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別冊☆大阪百科☆ニュース6
1478
:
名無しさん
:2019/03/17(日) 19:06:22 ID:NrdB.GxU0
分厚い伝統の蓄積、「一味違う先進性」を
筆者は東京生まれだが、母方の実家が大阪なので、小学校のころ母に連れられて時々大阪に出掛けた。市南部を走る阪堺電車という路面電車の停留所近くに家があり、緑豊かな住吉大社の境内にもよく出かけた。1970年代のあの頃、よく晴れると周囲に奈良との県境にある生駒山の山並みが見えて東京者にとってはとても新鮮な景色だった。東京は広い関東平野にある上、当時は大気汚染がひどくて山並みが見えた記憶がない。大阪は落ち着いた街という印象だった。
あのころ祖母をはじめ大阪に住む年寄りの親戚連中が「大阪の何々は東洋一」とよく口にしていた。大阪はかつて世界的な産業都市で「東洋のマンチェスター」と呼ばれたという。当時既に「東洋一」という形容詞は古めかしかったが、大阪がかつて東京をしのぐ大都会だったことは分かった。
確かに1937年に完成した大阪市の目抜き通り「御堂筋」は、同じ高さに揃えられたビル群とイチョウ並木が美しく、33年開業の地下鉄御堂筋線ではしゃれたドーム型の高い天井と広々としたホームに驚かされた。銀座線など当時の東京の地下鉄駅は狭苦しい印象だった。商社、銀行、メーカーなど大阪を発祥地とする世界的な企業は数え切れない。大新聞社の多くは大阪が誕生の地だ。
大阪はかつて日本一の先進都市であり、今のように飾り気のない庶民性だけが魅力ではなかった。伝統的な大都市としての分厚い蓄積があるからこそ「住みよい都市」で世界3位に入ったのに違いない。
大阪にはもう庶民性を売りにするのは卒業してほしい。東京は今後、先進性だけを誇る面白みの薄い都市になってしまうかもしれないが、大阪は一味違った先進性で、世界の人々を魅了してもらいたいものだ。
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【Profile】
井上 雄介 INOUE Yusuke
1963年東京生まれ。早稲田大学法学部卒。 天津南開大学に留学し中国語を学ぶ。元共同通信記者。衆院議員政策秘書、経済紙記者などを経て現在フリーのライター。
・・・私がもし「海外の方に日本という国を一つの都道府県で説明しなさい」という命題を与えられたら、即座に大阪でしか紹介出来ないと断言する。
東京では圧倒的に歴史がなく、京都では圧倒的に田舎で、名古屋では圧倒的に単なる地方都市でしかない。
日本国の長い芳醇な歴史を自ら示すことが出来、豊かな文化を持ち、そして今に至るも世界的な先端的大都市は日本国の中では
大阪しかないからだ。
大阪、それは日本文明揺籃の地、日本国の母なる大地、そして日本代表である。
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