[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
1101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
怖い話Part2
770
:
『玉の緒(下)』
◆iF1EyBLnoU
:2014/01/17(金) 18:16:08 ID:tG/ByxVg0
病室の中には俺と姫、そして桃花の方様。昨夜姫から聞いた段取りの通りだ。
「L、では、あれを。使わずに済んで、本当に良かった。」
姫は一礼して立ち上がり、壁の棚の中から白い布の包みを取りだした。
桃花の方様の前で跪き、白い包みを両手で捧げる。
「お陰様で心安らかにこの日を迎えることが出来ました。心より感謝申し上げます。」
桃花の方様が頷いてそれを受け取り、そっと着物の袂に納めた。
包みの中身は黒檀の小箱。その小箱の中に純白の宝玉、号は『深雪』。姫からそう聞いた。
黒檀の小箱には封印をしてあるらしく、白い布包みを見ただけでは
その中身が一族に伝わる宝玉であるとはとても思えない。
もしもの時のためにSさんがお願いをして、その宝玉を当主様から借り受けたと聞いていた。
俺の魂が穢れていたら、その宝玉を使うということだ。しかし、どんな風に使うのかは知らない。
『Rさんがそれを知る必要はありません』と姫は言った。
『もし、これを使う必要があるなら、その時Rさんの意識が無いということですから。』と。
もちろん包みが解かれることはなく、黒檀の小箱すら見ることは出来なかった。
魂の操作を伴う術は『禁呪』。Sさんや姫の命を削る術は絶対に使って欲しくない。
そう思ったが、昨夜はどうしても適当な言葉が見つからなかった。
逆に、姫は俺の心を見通したように微笑んだ。
「翠ちゃんと藍ちゃんには『父親』が必要です。忘れないで下さいね。」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板