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神聖にして呪われたる生贄

4【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/08/18(月) 00:07:05 ID:???0
凌遅刑を受けている間、このフー=チュ=リはイッてしまったかのよう
な表情をしている。「緩慢な死」の刑(一体どこが緩慢なのかは分から
ないが)を受けたアスカもまた、白眼剥き出しでイッてしまっている。
それ以前にも量産機に対する異様なまでの殺戮への衝動、そしてそれに
歪んだ笑みを露呈させていたそれは、生の極限状態と死の衝動の限界の
一致をみており、これもまた一つのエロティシズムの恍惚状態を露呈さ
せているのだ。

アスカが死のイメージとして思い浮かべた自身の体に蛆がわいている様
な自身の腐りゆく死体のイメージに見たのも、自身の凌遅、すなわち自
分が解体されていくことに対するイメージだった。その死の暴力的な恐
怖から、「偽りの再生」を果たしたアスカが、今度は生の極限状態にあ
りつつ、暴力の快楽におぼれ、自身が恐怖を抱いていたはずの死、すな
わち解体されていく凌遅刑の中に埋没して消えていくこの有様は、極限
の苦痛と極限の快楽の一致という、エロティシズムの逆説をそのまま表
している例と言えよう。

つまりアスカは、死の恐怖という限界を、母と共にあれるということの
快楽によって一致させ、恐怖を魅力の補強にかえ、錯乱と紙一重の歓喜
の状態に、すなわち自己を見失うまでの恍惚の極点にまで達したのだ。

すなわち「エロティシズムとは死にまで至る生の称揚である」というバ
タイユの論になんら支障をきたさない。エロスは人間を燃え上がらせ、
その中に死なせるのだ。この彼女の狂気的なエロティシズムは、そのま
まシンジとの内的生活の描写、即ちあのキッチンにおける凄まじい愛憎
劇を繰り広げることにも一致することになる。

すなわち、なぜ「シンジはアスカの首を絞めたのか」に対する「なぜア
スカはシンジの絞首には反抗しないのか」を解明するすべともなろう。


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