アメリカは常に自由でオープンでフェアだと思われているが、実態はまったく異なる。この記者会見でも、必ず有力記者から順番に質問を受ける。記者たちは自信満々に、時には攻撃的に、しかし、専門的に的確にパウエル議長を追い詰めるから、ここでの迫真の議論は大変興味深い。日本銀行の会見では認められていない「更問(さらとい)」=「follow up question」も1回まで認められており、ほとんどの記者がこれをするから、パウエル議長も言い逃れ答弁はできないのだ。
彼女も多分、このFOMC後の会見で質問をしたのは初めてだし、確かにCBS Newsという経済系ではない一般メディアの質問は珍しい。ただし、彼女は名門London School of Economicsと北京大学で、国際関係の修士課程を修了している。したがって、というか、その背景に沿ったような、非常に率直で、素朴な庶民の悲鳴のような、以下の質問をした。