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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!2
50
:
ファンタ
◆jz1amSfyfg
:2010/04/23(金) 18:07:50 ID:Lg5vGo6g
「よしっ」
成田君が小さく、だが満足そうに呟いた。
今のは、ボールをバットに当てた部分に加えてバットを引くタイミングが良く、打球が上に上がらず球の勢いもいい具合に抑える事が出来ていた。
球速を抑えていたとはいえ、今のは上手い。
「今のは上手なバントでしたね」
上手にバントできた成田君を誉めておく。
これひとつで部員のモチベーションを上げやすいので、誉める事はわりと重要だ。
「ありがとう、いいバットだろ?」
喜んでいる成田君は、わたしの予想してない、少し的が外れた返事を返してきた。
バント技術の事を誉めたつもりなのに、成田君からはバットの事を自慢するような返事が返ってきた。
「え、ええ、いいバットですね」
とにかく、バットの方も誉める事でモチベーションの増加に繋がるかもしれないので、余計な事は言わずにバットも誉めておいた。
その途端、成田君は爽やか?なスマイルを浮かべ、自らの手にあるバットに熱い視線を注いだ。
その眼に、ある種の怖さを感じた。
成田君の様子が少しおかしいので、バットの事をもう少し聞いてみる事にした。
「あの、そのバットって何か特別なバットなんですか?」
わたしが聞くと、成田君はウットリとした顔でバットから視線を外し、頷いた。
「そうなんだよ、なにせ楓たんモデルのバットだからね!」
「え……かえ…? え?」
ん? 聞き間違いかな?
聞き間違いじゃないとすれば『楓たん』って言ったよね?
そもそも『楓たん』って誰? そこからわからない。
みたいな事を成田君に言ったところ、成田君は怒涛の勢いで喋りだした。
早口でまくしたてる感じだったので聞き取りづらかった。
なんとか聞き取れたところから話を整理すると、成田君の見ている深夜アニメに出てくるヒロインの一人が、件の『楓たん』らしい。その深夜アニメは野球を題材にしたものらしく、かなり人気があるらしい。で、その『楓たん』モデルのバットがでたらしく、そのヒロインのファンの成田君は『楓たん』モデルのバットを買ったらしい。
以上が、話の中から聞き取れたところをわたしなりに整理してみた結果だ。
つまり、要約するとアニメキャラのモデルのバット買ったって事のようだ。
たったこれだけの事を理解するだけなのに、酷く疲れた気がする。
とにかく、聞いてる間は練習中止してしまったから練習再開しないと。
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