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愛国者

158ハンドル付けて下さい:2006/07/16(日) 12:42:39
二つの全体主義「ファシズムと共産主義」を描かない教科書

世界の常識を記す扶桑社版
 去る九月九日、東京・牛込箪笥区民ホールにおいて、
拓殖大学客員教授で本会副会長の遠藤浩一氏を講師として、
「二つの全体主義」をテーマに第八回「歴史教科書10の争点」を開催した。

 遠藤氏は多才な人である。専門は現代政治論や
近現代政治史だが、演劇や音楽にも造詣が深い。
最近、某紙で「第一級の日本人論」と高評された
『小澤征爾―日本人と西洋音楽』を著している。
 すでに本誌読者には周知のように、中学校の歴史教科書で、
ドイツのファシズムとソ連の共産主義の二つの政治観念を
ともに「全体主義」として記述しているのは扶桑社版だけである。
 他社は「ドイツやイタリアのように大衆と結びついて成立し、
反民主主義、反自由主義を掲げ、権力で支配する
独裁政治をファシズムと言います」(大阪書籍)とか
「このように反民主主義、反自由主義を掲げる
全体主義の政治をファシズムと言い」(東京書籍)と、
ファシズムのみを全体主義と記述し、
共産主義を取り上げていない。

過去の出来事ではない全体主義
 遠藤氏は全体主義の問題点、その定義などについて詳しく解説し、
現実の日本の政治状況や当時のドイツの状況、あるいは得意の
音楽の分野まで話がおよび、聞く者を飽きさせることなく、
またたくまに予定の時間は過ぎていった。
 全体主義について遠藤氏は「全体主義は、
六十年前のヒットラーの自殺や
五十年前のスターリンの死をもって終わった過去の出来事ではない。
今日の私たちの気がつかないすぐ傍でトグロを巻いている問題であり、
今日もっとも脅威として感じ取らなければならない問題」
と、要点を先に示してから本論に入った。
 ハンナ・アーレントなど先駆者の研究を紹介しつつ、
「全体主義は民主主義から発生したもので、
決して民主主義と対立するものではない。
民主主義が最も醜悪な形で行き着いた先が全体主義」
「統治者が勝手に国家を動かすのではなく、
その国家を勝手に動かすために法治という枠組みを予め設ける。
これが独裁とか専制といったものと決定的に違うところで、
全体的な枠組みを決定するにあたって
選挙という民主主義的な手続きを踏む」と指摘し、
全体主義にはファシズムと共産主義の二つの典型があると
するのが世界の常識だと強調した。(「史」平成16年11月[通巻47号]より)


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