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英語帝国主義に反対するスレッド

1496研究する名無しさん:2019/09/18(水) 10:24:10
英語教育研究者「センター試験こそ日本の宝だ」
ttps://news.nicovideo.jp/watch/nw5917485

【三宅】ただ、大学入試で話す力を測るように変わっていかないと、高校の英語教育は
変わらないという意見も多くあります。

【鳥飼】よくいわれますよね。特に一般の方と経済界の方はそうおっしゃいます。
でも、まずは高校の英語教育をどう変えたいのかを議論してから、そのために何が必要かを
考えるべきではないでしょうか。すでに日本の英語教育は会話一辺倒になっていて、
文法や読解などの基礎が非常に弱くなってしまっている現状を知っていただきたい。
なぜ基礎がおろそかになっているかといえば、「コミュニケーション」と言いながら実態は英会話が中心で、
高校の学習指導要領では英語の授業を英語で行うことが基本とされているからです。

【三宅】日本語で説明してさえよくわからないものを英語で説明すると、ますます混乱を極めますよね。
イーオンでもキッズの文法クラスは、日本語も使用し成果を上げています。

【鳥飼】はい。文法については日本語で教えるほうがはるかに効率よく理解できます。
いまの大学生をみると、英語の基礎ができている学生とできていない学生と二極化していて、
どちらが多いかといえば、基礎力なしが多数派です。学校によっては英語だけで教えることの
非効率さをわかっているので、文法だけは日本語で教えているところもあるので、
そういう学校で英語を学んだ学生の基礎力は高い。一方で、国公私立を問わず、中学校レベルの
英文法の補習授業をしている大学があるくらいです。

【三宅】文法がわからないのに会話ができるわけがないですよね。

【鳥飼】そういうことです。しかも2020年からは中学でも英語だけを使った英語の授業が始まるので、
日本語でわかりやすく文法を教えてくれる塾に生徒が殺到すると思います。結局、私たち日本人にとっての英語は、
アメリカに移住した人が第二言語として習う英語と違い、普段は使わない外国語です。
それをなんとか学ぼうとするのであれば、それなりのやり方があってしかるべきで、
日本人に向いた指導法や学習法があるはずです。英語漬けにしたらみんなが上手になるかというと少し違う気がします。

■本当に考えるべきは、高校と大学の差別化
【鳥飼】もう1つは、東大の石井洋二郎副学長がおっしゃっていましたが、目的と手段を取り違えてはいけない。
つまり「英語の4技能の力をつける」という目的があるとして、それを達成するためには
どういう選択肢があるかを考えなければならない。現状では、他の選択肢は考えようともせず、
大学入試を変えれば高校の英語教育が成功する、と単純に決めつけています。それは根拠のない思い込みでしょう。

そもそも高校と大学の接続は簡単ではありません。日本高等教育学会の荒井克弘会長によれば、
高校と大学とでは使命が違います。小中高は知識や技能の基礎を積み上げていく教育で、
大学は専門的な教育と研究を通して新たな「知」を探求する場です。教育制度は各国で異なりますが、
米国では、専門教育は大学院であって、学部は大学院への準備として教養教育が中心です。
しかし、日本は学部中心になっている。専門性もわからない高校生がいきなり学部の入試を受けて、
経済学部か理工学部かなど専門を選ばなければならない。本来であれば、教養教育を受けてから専門教育に進む方が良いでしょう。


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