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別冊☆大阪百科☆ニュース6
591
:
よっさん
◆XxkTNAUYOc
:2014/03/16(日) 18:16:35 ID:yTpqvOJs0
なんだかウルウルくる記事です。
【浪花ぐらし】
「セキシャツでオーダー」の誇り
2014.3.16 15:00
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140314/wlf14031423210043-n1.htm
大阪・西心斎橋にあるオーダーシャツの老舗「セキシャツ」。健康問題と時代の流れで閉店を決めた店主の不破常雄さん(82)は、長年のお得意さまに自分のシャツを添えてあいさつ状を出した。
高齢で、注文が途絶えて久しい人も多い。しかし、それぞれの好みやこだわりは知り尽くしている。あの人にはこれ。店主の思いがこもったシャツは相手にも強く響いたのだろう。うれしい、懐かしい、セキシャツの思い出をつづった手紙が続々と寄せられたのだ。
秘書時代、上司の使いで初めて店を訪れ、いつかは自分もこんなシャツをとあこがれましたという商社マン。ライトブルーとピンストライプ、自分の好みを兼ね備えた生地選びにプロの眼力をみたという人。大阪で生まれ育った自分にとってセキシャツでオーダーすることは大阪人の誇りでした、という文章には不破さんの方が思わず頭をたれた。
オーダーシャツは男の人生の華の時期とも重なる。熱い手紙が多かった。いや思い出だけではない。最後に1枚、また1枚と注文が舞い込み、中には一気に10枚発注する人も出た。
「そんなわけで、昨年末に閉店はしましたが仕事は残ってしまったのです」
縮地、採寸、型紙、下張り。熟達の技が「世界に1枚のシャツ」を支える。
「オーダーシャツのこれから? 厳しいでしょうが、必ず生き残る」
手軽さだけが世の中のすべてではない。「いいシャツは体にぴったり寄り添って、そして着ればシワが寄る。それが男の色気になるんと違いますか」と不破さんはいう。
着る人、作る人、それぞれがシャツ1枚に気持ちを込める。それが実現したときの喜び。だからこそ濃密な時間を共有できた。
「いい仕事をさせてもらったと改めて思い、元気が出てきました」
80年以上、ミナミの繁華街で商売をしてきた。町の歴史を記す資料がたくさん残っている。何か役立つことがあるのではないか。また、たくさん残った生地を若い人に活用してもらう手はないか。自分ができることを考えている。
むろん、その前に受注したシャツを仕上げる、名残惜しい仕事が待っている。
(編集委員・石野伸子)
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