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鎌倉の日蓮聖人

1StudioKODAI:2009/11/22(日) 02:29:12
 神奈川県立歴史博物館の特別展「鎌倉の日蓮聖人―中世人の信仰世界」を観てまいりました。
 展示品のメインは日蓮宗門下から輩出した優れた僧侶の肖像と、関係古文書、仏像や仏教関係の掛け軸と法具です。この手の企画は、古文書が多いので、見た目どうしても単調になり勝ちです。しかし、日蓮聖人その人が相模の国に多くの足跡を残していますので、神奈川県の博物館としては、無理なくいい感じにまとまった特別展示に仕上がっています。日蓮宗の発祥から明治時代までの発展の経緯がよくわかり、見る人各々の教養知識の程度に関わらず、どなたでもそれなりに楽しめる内容だと思います。
 個人的に受けた物品がいくつかあります。「受けた」と言っては不遜の極みなんでしょうが、まずは開祖日蓮聖人の彫像です。肖像画や彫像をモデル当人に似せて作る努力が始まったのが鎌倉時代だといわれています。日蓮聖人の肖像とされる彫刻や絵画は、いずれも似通った雰囲気なので、きっとそのうちの幾つかはモデル当人にそっくりなのでしょう。
「受けた」というより、印象深かったのは文字曼荼羅でしょうか。「南無妙法蓮華経」の文字を中心に、仏の名前や如来、菩薩の名前を曼荼羅のように配置し、四隅に四天王の名称または像を描き、掛け軸に作って、寺あるいは伽藍の本尊として祀っていたわけです。日蓮宗の人ならば見慣れたものかも知れませんが、私は実家が日蓮宗ではありませんので、面白く感じました。
 日蓮宗関連のものとしては、やや脇道に逸れた展示品ではないかと思われますが、日本全国の神社に祭られている神々の像三十体一組のお人形セットは見ていて楽しい。また、江戸時代に作られたものはいろいろエスプリに富んだものが多い。日蓮聖人の「涅槃図」はお釈迦さまの涅槃図のパロディだし、日蓮宗信徒のための「身延山巡礼ガイドブック」は面白そうだし、ミニチュアの経巻は米粒大の文字が整然と書かれているところが凄い。
 日蓮宗の方ならば、おそらくもっと別の見方もできるかと思います。今月29日までと、会期残り少ないですが、興味がおありの方は、ぜひ馬車道駅前の「神奈川県立歴史博物館」へお出かけください。


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