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今日の不祥事

11名無しさん:2013/12/05(木) 10:58:49
 記念すべき第二回班会議であったが、最初から悲しい報告をしなければならなかった。本特定領域の公募班員であった川崎泰生博士が9月1日に亡くなられた。川崎さんは、京都大学ウィルス研でFプラスミドの複製の仕事を行った後、酵母の複製の研究をされてきた。最近は、酵母のpreRC形成を精製タンパクから再構成することに成功し、この系を用いてこれまで多くの研究者がトライしたが困難であった、ori依存的なin vitro複製系の開発に取り組んでいた。まさにこれから研究が大きく花開こうとしているときに、川崎さんを失ったことは、本特定領域としての損失のみでなく、日本の分子生物学の将来を背負う研究者のひとりを失ったという意味で多大な損失である。会議などで隣にすわるといつも、真摯に、熱っぽく実験の結果をdiscussionしていた川崎さんの姿が忘れられない。残されたご家族の悲しみを思うと、言葉もみつからないが、今は、御冥福を祈るのみである。

 川崎さんの死に関しては、すでに新聞などで報道されているように、data捏造による、論文の取り下げとの関連が取りざたされているが、これについては現時点で因果関係は全く不明であるので、ここではこれ以上言及しない。捏造に関与したといわれる杉野明雄教授は、故岡崎令治博士とともに、岡崎断片の発見の実験に関与し、その後、Nalidxic酸の標的としてのDNA gyraseの発見、DNAポリメラーゼεの発見など真核細胞の複製開始と伸長とその制御について数々の発見を行い、世界の複製研究のトップサイエンティストの一人として尊敬されてきた。1991年に帰国後は、日本のDNA複製研究を牽引してきたリーダーであり、若手研究者による日本発の複製研究の支援に力を注がれてきた。私も含めて本特定領域研究のメンバーの多くが、直接間接に杉野先生の励ましを受けてこれまで研究を進めてきた。このように尊敬すべき杉野先生がそのような捏造を行ったということは、にわかには信じがたいことであったが、大阪大学の調査結果で、たしかにdataの操作があったと結論された。いろいろな事情があったにせよ、この行為は、科学者に期待される真義に根本から反するのみならず、長年にわたって共に研究をすすめてきた人達の努力を水泡に帰すことに他ならず、許されるものではない。杉野先生には、是非ご自分の口で真実を話していただきたい。それが、今杉野先生にできる最良のことではないかと思う。
ttp://www.nig.ac.jp/labs/NigPrjct/sensai/vol02/greeting/greeting.html




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