミコとミカについては詳しく知らないが…しかしヒデコに同様、極めて優秀な少女たちに思える。
絵里は先行した海未の苦労を慮り、そして少しだけ口元を緩ませる。
絵里「頑張ってね、海未」
ランスロットと化してから常に張り詰めている絵里だが、ただ二人…希と海未の存在は絵里にとっての救いだった。
元より絵里と気質の合う二人だったのだろう、闇に侵食されていてなお、その存在は絵里をわずかに和ませてくれる。
二人が、とりわけ希が闇の浸食に苦しんでいるのは知っている。
助けてあげたい。しかし…絵里もまた、同じく洗脳を受けた身。
三人互いが互い、折れないように、壊れないように身を寄せ合う。
……今できるのはそれだけだ。
絵里は海未を救援に向かうべく、目の前に現れた巨力を有した悪魔を一刻も早く排除せんと対峙する。
漆黒の長髪。髑髏と黒炎、牛や山羊の頭をモチーフに、恐ろしげな意匠の服装。アスモデウスだ。
里で二位の実力者…いや、実際のところは老齢に衰えつつあるボールスよりも強者。
下層に控えてレズたる海未の接近に胸を躍らせていたのだが、転移により回避されたことで腹を立てている。
そして苛立ちを発散する先を求め、戦況の悪い上層へ。絵里と向き合うに至っている。
美しき大魔は、絵里を睨して心底忌々しげに表情を苦ませる。
そりゃもう圧倒的なレズ感知能力よ
レズだから
絵里「色恋に現を抜かしている暇はないもの」
『ほざくな小娘。傅かせ、本質を暴き、苦悦の涙を上下から流させてやろう』
宣告、邪悪なマナに空間が歪む。
悪道至極…だが、こんなアスモデウスも花陽の母とは契約を結んでいた中の一体だ。
最凶の百合厨とでも呼ぶべき大悪魔は花陽の母と凛の母にその気を嗅ぎ付け、期待に胸を躍らせながらしきりに煽り、夜になれば関係を焚き付けては楽しむ。
そしてデュラハーンに咎められる。
そんな仲だった…のだが、二人がそれぞれ結婚した時にガックリと肩を落として隠居を宣言。里に棲みつき今に至る。
だが今でも。
ボールスから問題児とばかりに窘められる日々を送りつつも、なんだかんだで花陽の母たちにはそれなりの親愛らしき物を抱いている。決して表には出さないが。
空気が腐食するほどの瘴気を発する一振りの槍を手に、侵略者たる絵里へと視線を向ける。
『獄槍グランサリア。貴様のその真新しい聖槍とやらとは違う、悠久の時を踏んだ真の宝槍だ』
『そして顕現せよ我が世界。『至大なる穢堂（ネガ・カテドラル）』』
ここらが痛いっすわ
連投失礼
周囲には岩と街並み。そんな光景だったのが、瞬時にしてまるで地獄。
破戒と冒涜、獣欲と倒錯を露わにした像が立ち並ぶ神殿へと様変わりし、立ち並ぶ死黒のエンタシスが威圧的な魔力を発している。
その全てはアスモデウスの力を高める魔力装置。
自身のホームへと空間を置き換える、魔王級の魔族のみが使役できる大魔術だ。
空間に引き込まれたのは絵里だけ。部下、機械兵や狩猟部隊たちはいない。
手っ取り早く、大将首をサシで仕留めようというのだろう。
“色欲の大悪魔”アスモデウス。
なるほど、世が世なら魔王。それだけの膨大な魔力だと、絵里は静かに力を測る。
そこに現れた魔王級の敵。絵里は冷ややかに切先を向けつつ、それなりには時間が掛かりそうだと目算を立てる。
部隊を預かっている以上、無理なく確実な侵攻を信条としている。
焦る必要はない。海未と希は強い。
おそらくは里の最高戦力であるアスモデウスに対して絵里。
海未と希の二人が本丸のボールスへと向かう。図らずとも最良の形になったわけだ。
絵里≪波濤天星……『聖零の世界』≫
絵里も同じく、空間支配の大魔術を唱えて応じる。
これにより視界全域の青マナは絵里の支配下に。
……条件は対等。
ランスロット、アスモデウス。両者は槍を叩き合せる！！
海未、そして花陽たち。
開戦の気配に双方は睨み合い…口を開くのは海未。
海未「さて…一度、左の菊一文字は仕舞いましょう。代わりに膝丸、髭切」
左手の愛刀、菊一文字を闇の渦へと落とし込み、代わりに二刀の古太刀を両手へと。
それは古代、東方にて大怪物の退治に用いられた太刀だとボールスは知っている。
老龍はようやく体にマナを錬れるようになったのを感じ取り、立ち上がって海未を睨む。
花陽は考察する。
打ち消しと闇の力を併せた海未の斬撃は理事長がツバサへと使った『枯渇』
あれをモデルにした技なのではないかと。
ボールスの負傷、傷が癒えるのが遅いのと同時に、体中のマナを拡散させる効果をも持っていたようだった。
その症状はようやく回復しつつあるようだが…
だとすれば、あの斬撃は掠るだけでも危険だ。
フミコ「なるほど…」
ミカ「マナ封印攻撃？海未ちゃん強いなぁ…」
花陽の推測はフミコとミカを納得させた。慄然と、海未に相対する三人。
その脇を歩んでボールスが前へと出る。
念力めいて床の間に飾ってあった刀を手元へ引き寄せ…シャと抜き放って八相に構える。
≪お前たちは前衛ではない。下がっていなさい≫
花陽「け、けどおじいちゃん…！危ないよ！」
引き止める花陽に、しかしデュラハーンが槍を構えながら言葉を添える。
≪花陽お嬢様、あの者は相当の手練れ…勝てる可能性を高めるためには、ボールス様の手を借りるのが最善かと≫
フミコ「花陽ちゃん、私たちでフォローしよう！」
ミカ「五対一ならいくら海未ちゃんだって！」
花陽「そう、だよね…！」
戦いの中で成長の色を見せていく若者たちに目を細めつつ、ボールスは刀身に聖白のマナを奔らせる。
“白龍牙”と呼ばれる聖剣だ。
聖龍ボールス自身の牙の一部を素材に鍛え上げられた退魔の一振り。
ボールスの器たる老人は、元は剣の達人…“剣帝”とまで称された神域の剣士。
殺めすぎたと悔い、器となったと同時に元の名を捨てて俗世を離れた。
が、降りかかる火の粉は払わねばならない。
隙なく構え…海未と睨み合う。
≪お主の闇を浄化してやろう≫
≪併せます、ボールス様≫
海未「ククク…まずは二人がかりですか。いいでしょう」
そして初動を見せない無拍子！聖剣が鋭く薙ぐ！！
フミコ「速い…！」
ミカ「見えない！？」
横振り、変化して下段、踏み込んで突き、一歩退いて袈裟断ち！！
デュラハーンもまた巧者、ボールスの剣が引かれるタイミングで闇槍を繰り出す。海未に呼吸の間を与えない！！
だが海未。
恐るべき事に、両手の刃で二者の猛撃をいなして防いでいるのだ…！
海未「ああ速い、確かに速いですね。連携も即席とは思えません。しかし…」
≪デュラハーンよ、退け！！≫
≪…！！≫
ほんの間隙、数字にすればコンマの一瞬。
しかし海未には十分の合間となる！髭切が振り上げられ…！
紙一重！飛び下がったデュラハーンの鎧を掠めて空を切る。
鎧だから当たっても大丈夫…そんな剣閃ではない。おそらくは硬質な鎧ごと、断ち得る。
ボールスとデュラハーンは理解する。
定命の者に成し得る範疇の読みと剣技ではない。
今の海未には村正に蓄積された経験値が全て乗っている！
海未「ふむ。実力者を二人相手とは実に厄介な物です。ならば…宵よ、刀身へ奔れ」
その言葉と共に、二刀へと闇が纏わりつく。
青のマナを乗せる『魔断の太刀』の亜種、闇のマナを乗せた斬撃だ。
海未「フフ…たまには洋風に。この剣技には『破壊剣（ダスク）』とでも名付けましょうか」
すっかり型にハマった表情の海未。
希とは違い、どうにも闇のマナと楽しく馴染んでいる気がしてならない。
……が、実際はそんなことはない。奥底では海未の心が花陽たちとの戦いを望まず嘆いている。
自身の戦闘スタイルはちょっと格好良いなと思いつつ悲しんでいる。
花陽「止めます！！」
【花陽の行動を選択してください】
１ 下級召喚
２ 中級召喚
３ 様子見
安価下
おいｗｗｗ吹いたじゃねえかｗｗｗｗｗ
【召喚獣を選択してください】
１ おばけナイト
２ ラミア
３ ユニコーン
４ フレスベルグ
安価下
フミコ（このマナは…花陽ちゃんは変態ユニコーンだね…！なら私は）
【フミコの行動を選択してください】
１ 魔術でサポートを！エアバレットだ！
２ ここは回復のために待機しよう
３ ショットガンで撃つ！
安価下
ミカ（花陽ちゃんは変態馬、フミコはショットガンね。じゃあ私は…）
【ミカの行動を選択してください】
１ とりあえずサンダーボール！
２ プラズマボムを撃つ！
３ 私もショットガンよ！
安価下
やめろ！wwwwww
喜んで強くなるかもしれない
処女ットガンくらえるなら
呼び出しに応じ、高らかな嘶き！
花陽の足元にふわりと、清く静かに草が生い茂り、透き通った小川が流れ…
そして一角、白馬が花陽のそばへと現れて、そしていきなり囁く。
『処女、けれどレズ。この素晴らしさがおわかりでしょうか？』
花陽「………あっ、ええ？わ、私に質問してるのぉ！？」
フミコ（出たよ、変態馬…）
ミカ（はぁ…花陽ちゃんも大変だね）
『処女でレズ。それはつまり永遠の不可侵域でありながら、性欲を併せ持っているということ！！たまりませんねえええ！！！』
ユニコーンは血気走った目で海未を見据えてそして、宣告する！！
『合格ッッッッ！！！！』
花陽（お母さんはなんでこの子と契約したのかなぁ…）
『あ、もちろん貴女も最高ですがね！マスター！』
花陽（見た目は綺麗なのになあ…）
聖獣から一方的にお気に入りの烙印を押され、海未は酷く気分を害した様子で低く呟く。
海未「……酷く苛つきますね。その馬」
≪花陽お嬢様、その駄馬を盾にする形で戦線を組み立てては如何でしょう？≫
花陽「み、みんな落ち着いて…気持ちは、ちょっとわかるけど…！」
フミコ（あの優しい花陽ちゃんが！）
ミカ（気持ちはわかるって言った！）
と、ふざけるのもそこまで！
フミコとミカが息の合った仕草でショットガンを構え、併せて海未へと盛大に撃ち掛ける！！
連携！！
『散弾掃射！！』
海未はわずかに顔をしかめ、それを見受けて刀を前に。
闇を纏う刀身を揺らがせて…
海未「マナの弾丸ではありますが、構築がシンプルすぎて打ち消せませんね。厄介ですが…ならば、闇の剣で打ち払うまで！」
コンマ01〜20 攻撃成功
コンマ21〜50 軽傷を負わせる
コンマ51〜00 回避される
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>48
いや、闇の魔法剣とでも称した方が通りが良いかもしれない。
闇を刀身へと帯させ、闇のマナが物理へと直接干渉する性質をフルに活かし。
刀身の周囲へと霧のように広がる黒は…その全てが刀身。
細い剣を振るうだけの膂力で、扇の如く広がった刀身を自在に振り回すことが出来るのだ。
つまりは面攻撃、散弾の防御にはお誂え向き！！
海未「閃！！！」
そう叫んで一振、二旋、三薙に四昇！
フミコとミカがトリガーを引く手元を凝視し、同時にマナ機構の銃に特有の発泡直前の照準線を見切ることで、斬撃を散弾の拡がりに併せてみせる！！
そして全弾を防御！！！
ミカ「そんなっ！！」
フミコ「あ、ありえない…！」
そこを見逃さず。
ボールスとデュラハーンが前へと詰め、海未に攻撃を仕掛けようとする…しかし寸前！
海未「後衛だからと安心していてはいけませんよ？『水アローシュート』！！」
花陽「なんか雑な技名！？」
海未はボールスとデュラハーンが突撃してくるまでのわずかな秒間、両手に二刀を捧げ持ったままに弓を射るような動作を見せ…
そして青のマナが結集！！
高圧の水が矢と化して後衛を襲う！！
海未「まずは鉄則、回復役から。お休みなさい…フミコ」
フミコ「う、わっ…！？」
花陽「ユニコーンさんっ！！」
『いけない！処女は守らなければ！白馬陣！』
ユニコーンがとっさに角を振り翳し、鳴き声に伴って白く光る防壁を形成する。
海未の水の矢は打ち消しの効果をも含む。故に防壁は突破されるが…
しかし！フミコへ矢が至るまでの速度を減速させることには成功する！
フミコ（っ…！避ける！！）
コンマ01〜30 負傷
コンマ31〜60 軽傷
コンマ61〜90 回避
コンマ91〜00 スキル習得
判定>>50
四騎士クラスだろ
ミカ「大丈夫！？」
フミコ「なんとか！」
素早く横に転げたフミコは、間一髪で矢を回避していた。
いや、左手の二の腕を掠めて血が滲んでいるため無傷とは言えないが、しかしまだまだやれる。軽傷だ。
すぐさま自身の回復術を施そうとするが、しかしユニコーン。
『回復して差し上げましょう。私は処女に対しては紳士なのですよ』
フミコ「あ…どうも…」
聖獣の角が傷口へと触れ、輝き、フミコの腕が瞬時に癒える。
遠隔治療はできないようだが、かなり上等な治癒術だ。
良質な治癒の光を受けた時に特有の暖かな感覚、血行が促進されて苦痛が癒される痺れに、フミコは安らぎを覚え…
『気持ちが良いでしょう？今後も私の治療を受けたければ純潔を守るのです。そもそも異性との性交渉など本能に過ぎずそれは最早猿にも等しい愚かしい行動であり…』
フミコ（ああ…どうしよう、治療受けてる間はこいつの話を聞かされるんだ…）
ボールスとデュラハーンの剣戟をいなし、受け、海未が繰り出す闇の剣を二者が辛うじて受ける。
『破壊剣』はその名の通り、斬撃だけでなく破壊の性質をも併せ持つ。
ボールスとデュラハーン、二人は海未の剣を受けるたびにその腕へと重い衝撃を受けることになる。
（まるで鈍器の一撃じゃな）
ボールスは器用に衝撃を受け流しつつ、最短距離での刃を振り上げるがしかし受けられる！
この娘、おそらくは四騎士級…
いや…それ以上か。
優れた素材を元に、前任者たちの戦闘データを活用して効率的に鍛え上げられている！
（強い…！）
デュラハーンはあくまでサポートを意識して立ち回る。
あらゆる戦闘者の中で近接戦においては上位の部類に位置する彼女だが、しかしボールス、そして海未。
この二人は次元が違う…！
適度な間合いを意識しながら槍を繰り出し、そしてボールスが受けにくい角度の破壊剣を防ぐ動作を意識する。
海未（まずは一人、動きを止める！）
海未が仕掛ける！！
コンマ01〜20 ボールスが負傷
コンマ21〜60 デュラハーンが負傷
コンマ61〜00 海未が負傷
判定>>53
>>519
かつて剣帝の名を欲しいままにした老龍の、必殺の一振り…
しかし老いは、その剣を鈍らせていた。
海未は右手、膝丸でそれを悠と受けてみせる。
海未「今の剣筋を見るに、かつては音速を誇る剣技だったのでしょうね。しかし今は…及ばない！」
≪老いたか…！≫
左、髭切がボールスへと狙いを定め…
それを防がんとデュラハーンが重心を横へずらす！
『させるか！！』
しかし海未、それを見て冷然。小さく言い放つ。
海未「体勢を崩しましたね？最初から、狙いは貴女です。『無明剣』！！！」
そんな感覚
デュラハーンはとっさに闇を変化させ、盾のような形状でそれを防ぐ！
一撃、二撃と凌ぐがしかし三撃目！！
防御を掻い潜って海未の突きがデュラハーンの胴を射抜く！！
『く、…がっ…！』
海未「ああ、偶然ですね…以前に誤って貴女に平突きを決めてしまった部分だ。その節は…失礼を！」
海未がデュラハーンを蹴り飛ばす！
すぐに自己治癒技、『闇の繭』で損傷部へと修復を施すが、しかし海未の剣は治癒を遅らせる！
海未「残るは貴方ですね、聖龍ボールス」
≪なに、まだまだよ≫
ミカ「っ、よし！マナの準備ができたわ！」
前行動を終え、次の動作の準備をまず終えたのがミカだ。
フミコはユニコーンの治療を終えて準備を始めたところ。
花陽はデュラハーンに次ぐユニコーンの召喚でマナを減少させている。
ミカ（私がやるべきことは…！）
【ミカの行動を選択してください】
１ ここはサンダーボールで援護！
２ プラズマボムを直接狙わず、罠として！
３ もう一度ショットガンよ！
４ 魔力譲渡で花陽ちゃんのマナ回復を！
安価下
物語に対して煽っただけなので過度な反応はNG
安価が別スレだと作者さんもやりづらそうだなあ
格段に進歩を遂げた海未の肉体は、左手一本での神速の三段突きを可能としていた。
デュラハーンはとっさに闇を変化させ、盾のような形状でそれを防ぐ！
一撃、二撃目！盾が跳ね上がる！
狙い澄まされる三撃目、防御の隙間は腹部…！
海未「偶然ですね…以前に誤って貴女に平突きを決めてしまった部分だ。その節は…失礼を！」
刀身を平に、海未の鋭い突きがデュラハーンの胴へ！！
≪そうは…させん！！≫
『ボールス様！？』
海未「……ほう？これは幸運と喜ぶべきでしょうか」
デュラハーンへと繰り出された突撃。
しかし刀身はボールスの左腕を貫いている！
受ける瞬間に腕を振り上げる事で軌道を逸らしてデュラハーンの負傷を防いだのだ。
出血滴る腕…ボールスが顔を蒼白に、右で刀を薙ぐ！
海未は刀を抜きざま、跳びのいてそれを避ける。
そして愉快げに笑み、ボールスの負傷を祝ってみせる。
海未「貴方一人での戦闘と、手負いの貴方とデュラハーンの二人掛かり。天秤に掛けた結果でしょうが…」
海未「しかしご老体…私の目的はあくまで貴方の抹殺です。ゆめゆめお忘れなく」
≪なに、まだまだよ≫
『くっ…今は戦中、謝罪はしません。礼を言います！この上は私が先鋒を！』
デュラハーンが前へ、片腕を負傷したボールスがサポートを。
前衛が戦力を減じさせる一方、後衛。
ミカ「っ、よし！マナの準備ができたわ！」
前行動を終え、次の動作の準備をまず終えたのがミカだ。
フミコはユニコーンの治療を終えて準備を始めたところ。
花陽はデュラハーンに次ぐユニコーンの召喚でマナを減少させている。
ミカ（私がやるべきことは…！）
取り直した方がいいかな
魔力の打ち消しと闇の剣技を持つ海未を前に、自身の技よりは花陽の方が分があると読んだのだ。
そして宣言！
ミカ「花陽ちゃん！魔力譲渡行くよ！」
花陽「えっ！？わ、わわ！心の準備が！」
ミカ「そんな暇ないからごめんねっ！！でえい！！」
ミカの特技の一つである魔力譲渡は、かなり強引な形で行われる。
触媒である杖に渡したいだけのマナを充填し、そして譲渡する対象を…思い切り殴り付ける！！！
杖が花陽の背中を打ち据える！
全力でなければ譲渡が行われないのだ！
花陽「痛ぁぁ！！」
ミカ「ごめんね！」
花陽「う、うう…ありがとう！かなり回復したよ…！」
花陽（よし、ミカちゃんのおかげで中級と下級を呼び出せるぐらいには回復したよ…背中痛いけど！）
【花陽の行動を選択してください】
１ 下級召喚
２ 中級召喚
３ 下級、中級を同時召喚
安価下
【召喚獣を選択してください】
１ おばけナイト
２ ラミア
３ フレスベルグ
安価下
花陽は即座に決断し、そして詠唱と共にラミアを呼び出す。
花陽「鮮佳、滑り這う魔性。纓牙、誓盟、湿潤に蠢け！『ラミアちゃん』！！」
『呼んでくれてありがと！私だって里の役に立ってみせる…！』
ラミアは大剣を構え、いつもとは違って気合の乗り切った様子だ。
それもそのはず、年若いラミアはここが生まれた地。故郷の危機に燃えないはずがない！
『霧よ！！』
叫ぶと同時にラミアの魔力が大気へと干渉し、海未の周囲を霧が包み込む。
最接近しているデュラハーンとボールスはここぞとばかりに海未へと攻撃を仕掛け、指輪による霧消を妨害する。
海未（ちっ…破壊剣を魔断の太刀へと切り替えて？いや、広範囲に広がった霧を斬り消すのは面倒…）
戦いながらに思考する海未、その背後から！スルルと音もなく滑りよったラミアの大剣が振り下ろされる！
霧中の攻撃こそが彼女の真骨頂だ！
ラミア（食らえっ！！）
コンマ01〜30 攻撃成功
コンマ31〜60 攻撃大成功
コンマ61〜00 回避される
判定>>55
手練れ二人に応戦している最中、気配を散漫にする効果を持つ魔術の濃霧に包まれている相手。
そして背後、完全なる死角に入り込めた！
奇襲を得手とするラミアは人間の視野を熟知している。この角度ならば確実に不可視！！
花陽の友達なんだよね？即死しない程度の重傷を負わせて倒す！！
……海未は直前まで気付いていなかった。
しかし、ボールスとデュラハーン。
二人の動作にごくごく僅かな違和感を見出す。
二人は海未の背後から迫るラミア、その完全なる奇襲を目にする。
共に戦闘に長けた二人は視線を動かさないのはおろか、自身の動作で読み取られないようにそのままに戦闘を継続する。
だが、しかし嫌が応にも、ラミアの奇襲を噛み合わせるためには攻撃の文脈がズレる。
タイミングを変える必要がある。そのワンテンポのタイムラグを、海未は見事に読み取る！！
海未「っ…！ハァッ！！」
『ウッソ…でしょ？』
フミコ「なにあの動き…！！」
ミカ「人間離れしてるけど！？」
そして両手の二刀でラミアの大剣を受け、力技で凌いでみせる！！
しかしそこへユニコーンも突撃していく！
『処女レズよ！私の一撃でお眠りなさい！』
台詞はともかく、さすがの性獣もふざけている場合ではない！
タイミングは最適、体勢を崩した海未へと追い討ちの一打を狙っての突撃だ！
海未「数が多い…数が多い！数が多い！！あああ！！鬱陶しいです！！！」
海未は二刀に宿した闇をますます深く、濃密に…！
海未「飛廉！刹那の虹天！無無斬系を樹の夕星に薙ぎ馳せよ！！！」
海未『……連塵破壊（ダスク・アンプリファ）』
『破壊剣』その上位。
地を二刀が穿ち、闇が瀑布の如く！轟々と地から溢れ出て周囲の全員を吹き飛ばして薙ぎ倒す！！！
花陽「きゃあああ！？」
≪ぐ…！闇の力、これほどとは…！≫
多分マナ譲渡必須だし出しても逃げられないかもだが
ボールスに召喚獣たち。全員が剣圧に吹き飛ばされ、距離を開けられてその中心。
放射状にヒビの入った地面の震央に、海未は闇の重圧に顔を引き攣らせて身を揺らがせる。
いかな怪物的な能力を手に入れたとはいえ、ここまでフルに闇を用いての実戦は初。体へのダメージは深刻なようだ。
脂汗が滴っていて、口からは吐血のように、何か黒い液体…濃縮された闇がポタ、と滴り。
花陽「海未…ちゃん…っ！」
その苦悶の様に、思わず全てを忘れて駆け寄ろうとする花陽。
海未は片手を上げ、それを制し。
ほんのわずか、一時的に取り戻した一欠片の正気で、絞り出すように告げる。
海未「はな、よ…逃げなさい…早く…！」
複数の足音。それは狩猟部隊にE-ナンバーズたち。
その先頭には特級軍服、悪辣に楽しげに、笑みは希。
希「うわぁ意外！海未ちゃんグロッキーやん？」
花陽「う、あ…！」
フミコ「やばい、完全にやばい…！
ミカ「つ、詰んでない…？」
希「いいよ、海未ちゃん。……ウチに任しとき？」
花陽たちはまだ面識が浅いが、希のその言葉はいつもなら実に頼りがいのあるものだ。
しかし今は…場に、絶望を宣告する言葉となる。
ボールスは隙にユニコーンの治療を受けつつ、海未の技に未だ完治しない傷を見つめながら。
既に…花陽たちを逃がす手段へと思考を移行させている。
そう、自身の命を賭してでも。
相変わらずいいとこで終わるな
逆に以前コンマが良くて仲間が多めだからこそコンマ失敗してもギリ戦えてる？と言える
高低差激しすぎるｗ
┌*(・ヮ・)*┐
ここまでコンマ運が無いのは久々だな
次で収束するといいが
青マナ持ちの海未ちゃん相手に霧出すラミアとか相性最悪だろと心配したけどそうでもないんだな
まあ結局攻撃失敗してるけど
それだけ
パナフミミカ&ボールス&アスモデウスvsのぞえり
これが最善型だったな
そんなつもりはなかったんだ･･･ゴメン
ごめんね。あなたの事ではないよ>>673が指してる何時まで経っても過ぎた安価に文句いってる馬鹿の事
今日は俺が出る、全裸待機だ！
かよちんとボールズ爺ちゃんを巡り会わせてくれた、のんたんは俺が救う。
希はその身を侵した狂気を隠そうともせずに両手を広げ、楽しげにくるくると回ってみせて、そして爛と目を見開く。
希「花陽ちゃんやんか〜！いやいや助かっててよかったぁ！それに、フミコちゃんとミカちゃんやったよね？うんうん三人の無事が確認できて何より！こんなに嬉しいことはないわ！」
花陽「の、希ちゃん…」
『……花陽お嬢様、油断なさらずに』
フミコはその様に、じわりと冷や汗を滲ませる。
あからさまに殺気を放っていた海未とはまた違う恐ろしさを醸している。
今の希が醸している雰囲気を言語化するならば…
そう、まるで自分は正気を保てていると勘違いしているかのような。
ミカはまた別の観点で恐怖を抱く。
海未と同じく希が身に纏っている特級軍服。あれは本当にごく限られた一部、王国の主戦力と認められた人間にしか着用が許されない物だ。
そう、それこそ四騎士と同格の。
そして海未の戦闘力を見るに、実際に二人はそれに見合うだけの能力を有しているように見える。
ボールスは静かに思索する。
状況…花陽たち三人は健在。
フミコは軽傷を負っていたが、刀による負傷ではなかったためにユニコーンの回復で癒えている。
ただし花陽のマナは大幅に減少している。今の状態では下級召喚一度が限度だろう。
ミカも残マナは半分以下。花陽への魔力譲渡でかなりの量を減らしている。
回復役のフミコが大幅にマナを残しているのは幸いか。
花陽のデュラハーン、ユニコーン、ラミアは無傷で健在。
負傷はボールス。
背から胸への傷は時間を掛けて、少しばかり癒えた。しかし左腕への刺突の傷は未だ生々しい。
そして何よりも…
（未だに、マナの大半が封じられておる）
海未の斬撃による封印効果は根深い。
時間経過と共に少しずつ解除されつつこそあるが、しかし老龍は本領を出せないのが歯がゆくてたまらない。
≪……苦しんでおるな。哀れな≫
希「けど怖いなぁ、変に手加減するとウチも負けちゃいそうや。ほな狩猟部隊とナンバーズも、同時に行っとこか？」
パンパンと軽やかに希が手を鳴らすと、後背の部隊がズラリと歩み出る。
同時に希も闇を昂らせ、戦闘準備へと入る！
フミコ「やばい、完全にやばいよ！」
ミカ「希ちゃんと部隊と、どう割り振って相手をすれば…」
花陽「っ、どうしよう、どうしよう…！」
≪……ここは任せなさい。敵の目的はこの命。お前たちが危険に晒される必要はない≫
花陽「おじいちゃん…！そんなの…っ！」
【行動を選択してください】
１ 全員での乱戦に持ち込む。
２ 希、部下たち。それぞれにメンバーを割り振って分断戦。
３ ボールスに任せる。
※重要な選択肢です。
多数決
先に3票集まった選択肢で進行します。
もう苦肉の策
これは重要な安価続きそう
ワシワシ出来るならしてみろや！キモいぞ！しつこいぞ！爺ちゃんの回復の時間稼ぎや！
フミコ「よく言ったよ、花陽ちゃん！」
ミカ「やぶれかぶれで行くしかないね…！」
≪……ありがとう、三人とも≫
希「老人と若者、人と龍が心を通い合わせて、感動的やな〜。そんなんされたらなんだかウチが悪役みたいやん？ま、悪役なんやけど！！アハハハハ！！！」
花陽（来る！海未ちゃんは体に負担が掛かってるのかな、動く様子はない。割り振りを決めなきゃ…！）
花陽（基本的に、私と召喚獣のみんなは固まって動くべき。もし私がやられたら魔力供給が絶たれてみんなの召喚体まで消えちゃうから。あとは…）
【分け方を選択してください】
１ 花陽と召喚獣で希。ボールスとフミコ、ミカで部下たち。
２ ボールスで希。花陽と召喚獣、フミコ、ミカで部下たち。
３ ボールス、フミコ、ミカで希。花陽と召喚獣で部下たち。
※重要な選択肢です。
多数決
先に3票集まった選択肢で進行します。
頼むボールス
フミコ「な…！一人で部下たちを相手にするつもり！？」
ミカ「無茶だよ花陽ちゃん！」
花陽「召喚獣のみんながいるから大丈夫…！」
≪……花陽！決して死ぬな！≫
ボールスは花陽の決断を尊重することを選択する。
どちらにせよ虎口。
ならば花陽に流れる母の血の…いや、花陽自身の力を信じてみることに決めたのだ。
愛剣“白龍牙”を右手で掲げ…
≪割！≫
と振る！！
それは白光を放つ壁と化し、部下たちを、そして花陽たちを分断！！
半透明の白壁越し。
フミコとミカたちが泣きそうな顔で花陽へと心配の声を掛けているのが見えるが、しかし声は届かず。
花陽はくすりと笑い、希ちゃの相手の方が危ないかもしれないのにな…と二人のお人好しぶりに改めて親愛を抱く。
目の前には狩猟部隊が四人、ナンバーズが二人。
花陽は臆さず誇り高く！冷徹な敵兵へと名乗りを上げる！！
花陽「召喚士小泉花陽！私が相手ですっ！！」
マスター守らずして何が召喚獣か
ユニコーン、ラミア、デュラハーン
呼び出せるのは下級のみとしたらカマイタチとゴブリンか
それほどに強く、高潔に。瞳は美しい輝きを宿している。
だが、敵兵らは花陽の決意など知ったことではない。
まずは狩猟部隊！
普段フミコとミカがしているように、一斉にショットガンを構え、花陽と召喚獣らをまとめて殺傷してしまおうと…！
花陽（まずは！）
【行動させる召喚獣を選択してください】
１ デュラハーンさん！
２ ユニコーンさん！
３ ラミアちゃん！
安価下
『任せて…！霧よ！』
花陽の判断は迅速、ラミアとの意思疎通も盤石。
指示と同時に限界まで魔力を混ぜ込んだ濃霧が場を包み込む。
狩猟部隊は困惑する。花陽たちの居場所がまるで掴めないのだ！
ラミアの霧はただの霧ではない。
惑乱の魔力を込められた濃霧は気配を散漫に、相手に焦燥と戸惑いを生む！
狩猟部隊は厳しい訓練を積んできた屈強かつ残忍な兵士たちだが、しかしあくまで人間に過ぎない。
以前に希や英玲奈たちが人狼の村で交戦した時のように真っ向から当たれば強いが、しかし搦め手への耐性は有していない！
不幸な事に、ここにいる四人の狩猟兵たちには青マナの所有者がいない。故に霧を払えない！
「撃て！撃て！」
ショットガンが手当たり次第に火を吹く！
面での制圧力を誇る火器を以ってすれば、たとえ見えずとも！そう考えたのだ。
しかし…一人が倒れる。
闇に光、デュラハーンの眼光が容赦なく…四秒を見据えて一人を殺める！
ラミアは霧を熟知している。素早く狩猟部隊たちの意識が向きにくい位置へと花陽たちを導いている。
そして大剣が閃く！一人の首を断撃！！
『男は死になさい！！男は死ね！！』
ユニコーンの角が二人を刺し貫く！！
聖獣要素を欠片も見出せないほどの憎悪を撒き散らしながら刺し貫く！！
そしてデュラハーンの闇槍が…突！！！
たちまちのうちに四人を殺害！花陽の判断が完全に嵌まる！
『お嬢様が的確な判断を為された。ならば私たちは万全を尽くすのみ』
それやけど、もしかよちんがフリーなら海未ちゃん回復させてみる？
「排除スル」
しかし高度なセンサーが内蔵された機械兵たちに霧、視覚による撹乱は通用しない。
片方は銃を、片方は大鉈のような武器を構えてそれぞれに花陽、ラミアを狙う！
『くっ！処女は殺させませんよ！マスターはもちろんの事、ラミア！貴女も素晴らしい！その現代っ子とでも呼ぶべき性格は貞操観念が緩そうでいてしかし処女！ギャップ！ギャップ萌えとはこの事でしょう！防壁！！』
（なんという無駄口…！しかし仕事はしているから咎めにくい！）
デュラハーンが苛立つ横、ユニコーンの角が煌めいて防壁が張り巡らされる！！
花陽へと迫る銃弾、ラミアへと迫る斬撃、それぞれに回避行動を取る！
花陽「避けるっ！」
花陽
コンマ01〜15 負傷
コンマ16〜40 軽傷
コンマ41〜00 回避 ※防具と防壁で20%上昇
ラミア
コンマ01〜35 負傷
コンマ36〜80 回避 ※防壁で10%上昇
コンマ81〜00 反撃
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
花陽>>56
ラミア>>57
それ面白そうだな
二者は共に迫る攻撃の回避に成功する！
重ね重ね、花陽が積んだ訓練は無駄ではなかった。
体力の向上は瞬時の判断に動作を追いつかせる。銃弾を避けて花陽を活かし、そしてラミア！
『機械め…！私の里に！私の里に手を出すな！！』
剣戟！
ガ、ガ！と金属がぶつかり合い火花が散る。
英玲奈をベースにしたE-ナンバーズの能力は高い。怒りに燃えるラミアだが、しかし、徐々に押され始め…
そこへユニコーンの突撃！！
鋭く輝く一角を振り翳し、高速の一突は機械兵が攻撃を退いて数歩飛び下がらざるを得ない威力を誇っている。
契約時は呆気なかったものだが、しかし性格を除けばスペックは高いのだ！！
一方デュラハーン。
数の利に頼らずとも、そこは上級召喚。
銃を持ったE-ナンバーズの懐へと近接して武器を振るい、押す、押す！！
近接に合わせ、いつもよりもコンパクトに手槍程度に顕現させた槍を繰り出しつつ追い詰め…
『仕留める！』
コンマ01〜40 攻撃成功
コンマ41〜80 攻撃大成功
コンマ81〜00 回避される
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>59
このスレ違い野郎！事故るんじゃねーぞコラ！！
手槍からさらに短く、さらにコンパクトに。
それはもう槍と呼ぶべきではなく、握りしめた掌から尖形の突端がわずかに突き出す程度。
機械兵の銃撃を静かに見切り、避けてのけ。
首なしの騎士は、頭部があったならば間違いなく冷ややかな眼光で。
機械兵の胸元へと、ズ…と静かに。その手の“杭”を突き立てる。
『無黒の杭（ナトラ）』
美しい声が闇に溶け、宣告。
機械兵の全身へと黒が、夜が巡り…
機械であれど、これほどに精緻であれば生命に近い何かが宿っている。
それを終わらせる、死告の妖精に許された無音なる決殺技だ。
そして一体が機能を停止し、他方！
ラミアとユニコーンが残る一体と、激撃と激しい近接戦を交わしている！
大剣が踊る！
『ラミアよ！私が仕留めたら生涯純潔を誓いなさい！』
聖角の突撃！
しかし機械兵は二者の攻撃を上手くいなしつつ、合間に刃を振るっては大斬撃を放つ！！
攻め倦む。膠着…いや、数的不利でありながら未だ押しているのは英玲奈もどきの機械兵か。
後方、花陽は召喚杖を握って戦況を見つめつつ、残りのマナを少しでもと回復させている。
しかしここに来ての膠着。
少しばかり距離のある位置で勝利を収めたデュラハーンはじきに戻ってくるはずだが、決着を急ぐべきだろうか？
花陽（むむ…ここは、下級の誰かを呼ぶ？）
【行動を選択してください】
１ 追加で下級召喚、行きます！
２ ここは今出してる子たちに任せよう！
安価下
やられなければ大丈夫だし
和む
2体で体当たり&信頼度上昇
>>748
信頼度なるものが上がる
>>751
>>752
教えてくれてありがとう
契約で繋がっている召喚獣たちへ、花陽の思考は言語ではなく茫洋と、しかしはっきりとした意思を成して伝わる！
それを意気に感じ取るのはまずラミア。人間とは異なる剣筋、剣技ではなく踊りの如く…幾重にも鋭く！
併せてユニコーン、無駄口は叩かず。
頭部を低く、回避の難しい角度での突撃を敢行する！
防御壁とも作用する輝きを攻撃に用いる！そして抉るように！
英玲奈の相貌、E-ナンバーズ。
だがその姿に本人の持つ優しさはなく、召喚獣の二人を斬り飛ばさんと待ち構え…！
コンマ01〜35 ラミアの攻撃が成功
コンマ36〜60 ユニコーンの攻撃が成功
コンマ61〜80 ラミアが負傷
コンマ81〜00 ユニコーンが負傷
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>60
あまり数出すと維持コストが怖いな
ユニコーンがカッコよく見えてきた。。。
そして作り出した隙へ、まずは蛇人の少女を殺めんと横薙ぎに！！
『やば、っ…！』
『言ったでしょう！清らかなる乙女に手は出させないと！！』
ユニコーンが加速する！
角があるとは言え、頭部、急所を突き出して走るという行為は多大なリスクを伴う。
しかしユニコーンの突撃は鋭く、恐れはない！！
処女！ラミアを守る！
そして恩を売り、生涯純潔を守らせるのだ！！
貫くッ！！！
「オ、ノレ…！」
『っ、ありがとう！』
『良いですか！これは貸しが一つです！魂に刻み込みなさい！私に一つ借りがあると！！』
ナンバーズの動きが止まる…
そこへすかさずラミアの剣！ユニコーンがもう一突きを立てる！そして！
『終わりです』
…静かに。
デュラハーンの穂先が全身鎧の背を穿ち、そして花陽たちは殲滅に成功！！
しかし花陽たちに勝利を喜ぶ暇はない。
そう、これはまだ勝利ではない！花陽は振り向き、ボールスが引いた光壁の向かいへと視線を送る！
その様子は…
ボールスは一度、死への決意を固めていた。
自身のマナは先の侍、二刀の少女により封じられてしまった。
だが…まだ奥の手はある。
まるでらしいところを見せられていないが、仮にも十二卿龍。封印を施されればそこで終わりというほどに温くはない。
そう、奥の手。
人間だけでなくありとあらゆる生命体は、大気からマナを取り込み、体内の適合色マナと練り合わせて自身の魔力と成す。そういった過程で魔力を得ている。
先の斬撃による封印はこの練り合わせる過程を阻害することでマナを妨害してくる技と見える。
しかし、十二卿龍に限ればもう一つ、マナの使用経路が存在している。
体内に流れる血液、龍血。
高密度のマナエネルギー結集体であり、それを燃やすことで莫大なマナを手に入れることが可能となる。
それは即ち、生命を燃やすことになるのだが。
こういう事か
怖じけたわけではない。既に長くを生きた。生命の一つや二つを惜しむ時期はとうに過ぎている。
ただ、思い直したのだ。
花陽、フミコ、ミカ。
三人が自分を救おうと奮闘してくれているのに、ハナから当人が死を前提に戦ったのでは、少女たちが滑稽ではないか！
奮闘する。
ギリギリの一線まで、抗って抗い抜くのだ。
この命を燃やすとすれば、それ以外に花陽たちを守りきれないと判じたその時だけ！
≪そう、まだ…その時ではない！≫
フミコ「死なせませんからね！」
ミカ「どうにか隙を見つければ！」
希「おお、怖怖。やる気に溢れてるやん…じゃ、まずはウチから行くね〜。『紫罰』」
ぬら…と、影という影が希のマナ、紫に染め上げられて三人を襲う！！
捉われれば戦闘不能、掠るだけでも部分が麻痺する恐るべき呪術だ！！
ボールス
コンマ01〜75 回避
コンマ76〜90 軽傷
コンマ91〜00 麻痺
フミコ
コンマ01〜70 回避
コンマ71〜90 軽傷
コンマ91〜00 麻痺
ミカ
コンマ01〜70 回避
コンマ71〜90 軽傷
コンマ91〜00 麻痺
判定
ボールス>>62
フミコ>>63
ミカ>>64
かよちんもそのうち来てくれるだろーし
地形の隆起に突起が多数、ボールスの擬似太陽が照らしているとはいえ、必然的に影となっている部分は多い。
故に。
影を用いた闇の術式を得手とする希にとって、ここは絶好の舞台となる！！
フミコ「な…こんなの…！」
ミカ「避けられるわけが…」
≪……馬鹿な…！≫
高い能力と、傑出した精神力と。
常に困難を乗り越えてきたフミコとミカ。
そしてボールスは言わずもがな、人を襲わぬ十二卿龍。その高潔さと不屈の精神は世に屈指。
しかしその三者の瞳に、希の術は暗く影を落とし…絶望を刻み込む。
膨れ上がった闇は巨大に空間を囲んで覆い尽くし、ボールス、フミコ、ミカを包み込む。
逃れる？
否、逃げ場などありはしない。半球、ドーム状に。暗闇が迫り、圧、圧…圧し潰すように。
闇が弾けた後には…
三人が成す術もなく、昏い影に四肢末端までを捉われて痙攣する姿があった。
希「あ、おしまい？え、そうなん？アッハ…呆気ない呆気ない呆気なさすぎぃ！！！クヒャハハハ！！！！アカン！アカンやろ！これはご無体にも程があるわ！！ウチ！強すぎィィィ！！！！」
花陽「まだです！！」
迅速に敵を片付けたのが功を奏した！
花陽、そして召喚獣たちが立つ！
花陽（…強い！海未ちゃんとは種類の違う…危なさではこっちの方が…）
パチパチと手を打ち鳴らす希。
戯けた仕草は狂気と威圧を半々に。
花陽は気圧されながらも…背後に並んだデュラハーンらに心強さを得て、希の瞳を見つめ返す。
さて、希は…様子を見ている。
すぐには仕掛けてこない。
花陽はそこに二つの要因を見出す。
一つはデュラハーン。拘束の眼光で希を見捉え、抵抗にマナを使わせているため、迂闊には動き出せないのだ。
同じ闇の属性同士。
希は意識すれば拘束術を完全に防ぐことができるが、デュラハーンも同様。希の攻撃には対処法を持っている。
二つ目の要因は希の消耗。花陽は希が術式を発動させる瞬間を見ていないが…
ボールスにフミコとミカ。三人をこの短時間で麻痺させてしまうような規模で術を使ったのだ、それなりのマナを消費しているはず。
さて、花陽はこの期に至って未だ冷静を保てている。
もちろん、花陽のベースには小心な部分がある。心臓はバクバクと弾けそうに跳ねている。緊張からの冷や汗がはっきりと頬を伝う。
しかしそれとは別に、状況を俯瞰で見つめられるような冷静な一面をもまた持ち合わせているのだ。
一旦解放された龍って器入るまで時間いるんだよね？
少なくとも数年かかるとか人狼村あたりでいってた気が
花陽たちが盛り返すための条件は指揮官級、希と絵里の撃破、もしくは撤退させることが条件だ。
と、なれば。
残りのマナが少ない花陽一人で戦うのは厳しい。
麻痺してしまった三人を回復させる方法を見出すか…
花陽（それか）
強制契約。
花陽はあくまで冷静に、状況を混ぜかえすための一手に思い至る。
そう、戦闘の前にフミコとミカへ語ったように、敵の侵攻目標を異空間へ逃してしまえばいいのだ。
今のボールスは負傷し、麻痺状態。満身創痍に近い状態だ。
おそらくは…二割五分ほど。そして杖の効果で若干の確率上昇。
その程度の率での契約が狙えるだろう。
しかし、この強制契約という行為。
なかなか踏み出しにくいのは召喚士が契約の試行中に無防備になるという点がある。
試みて失敗すれば、おそらくその隙に希に攻撃の機会を与えてしまうのは確実だろう。
それはかなりのリスク行為。
ならば、堅実に戦線の再構築を狙うべきか…？
花陽は考える…
花陽を守るように剣を構えるラミア、
『闇巨乳処女！』と鼻息を撒くユニコーン。
二体に守られながら考える…
【花陽の行動を選択してください】
１ まずは落ち着いて、みんなの回復を狙う…！
２ 契約日和ですっ！！！
※重要な選択肢です。
下5レス多数決
ユニコーン･･･
8%上昇で33%はリスクを踏むに値しない
この馬はｗ
とりあえず２
契約日和だけど1！
手持ちが厄介なのだ。
闇への抵抗力を持つデュラハーンは言わずもがな、逆の聖属性を持つユニコーンも見逃せない。
デュラハーンへの対処に気を取られている隙にユニコーンの角を受けたのでは痛い。
先んじて闇を当てれば仕留められるだろうが、しかしラミアもまた厄介だ。
希の『紫罰』は影の術。物理干渉力を有していない。
そして手掌による影の操作は視覚に頼っている。
……霧は薄影を落としはするが、小回りを防がれるが故に厄介なのだ。
『貴女、ちょっとした紳士の提案なのですが。私の一角をそのたわわな谷間で挟み込んではいただけないでしょうか？いえ、猥褻な比喩などではありませんよ。
正真正銘この頭部の角、聖なる力を有している角のことです。私は紳士なのでね、挟み込まれることでどうなるか、どのような物理現象が起きるのか、どのような精神高揚が起きるのか。純粋に知的探究心が働くのですよ』
希（ええ…この馬なんなん…）
そんな希の思惑を、花陽は知りはしない。
ただじっくりと考え…脳内に選択肢を並べる。
花陽が想定する“回復”とは、状態異常回復を持つキンモクセイのことだ。
既に思念での会話を交わしている。
曰く…
『きっと癒せるとは思うけど…どれくらいの時間がかかるか、一度に何人癒せるか、試してみないとわからない。ごめんね…』
花陽（うん、ありがとうキンモクセイさん）
馬の功績はこの一戦だけでも凄まじいものがあるなｗ
キンモクセイは回復させられると保証した。
しかしこの戦闘の中、どれだけのペースで何人を癒せるかはわからないとも。
となれば、キンモクセイを呼ぶならば一人。
一人だけしか回復させられないと想定して動くべきだろう。
……希は未だに様子見の構え。
もしかすると、自らの手持ちは希に対してよほど相性が良いのでは？
花陽の脳裏にそんな推測が宿る。あくまで推測、それも都合の良い推測に過ぎない。
浮かんだ可能性の一つに留め…
花陽の魔力は時間経過による回復を得つつある。
もうじき、中級を一体呼び出せるほどにまで回復するだろう。
今はキンモクセイを呼ばずに渡り合い、魔力回復に応じて臨機応変に対応するという考え方も。
花陽（どうしよう！）
【行動を選択してください】
１ キンモクセイさんを呼んで回復を！
２ このまま、魔力回復を待ちながら戦います！
※重要な選択肢です。
下5レス多数決
3人守りながらはキツい
すっごい余裕な時にデュラハーンさんが駄馬をぶっさすように選択肢で導きたい…
希「むっ…！」
花陽の召喚は素早い。
手慣れた仕草で杖を打ち付け、下級召喚であれば無詠唱で呼び出すことも可能だ。
そして希の反応が遅れる。それはユニコーンの変態性に気を取られていたが故！
呼び出す直前、花陽は思念により、既にキンモクセイへと回復対象を伝えている！
花陽（まず回復させるのは…！）
【対象を選択してください】
１ ボールス
２ フミコ
３ ミカ
安価下
花陽「お願いっ！」
現れた少女、手のひらサイズの花の妖精は素早く空を舞う。
そして横たわるボールスへと寄り、背の羽から輝く粉を振り落とし…
希「あっ、この！」
『邪魔させないよ！霧よ！』
『キンモクセイもまた処女！なんということでしょう！？今私の周りには処女しかいないではありませんか！！』
『駄馬。少し黙れないのですか？』
ラミアが素早く霧を張り、ユニコーンは妄言を吐き散らしながら防壁を生成する。
デュラハーンが希が放った闇塊を槍で斬り払い、攻撃を防ぎ、そして！
≪花陽…助かったぞ！≫
花陽「おじいちゃん…！よかった！」
ボールスが再び立ち上がる！
その身には…膨大な白輝のマナ！！！
そう、海未の斬撃もまた状態異常。
キンモクセイの回復はマナ封印の解除効果をも有していたのだ！
希「チィィ…！あーもう！面倒やなぁ！」
花陽「まだまだ！ここからです！」
≪その通り。ここからが本番よな！≫
本領を取り戻したボールスがゆらり、剣を構える！
……
上層。
絵里は体に多くの手傷を追っている。その傷は激闘を物語っている。
その横には……分厚い氷塊に封印されたアスモデウス。
実力は肉薄していた。紙一重の戦いだった。
しかし…元より四騎士として優れた力を有していた上に、ランスロットの魂を乗せた絵里。
その実力は魔王級の力を持つアスモデウスをも凌駕しているのだ。
絵里「海未、希。時間を稼いでくれてありがとう」
絵里≪……私も向かうわ≫
戦場へ、絵里が迫る！！
明日で隠れ里編完結の予定
この戦況でじいちゃん復活はでかいな
こんなのただで読めていいのだろうか…
これは早めに希ちゃんを戦闘不能にしないといかんな
あまり言いたくないがボールスさんが活躍する未来が見えない
レズ魔王が敵になると超厄介だぞ
ﾘﾉ＞ω＜)
ユニコーン、可能性のケダモノ
デュラハーン
デュラハーンのサブイベやっといて大正解だったな
絵里もイメージに近い
呪術師に寄ってるってことは新術は基本的に座標攻撃なのかな
闇物理っぽいからデュラなら対処できるかもしれないけどいざとなったら馬の肉癖を使おう
本日の西木野王
面前に刀を捧げ持つ姿勢はあくまで自然体。
老龍ボールスの体からは癒えぬ手傷と封印の枷が外され、辛うじて凌ぐという格好だったこれまでとはまるで異なり、眼光にまで粛とした気が満ち満ちている。
隙はなし。希はジリリと後退る。
予想外の状況と言えるだろう。
花陽がこれほどまでに素早く部下たちを片付け、そして的確にボールスの制限を解いてみせ。
こうなれば分が悪いのは希。元より花陽の召喚獣に対して攻め込めずにいたのが、そこに無力化したはずの十二卿龍が復帰。
冗談ではない…とんだおかわりだ。
希（こうなったら時間稼ぎや）
希は相手の深読みを誘うべく、表情を意味深長に。わかりやすい程度に企みを含ませる。
残マナを掻き集めて恐ろしげに膨れ上がらせ、ケララとせせら嗤うことで奥の手を匂わせ。
希（エリチの到着を待つ！）
≪笑止≫
老龍はおもむろに白剣へとマナを注ぎ込み、
希は思わず息を飲む！！
あまりに、あまりに膨大なマナの輝き…！
絵里から聞かされていた。長らく、野心家たる西木野王が不可侵のままにボールスを放置していた理由。それは強さ！！
老龍の肉体は衰えつつあるが、そのマナ操作に関する練度は熟達の域！
弱点たる奇襲から、海未の封印。絵里の戦術は完璧だった。ボールスを苦しめた。
だが、いざ縛りを失えば…その力は甚大。
そして希は察する！
老獪さを併せ持つ老人に対して弁舌で挑むのは不利、既にボールスは戦闘の構えだ！
希「ウチに『式符・消！』そして『囮！』ついでに『三連式・炸』をダブルや！！」
花陽「うわぁ！？」
希は惜しげもなく計8枚。
手当たり次第とばかりに札をばらまき、「炸裂注意や！！」と叫び！
衰えた肉体をマナで補い、流水の如く閃斬！
目にも留まらぬ高速剣が投じられた符を切り裂き、そして爆風ごと流し斬る！！
だが希は『式符・消』の効果により姿を眩ませている。
花陽「いない…！」
『花陽！ボールスさん！気を付けて！』
ラミアが警告を発する。
倒れているフミコとミカはユニコーンが快足を飛ばし、角で器用に跳ね上げて背へ。
キンモクセイが二人へと麻痺の回復を施すが、ボールスを素早く癒すのに力を消費してしまったらしく、治癒のペースは遅い。
デュラハーンが隙なく周囲に警戒を巡らせ…
希「祝筵、聖櫃、菫の刑架。無窮なるは教理、不可視の鬼手にて裁かれよ」
爆破の砂煙に紛れて希の詠唱が響く！
花陽たちには未知、しかしその威力は推して測るべし！
中層にて強者イフリートとオーガを一撃で沈めた強力無比の不可視撃だ！！
しかし希の影術はあんじゅの呪式と比較すれば、広域座標を狙える柔軟性が特徴だ。
素早くボールスらの位置を見定め、座標を捉え。
『紫罰』よりも闇の負担は重く、脳が壊され、精神が削られ、あるいは寿命が削られ…
それらを無視し希は奇笑を迸らせる！！
希「ぎぃ…っ！は、はひハハ！！くたばれボールスゥゥアぁ！『鬼吼葬（エンケルヘイル）』！！！」
希の術は主として影を操る。
『紫罰』は影によって相手を拘束、麻痺、昏倒へと至らしめる術だが、物理的な破壊力は有していない。
対して『鬼吼葬』は、より高密度に結集させた闇の魔力によっての物理破壊を可能としている。
その破壊は堅固な鉄壁へも爪痕を残し、貫通してみせるほど！
肉体的には単なる老人のボールスが受ければ人体の破砕は免れない！！
透明化した希から放たれる、視認能わぬ恐怖の一撃！
≪否、不可視ではない≫
ス、と何かを斬った手応えが老龍の両の腕に残り、空間に聖光が乱れ、そして。
希「いやいや…んなアホな」
≪影の娘。そのマナの質ならば術式には必然、影を介する。わかれば見切るのは易い≫
希が放つ攻撃は不可視。
しかし地表には、闇のマナにより形成された巨大な鬼腕の影が投影されていた。
そう、それが強術『鬼吼葬』の唯一の欠点…いや、欠点と呼ぶには小さすぎる欠点。
そもそも影が見えたからといって簡単に受けられるような威力ではないのだ。
それを！
この老人は呼吸をするように容易く。
そして爆光が滾る剣を翳し…
横から海未！
膝をついたままに口から闇の滴を漏らしつつ、息も絶え絶えの海未が希へと警句を発する！
海未「希！その剣を受けてはいけません！闇を祓われる！」
希「う、だあああ！！こうなりゃヤケや！もっともっとウチの身を喰らえ！喰らえ闇よ！全部持ってけ！」
ドレスのように纏わり、浸透し、膨大な力を与えながらも希の全身を苦痛が犯し苛む！！！
希「あ…が！ぎゥ、ゥウグぁ…！あ！ひ、ひ…！！『紫罰』『紫罰』『紫罰ゥ』！！『鬼吼葬ァ』！！！」
斬！切！閃！
老龍の剣はいとも容易く、障子を切り裂く程度の力感で希の闇を打開する。
離れ技を見せて、刀身を軽く振り。
ひたひたと、希へ。その背後の海未へ。
侵略者、されど花陽らの友人。なれば聖光にて救い出そう。
常人ならばここで駆ける。
一刻も早く敵を仕留めようと走り、周囲の視認性を落として隙を生む。希に付け入る隙が生まれる。
だが焦りはなく、淡々の接近。
それはどんな脅し文句よりも雄弁に彼我の戦力差を物語っていて、
希は追い詰められ…乾いた笑みを漏らす。
そして。
てかRuinaとこのSS雰囲気似てる気がする
どちらもゲームブック意識してるから当たり前といえばそうなんだが
不意打ちには本当に弱かったんだな
『…！？馬鹿な真似を！やめなさい！』
突如として希の口から発された詠唱は新しいもので、それは酷く不吉な濁りを孕んでいて。
闇の眷属であるデュラハーンはその危険性を明確に認識し、希へと鋭く警句を飛ばす！
希「はは、全部終いや。ここにいる全員、そして…私も」
希の瞳から一雫、涙が零れ落ちる。
闇の侵食が激しい。暴走する殺意が止められないのだ。
その術の解放は一帯の生命を簒奪し、そして術者自身が闇に潜む異端者の奴隷玩具となり…
久遠の泥梨へ落とし込まれると理解していても。
『…！？馬鹿な真似を！やめなさい！』
希「いいや、もう止められん。……受肉せよ『堕醜王イ……！？」
中断された詠唱。
蒼氷、美しい輝きが希の口元を覆っている。
強引にその詠唱を留め…
花陽「絵里ちゃん…！」
≪現れたか、ランスロットよ≫
なんだかんだ無力化してキンモクセイで洗脳も解けそう
希「閻羽芒星、聖凪。廻り廻れ紫微宮、旧世の落胤へ引導を渡せ」
『あの術は…！？花陽お嬢様！ボールス様！危険です！！』
突如として希の口から発された詠唱は新しいもので、それは酷く不吉な濁りを孕んでいて。
闇の眷属であるデュラハーンはその危険性を明確に認識し、希へと鋭く警句を飛ばす！
希「はは、全部終いや。ここにいる全員、そして…私も」
希の瞳から一雫、涙が零れ落ちる。
闇の侵食が激しい。暴走する殺意が止められないのだ。
その術の解放は一帯の生命を簒奪し、そして術者自身が闇に潜む異端者の奴隷玩具となり…
久遠の泥梨へ落とし込まれると理解していても。
『馬鹿な真似を！やめなさい！』
希「いいや、止められん。受肉せよ…『堕醜王イ……！？」
中断された詠唱。
蒼氷、美しい輝きが希の口元を覆っている。
強引にその詠唱を留め…
花陽「絵里ちゃん…！」
≪現れたか、ランスロットよ≫
まずは軽く。
年下の友人と、年嵩の旧友へと挨拶を交わす。
氷術で口を塞がれた希は（どうして！？）とばかりに絵里へと混乱の目を向けていて、絵里は希へと歩み寄り、掌を頬に添える。
絵里「ごめんなさい…こうしなければ止めるのが間に合わなかった。もし術が発動していれば…」
希「………」
絵里は哀しそうに目を落とし、呟く。
絵里「今…今、希と海未を失えば私は折れてしまう。それだけは、それだけは絶対に嫌なの。暴走させるような戦いをさせてしまって、ごめんね…」
告げて、抱きしめる。
絵里のマナも海未と同じく青だ。ただし氷による攻撃に特化しており、打ち消しの力は薄い。
ただ、これだけ密接してしまえば希の暴走を鎮める程度の打ち消しの力は有している。
希の瞳に宿っていた狂気が空に溶け…
見計らい、絵里は希の口に施した氷の枷を解除する。
希「ちょ、ちょ…エリチ、人前でそんなギュってされたら恥ずかしいやん」
絵里「駄目よ…駄目よ。あの術だけは絶対に使わないって約束して。でないと…離してあげないから」
先刻までの狂笑はどこへやら、顔を真っ赤におろおろと焦る！
希「そ、そんなに抱きしめられたら胸が！エリチ胸が！わかった！使わんから！使わない！！」
絵里「…約束よ？」
ユニコーンが『グゥレイト…』と感動的に呟き…
それはともかく希は後方、海未の側へ。
絵里は聖槍を構え、ボールスへと突き付けて宣告。
絵里≪“耀龍ランスロット”絢瀬絵里。王の命により、貴方を討つわ≫
花陽「させません！！」
花陽が杖を片手に、臆さず…
いや、怖いが。しかし絵里へと敵対を明言する！
その後ろに二人、少しばかりよろけながらフミコとミカ！キンモクセイの治療が間に合ったのだ！
フミコ「私たちも付いてるよ！」
ミカ「クライマックスには参加しとかなきゃね！」
キンモクセイは三人の治療を見事完遂させ、
『ごめんね花陽ちゃん、限界みたい！』と告げて消える。
その小身に秘めている全ての魔力を使い果たし、契約空間へと舞い戻ったのだ。
花陽は思念で深く感謝を伝えて労い…
さあ！ここが決戦の時だ！
かよちんもう近接相手も魔術相手も回復、状態異常解除までできるし
そして駄馬お前は黙ってろｗｗｗｗ
両者は共に人間態での戦いを選択する。
絵里の場合は不慣れだという点もあるのだが、それ以上に龍態での戦闘を避けるには理由がある。
まずメリットとしては火力が上がる。
身体の巨大化による大質量攻撃は言わずもがな。
加え、ブレスの規模が拡大化して使役しやすくなる。
対してデメリット。
巨身に対して目は前方に二つ。視界が全身に対応しない。
故に、嫌が応にもダメージ管理が散漫になるのだ。
パーシヴァルが討たれた際、都市へと突貫を試みて大砲火を浴びたのもそこに起因している。
まあ、パーシヴァルの場合は自身の性格の傲慢さも大いに影響したのだが。
これが茫龍ケイのように複数の眼、蟲龍ベディヴィアのような虫の複眼を持っているなどであれば話は別だが、ボールスにランスロットはどちらも比較的オーソドックスな龍態。
そのため、変化は避ける。
絵里は全身に傷を負っている。
その中でもとりわけ目立つのは左脚、ふくらはぎに槍による裂傷。
加えて傷口がわずかに腐食しており、ボールスはそれがアスモデウスの毒を持つ槍、“獄槍グランサリア”による物であると瞬時に看破する。
それはボールスらにとっては好材料であり、同時に、大切な里の住人であるアスモデウスが絵里に敗れたことを示している。
ボールスは身を案ずるが…簡単に殺される奴ではないと憂慮を断ち切る。
花陽は考える。
現在のマナ残量はキンモクセイを読んだことにより底に近い。
現在呼び出している三体の維持コストまでを含めて考えれば、当面は召喚は不可と踏んで立ち回らざるを得ない。
しかし、召喚獣たちへと戦闘の方針を指揮決定するのは花陽の役目だ！
花陽（みんなに指示を！）
【戦闘方針を選択してください】
１ デュラハーンが前衛、他はサポート役として立ち回る。
２ デュラハーン、ラミアが前衛、ユニコーンはサポート。
３ 三体で前衛へ。
４ 三体ともサポートを意識。
安価下
フミコ（さて、ほとんど消費してない状態で麻痺してたからマナは万全だよ！挽回しなくっちゃ！）
【フミコの行動を選択してください】
１ 海未ちゃんと違って打ち消しは使ってこない！風の術だ！
２ 功を焦らず…サポートと回復役で待機だよ。
３ 先手必勝！ショットガンで攻撃しよう！
安価下
ミカ（麻痺してる間に少しマナが回復して、残りが半分ってとこ。プラズマボムを3発分とちょっとかな）
【ミカの行動を選択してください】
１ 牽制のつもりで…サンダーボール！
２ ここは惜しまずプラズマボムよ！
３ ショットガンを撃ってみるわ！
４ もう一度…花陽ちゃんに魔力譲渡！
安価下
どうしたｗｗｗｗ
絵里が口早に『聖零の世界（ラグナレイ）』を発動させて青のマナを隷属させ、世界が凍てつくと同時！
ミカ「まずは私からよ！」
骨まで凍えるような冷気にも負けず！ミカが杖を片手に、高らかに！
ミカ『サンダーボール！！』
コンマ01〜15 攻撃成功
コンマ16〜30 隙を作り出す
コンマ31〜90 攻撃失敗
コンマ91〜00 スキル習得
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
>>68
絵里は初期術だからと侮りはしない。
だが、過度の警戒もしない。速度はあるが、曲線軌道の雷弾。
聖槍で打ち払えばそれで済む！
ミカ「って、工夫なしには撃たないよ！」
絵里（これは！）
ミカの長所は卓越したマナコントロール。
それを存分に活かし、軌道を曲げる！！
絵里はその高い身体能力、そしてマナ感知能力を活かし、右腕を振り上げるように。
変化した雷弾にも聖槍の軌道を併せる…が、姿勢にわずかに無理がある。弾きはするが！
絵里≪くっ…≫
炸裂する雷撃に、絵里の腕が上方へと弾かれる！
そこへすかさず！ボールス、デュラハーン、ラミア！三者の近接攻撃が迫る！！
ボールス
01〜50 攻撃成功
51〜00 回避される
デュラハーン
01〜40 攻撃成功
41〜00 回避される
ラミア
01〜30 攻撃成功
31〜00 回避される
判定
ttp://anago.2ch.net/test/read.cgi/heaven4vip/1447413754/
ボールス>>69
デュラハーン>>70
ラミア>>71
蛇の下半身はその全てが筋肉のような物だ。その力を活かし…！
『やあぁっ！！』
逆袈裟！跳ね上がるようにしての斬撃だ！！
しかし絵里は瞬間的に氷術を発動させ、自身の面前に氷華。
大輪の如く開花した氷盾を生成！
『玻璃の神霜』
瞬時のイメージに従い、聖氷を結実させて硬質を為す。
絵里の有する術の中で最も攻守に万能を誇る術であり、茫龍ケイ戦での雷撃防御、地下迷宮で希を巨大スライムから救う際などに使用した物だ。
それによりラミアの斬撃を防御！
大氷結に巻き込まれないよう飛び下がるラミアはしかし、役割は果たしたと笑む！
そう、二段目の防御を使わせた事に意味があるのだ。
直後、次いでボールス！
絵里≪……ッ！≫
“白龍牙”
ボールス自身の牙から作り出された愛刀はさながら一指であるかのように馴染み。
斬！斬！斬斬斬斬斬！！！
十重二十重と繰り出されるボールスの神速の剣閃が、後手の利を存分に活かして絵里の氷盾を散華とばかり切り削り、そして絵里の肩口へと創傷を残す！！
絵里≪この程度…！≫
『まだです』
静かな声に…絵里は慄然を覚える。
即座の連携、その本命は三撃目のデュラハーン！
闇が渦を巻き、黒、漆黒、純な墨を塗り固めたような一点の光もない夜が抉り貫く形状に。
そして…貫撃！！！
絵里≪う、ぐぁっ…！≫
槍撃は脇腹を抉り、鮮血。
組まれた文脈の通りに進行した多段撃は、ランスロットの力に強化された絵里の防御をしても決して浅くはない傷を残す！
ミカ「ううん！まだよ！」
花陽「みんな気をつけて！！」
絵里の瞳には未だ光、龍の胆力は不屈の闘志を滾らせる。
傷口を瞬時に氷に塞ぎ、弾き上げられた聖槍を手元へと引き戻して旋回！！
上体を回し、大回転とばかりに薙ぎ払われる刃槍！！
アルタキエラは槍よりも長柄の付いた聖剣、矛としての性質が強い。
最接近の三者へと閃撃！！
ユニコーンがすかさず三人のそばへと防壁を張るが、それを食い破るように荒々しく聖槍が振るわれる！！
ボールス
01〜40 負傷
41〜80 回避
81〜00 カウンター
デュラハーン
01〜30 重症
31〜50 負傷
51〜00 回避
ラミア
01〜30 影体消滅
31〜50 重症
51〜60 負傷
61〜00 回避
判定
ボールス>>73
デュラハーン>>74
ラミア>>75
かっこいいにゃー！
通常、長柄の武器を薙ぐ際には、遠心力によって斬軌道がブレないよう修正する力が必要となる。
故に正確さを取るか、威力を取るかの二択を強いられるわけだが…
が、絵里は氷術によってその問題点を克服している！！
瞬間。視線一つで空気を凍らせ、狙う斬撃軌道へと蒼白、氷のレールを敷くのだ。
そこへ鋒をあてがい、龍の膂力任せに高速の斬線で三者を狙う！！！
『不覚…っ！』
最も接近していたデュラハーンはそれを避け得ない！
闇の防壁にも構わず、薄布めいて裂く槍はそのままデュラハーンの胸部、鎧の下までを斬る！
本体へと重い裂傷を負った闇精が斬撃の勢いままに後方へと弾き飛ばされる横、続いてボールスへ迫る槍！
……老龍は見切る！！
聖槍の刃を紙一重に交わし、長柄へと白剣をあてがい、沿わせ…ギャリリと硬質が擦れ合う激しい摩擦！
柔から剛への変動はまさに達人。そのままに斬り抜く！！！
ラミアが悲鳴じみた声と共に身を屈め、ボールスと交差した直後の絵里の一閃を躱す！
経験の浅い中級召喚には少々厳しい前衛だ。しかし避けただけ立派！
そしてボールスの愛刀へ、絵里の龍血が静かに伝い、ポタ…と滴る。
潔白の刃に血液の紅。血の雫はすぐさま、絵里が傷口を塞ぐべく集めた凍気に固まり、床へと落ちる時には氷礫めいて砕け。
絵里「ぐ、う…っ」
希「エリチ！！」
海未「絵里！！」
氷による傷口の応急処置にも限界がある。
アスモデウスとの戦闘で、既に彼女の体には多大な負担が掛かっていた。
そこに一斬、二突。
そして盤石のボールス！起死回生のカウンターが鋭斬！！
剣は絵里の肩口から胸に掛け、浅くはない裂傷を作り出していた。
ラミアたんの奮戦も中々
あと>>929駄馬黙れ
身を案じて駆け寄ろうとする希と、動けないままに心配を浮かべる海未。
片手で二人を制し、絵里の瞳には未だ闘志。
凍気に支配された空間に、吐き出される息は白く、白く。
花陽「絵里ちゃん…！もうやめよう？私たちと一緒に！」
絵里「ありがとう花陽。あなたはその優しさを失っては駄目よ」
全身の負傷に、その声からは人外の龍気が失せているが…
しかし、『聖零の世界』による支配をさらに超える冷気が一帯へと高まり…！
絵里≪近接戦は不利ね。それなら…≫
≪ブレスで決めるつもりか…！≫
絵里へ、再び蘇る龍のマナ！
状況の劣勢を認め、最後の賭けとしてブレスによる大氷結を放つつもりなのだ！
≪気をつけろ！！≫
ボールスが後方に控える仲間たち全員へと警鐘を鳴らし！
そして絵里を中心に一帯へ！陣を展開するように凍てつく耀きが広がる！！
絵里≪耀氷陣（ミスティール）！！≫
後方に控えていたフミコ。
ブレスを駆る龍、ランスロットである絵里を相手取ったこの戦況。
待機の判断は間違いなく英断だっただろう。
フミコの迅速な詠唱により、上方から叩き付けるように吹き降ろされた豪風が絵里の巻き起こした氷嵐、耀龍のブレスを霧散させる。
連続しては放てない一度きりの防御。
これが長期戦であれば、使うか否かの判断を迫られる。
しかし…フミコが使用の判断を迷わないほどに絵里の全身は損傷していた。
このブレスは最後のあがきであり、これを凌げば間違いなく。
絵里「……う、あ…っ」
≪限界のようじゃな…！≫
前のめりにドサリと、絵里が揺らいで倒れ伏す。
「エリチ！！」と悲痛な声を上げ、希が脇目もふらずに絵里へと駆け寄る。
その様子に一同がほんのわずか、追撃を躊躇した瞬間。
花陽は誰よりも優しく。あるいは誰よりも冷然と。花舞の召喚杖を振り上げて、絵里へと目掛けてマナを放つ！！
洗脳に逆らえないのであれば、契約で上書きしてしまえばいい！！
花陽「強制契約っ！！」
海未「…とは行きませんよ」
青マナによる転移。
海未もまた戦える状態ではないが、しかし逃走に備えてのマナだけは残していたのだ。
絵里と希を伴い短距離を転移、花陽の陣から逃れる。
少し離れた位置で留まり、花陽らへと声を掛ける。
海未「ボールスの討伐は能わず…ですね」
一旦は奇襲で動きを封じた剣☆聖ポールスが戦線復帰
絵里チーム側にこれ以上策が何もなければいよいよ退却あるのみか
しかし、あの三人助けられないかなぁ
>>937
けど里の皆捕まったから完全勝利とは言い難いな･･･
ボールスが問いかける。
海未「戦術的撤退、と言って頂きましょうか。貴方の討伐は成らずとも、目標の一つは達せましたので」
海未はふらついた様子のまま、それでも闇めいた眼光でボールスへと不敵に笑む。
希は意識を失った絵里を抱きしめ、ポロポロと涙を流しながら「エリチ…エリチ…」と呼びかけている。
その様があまりにも痛々しく…花陽らは思わず、声を張り上げる。
花陽「三人とも…！行かないで！ここに残って！お願い！」
フミコ「そうだよ！王様なんかに従うことない！」
ミカ「こっちに来てくれればボールスさんの力で洗脳を解けるから！！」
海未「ふふ…洗脳を解いてもらおうと動くのなら、それは洗脳とは呼べませんよ。…貴女たちのそういうところは好きですがね」
花陽「海未ちゃんっ！！」
海未「……ご機嫌よう。またいずれ」
言い残し、海未は二人を伴ない、霧のように姿を消した。
最後に一つ、苦しげにゲホと咳き込み…
一滴、海未の口から溢れた黒。濃縮された闇だけがその場に残された。
最強のレズ魔王さんは復帰出来るのかな？
うーむこのままじゃのんたん死んでまう…
ここまで下がってしまえば部下たちが大勢待機している。
視線の脇、英玲奈の顔をした機械兵たちが氷塊に包まれたアスモデウスを運んでいる。
その他にも多数、希が凍らせた里の魔物たちが運び出されて行っている。
ボールス討伐の他、もう一つの目的は魔物たちの捕獲だ。
ボールスにも勝るほどの大戦力、アスモデウスを捉えられたのは僥倖。
ボールスの殺害には失敗したが大局的に見れば勝利、作戦は成功と言えるだろう。
回復術を持つ兵士たちが絵里へと治癒を施している。
ぐったりとした絵里、その手を心配そうに握る希の瞳は泣き腫らして真っ赤に。
闇による侵食が希にもたらす強い感情は殺意や憎悪だけではない。
不安や悲しみ、あらゆる負の感情が増幅され、精神が不安定になっているのだ。
自身も闇に身を浸しているが…
海未は希の体を案じ、心中は暗澹と。
去り際に回収した村正を鞘に収め、全兵士へと撤収を命じる。
海未（……もう一人。私は武器こそ異なりますが統堂英玲奈の。希は優木あんじゅの代役）
海未（あと一人、綺羅ツバサに代わる戦力が必要です）
海未（あの天才的な近接性能…その代役として立てるには、やはり天才でなければ）
戦艦の甲板で風に吹かれ…
海未が脳裏に浮かべるのは無垢な笑顔、しなやかな肢体、人間を超越した…
海未（……雷速）
飛空戦艦が、南へと飛び去っていく。
……戦いが集結した。
【花陽にステータス『戦術眼』が付与されました！】
それは味方も消耗し過ぎてるから流石に無理か
それより凛ちゃん狙われるフラグ？
リリホワ揃っちゃうの？
魔力なしとはいえツバサがいる
てか>>946凍らせたんなら希じゃなくてエリチカさんじゃ…？
なんだか光と闇が混ざり合って最強にｒｙ
あ、間違えてるな
希が凍らせた→絵里が凍らせた
で補完しといてね
絵里らは里の住人たち、その中で戦力としては劣る者たちへ、死なない程度の重傷を負わせて道々へと放置して行っていたのだ。
聖龍ボールスは癒やしの魔力を有している。
負傷の苦痛に呻き、涙を流す住人たちがいるのであれば、追撃よりもその治療を優先せざるを得ない。
故に、主力たる三人を追い詰めながらに撤退を許す結果となってしまった。
花陽たちも当然ながら同様だ。
フミコにユニコーン、微弱な回復が可能なキンモクセイまでを再動員してひたすらに癒やし、癒やし、癒やし…
長い長い夜が明ける頃にようやく、負傷者たちの全員が一命を取り留めるに至っていた。
不幸中の幸いと呼ぶべきか…死者の数はゼロとは行かずともごく少ない。
フミコ「……上層、致命傷に近かった人や魔物たちには絵里さんの氷で応急処置がされてたね」
ミカ「中層はほとんど希さんが一人で戦ったんだろうね、麻痺ばっかりで死者はなし」
花陽「下層の海未ちゃんも、上手に急所は外してた。三人とも…絶対に助けないと…」
翌日、命を落としてしまった者たちの葬儀が行われた。
里の全体が静かな悲しみに包まれる…。
ごく狭いコミュニティだ。
花陽たちの知り合いも、戦いの中に命を落としていた。
喪に服す中、泣きじゃくる花陽をフミコとミカの二人が涙ながらに慰める。
住民たちはこんな時にまで優しい。自分たちの悲しみを押し隠し、花陽らを慰め、ボールスを守ってくれた事への礼を告げてくるのだ。
それがまた、悲しい。
三人へとよく食べ物をくれていたカエル人間のおばさんが、泣き腫らして憔悴した顔で花陽たちを抱きしめ、そして礼を言う。
彼女は夫と子供を連れ去られたのだ。それでも死別した者よりは良いと、気丈に振る舞っている。
連れ去られた数は200近くにも及ぶ。
元の住民数は1000と少し、死者も含めれば五分の一以上の損失だ。
失意の数日を過ごし…花陽は決意する。
花陽「フミコちゃん、ミカちゃん。私たちで…連れ去られた人たちを助けよう」
ミカ「私たちの仕事よね」
二人に異論はない。
元より王は戦うべき相手。その戦いのための目的が増えたというだけだ。
善良な里の住民たちが、こんな悲しい目に遭うだなんて…許されるはずがない！
もし花陽が求めれば、どこまでも優しい住民たちは花陽の召喚獣として同行してくれるかもしれない。
だが、頼るわけにはいかない。
王国が再度、里の住民たちを捕らえるために兵を送り込んでこないという保証はないのだ。
ラミア、フレスベルグ、ユニコーン、カマイタチ。
新たに加わった戦力たちと共に、凛や穂乃果たち。仲間と合流し、絵里たち三人を救い、里のみんなを解放する！
ボールスの邸宅、
旅支度を整える花陽たちへと声が掛かる。
≪行くのか≫
花陽「おじいちゃん…」
その姿は悲しみを感じさせないが…
花陽は知っている。
里の全員を子や孫のように愛しているボールスこそが誰よりも悲しんでいる事を。
深夜、縁側に腰掛けて静かに涙を流しているのを見てしまったのはミカだ。
少し迷ったが…
ミカはそれを花陽とフミコにも伝え、なので三人は老龍の悲しみを知っている。
皆を連れ帰り、彼の悲しみを癒やす。
それもまた戦いに向けてのモチベーションの一つだ。
が、ボールスはさらりとした風。
花陽へと言い放つ。
≪契約しておくか？≫
花陽「へ？」
≪力が必要だろう。お前のマナではまだ呼び出せんだろうが…契約しておいて損はなかろ≫
それに里を照らす太陽もなくなってしまうはず。
花陽らが慌ててその旨を問うが、ボールスは笑って返す。
≪今回はしてやられたが、里の者たちはそこまでヤワではない≫
曰く、今回の方法では突破できないほどに結界を強める事は可能なのだと言う。
そして太陽の生成も代役が育っている。里を守るよりも…
≪決戦の時に力を貸し、住民たちを取り戻す。それが里長としての役割よ！≫
花陽「おじいちゃん…！うん！お願いします！！」
かくして、花陽と“聖龍ボールス”の間に召喚契約が結ばれた。
程なく、岩山から高らかな鳴き声が響き、一羽の怪鳥が空へと羽ばたく。
それを見送り、里は厳重な結界へと包まれて姿を隠し…
海上に吹き荒ぶ寒風に負けず！
花陽たちは前を…待ち受ける戦いを見据え、飛ぶ！！
【隠れ里コイズミ編をクリアしました！】
１ 故郷『オトノキ村』（ことり、凛、ツバサ）
２ 闘技場の都『西の街』（英玲奈、雪穂、亜里沙）
３ 遺跡都市『古騎士の街』（ヒデコ、あんじゅ）
多数決
先に３票が集まったシナリオを進行します。
今日はここまでで
おじいちゃんと契約結べたのは大きいと思うの
1は最後のお楽しみにしたい
ともかく皆おつかれ。1さん明日もよろしくです。
1と2は会話弾みそうな感じはあるけどヒデコとあんじゅってどうなんだろ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1448038787/
コンマ以外は使いやすいし次スレもしたらばで
2に決まったのね
英玲奈がゆきありを育てる話なのかそれとも…
これでこちらに十二卿龍が二人か(穂乃果に宿ってる龍皇がどうなるのかわからないのと真姫ママの立場がわからないので)
おじいちゃん強すぎ
アスモデウス級のを従えてそう
コンマ判定でドバッとレス流れない分スレ消費速度落ちるしここでやってくれた方が見てる方としても見やすくて助かる
ゆきあり修行コースかな
夜のありゆき先生