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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!2

201こっぺぱん:2011/06/25(土) 03:27:03 ID:xDO1X.e2
お久しぶりです!

ゆるゆると新章を書き始めたのでのっけますね〜

−−−迷う指先の辿る軌跡−−− ⅩⅨ :新しい性別1:

 夏休みまでもう少しとなったある日、暑い部屋の中で窓を全開にしながらカーテンを閉めて、二人の少年が裸でベッドに横になっていた。
「そういえば、友達が女の子になっちゃったんだっけ?」
 汗ばんだ額にかかる髪を上げて、小柄な方の少年がそう言った。
「あぁ、最初はいろいろ苦戦してたけど、最近はだいぶ慣れたみたいだよ」
 背の高い方の少年がベッドから体を起こしてそう答える。
「僕も早く女の子になりたいなぁ」
 小柄な少年は幸せそうな顔でそう言った。今年15歳になる彼は、女性にまったく興味が無いので、このまま順調に女体化の道を進むことを望んでいた。
 だが、背の高い少年は複雑な表情をして、カーテンを開けた。暑い西日が差し込み、彼、コースケを照らす。
 コースケは汗ばんだ体を風に晒しながら、西日に照らされる町並みを見ていた。そのコースケを見る小柄な少年は、コースケを見てなんとも言えない、愛しさと憂いを混ぜたような表情をしていた。


「あぢぃ……」


 期末テスト最終日を終えて、ちょうど暑さ絶頂の時間帯に学校から放り出された生徒達は陽炎の上るアスファルトの上を汗だくになって歩いていた。
「せめて地面が土ならいいのに……」
 手の甲で額の汗を拭うワタルに続いて、ミノリもぐったりした顔でそう言った。
 ワタルやコースケは校門を出るとすぐさまシャツをズボンから出し、ボタンを上から三つくらい外してバタバタさせはじめた。
 さすがにケイコやサナエ、特にミノリはそんなこともできないので、持参したウチワでパタパタやっている。
 女性化した当初は短かったミノリの髪もだいぶ伸び、今は小さいポニーテールにしている。暑いから。
 それにしても今日は異常に暑かった。
 先頭を歩くコースケとワタルの姿が、最後尾のケイコから見ても陽炎でほんの少し歪むほど、太陽がこれでもかと日本を照らしている。
 そして、もうすぐ皆がばらばらに家路に着く路地にさしかかる辺りで、異変は起こった。
 陽炎による歪みとは言い切れないほど、コースケの体がぐらりと揺れたのだ。
「!!」
 コースケの隣にいるワタルは暑さのあまり気づかず、ミノリとサナエはちょうどコースケが視界に入らないあたりを見ていて気づかなかった。
(熱射病……?大丈夫かしらコースケ……)
 健康体そのもので人に弱味を見せないコースケをここで心配するのが、ケイコはどうにも気が引けてしまい、できなかった。
「じゃぁみんなまた明日な」
 ワタルが手の甲で顎の汗を拭いながらそう言う。
「うん、途中で倒れないように気をつけてね〜」
 サナエのその言葉は、ケイコがコースケに向けて一番言いたい言葉だった。

 そして五人はそれぞれの家路に着いた。

「う………なんだ……さっきからずっと……」
 振り返っても皆が見えない場所まで来ると、コースケは必死にふらつきながら木陰を探してどうにかそこにしゃがみ込んだ。
 木にもたれかかりながら、持参しているぬるくなったスポーツドリンクを飲むが、体の異変は収まらなかった。
 それは、聞いていた熱射病の症状とは明らかに違ってきた。
 目眩と動悸から始まったそれは、次第に頭痛、息苦しさ、関節痛へと変化し、更には筋肉、神経までもが一斉に痛みを訴え始めたのだ。
 無論、それだけの痛みをただの中学生男子が長く耐えられるわけはなく、まもなくコースケの脳は意識の緊急停止をした。

 ある夏の、とても暑い日、少年の友人達の知らぬところで、少年は存在に危機にさらされていた。
 命ではなく、存在の。


 −続く−


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