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わけいってもわけいっても青い山

1沙羅:2007/08/06(月) 17:28:48
俳句を知らない私が唯一知っていて、何故かいつも口ずさむ句がこれです。
山頭火。
山を歩いていても、コンクリートの灰色の街を歩いていても、時々、ふっと頭の中にこの句が降ってくる。
この句に初めて出会ったのは、中学三年生の時、夏休みに緑陰禅というのに参加して、お坊さんから教えてもらいました。
お酒ばかり飲んでいて、放浪しながら句をつくり、句が禅だったのだろう程度の認識でしたが、今あらためて山頭火の人生について思いを走らせて見ると、ああ、仏が現われたのだなと思う。

今日のニュースを見ていたら、高校生の少年たちが、ゴミを掃除するぞといって、公園で寝ていた男性に火をつけたと。その他、ホームレスの寝ている寝袋にも火をつけてきたと。
この男性には仕事があったということで、ホームレスから格上げになって、少年は申し訳ないことをしたと報道されているけれど、ならば、ホームレスだったのなら、焼き殺していいのだろうか?
ここに大人の世界の人間を見下しつくした世界が少年の心にそのまま投影されていると思う。

『無一物と書くのは容易だが、意図して実践できるものじゃない。乞食になるのも、よほどの零落か無気力か、あるいは何か放棄する思想がなければ、なれるものじゃない。』
松岡正剛の千夜千冊
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0330.html
村上護 編 種田山頭火 『山頭火句集』 1996 ちくま文庫

山頭火は少年の頃、母親に自殺され、その死体を見てしまった。それが一生のトラウマとして残ったのだろうと思う。
そして、離婚。さらに生活苦ならぬ生存苦にまで行き着き、43歳のときに自殺をはかって路面電車の前にたちはだかる。

私のお友達に引きこもりから立ち直ったみかちゃんという21歳の女の子がいるけれど、引きこもり、暴食、自殺未遂でダンプカーの前に立ちはだかったという話を思い出しました。

そのとき、神が現われるのね。仏様かもしれませんが。

『人だかりのなか、一人の新聞記者が機転をきかして「貴様、こっちこい」と引っぱりあげ、そのまま禅寺の報恩寺に放りこんだ。』

貴様、こっち来い、といって、そのまま禅寺に放り込んでしまった。

自殺を考えて苦しみ抜いている人に、一言の声もかけず、見てみぬフリの魂の抜け殻人間や、あるいは、死ぬこともできずに、ホームレスになって生存苦にいる人に、火をつける少年に、貴様こっち来いといって、禅寺に放り込む人間も必要だろう。

松はみな 枝垂れて 南無観世音


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