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エスペラントの思想と国家権力

142松戸彩苑:2007/04/15(日) 21:39:31 ID:???
栗本慎一郎という人をご存知だと思うんですけど、この人は、経済学の博士課程を修了し
てるんですね。
ということで、学生時代はマルクスを一生けんめい読んでいたわけですけれども(また、
慶応で学生運動のリーダーもしてたんだそうですが)、30代前半にカール・ポランニーの
経済人類学に出会って、マルクスではダメだということを悟ったんそうです。

で、栗本氏は、著書のあちらこちらでマルクスのダメな点を指摘しているんですが、それを
いくつか紹介してみましょうか。

(1) 『幻想としての文明』192〜193ページ

  困ったことになるかどうかは、最初はたしかにわからなかっただろうが、とにかくそこに
  マルクスが『共産党宣言』と『資本論』とをもって登場した。

  ヘーゲル主義の現世化である。

  すべてのこの社会の悪の原因は、生産力と生産構造との矛盾であると彼はいった。こ
  れは、たぶん多くの人にはよくわからない議論だったに違いない。

  歴史がつねに進歩あるいは変化しているという前提があってはじめて成り立つこの議
  論は、きわめて十九世紀的な進化論と連動していた。

  でも、多くの人たちは、ここの部分は、マルクスの議論の中でも一応のお題目として考
  えることにした。

  ちなみに、お題目とお題目としてだけおいておけない真面目な人びとは、「生産力」はと
  もかく、「生産構造」なる術語の中身が、どうやってもはっきりしないことを後に発見して
  しまう。

  『資本論』の中には、資本という語だけで数種類が使われている。不変資本、可変資本
  から始まって、金融資本、産業資本、何々資本と、いくつもあるのだ。そのうちのどれと
  どれのどういう組み合わせが生産の「構造」なのか、まるではっきりしない。

  慎重に考えても、これは読者の責任ではなかった。あきらかにマルクス自身が、明確
  なものを持っていなかったのである。


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