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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!2
48
:
ファンタ
◆jz1amSfyfg
:2010/04/23(金) 18:06:14 ID:Lg5vGo6g
「こっちだ」
声のする方に近づくと、眼鏡をかけた、いかにも賢そうな男子に手招きされる。
この眼鏡の男子は麻生良太君。
二学期になってから入部してきた五人のうちの一人だ。
「トスバッティングするからボールをトスしてくれ」
「はい」
少し離れたところにしゃがみ、ボールの入ったカゴから数個のボールを取り出す。
「じゃあトスしますよ」
「ああ」
ボールを、麻生君の腰と同じくらいの高さにトスする。
瞬間、麻生君の振るった金属バットが快音を発し、ボールをネットに叩きこんだ。
芯で捉えた良い打球だ。
四、五回ほとんど同じ高さでトスし、その球を打ち込まれる。
そして悪戯心で、次の球を麻生君の膝くらいの低さでトスする。
いきなりトスされた球の高さが急に変われば、普通なら空振るか打ち損じるかのどちらかだろう。
特に初心者なら、空振る確率が高いだろう。
だが、麻生君は
「おっと」
少し膝を曲げて、ゴルフのスイングのような軌道を描き、低くトスをした球をネットに打ちこむ。
初心者のはずなのに、不意の事態に対応してみせるこの反応速度には驚かされる。
「まだまだだ。今のは単に当てただけだ。振り抜かないと……」
麻生君は悔しそうに呟いていた。
野球を始めて一週間程で、今の高低差に食らいつけるなら大したものだと思うのだけれど。
どうやら、麻生君は自分の野球の、技術レベルの理想を高く設定しているようだ。
「よし、もう一回だ。頃合いを見てもう一度、高低差のある球を頼む」
そう言うと、気持ちを切り替えるように眼鏡のブリッジを指で押し上げ、再び両手でバットを握る。
ここまでやる気になってくれると、手伝う方としても気合いが入る。
「はいっ、わかりました」
返事をして練習を再開する。
腰の高さにボールをトスし続け、麻生君がトスしたボールを打ち続ける。
その繰り返しが十分程続いた頃、『そろそろ頃合いかな……』と考えた。
何が頃合いなのかは言うまでもなく、低めの球をトスする頃合いの事である。
「(よし、行くよっ!)」
心の中で自分自身に合図を送りつつ、表面上では何事もないかのように振る舞い、しかし内心ではどうなるか楽しみに思いながら、何度も反復してきた動きを繰り返し、ボールを低くトスする。
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